電子音楽家／ピアニストとして、ソロはもちろんドラマや映画の音楽、さらに相対性理論や七尾旅人などポピュラー・ミュージシャンとの共演など、多岐に渡る活動を行う気鋭の音楽家・渋谷慶一郎。彼のピアノソロ・コンサートが2014年1月26日（日）、ビルボードライブ大阪にて決定した。

 

　2002年に音楽レーベル「ATAK」を設立し、国内外の先鋭的な電子音楽作品をリリースしてきた彼は、ソロとしてもアルバムを発表するほか、映画 「死なない子供 荒川修作」「セイジ 陸の魚」「はじまりの記憶 杉本博司」「劇場版 SPEC～天～」など数多くの劇伴を担当。また演出家の岡田利規（チェルフィッチュ）とコラボし、初音ミク主演による世界初のボーカロイド・オペラ「THE END」は、衣装デザインをマーク・ジェイコブスが手がけ、山口情報芸術センター（YCAM）・東京（Bunkamura・オーチャードホール）・パリ（シャトレ座）で公演を行い大きな話題となった。

 

　この「THE END」のサウンドトラックCDもリリース（日本盤は11月27日発売）。完全限定の豪華版と通常盤の２種類があるが、この豪華版は、LPサイズのボックスの中に、100ペー ジを超えるEPサイズのブックレット、カセットテープサイズのオペラ台本、CDサイズのパッケージに全曲、全ノイズを完全収録した２枚組CDと 「死のアリア」など３曲のPVと制作風景の記録などを所収したDVDを収めた、2CD＋DVD+2BOOKという圧倒的なボリューム。謎に満ちた「THE END」の全てを徹底解剖した内容となっている。

 

　そのほかにも、国内外で大規模なサウンドインスタレーションの発表やコンサートを行うなど多彩な活動を展開する彼のピアノソロ。これがビルボートライブ大阪で観られるのは非常に貴重な機会となる。パリ公演を経てどのようなサウンドを聴かせてくれるのか、楽しみな一夜となるだろう。