『MINAMI WHEEL 2015』の出演者の中から
独断と偏見と愛をもってススめる
ミナホ“推しメン”企画も今年で5周年!
『見放題』“福”実行委員長Dai-changさんに捧ぐ
大阪ミナミのライブハウス20ヵ所以上を舞台に繰り広げられる、関西音楽シーンの秋の名物イベント『MINAMI WHEEL』。パス1枚で1日ライブ見放題のスタイルで、400 組以上が出演するこの巨大イベント。そこで、ぴあ関西版WEBでは、毎年大好評のカウントダウン企画として、関係各者が選んだオススメアーティストをピックアップする『MINAMI WHEEL 2015 "俺の推しメン" 5th Anniversary』を実施! そう、今年で5周年なんです!! 今回は、街中ロックフェスとして人気の『見放題』"福"実行委員長にて、関西インディーズシーンをシニカルかつ愛をもって見つめる、Dai-changさんがレコメンド!
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...なんて、そう今年も、Dai-changの目利きで"推しメン"してもらうつもりでした。Dai-changは昨年の10月22日の夜に倒れ、まだ30代後半という若さで脳内出血のため急逝しました。Dai-changにピックアップしてもらった『MINAMI WHEEL 2014』から、僅か2週間足らずでの出来事。Twitterのタイムラインに流れるイヤな予感が、取り越し苦労であって欲しい。そう願う当日深夜に、『見放題』実行委員会代表の民やんから電話があり、それが真実だと知らされます。
その昨年のミナホの真っ最中、『見放題』presentsによる『見な放題2014 -MINAMI WHEEL EDITION-』を終え、会場の付近で耐えない音楽談義を続けるミュージシャンや関係者が入り混じる明け方、「この後、時間あります? メシでも行きましょうよ」とのDai-changの提案で、THEラブ人間の谷崎(vl)と当時イベンターで『見放題』のスタッフでもあるS水とメシに行くことになりました。完全に朝です(笑)。そんな時間に向かったDai-changお目当てのうらなんばの店が思いがけず閉まっていたため、僕らはDai-changのアテンドで東大阪まで車を走らせます。もう一度確認しますが、完全に朝です(笑)。Dai-changに連れられて行ったアメリカンダイナーな佇まいが男の子をワクワクさせるUKカフェで、男4人で量もアメリカンなメシを食らうひととき。そのときもDai-changはオススメのメニューを手際よく頼んでいきます。そう、この男は音楽もメシもオススメするのが得意だったわと、今思い出すとちょっと笑ってしまいます。
そこでライブ終わりの立ち話じゃなくて久々にガッツリ落ち着いて話をして、実際に音楽業界で働いてる人間を時に上回るアイディアや情熱で、これからのプランを語ってくれたDai-chang。谷崎は東京からの移動もあって後半完全にグロッキーでしたが(笑)。
その翌日のミナホの3日目は、危惧されていた台風のため初の中止となりました。でも、どこかお疲れ気味のDai-changに、それはそれでゆっくり休めてよかったな、なんて話をしたものでした。
それが、僕がDai-changと交わした最後の会話です。その2週間後に、子供のような顔をして眠る彼に会うことになるとは、思いもよりませんでした。今年も、いろんな想いを抱えてアーティストが集う『MINAMI WHELL 2015』が開催されます。Dai-changに"推しメン"を頼むことはもう出来ないけれど、彼が残してくれた4年分の言葉をここにまとめて、彼のチョイスの妙を感じてもらえればと思います。照れ屋のDai-changの言葉の奥に潜む音楽への愛情が、少しでも伝わってくれたなら本望です。Dai-chang今までありがとう! そのバトンはしっかり引き継いだからね。
ぴあ関西版WEB音楽担当:奥"ボウイ"昌史
(2015年10月 1日更新)
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