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ホーム > NEWS > 『MINAMI WHEEL 2017』の出演者の中から 独断と偏見と愛をもってススめる 大好評ミナホ企画“俺の推しメン映え”第4弾は ライター鈴木淳史さんからの熱いレコメン!

『MINAMI WHEEL 2017』の出演者の中から
独断と偏見と愛をもってススめる
大好評ミナホ企画“俺の推しメン映え”第4弾は
ライター鈴木淳史さんからの熱いレコメン!

 大阪ミナミのライブハウス20ヵ所を舞台に繰り広げられる、関西音楽シーンの秋の名物イベント『MINAMI WHEEL』。パス1枚で1日ライブ見放題、計400組(!!)が出演するこの巨大なサーキットイベントに向け、ぴあ関西版WEBでは毎年大好評のカウントダウン企画として、関係各者が選んだオススメアーティストをピックアップする『MINAMI WHEEL 2017 “俺の推しメン映え”』を実施!(笑) 第4回目は、ABCラジオ『よなよな~なにわ筋カルチャーBOYZ~』(火曜22:00~深夜1:00)の“オピ兄”としてもおなじみ、ライター・鈴木淳史さんがレコメンド!

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 7年連続7度目の執筆となります。ライター、インタビュアー、そしてABCラジオ『よなよな~なにわ筋カルチャーBOYZ~』でも喋っておる鈴木淳史でございます。今年も多くの応援したいバンドが出場いたしますが、基本的には以前紹介していない新たなバンドを紹介させていただきます。今年出る人たちだと、過去には魔法少女になり隊RAMMELLSHelsinki Lambda Clubなどを推させていただきました。てか、この原稿の〆切を1週間遅れていますので、さっさと参りましょう。

 まずは、10月7日(土)。teto。もうかれこれ21年くらい前に、とあるバンドをとある音楽雑誌編集長が「 “No Future“と書いた紙をデコに貼りつけて、全力で走っている。そんなバンド」と書いたんだが、その表現が本当に大好き。個人的にtetoは、そういうバンド。いや、もうライブが無茶苦茶なの。ピョンピョン跳ねてギュンギュン弾いてブンブン弾いてドカドカ鳴らすみたいな。そんな生き急ぐバンド、最近いないなって。で、音源が、こりゃまたキラキラ疾走感が最高に良い。8日(日)出演のリーガルリリーたかはしほのか嬢も歌で参加の『9月になること』なんて、夏の終わりを引きずってるオセンチピープルは、みんなやられちゃうから。ちなみに先述の“No Future”バンドとtetoは、くしくも同じ下北のレーベル出身というつながりもありまーす。

 で、10月8日(日)。さっきちらっと出てきたリーガルリリー。今年の『RUSH BALL』で初めて観たばかりなんだけど、たかはし嬢は弱冠19歳。そんなヤングキュートガールが、 “ばかばっかのせんじょうにギターを1つ持って/ばかばっかのせんじょうにいのちを流し込んだ。”と歌い出す『ジョニー』は、本当にゾクッとした。彼女が知っているか分からないが、大昔のアイルランド民謡の反戦歌が頭に浮かんだりもした。透き通ってもいるし、ざらついてもいるし、牧歌的なんやけどグランジやったりと、声も音も変幻自在で引き出しの多さに驚く。一心不乱にギターをかきむしる初期衝動的な様は、漫画『ソラニン』での芽衣子の初ライブシーンを思い出しちゃって、夏の泉大津で涙ぐんでしまった。

 続きましては、恐るべし’94年世代のバンドyonige。メジャーデビューも果たして、絶好調の彼女たち。何と言ったって、寝屋川出身の牛丸ありさ嬢とごっきん嬢のふてこい佇まいがたまらない。それはお土地柄なのかな~なんて失礼なことを言いつつも、まぁ文学的な歌詞が美しい。何でもない日常の情景を描く事が一番難しかったりするから。好きな作家は太宰治って! 又吉先生然り寝屋川市民は、みんな太宰が好きなのだろうかなんて思わず思ってしまう。そうそう、今年の夏前から寝屋川から東京に引っ越してしまったので、「曲書けるの?」なんて勝手に心配してたけど、先月に出たニューアルバムの曲は東京に住みだしてから全部書いたみたいだし、もう才能が溢れ切ってる感じ。純文学であり、私小説というか。だから、彼女たちには何の心配もないっすね。末恐ろしいっす。

