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古楽演奏の泰斗、鈴木秀美を迎え
東北の実力派が発信する清新な響き
山形交響楽団「さくらんぼコンサート」5周年

 山形交響楽団の大阪特別演奏会「さくらんぼコンサート」が、6月22日(水)のいずみホール公演で5周年を迎える。1972年、東北地方で最初に発足したオーケストラとして、東北6県・新潟県に演奏活動を展開する“山響”。2004年、常任指揮者(07年より音楽監督)に飯森範親を迎えてからの活動は目覚しく、2008年には映画「おくりびと」にも出演。人口の減少による興行収入の低下など、地方オケが抱える課題にも取り組みつつ、現在、年間約150回の演奏活動を行う底力を見せている。5年連続の関西公演は、在京オケ以外には例のない快挙である。
 
 さくらんぼコンサートでは観客全員に本場山形県東根産さくらんぼの小さなパックが配布される。会場ロビーでは特産品の販売が行われ、物産展さながらの賑わいを見せる。「極端な話をすれば物産展が楽しいから“山響”を聴くよ、ということでもかまわないんです。僕らが発信するのは山形という街の魅力。“さくらんぼコンサート”でそれを感じてもらえれば」。そう語るのは山形交響楽団専務理事の西濱秀樹氏。食と温泉の国のオーケストラ“山響”。東京・大阪などの市場とも連携しつつ、地方オケの公演ならではのカラーを打ち出してゆく。反応は上々。リピーターも数多く生まれている。
 
 山響の音楽の特色のひとつに、バルブ、ピストンを持たないナチュラル・ブラスの使用がある。唇の操作だけで得られるホルン、トランペットの豊かな倍音が弦の音色と溶け合い、山響独特の柔らかな響きを生む。今回、指揮者、ソリストとして登場するのは、山形交響楽団首席客演指揮者を務める鈴木秀美。チェリストとして、古楽奏者として国内外に知られる彼が、メンデルスゾーンのシンフォニアではオーケストラの中に入ってチェロを演奏、作曲者の天才性を明らかにする。またハイドンのチェロ協奏曲では弾き振りで、ベートーヴェンの7番では指揮台に立って山響を率いる。深い学識と経験に裏打ちされた音楽創りは、きっと清新な響きを山響から引き出し、楽団の個性を強く印象づけてくれることだろう。なお、プレ・コンサート・トークには飯森範親と鈴木秀美が登場。ふたりの指揮者が明かす山響の魅力も聞き逃せない。
 



(2016年6月 9日更新)


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鈴木秀美(C)K.Miura

山形交響楽団特別演奏会
さくらんぼコンサート2016 大阪公演

●6月22日(水)19:00 いずみホール
S席-5000円 A席-4000円 B席-3000円
チケット発売中 Pコード 282-257
 
【指揮/チェロ】鈴木秀美〔山形交響楽団首席客演指揮者〕
※18:45より飯森範親・鈴木秀美によるプレ・コンサート・トークあり。

チケット情報はこちら


【プログラム】
メンデルスゾーン:シンフォニア第3番 ホ短調 MWV N3
ハイドン:チェロ協奏曲 第2番 ニ長調 Hob.Ⅶb:2
ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 作品92

【問い合わせ】
KCMチケットサービス■0570-00-8255