ホーム > NEWS > オーケストラの魅力全開の「目眩くイリュージョン」。 日本センチュリー交響楽団4月の定期は 小泉和裕、マルクス・グローを迎えて
2013年度をスタートする4月11日(木)、日本センチュリー交響楽団の定期演奏会は「目眩くイリュージョン」-狂気の幻想交響曲-と題し音楽監督、小泉和裕が指揮を務める。
前半に演奏されるのは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲 第1番 ロ短調。1875年に初演されたチャイコフスキーを代表する作品のひとつであり、壮麗な序奏、起伏に富んだ曲想など全編を通して聴きどころが連続する。独奏は1995年エリザベート王妃国際音楽コンクールの優勝を皮切りに、国際的な活躍を続けるドイツ出身のマルクス・グロー。日本国内においても多くのオーケストラとの競演を重ねているピアニストである。とりわけ独奏者の魅力が際立つ作品だけに、彼の技巧と表現力を存分に楽しみたい作品だ。
そして『幻想交響曲』は、1830年に作曲された全5楽章から成るベルリオーズの大作。アイルランドの舞台女優、ハリエット・スミスソンに対する、ベルリオーズの失恋(後に結婚)をもとに書かれた、ロマン派初期を代表する作品である。作曲者自身の恋愛の挫折を主題とする特異性はそれまでの交響曲には無かったものであり、各楽章、および作品全体に明確に与えられた標題や、全編を通して恋人を表す「固定観念(イデー・フィクス)」の導入などの手法は、リスト、ワーグナーに至る後続のロマン派の作曲家たちに大きな影響を与えた。楽器編成も拡大され、最終楽章には鐘の音を用いるなど、伝統的な美意識を覆すような劇的な響きをもたらしている。
オーケストラの魅力を全開させる万華鏡のような色彩感と、怒涛の迫力に満ちたプログラム。小泉和裕と日本センチュリーが企てる音楽のイリュージョンに、ひととき、耳を奪われてみたい。
日本センチュリー交響楽団
〈第180回定期演奏会〉
「目眩くイリュージョン」-狂気の幻想交響曲-
●4月11日(木)19:00
ザ・シンフォニーホール
チケット発売中 Pコード 186-552
A席-6000円 B席-4500円 C席-3000円 D席-1000円
【指揮】小泉和裕
【ピアノ】マルクス・グロー
【プログラム】
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調
ベルリオーズ:『幻想交響曲』
【問い合わせ】日本センチュリー交響楽団■06-6868-0591
(2013年1月28日更新)
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