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シューベルトの歌曲『魔王』をハイライトに据え、能、狂言、文楽の名人たちが芸の神髄を披露する
今年限りのプログラム。「狂言風オペラ特別公演」

モーツァルトのオペラを巧みにアレンジし、本場ヨーロッパのクラシック奏者たちの演奏に乗せて狂言師たちが物語を演じる。そんな斬新なスタイルで人気を博してきたのが、関西発「狂言風オペラ」シリーズだ。2018年には総監督にシテ方観世流能楽師で人間国宝、大槻文藏を迎え、能と文楽が合流。そして上演された『狂言風オペラ“フィガロの結婚”モーツァルト・管楽八重奏版』では、クラシック音楽と日本を代表する複数の伝統芸能が1つの舞台で共演するという画期的な形を創り上げ、芸能の世界に新たな可能性を拓くものとして高い評価を受けた。
 
その再演が予定されていた今年、おりしも世界はコロナ禍の真っただ中。そこで今回は「特別公演」と銘打ち、シューベルトの『魔王』をハイライトに据えたスペシャルバージョンの登場となった。第1部では「狂言風オペラ」に集う当代の名人たちがそれぞれの芸の神髄を披露。狂言、能、文楽と、さながら芸能の万華鏡のような贅沢なひと時が立ち現れる。そして第2部の歌曲『魔王』。嵐の中、子どもを抱いて馬でひた走る父親。怯える子どもの目に映る恐ろしい魔王の姿。その情景を迫真の響きで描き上げたこの作品を、まずは正統的なピアノとバリトン歌唱で披露。クラシック音楽の魅力を楽しんだあとは同じ世界を能の舞と文楽の人形、浄瑠璃、三味線による「狂言風オペラ」ならではのスタイルで上演する。ヨーロッパの伝統と日本の伝統が一体となったシリーズの真骨頂がここにある。
 
また今回は特別企画として、大槻文藏、豊竹呂太夫、桐竹勘十郎による座談会も行われる。能楽師、文楽大夫、文楽人形遣いというそれぞれの芸を極めた名人たちが語る『狂言風オペラ』への思いは、聞く者によりいっそうの興味と感銘を伝えてくれるに違いない。大阪公演・東京公演とも1日2回の上演。お楽しみに!
 
■ 演 目

【第一部】
 
狂言『仏師』
《大阪》善竹隆平(すっぱ) 山本善之(田舎者)
《東京》野村又三郎(すっぱ) 高野和憲(田舎者)
 
仕舞『笠之段』
シテ/大槻文藏
地謡/武富康之・大槻裕一・稲本幹汰
 
文楽『艶容女舞衣 - 酒屋の段さわり』
浄瑠璃/豊竹呂太夫 三味線/鶴澤友之助
人形/桐竹勘十郎
 
特別座談会
大槻文藏(能楽師)×豊竹呂太夫(文楽太夫)×桐竹勘十郎(文楽人形遣い)
 
【第二部】
 
シューベルト作曲/ゲーテ詩 歌曲『魔王』
魔王(能)赤松禎友
父・子(人形)桐竹勘十郎・吉田蓑紫郎 他
浄瑠璃/豊竹呂太夫 三味線/竹澤團吾
バリトン/河野克典 ピアノ/穴見めぐみ
 
邦訳脚色/豊竹呂太夫
義太夫作曲/豊竹呂太夫・竹澤團吾
演出/大槻文藏



(2022年3月 2日更新)


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狂言風オペラ特別公演

【大阪公演】
●3月19日(土)14時開演 18時開演(会場は各開演30分前)
大槻能楽堂
S席-10,000円 A席-8,000円 B席-6,000円
※全席指定・税込

【東京公演】
●3月22日(火)15時開演 19時開演(会場は各開演30分前)
二十五世観世左近記念観世能楽堂
SS席-13,000円 A席-10,000円 B席-8,000円
※全席指定・税込

チケット発売中 Pコード共通 211-343

【問い合わせ】
大阪公演:ヴォイシング 06-6451-6263
    :大阪アーティスト協会 06-6135-0503
東京公演:ヴォイシング 06-6451-6263
    :マルタミュージックサービス 047-335-2002

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【出 演】