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ホーム > NEWS > 指揮に大井剛史、サクソフォンに上野耕平を迎え いずみシンフォニエッタ大阪がまたも仕掛ける 第45回定期演奏会「飛翔する感性」


指揮に大井剛史、サクソフォンに上野耕平を迎え
いずみシンフォニエッタ大阪がまたも仕掛ける
第45回定期演奏会「飛翔する感性」

住友生命いずみホールのレジデント・オーケストラ、いずみシンフォニエッタ大阪がまたも仕掛けた!近・現代の音楽を、鉄壁の演奏力とユーモアさえ感じさせる実験精神で聴かせる彼らが第45回定期演奏会に採り上げるのは、ストラヴィンスキー、ヒグドン、酒井健治、そしてカーゲルという異色のプログラム。今回は指揮に近年活躍目覚ましい大井剛史、ソリストに気鋭のサクソフォン・プレイヤー、上野耕平を迎える。

オープニングのストラヴィンスキー『ダンス・コンセルタント』以外はすべて21世紀以降の作品ということからも、プログラムの斬新さは理解できるだろう。演奏会用バレエ音楽ともいうべき機知に富んだこの作品で、まずは大井剛史といずみシンフォニエッタ大阪の初顔合わせを楽しみたい。続いては上野耕平のサクソフォンが存分に堪能できる2作品、現代アメリカを代表する作曲家ジェニファー・ヒグドンのソプラノサクソフォン協奏曲と、大阪出身、日本を代表する作曲家酒井健治の『Photons』である。ヒグドン自身のオーボエ協奏曲を原曲とするサクソフォン協奏曲では調性による生気に溢れた旋律の魅力が、そして『Photons』では特殊奏法の数々で描出される光の粒子(フォトン)が飛び交う様が、上野の超絶技巧によって新鮮な驚きをとともに届けられることだろう。なお
大井剛史は『Photons』の初演指揮者。この共演は注目だ。


後半に置かれたのがマウリシオ・カーゲルの作品『DIVERTIMENTO?』である。あの“指揮者が舞台の上でもがき苦しみながら絶命する”『フィナーレ』(※①)を書いた作曲家の作品である。“ディベルティメント”とは「嬉遊曲」と訳されるが、本来は“気晴らし”という意味。そこに皮肉な「?」の付いた、演劇的な要素を持った作品だ。登場するのは会話に興じる楽団員、雑誌を読みふける楽団員、演奏がうまくいかない指揮者などなど。それを演じるのは、もちろんいずみシンフォニエッタ大阪のメンバーならびに大井剛史である。この人を喰ったメタ構造の中、全編にドタバタめいたやりとりが展開、果たしてどんな音楽が演奏されるのか…は、ぜひ当日、いずみホールで体感してほしい。以上4作品、いずみシンフォニエッタ大阪でなければちょっと聴くことのできない作品揃い。音楽監督・西村朗命名『飛翔する感性』は、看板に偽りなし。


(※①)いずみシンフォニエッタ大阪 第1回定期演奏会、第40回定期演奏会で演奏。
    指揮、飯森範親。

カーゲルの作品は予習しないでご来場ください-大井剛史

大井剛史200(C)KWNF.jpg初めていずみシンフォニエッタ大阪で指揮をさせていただくに際して、まず酒井健治さんの作品を採り上げたいということを強く思いました。酒井さんの作品には、ある音から次の音へと行く時のエネルギーの強さ、そしてその選択の確実さがあり、そこに強く惹かれてずっと演奏したいと思っていたんです。『Photons』はソリストとの相互の理解が求められる作品ですから、これまでにも共演を重ねている上野さんにぜひ吹いてもらいたいと思ったのですが、せっかく来ていただけるならもう1曲、ということでヒグドンの作品もお願いしました。まだ日本ではほとんど紹介されていない彼女の魅力を、これを機会にお伝えできればと思っています。カーゲルの作品はこれはもう演劇的要素の強い作品で、いずみシンフォニエッタ大阪の皆さんが真面目じゃないオーケストラ・プレイヤーの典型みたいなことを演じるわけです。当然舞台の上は、ドタバタのような混乱が続くわけですが、この作品についてはあまり予習したり下調べしたりせずにご来場いただければありがたいと思っています。笑いの聖地である大阪で、私たちも少し笑いを取りたいという思いがありますので(笑)。
 

難しさの先に奥深さがあるのが酒井さんの作品-上野耕平

上野耕平200jpgf.jpg初めてうかがうホール、初めてのオーケストラとの共演、そして初めて吹く作品ということで、お話をいただいた時からすごく楽しみでした。しかも2曲も演奏させていただけるというのはプレイヤーとしては本当に嬉しいことです。サクソフォンのレパートリーがまだまだ少ない中において、どちらも2000年以降に作られた作品ですので、この新しい響きをどう聴衆の皆さまに訴えかけていくか、今から練習するのが楽しみです。ヒグドンの作品はもともとはオーボエ協奏曲で、これをソプラノサクソフォンでやりますが、聴いてすぐに、ああこれ、すごくソプラノの音色に合うなと思いました。すうっと体の中に入って来るとても自然な美しさを感じていただけると思います。酒井健治さんの作品は演奏するのは本当に難しいです。クォータートーン(四分音)やマルチフォニックス(重音)といった特殊奏法が普通に出てきます。今回の曲も楽譜を見て、うわあ、難しい!という感じなんですが、でもそれを乗り越えた先にある響きの面白さ、音楽の奥深さというものが必ず感じられる作曲家なので、それを聴衆の皆さんと共有できる2月が本当に待ち遠しいですね。



(2021年1月 6日更新)


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 いずみシンフォニエッタ大阪
《第45回定期演奏会》「飛翔する感性」

【指揮】大井剛史ⒸK.Miura


【サクソフォン】上野耕平

●2月6日(土)16:00開演(15:15開場)
15:30~プレ・コンサート
15:45~プレトーク

住友生命いずみホール 一般-5,500円(指定)
Pコード 187-180 チケット発売中

【プログラム】
ストラヴィンスキー:ダンス・コンセルタント(1942)
ヒグドン:ソプラノサクソフォン協奏曲(2005)
酒井健治:Photons(2015)
カーゲル:DIVERTIMENTO?(2005-06)

【問い合わせ】
住友生命いずみホールチケットセンター■06-6944-1188

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「飛翔する感性」を楽しむために、多彩な活動をご紹介。
《これが「いずみシンフォニエッタ大阪」だ!》

いずみシンフォニエッタ大阪・アーカイブプロジェクト

いずみシンフォニエッタ大阪の演奏はアーカイブ・プロジェクトから視聴することができる。これは楽曲ごとに収録した彼らの映像・録音を、Youtubeを通じてワールドワイドに発信する試み。2015年10月1日の配信以来、西村朗のオーボエ協奏曲『四神』世界初演の模様をはじめ貴重な演奏が続々とアップされており、現・近代音楽に対する新たな取り組みとして世界の最前線から注目を集めている。

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