ホーム > NEWS > 「見失うことで得られるカタルシスを 体感してほしい」--本谷有希子 代表作『遭難、』が大阪で初上演!
劇団、本谷有希子の『遭難、』が11月2日(金)から大阪・福島のABCホールで幕を開ける。かねてから再演を望む声が高かった『遭難、』は2006年に青山円形劇場で初演し、2007年に第10回鶴屋南北戯曲賞を最年少で受賞した本谷の代表作。今回、大阪では初の上演となる。
物語の舞台はとある学校の職員室。自殺未遂を図り、意識不明となった男子生徒の母親と、母親にその責任を問われる担任。そして担任をかばう一人の教師。人格者として評判のlこの教師こそ誰にも知られてはならない秘密を抱えていて…。絶妙なさじ加減で盛られた毒と笑いに注目の“快感ブラックコメディ”だ。
大阪での上演を前に、「人間の本質をより深く追求していきたい」と本谷。また“ブラックコメディ”という作風については「この作品には、笑っていいのかよくないのか、その境が曖昧でふわふわとした浮遊感があります。シリアスなのか、コメディなのか分からない時間に、心がふわっとなるのが面白い。なるべくそこに滞在してもらえる時間を作ろうと思っています」と語る。
「さっきまで笑っていたことは本当によかったのかとか、シリアスに感じていたことが面白くなったりとか、そういったところを見どころにしたい。そしてお客様には、最終的には自分を見失ってほしい(笑)。そうなってもらうための舞台美術や装置、セットも考えています。自分探しとか“探すこと”には積極的ですが、見失う体験はなかなか他では得がたいこと。「遭難」と聞くと怖いものとして捉えられがちですが、見えている道がその人の何かをせばめているとしたら、そこから解放された時にどういうカタルシスがあるんだろうと思って作りました。ぜひ、見失う快感、見失うことで解放されるカタルシスを味わってほしいです」と意気込む。
出演は、菅原永二、美波、佐津川愛美、松井周、片桐はいり。明日11月2日(金)から4日(日)まで、ABCホールで5回公演を予定している。
(2012年11月 1日更新)
Pコード:423-610(11/1(木)23:59まで販売)
▼11月2日(金)19:00
▼11月3日(土・祝) 13:00/18:00
▼11月4日(日)13:00/18:00
ABCホール
[一般発売]全席指定-5800円
[作][演出]本谷有希子
[出演]菅原永二/美波/佐津川愛美/松井周/片桐はいり
※出演予定の黒沢あすかは急遽降板。代役は菅原永二。未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション
[TEL]06-7732-8888
★当日引換券-5800円もあり(Pコード:423-610)
11/2(金)公演分⇒11/1(木)23:59まで販売
11/3(土)公演分⇒11/1(木)~11/2(金)23:59まで販売
11/4(日)公演分⇒11/2(金)10:00~11/3(土・祝)23:59まで販売
劇団、本谷有希子公式サイト
http://www.motoyayukiko.com/