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3組3様の物語を二人芝居で見せる本作について
脚本・演出を手がける朝田大輝にインタビュー!

 The Stone Ageヘンドリックスが初の二人芝居を上演する。舞台はいずれも真夏の大阪。ある公園内に聳え立つ、たった1本の木=ちょんまげの木の下で起こった3つの物語を贈る。
 各作品とも、関西の劇団で活躍するゲスト俳優が登場。その組み合わせは以下の通り。父になった男と娘になった女「うさぎとダンス」では、緒方晋×突劇金魚・蔵本真見。戦うことをやめた男と王女の物語「おてんばルーシー」は、中井正樹×ソラ豆・片山誠子。そして、ツイてない男とペットボトルの女「憑いてるっ!!」にはゲキバカ・渡辺毅×ミジンコターボ・竜崎だいちだ。
 そこで、The Stone Ageヘンドリックスにて脚本・演出を務める浅田大輝に、本公演の概要について聞いた。

--今回は二人芝居の3本立てですが、この形で上演しようと思われた動機や経緯をを教えてください。

朝田大輝(以下、朝田)「次の本公演をする前に一度、企画公演をしたいと考えました。前回公演で満足できるものが作れたので、今までやったことのないことに挑戦してみたかったからです。僕自身も劇団も二人芝居をしたことがなかったので、この経験は成長できるいいきっかけになるんじゃないかと思い、企画しました」

--では、ゲスト俳優さんを選ばれた理由を教えてください。

朝田「まず男女の二人芝居を3本やると決め、そこから物語を考えて、イメージに合う演者さんをお呼びしました。The Stone Ageヘンドリックスのキャスティングは例外なくイメージ重視です。そこからあて書きをしていきます。それが最も演者さんが輝く方法だと思っているからです」

--ゲスト俳優さんについて、それぞれご紹介していただけますか。

朝田「まず『憑いてるっ!!』の渡辺毅くん(ゲキバカ)と竜崎だいちさん(ミジンコターボ)ですが、渡辺くんには以前、劇団の東京公演(TheStoneAgeブライアント『胸に突き刺さった5時43分21秒』鮒田直也 脚本・演出)に出演していただいた縁があり、いつか僕の作品にも出てもらいたいと思っていました。彼は温かみのある喜劇ができる大阪的な演者さんです。芝居自体に包容力があって、どんなことをしてもお客さんの心を離さない力があります。ここ最近、ゲキバカさんを関西で観る機会は多いですが、The Stone Ageヘンドリックス的には関西のお客さんにぜひ観てもらいたい演者さんです! そして竜崎さんは、人気・実力・勢い、三拍子揃ったミジンコターボさんの所属です。彼女の魅力は前へ出る元気とスピード感。まさにミジンコターボです。役どころも“チョー前向きな大阪の女子!”をしてもらっています。ボケもツッコミも自在にこなし、お客さんに元気を与えることができる稀有な演者さんすね」

--そして『おてんばルーシー』。

朝田「中井正樹(The Stone Ageヘンドリックス)と片山誠子さん(ソラ豆)ですが、中井は不器用な男です。段取りも苦手ですし、動きのキレもありません。ひとことで言えば無茶苦茶です。ただ、中井正樹にしかできない芝居を持っています。この台本において、彼の代わりは誰にも務まらないと思います。片山さんは個性と柔軟性を持った演者さんですね。彼女が出てくるだけで舞台が明るくなって、目を惹きます。笑いの勘も鋭く、シリアスなシーンでの求心力も秀でてます。笑いと感動、どちらも体現できる天才で、僕の作品には欠かせない存在です」

--最後は『うさぎとダンス』の緒方晋(The Stone Ageヘンドリックス)さんと蔵本真見(突劇金魚)さん。

朝田「緒方は見た目同様、泥臭いお芝居しかできません。スマートさの欠片もありません。しかし、そんな僕たちの側に居てそうな人間の言葉こそが、胸に響くのではないのかなと思います。彼は僕たちです。蔵本さんは発展途上の演者さんです。他の出演者に比べればまだまだ下手っぴですが、彼女はドキッとさせられる憂いみたいなものを持っています。ああいう匂いとうか雰囲気はなかなか、演技では出せないと思います。木の前に立つ彼女を観てもらいたいですね」

--物語のコンセプトが「木」。「真夏の大阪。ある公園内に聳え立つ、たった1本の木(ちょんまげの木)の下で起こった3つの物語」となっていますが、この部分に焦点を当てられた理由は何でしょうか?

朝田「まず、シンプルな場所でドラマを作りたいと思いました。僕にとって“木の下”という場所のイメージは、具象でもあり抽象でもあります。誰かと誰かが出会う、何かドラマが起こりそう…。そんな期待が沸く場所が僕の考える“木の下”です。シンプルな場所で生まれる多様なドラマ、つまりドラマって僕たちの生活の側に転がってるんですよっていうことですかね」

--最後に、この3つの芝居をご覧になったお客様に、どんなことをもたらしたいと思われますか?

朝田「これはどの公演も同じなんですが、シンプルにたったひとつ、“お芝居って面白いな”と思っていただければ幸いです。ほんまそれだけですね。この3つの物語は、笑って笑ってグッときて笑って終わる。そんな物語です。普段お芝居を観ないお客様にも楽しんでもらえると思いますので、ぜひ、たくさんのお客様に観ていただきたいです! 皆様のご来場心よりお待ちしております!」

--ありがとうございました!




 【作品】
★父になった男と娘になった女...「うさぎとダンス」
緒方晋と蔵本真見(突劇金魚)

★戦うことをやめた男と王女...「おてんばルーシー」
中井正樹と片山誠子(ソラ豆)

★ツイてない男とペットボトルの女...「憑いてるっ!!」
渡辺毅(ゲキバカ)と竜崎だいち(ミジンコターボ)

(2011年12月 5日更新)


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●公演情報

The Stone Ageヘンドリックス二人芝居
『ちょんまげの木の下で』

12月16日(金)19:30
12月17日(土)15:00●/19:00 ●トークショウ
12月18日(日)13:00▲/17:00 ▲坂本顕企画
※受付は開演の45分前、開場は30分前。17日(土)15:00公演と18日(日)13:00公演は、終了後イベントあり。

千日前TORII HALL

前売2500円
当日2800円
学生1000円(要学生証)
リピーター1000円(要半券)

[チケット予約]
・劇団サイト予約 http://stoneage.yamagomori.com/
・劇団メール予約 the_stoneage@yahoo.co.jp [お名前・日時・券種・枚数・電話番号]
・CoRich舞台芸術!予約 http://stage.corich.jp/ ⇒「ヘンドリックス」で検索
・劇場予約[TEL]06-6211-2506(トリイホール)

[問]the_stoneage@yahoo.co.jp

The Stone Ageヘンドリックス
http://stoneage.yamagomori.com/

●プロフィール

The Stone Ageヘンドリックス

1998年8月、大阪シナリオ学校卒業生で「10年、陽が昇るところを目指して歩き続けよう」と『東を向いて歩く』で旗揚げ。以降、交番、野球場の外野席、遊園地、橋の下、あの世とこの世の境目などを舞台に展開する“オモロ儚い”作品を上演している。また、悪の秘密結社ショッカー、新人女子プロレスラー、マンガ家など特異な世界の住人を描くドラマチックコメディも手がけている。2006年より公演活動を休止しておりましたが、2010年より新しい公演シリーズを立ち上げて活動再開中、特異な場所で起こり得る“笑い”と“ドラマ”の奇跡の融合を目指している。