ホーム > NEWS > 大阪交響楽団と充実の共演を重ねる 若きマエストロ、川瀬賢太郎。 楽劇『ばらの騎士』よりハイライト・シーンを振る!
「こんなに美しい『Yes』が出てくるオペラは、ばらの騎士の元帥夫人が言う、Ja Jaとフィガロの結婚で伯爵夫人が言うe dico di si しか僕は知らない」。川瀬賢太郎は、大阪交響楽団HP 第220回定期演奏会「シェフからのメッセージ」にそのように書いている。ぜひ、全文をご一読の上、彼のこのオペラに寄せる思いの丈を感じ取ってほしい。前半にはモーツァルトのセレナード第9番『ポストホルン・セレナード』の交響曲稿を。2006年、東京国際音楽コンクールに入賞(1位なしの2位)した川瀬が、翌年のデビュー・コンサートで指揮した1曲である。1984年生まれの若きマエストロ、川瀬賢太郎。その真価を伝える充実の演奏会だ。
■『ばらの騎士』は人と音楽が
完全に一体となったオペラだと思いますー川瀬賢太郎
この『ばらの騎士』は、とにかくその美しさで僕を魅了し続けているオペラです。しかも作曲家も台本を書いたのも男性なのに、なんでこんなに女心を描くのがうまいんだろう、と思うんです。この作品に触れる時、もちろん僕は音楽を学んでいる、オペラを見ているという事実はあるんだけど、同時に女心を学んでいるみたいな部分があるわけです。僕はどうしても男だから。もちろんオペラだから言葉はあるんですが、言葉では決して言い表せない心の「移ろい」としか呼びようのないものが、すべてオーケストラのハーモニーで表現されている。その意味でこの作品は、人と音楽が完全に一体となったオペラだと思います。例えば「好き」って言う言葉はあるし「大好き」っていう言葉もあるけど、「好き」から「大好き」を結ぶ線の上にある言葉ってないじゃないですか。だけどそこには無数の言葉にできない感情があって、R.シュトラウスはそれを音楽で描いているんです。
(2018年6月29日更新)
●7月20日(金)19:00
ザ・シンフォニーホール
S席-6500円 A席-5500円 B席-4000円
C席-2500円 オルガン席-2000円
チケット発売中 Pコード 101-580
【プログラム】
モーツァルト:交響曲 ニ長調 K.320
(セレナード 第9番『ポストホルン』の交響曲稿)
R.シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」より、抜粋
【問い合わせ】
大阪交響楽団■072-226-5522