モンゴルを舞台にしたロードムービー『ターコイズの空の下で』主演の柳楽優弥、KENTARO監督が登壇した大阪舞台挨拶レポート - NEWS

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モンゴルを舞台にしたロードムービー
『ターコイズの空の下で』
主演の柳楽優弥、KENTARO監督が登壇した
大阪舞台挨拶レポート

『ディストラクション・ベイビーズ』や『銀魂』シリーズなど、作品ごとに全く異なる顔を見せる柳楽優弥が主演を務める、日本・モンゴル・フランス合作のロードムービー『ターコイズの空の下で』が、シネ・リーブル梅田ほかにて上映中。自堕落な生活を送る裕福な家庭で育った日本人の青年タケシとモンゴル人の馬泥棒アムラが、探し人を求めてモンゴル中を旅していく様を描く。モンゴルのスター、アムラ・バルジンヤムがワイルドな馬泥棒アムラを演じ、麿赤児が柳楽扮するタケシの祖父役で出演。監督は、『ラッシュアワー3』などで俳優としても活動する、KENTAROが務めている。そんな本作の公開を記念し、主役のタケシに扮した柳楽優弥とKENTARO監督が登壇し、3月13日(土)にシネ・リーブル梅田で舞台挨拶を行った。

まずは、柳楽が「満席の劇場でお会いできて嬉しいです。ありがとうございます。僕にとって初めての合作映画で、いろんな言語が飛び交う現場で撮影した映画を皆さんに届けることができて嬉しいです」と挨拶。KENTARO監督は「単なるスカイブルーではなく、ターコイズという表現が美しいなと思って、このタイトルをつけました。モンゴルはすごく海抜が高いんですが、私たちが撮影していた場所は2600ｍ～3000ｍぐらいあって、空気も薄くて雲がすぐそこにあるんです。夜になると星も近くて、プラネタリウムみたいな美しさでした」とタイトルの由来を語ると、柳楽も「綺麗でした」と共感していた。

そして、MCから今までの舞台挨拶で話したことのない撮影中のエピソードを求められると、悩んだ後に柳楽が「監督は乗馬がめちゃくちゃ上手いんです」と称賛。監督が「いやいやいや。柳楽くんの話しようよ」と謙遜するも、柳楽はそのまま話を続け、「僕も馬には乗れるんですが、監督の乗馬テクニックはプロ並みなので、監督に乗馬の指導をしてもらいました」と絶賛すると、監督は「それは大袈裟です」と謙遜し続けていると、重ねて柳楽が「監督は『ラッシュアワー3』などに出演していて、俳優としての一面もあるし、監督業もされていて、いろんな知識のある方で、大好きです」と熱弁すると、監督も「僕も大好きです」と返し、柳楽について「彼を一番ピュアな状態で皆さんに見せることができたのがとても嬉しかったです」と語っていた。

さらに、本作で柳楽演じるタケシが様々な体験を経て変化していくことに重ねて、自身の体験について尋ねてみると柳楽は「たくさんあるんですが、『誰も知らない』(是枝裕和監督作)でデビューさせてもらって、その次は、蜷川幸雄さんの作品で舞台に初主演させていただいて、節目節目で厳しく指導してくださる方に会えているのは大きいと思います。後は、護身術を習っているので、その道場の先生にいつも厳しく怒られています(笑)。厳しくされている時の方が、燃えているなと思いますね」と語り、続けてKENTARO監督については「監督は、怒るというよりも目指しているもののハードルが高いので、そういう方と一緒にいると自分も成長できるような気がするので、すごく楽しかったです。監督との出会いは僕にとってすごく大きな出来事で、今でも電話で悩み相談をしたりする、仲良しです(笑)」とKENTARO監督の存在について笑顔で話していた。一方、監督に柳楽との出会いについて尋ねてみると「彼の魅力は、ピュアで素直なところで、僕はそれが役者にとって一番大事なことだと思っているので、今後が楽しみだなと思っています。彼は英語の勉強もしているので、海外での彼の活躍が楽しみです」と称賛していた。

最後に、監督が「緊急事態宣言が終わって、皆さんに劇場にお越しいただけて本当に嬉しいです。客席にスペースがあると、見ていて本当に寂しいんです。ドイツのマンハイム映画祭でも、700人ぐらい入って満員だったんですが、その時と同じように今日も皆さんのエネルギーを感じることができました。何かを作って世に出すというのはこういうことだと思います。ありがとうございます。ファンタジーの要素が入った寓話みたいな映画ですが、楽しんでいただけると嬉しいです」、柳楽が「ドイツのマンハイム映画祭での満席の記憶を思い出させてもらって、とても楽しかったです。物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさを得て成長していくタケシの姿を楽しんでもらえたら嬉しいです。(昨日まで『浅草キッド』という映画を撮影していたので、同じ名前のタケシ役を演じた) 『浅草キッド』も楽しみにしてください(笑)」と作品をPRした後、ふたりで笑いながら(『浅草キッド』で披露している)タップダンスを披露し、大きな拍手を贈られ舞台挨拶は終了した。

取材・文／華崎陽子

（2021年3月15日更新）

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