 8日(日)はガールが続きますね。ということで、ヒグチアイ嬢。この人のピアノ弾き語りは破壊力があり過ぎて、涙腺ダムが一瞬で破壊されてしまう。メンヘラという言葉がいまだに意味が分からなくて、何かよう分からんこそ好きになれない言葉だが、自分の想いをさらけ出す女性シンガーソングライターなんて昔からいるわけで。だからヒグチ嬢には、そういう言葉は使いたくないし、この人が素晴らしいのは「弱い私どう? かわいそうでしょ?」感が全くないこと。一般のスピードには合わないけど、自分のスピードを信じて一生懸命生きている。だから、うまいこと生きられない人々に寄り添う楽曲になっているんだと思う。毎日ラジオ体操に行ってハンコ押してもらえる人ばかりやないからね、世の中。ついつい自分と違う独自のスピードで生きてる人をバカにしてツッコミがちな人は、ヒグチ嬢の音楽を浴びたら、自分を悔い改められるんじゃないかな。

 元The SALOVERSの古舘佑太郎くん。今やNHK朝ドラ『ひよっこ』でも話題だが、とにもかくにも彼の音楽はすごい。ふと気付いたのだけど、今回取り上げている皆さまは何だか日々悶々としていて、だからこそ、そんなクソみたいな日々をブッ飛ばそうと音楽を鳴らしている人ばかり。まぁ、毎年そうか。要は、つんのめって、つんのめって、自分の想いを届けようとするThe SALOVERSは、たまらなくシビれるバンドだった。だからこそ、無期限活動休止したときは悲しくて悲しくて悔しかった。何で、この音楽が届かないまま終わるのだろうって。そんな彼の新しいバンドは“2”…つまり2度目の戦いなわけで。すでにライブも観たし、アルバムも聴いたけど絶好調ですから。あんなにしめっぽくなくてブッ飛ばした家族の歌(『Family』)なんて聴いたことないよ。絶対に観逃さないで。

 ついに10月9日(日)。Yap!!!。the telephones、lovefilmの石毛輝くんの新プロジェクト。ハイトーンで踊れる音楽性ということで、the telephonesを彷彿とする人も多いみたいだけど、1つ言っておきたいのは、石毛くんの音楽はいつだって哀愁があるということ。ディスコなパーティーピープルで踊って騒いで楽しいだけのフェスの申し子、というイメージを持っている人もいるかもだが、当たり前だけどそれだけじゃない。彼は何故踊れる音楽を鳴らすかというと、それは踊ってでもいないと日常生活に悲しいことが多過ぎて、忘れることができないから。そんな人のダンスミュージックだから信用できるし、泣きながら踊って笑顔になるって本当に素敵なこと。今月末に発表されるアルバムのオープニングを飾る『Dancing Midnight』は、まさしくそんなナンバー。翌日のブルーマンデーがイヤでイヤでたまらないっていうあなた、サンデーナイトはYap!!!で踊っていきな!

 さぁ、ざっとこんな感じでしょうか。昔から応援している頑張れ30代はおとぎ話ONIGAWARAザ・ビートモーターズHINTOとなりますね。今年は、これで大丈夫でしょうか? 物忘れはしてないでしょうか? していたときはしていたときで、全力謝罪します! あっ、ザ・チャレンジは今年出演しないんですか? 余裕で東京に帰れる時間なのに大阪に居残って、延々と呑んでる沢田チャレンジ氏はいないんですか? 今からでもエントリーしたらいいのに! てなわけで、おあとがよろしくないようで。




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ライター 鈴木淳史
Twitter: @suzudama14


夏の野外イベント『OTODAMA~音泉魂~』の勝手に公式パロディーイベント(!?)『SUZUDAMA~鈴木魂~』という主催イベントが、今年で9年目10回目を迎えるはずでしたが、今年は休演でございます(特に意味はありません!)。そして、私の本業は雑誌ライター・インタビュアーでして、’14年春からはABCラジオ『よなよな~なにわ筋カルチャーBOYZ~』(火曜22:00~深夜1:00)でパーソナリティ兼構成も担当中。完全に余談ですが、来年の2月2日で40歳になります。

(2017年10月 2日更新)


Check
teto●10/7(土)19:00~BRONZE
2●10/8(日)16:15~心斎橋JANUS
Yap!!!●10/9(月・祝)20:15~大阪RUIDO

MINAMI WHEEL 2017
“オレの推しメン映え”特設サイト

他のキュレーターも続々登場! 出演者やタイムテーブル
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https://kansai.pia.co.jp/special/minamiwheel2017/


Live

『MINAMI WHEEL 2017』

チケット発売中 Pコード339-897(1日券)
▼10月7日(土)~9日(月・祝)14:00
ミナミ・ライブハウス各所
土曜日券3500円 日曜日券3500円 月曜日券3500円
3日通し券8000円 ※3日通し券はSold Out!!
【お問合せ】FM802 リスナーセンター info@funky802.com
※6歳以上は有料。

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