『MINAMI WHEEL 2016』の出演者の中から
独断と偏見と愛をもってススめる大好評企画
ミナホ“推しメンGO”第9弾は
奥華子からのオススメ！

　大阪ミナミのライブハウス20ヵ所を舞台に繰り広げられる、関西音楽シーンの秋の名物イベント『MINAMI WHEEL』。パス1枚で1日ライブ見放題のスタイルで、計450組(!!)が出演するこの巨大なサーキットイベントに向け、ぴあ関西版WEBでは毎年大好評のカウントダウン企画として、関係各者が選んだオススメアーティストをピックアップする『MINAMI WHEEL 2016 “俺の推しメンGO”』を実施！(笑)　第9回目は、アーティスト・キュレーターとして、’08年に出演経験もある奥華子さんから、シンガーソングライターのならではの目線で送るオススメ！

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　まず初日は、南壽あさ子さん。最初はCMか何かで知ったんですけど、“どんな人なんだろう？”って興味をそそるような、すごく透明感のある歌声で。その後、CDを聴いていいなと思っていたら、今年お会いする機会があって。一緒にお食事もしたんですけど歌声のイメージ通りの人で、ホントに白シャツが似合う、草原にいるような(笑)、傷つけちゃいけない、守ってあげたい、全てを裏切らない存在感。その場の空気を変えてしまう、空気清浄機のような、不思議な人だなって。ライブを早く観てみたいなと思いましたね。

　2日目は、大阪で対バンして衝撃を受けたコレサワさん。ものすごく上手だし、世界観も曲もキャッチーで、これは“クルな。売れちゃうな”っていう(笑)。勢いもあるし、自分が作ろうと思っても作れない、天性の音楽センスもあるんだな～って。(タイムテーブルを見て)あとは…私の思い出って…バンド？(笑)　すごいですね、曲名みたい名前が多いですね。でも、私の思い出が一番気になりますね(笑)。

　3日目は、まずは瀬川あやかちゃんですね。インストアライブが同じ日で、控え室にいたから姿は見えずに歌声だけが聴こえてきたんですけど、サポートがいるのかと思ったらギターもピアノも自分で弾いていて、さらに歌がめちゃくちゃ上手い！　“CDか！”っていうぐらいのピッチとリズム感でビビったっていう(笑)。しかも、リハが終わって裏に来た瞬間、光をピカピカと放っている太陽みたいな女の子で、天真爛漫な感じと歌声の本格感のギャップがすごいし、ツインテールの見た目のかわいさと、その上で“現役看護師”って…。ピアノも弾けるしギターも弾けるし注射も打てる(笑)。そんな人いないですよ。お店で流れていた曲(『恋の知らせ』)がものすごくいい曲だなと思ったのにデビュー曲じゃなくて、今度2ndシングルとして出るらしいです。すごいです。

　あとは、浜端ヨウヘイさん。男性でピアノを弾きながら歌う人はたくさんいると思うんですけど、本当に体育会系的に弾いて歌うのが、すごく珍しいなと思ったんですよ。あと、2m近くある身体でピアノが小っちゃく見えるっていうトリックアートみたいな見た目のインパクトがハンパないというか(笑)。人柄も、また会いたい、応援したいと思う、人を寄せ付けるオーラがあって。きっとたくさんの人に愛されてきたんだろうなっていうのが、音楽にも現れている感じがしますね。音霊 OTODAMA SEA STUDIOっていう海辺のライブハウスで対バンしたことがあるんですけど、暑い中歌う姿も本当にパワフルで、“夏男”っていうイメージがこびりついてますね。

　最後は、関取花さん。まずは花と華ということで気になる(笑)。しかも“関取”って…奥でも“本名ですか？”って聞かれるんですけど、もう次元が違う(笑)。ずっと気になる存在ではあったんですけど、今年対バンに誘っていただいて。歌声が関取っていう名前とは違って(笑)、ものすごく色気のある女性の歌声なのが、すごく新鮮で。あんまりいないタイプの歌い手さんなんじゃないかな。その奥ゆかしい歌声の裏に隠れている気持ちだったり、“あるある”だったり、自虐っぽい感じとか、歌っていることのリアリティがおもしろい。そして、それに嫌味がない。すごく等身大な女性シンガーソングライターっていう感じがして、勉強になりましたね。


　そして奥華子は、今年はミナミホイールに出ないですけど、シングルは出ました(笑)。 『思い出になれ／愛という宝物』は16枚目のシングルになるんですけど、この間、154曲14時間かけて全曲ライブをやらせてもらって、ひと区切りついたところでの新曲ということで。『思い出になれ』は男性の失恋ソングなんですけど、ドライブにも合うような爽やかな失恋ソングは珍しいと思うんで、新しい奥華子を聴いてもらえたらなと。『愛という宝物』は“2016 cross fmオフィシャルGREEN キャンペーンソング”で自然と愛をテーマに作ったんですけど、身近にいる人だったり好きな人に会いたい気持ち＝愛だとするならば、愛さえあればそれでいいじゃないかっていう、どストレートなラブソングですね。

　私は’08年にミナミホイールに出させていただいて、そのときはまだデビューしたばかりの西野カナさんが私の前に出ていたんですけど、めちゃくちゃ歌が上手いなって衝撃を受けて。だから、「さっきはすっごい盛り上がってましたが、ここからはしっとりいきます」みたいな感じだった気がします(笑)。ミナミホイールは奥華子のことを全く知らない人に知ってもらえる、路上ライブとはまた違う、音楽好きな人が新しい音楽を求めているウェルカムな感じがあって、すごく歌いやすかったし、新しい出会いもあって。私もまたいつかミナミホイールに出させてください、お願いします(笑)。

（2016年10月 7日更新）