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Vol.9は昭和歌謡とタンゴを中心に、名うての
クラシック奏者たちと共演!懐かしくもモダンな
“歌”の輝き。「今、甦る!『木琴デイズ』」

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 まずはチラシにご注目!いつもながらの洒落た絵柄でまとめられたデザインには「丘を越えて-歌謡曲とタンゴ」の文字が踊る。これは京都を拠点に活動する木琴奏者・通崎睦美が、戦前から戦後にかけて、日本とアメリカを舞台に活躍した木琴演奏の第一人者、平岡養一(1907~81)の足跡をたどるコンサートシリーズ「今、甦る!『木琴デイズ』」Vol.9のもの。今回のテーマは『丘を越えて~歌謡曲とタンゴ』だ。名うてのクラシック奏者たちの演奏に乗せて、懐かしの歌謡曲から映画音楽、そして海外の伝承曲までを、木琴という楽器のさまざまな魅力とともにお届けする。 
 
 1930年に渡米しアメリカでクラシック音楽の分野で世界一の木琴奏者と認められるまでとなった平岡養一は、太平洋戦争勃発のため帰国を余儀なくされる。戦中、戦後を日本の国民的音楽家として活動しながら、いつしか彼は復興期の大衆に寄り添うように歌謡曲の演奏なども行うようになってゆく。分けても作曲家、服部良一との交流は、この時期の平岡を知る上で欠かせないヒット曲を生み出した。『山寺の和尚さん』である。通崎睦美は著書である平岡養一の評伝「木琴デイズ 平岡養一『天衣無縫の音楽人生』」(講談社刊)の中で書いている。「戦後も多くのレコードを出している平岡であるが『山寺の和尚さん~平岡養一木琴傑作集』は、平岡が“隠し芸”というように異色の1枚。しかし私はもしこの時代の平岡の録音から1枚を選んで下さい、と言われたらこのレコードを選ぶだろう」と。今回のコンサートはそんな通崎睦美の思いも詰まった、歌心溢れる木琴の傑作集なのだ。かつて平岡が愛奏し、現在は通崎睦美が継承した銘器「ディーガン・アーティスト・スペシャル・ザイロフォンNo.266」が往時の音色を湛えつつ、今また新しい響きで木琴の可能性を伝えてくれる。
 
 コンサートはロマンチックなポンセの『エストレリータ』からビートルズの『オブラディ・オブラダ』、ロドリゲスのタンゴ、『ラ・クンパルシータ』などをまじえつつ『丘を越えて』『山寺の和尚さん』そしてピンクレディーの『UFO』 といった昭和歌謡のヒット曲までをハイセンスにチョイス。ギターに松本吉夫、京都フィルハーモニー室内合奏団のメンバーをゲストに迎えた、ほかではちょっと聴くことのできないアンサンブルの妙味も魅力だ。西邑由記子、野田雅巳をはじめとする編曲陣の仕事にも要注目。『UFO』のイントロはピアソラ風!との情報も。木琴の新しいレパートリーはこうして広がっていくのである。昼・夜2回、ゲストとのトークをまじえた90分ほどのステージは、リピーター続出の人気公演。「常連さんにも初めての人にも、楽しんでもらいたい」と通崎睦美からのメッセージが寄せられている。
 



(2018年4月17日更新)


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 通崎睦美コンサート
 今、甦る!木琴デイズvol.9
「丘を越えて~歌謡曲とタンゴ」

●5月15日(火)14:00/19:00
京都文化博物館 別館ホール
全自由席-3500円 全自由席・学生-1500円
チケット発売中 Pコード 100-200

チケット情報はこちら


【プログラム】
〈木琴+ギター〉
ポンセ/平倉信行編:エストレリータ
ピアソラ:「タンゴの歴史」より
〈木琴+クラリネット〉
多忠亮/西邑由記子編:宵待草
〈木琴+ヴィオラ+ファゴット〉
バカラック/西邑由記子編:雨に濡れても
〈木琴+クラリネット+ギター〉
レノン&マッカートニー/西邑由記子編:オブラディ・オブラダ
〈木琴+ギター+コントラバス〉
ロドリゲス/西邑由記子編:ラ・クンパルシータ〔平岡版〕
〈木琴+ヴィオラ+コントラバス〉
伝承曲/野田雅巳編:クレズマー・ダンス組曲
〈木琴+ギター+クラリネット+ファゴット+ヴィオラ+コントラバス〉
ロシア民謡/松園洋二編
        :ロシアン・ジプシー・メロディーズ〔平岡版〕
古賀政男/野田雅巳編:丘を越えて
服部良一/松園洋二編:山寺の和尚さん
都倉俊一/野田雅巳編:UFO  他

【出演】
通崎睦美〔木琴〕
松本吉夫〔ギター〕
松田学〔クラリネット/京都フィルハーモニー室内合奏団〕
小川慧巳〔ファゴット/京都フィルハーモニー室内合奏団〕
松田美奈子〔ヴィオラ/京都フィルハーモニー室内合奏団〕
金澤恭典〔コントラバス/京都フィルハーモニー室内合奏団〕

【オフィシャルサイト】
■通崎好み製作所 | TSUUZAKI GONOMI FACTORY
■京都フィルハーモニー室内合奏団

【問い合わせ】
オトノワ■075-252-8255