ナイン・インチ・ネイルズ、ビョーク、
ザ・キュアーetc…“天国に一番近いフェス”
『FUJI ROCK FESTIVAL '13』が
今年も約11万人を動員し無事終了
日本の野外フェスの草分け的存在であり、多くの音楽ファンに愛され続ける『FUJI ROCK FESTIVAL '13』が、今年も7月26~28日までの3日間、新潟県・苗場スキー場にて開催された。
第17 回目となる今年の観客動員は、前夜祭を含め11万1000人(7/26(金)30000人/7/26(土)40000人/7/28(日)31000人/前夜祭(7/25(木))10000人)に及び、歴代最高の動員数を記録した前年度の14万人を下回ったものの、多くの“フジロッカー”が思い思いに世界最高峰のアーティスト陣のライブを楽しんだ。
今年は“これぞフジロック”とも言える、移り変わりの激しい山の天気によるゲリラ豪雨や雷を浴びながらも繰り広げられた3日間だったが、初日ヘッドライナーのナイン・インチ・ネイルズは雨を物ともしないマッシブなパフォーマンスを展開。また、そのステージの模様がYouTubeにてライブストリーミングされるなど(後にダウンロードも!)、新たな試みが実施されたのもトピックだった。
2日目のビョークは、聖歌隊を従え、ブルーとオレンジのバルーンドレスを身にまとうなど、インパクトも抜群。一瞬にしてGREEN STAGEを異空間へと誘う。神々しい歌声とは裏腹に律儀に日本語で挨拶する彼女の姿はオーディエンスに刺激と癒しを与え続け、炎が上がる演出なども含め、幻想的でドリーミンなステージで圧倒した。
そして、圧巻だったのが3日目のザ・キュアー。6年ぶりのフジロックのステージで、往年の名曲を惜しげもなく次々と披露。2時間の予定を大幅に上回り、ロマンティックな轟音を浴びせ続けた3時間36曲の特盛りライブに、狂喜乱舞したフォロワーも多かったことだろう。キュアー恐るべし! そしてありがとう!!
他にも、巨大基地のようなセットから強烈なトラックを連発し、初日のWHITE STAGEを沸かせたスクリレックス、3日目GREEN STAGEのマムフォード&サンズの初来日ステージには、その前評判の高さから多くのフジロッカーが集い、グッドミュージックを楽しんでいた。そして、余命幾ばくもないと言われる中、同じく3日目GREEN STAGEで見せた不死身のウィルコ・ジョンソンのライブに、胸を打たれた人も多かったことだろう。他にも、特筆すべきは3日目WHITE STAGEのポルトガル・ザ・マンの、ミュージシャンシップの高さが伺える良曲満載の初来日ステージ、同じく3日目FIELD OF HEAVENを文字通り“天国”に変えた、ロータスのネバーエンディング・トリッピーなライブにはシビれた!
こうして、“天国に一番近いフェス”、『FUJI ROCK FESTIVAL '13』は無事終了。早くも来年の開催が楽しみでならない。
Text by 奥“ボウイ”昌史
(2013年8月13日更新)
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