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ホーム > NEWS > 「面白くできなかったら俺のせいですから」 いのうえひでのりが「リチャード三世の 決定版」と意気込む舞台『鉈切り丸』を いのうえと主演の森田剛、生瀬勝久が語る!

「面白くできなかったら俺のせいですから」
いのうえひでのりが「リチャード三世の
決定版」と意気込む舞台『鉈切り丸』を
いのうえと主演の森田剛、生瀬勝久が語る!

稀代の超悪党、シェイクスピアの『リチャード三世』を源平の世に置き換えて、天下を獲らんがために悪の限りを尽くす極悪非道な男、鉈切り丸こと源範頼を描いた新作劇、いのうえシェイクスピア『鉈切り丸』。
 
生まれながらにして姿醜く、馬にさえ乗れなかったが剣術と権謀術数で戦乱の世を一気に駆け上がる鉈切り丸を演じるのは森田剛。鉈切り丸に夫、源義仲を殺され復讐を誓うヒロイン、巴御前役は舞台初出演の成海璃子。そして鎌倉幕府を開いた源頼朝に生瀬勝久が演じるほか、秋山菜津子、渡辺いっけい、千葉哲也、山内圭哉、木村 了、須賀健太、宮地雅子、麻実れい、若村麻由美ら豪華出演陣が陰謀渦巻く戦乱絵巻を繰り広げる。
 
10月の大阪公演開幕にせんだって、演出のいのうえひでのりと森田剛、生瀬勝久が来阪。本作の魅力や意気込みを語った。
 
井上ひさしの戯曲『天保十二年のシェイクスピア』、市川染五郎を主演に迎えた劇団☆新感線での『朧の森に棲む鬼』、古田新太の怪演も記憶に新しいパルコプロデュース公演『リチャード三世』と、リチャード三世にまつわる舞台を手がけるのは本作で4回目となるいのうえ。「過去3回やってきて、もっと突っ込める、まだやれるんじゃないかという思いがすごく残っていて。シェイクスピア作品を日本の人に見せるのであれば翻案がいいんじゃないかっという持論を持っやっていくうちにできてきました。そして主役の鉈切り丸ですが、舞台『金閣寺』を観たとき、「あ、ここにいた」って。さっそく楽屋でこの話をしたくらい、剛ちゃんの舞台がすばらしくて、彼ありきでスタートしました。また、今回、せっかくパルコでやるのであれば、できるだけ今までとは違うもの、新感線とはまた別の色が出せた方がいいかなと思って、生瀬くんとか、渡辺いっけいとか若村真由美さん、新感線ではなかなか出ることはないと思われる麻実れいさんとか、非常に新鮮かつ豪華なキャスティングで『鉈切り丸』に挑むことができます。自分の中では、これでリチャード三世ものの決定版にしたいというぐらいの気概で挑んでおります。スケールの大きい面白い舞台になると思います」と自信を覗かせた。
 
鉈切り丸を演じる森田剛は、「初舞台(『荒神~AraJinn~』)で演出を受けて以来、いのうえさんとは今回が3回目になります。舞台がすごく好きなので、僕にとってもチャレンジだし、すごく楽しみにがんばりたいと思います。生瀬さんとも一緒にやらせていただくことで、吸収できたらなと思います。鉈切り丸は悪い奴なんですね、とことん。でもその中にちょっと寂しさがありますし、上に行きたいという野心がすごくある人物なので、すごくやりがいがある役だと思っています」と意気込んだ。
 
そしていのうえ作品には意外や意外、初出演という生瀬は、「僕も関西の小劇場から出発して、いのうえさんと同じ時期に違う劇団をやっておりまして、25年以上前から知り合いなんですけども、ついぞご一緒できることがなく。今回やっと思いが叶ったといいますか、初めてご一緒できるということで。新感線には古田新太くんという化け物がおりますが、今回は古田くんは出ない。多分、その位置に僕が行くんじゃないかなと自覚しているのですが、古田くんは見るからに悪い。ですが、私は本当に善良で社会性があり、人当たりもいいので、どう古田くんの代わりになるのか…(笑)。まあ。実は非常に悪い部分がありますので、今回、それが出ればなと。見た目も非常に好青年ですが、詐欺師みたいな部分で力になれたらと思います(笑)」と出演を楽しみにしている様子だ。
 
「何でこんなに悪い奴なのに惹かれるかというと、何かこう生きるエネルギーがすさまじくて。王様になるんだってありとあらゆる人をはめ、殺し、策略を練って、王になるまで駆け上り、その目標が達成された途端に転がり落ちるように死んでいく。その生き様、太く短くじゃないけど、そんなギラギラしている空気に惹かれるのかなぁと思います。なんとなく、うまく世渡りしていけばいいやみたいな人が多い昨今、そういう生き様に憧れるところがあるんじゃないかな」とリチャード三世の魅力を語るいのうえ。
 
森田も、「いのうえさんの話を聞く限りでは、(『鉈切り丸』は)今までで一番大変ですね。だからこそチャレンジしたいという思いもあります。鉈切り丸は言葉巧みですごくエネルギーがあって、そこに惹かれています」とそのキャラクターに歩みを寄せる。
 
「リチャード三世は翻案の方が絶対いいと自分では思っていて。本作でリチャード三世の中にある取りこぼした要素もちゃんと立てながら、彼のダイナミズムは表現できるんじゃないかと思ってます。すごくよくできている本だと思うので、むしろ緊張してますね。これを面白くできなかったら俺のせいですからね」といのうえ。役者は揃った。舞台でどんな世界を見せてくれるか、幕開けが楽しみだ。
 
大阪公演は10月12日(土)からオリックス劇場(旧 大阪厚生年金会館) で開幕。チケット発売中。



(2013年8月23日更新)


Check
写真左から、いのうえひでのり、生瀬勝久。

いのうえシェイクスピア「鉈切り丸」
~W・シェイクスピア〈リチャード三世〉より

発売中

Pコード:429-816

オリックス劇場(旧 大阪厚生年金会館)

[脚本]青木豪

[演出]いのうえひでのり

[音楽]岩代太郎

[出演]森田剛/成海璃子、秋山菜津子/渡辺いっけい/
千葉哲也、山内圭哉、木村了、須賀健太、宮地雅子/
麻実れい/若村麻由美、生瀬勝久 他

公演日/公演時間
10月12日(土)☆18:30
10月14日(月・祝)18:30
10月15日(火)13:00
10月17日(木)18:30
10月19日(土)13:00/18:30
10月20日(日)13:00
10月21日(月)18:30
10月22日(火)13:00
10月24日(木)13:00/18:30
10月25日(金)13:00
10月26日(土)13:00/18:30
☆=10/12(土)18:30 プレビュー公演

[一般発売]
S席-12500円 A席-10500円

[☆プレビュー公演]
S席-11500円 A席-9500円

※未就学児童は入場不可。

[問]キョードーインフォメーション
[TEL]06-7732-8888

『鉈切り丸』公式サイト
http://www.parco-play.com/web/play/natagirimaru/

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