セレッソから世界へ！
乾貴士がボーフムへ完全移籍

　今夏、セレッソ大阪からまた一人、世界へと羽ばたくことになった。

　2008年6月に横浜F･マリノスからセレッソ大阪に移籍。その後、すぐにレギュラーの座を射止めると、現在、ドルトムント(ドイツ)に所属する香川真司と共に主力として活躍し、チームのJ1昇格、昨季リーグ3位の躍進を支えた乾貴士が、8月1日付けでドイツ･ブンデスリーガ2部のボーフムへ完全移籍することが決まった。

　シーズン途中の移籍については、ボーフムからの熱心なオファーに加えて、｢セレッソに残っても成長できると思いましたし、ACLも残っているのでいい経験が出来たと思いますけど、海外移籍は自分自身の夢だったので。こういう機会がまたあるのかは分からないので、自分自身チャレンジしたいという気持ちがあったので決めました｣。
　かつて小野伸二(現･清水エスパルス)が所属し、現在は元川崎で北朝鮮代表のチョン･テセがプレーするボーフムは、昨季はプレーオフの末に1部昇格を逃し、いまも2部リーグに所属。今回、その1部昇格の切り札として、若く攻撃センス溢れる乾に白羽の矢を立てたようだ。もちろん乾自身も、｢活躍しないといけないとは思っているので、まずはすぐにでも結果を出して。ボーフムのために、2部から1部にあげたいです｣と自らに課せられた使命を理解している。

　｢プロに入って、マリノスに入って苦しんでいるときに声をかけてくれたのがセレッソで、自分を助けてくれました。ここに来ていなかったらこうなっているのかも分からなかったですし、ここで良い成長ができたと思います。またこれを繋げて、違う形になりますけどセレッソにしっかり恩返ししたいと思います｣

　乾のセレッソ大阪でのラストマッチは、7月31日(日)大阪長居スタジアムで行われる鹿島アントラーズとの一戦になる。
　｢最後、自分の良いところを全部出してしっかり勝ちたいですし、ぜひ少しでも多くのファンの方々に観てもらえると嬉しいです｣
　試合終了後にはセレモニーも予定されているので、スタジアムに足を運び、背番号7の勇姿を目に焼きつけて欲しい。

取材・文　金子裕希

（2011年7月29日更新）

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