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セレッソ大阪が昇格プレーオフを制し
3年ぶりのJ1復帰を決める

 12月4日に行われた『J1昇格プレーオフ 決勝』でファジアーノ岡山をキンチョウスタジアムに迎え、大一番に臨んだセレッソ大阪が3年ぶりにJ1復帰を決めた。
 
 昨季はプレーオフ決勝で先制点を奪いながらも87分に追い付かれ、1-1で終了。同点の場合、大会規定により年間順位の上位チームが勝者となるため、3位のアビスパ福岡がJ1昇格を果たし、セレッソの選手たちは悔し涙を流した。あれから1年。プレーオフ準決勝の京都戦では試合終了間近に追い付かれ、あわや敗退の危機に立たされたが、決勝では「最後(京都戦と)同じ展開になった中で今日に関しては全員でしっかり守り切れた。そこはチームとして京都戦の教訓を生かせたと思います」(山口 蛍)と振り返ったように、GKキム・ジンヒョンを中心に体を張った守備でリードを死守。52分にMF清原翔平があげた1点を守り切り、勝利でのJ1昇格を掴んだ。
 
 コーナーキックからのこぼれ球を泥臭く押し込み、貴重なゴールを上げたMF清原は、「あそこのこぼれ球っていうのは狙っていました。1年間ここだけ(J1昇格)を目標にしてやってきたのでそれが叶って本当に嬉しいのと、去年昇格できなかった姿を自分のチームではないですけど(昨季はツエーゲン金沢に所属)見ていて、その悔しさはサポーターの人たちからずっと伝わってきていたので、2年目で戻れたっていうことは良かったかなとは思います」とコメント。
 
 決定機を防ぐなど、ゴールを守りきったGKキム・ジンヒョンは、「(降格した)14年からずっと悔しい気持ちしか残ってなかったので、今日の試合でそれを少しは晴らせたかなと。ゼロで抑えれば昇格できるっていうことでしたし、(柿谷)曜一朗や澤上(竜二)がけっこう前から頑張って守備をしてくれている姿を見ていて、気を抜けなかったと思うし、集中力を高めていけたと思うので、こういう結果が出たんじゃないかと思います」。
 
 足首の手術から急ピッチで調整したため、最後は走れない状況だったFW柿谷曜一朗は、「嬉しかったですね。最後の方は足も痛かったので、『頼む、守ってくれ』って思っていましたし、ディフェンス陣には感謝しています。この5カ月間、全力で付き添ってくれたメディカルスタッフには本当に感謝しきれないくらいに感謝しています。足首を手術して段階を踏んでいかないといけないところを僕のわがままを聞いてくれて、この試合に出るために全力でやってくれていたので感謝しています」と、感謝を述べていた。
 
 今季、川崎フロンターレから完全移籍で復帰し、試合終了後に柿谷と抱き合って喜んでいたFW杉本健勇は、「とりあえず目標を達成できてホッとしています。自分がここでJ2に落として(セレッソを)出て行って、また戻ってきて、色々思う方もいたと思うんですけど、最終的には自分たちを信じて応援してくれて温かく迎えてくれた。その人たちのためにも、絶対にこの目標を達成したかったので。曜一朗くんもすごい覚悟で帰ってきたと思います。お互い目標は一緒でしたし、ケガをして苦しいシーズンになったと思うんですけど、最後(ピッチに)戻ってきてくれてすごい心強かったし、本当に感極まりましたね」。
 
 今年復帰した柿谷、杉本と同じく、6月にドイツから戻ってきたMF山口 蛍は、「昇格できなければ帰ってきた意味はないと思っていたので、本当にホッとしています。ただ、これは始まりでしかないと思っているので。1年で(J2に)戻ってこないようにしなくちゃいけない」と安堵しながらも、早くも気を引き締めていた。
 
 J1復帰を決めた翌日12月5日には、昨年11月からチームを指揮してきた大熊 清監督の退任と、かつてチームでプレーし2014年までサガン鳥栖を率いていたユン・ジョンファン新監督の就任を発表したセレッソ。「来シーズンはさらにチームにいい結果を残せるように最善を尽くします。たくさんの声援と応援をよろしくお願いします」(ユン・ジョンファン監督)という、3年ぶりのJ1となる来シーズンの戦いに注目を!

取材・文:金子裕希



(2016年12月 6日更新)


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