田中光敏監督と田嶋勝正串本町長が登壇
映画の舞台・串本町で実施された
『海難1890』特別先行上映舞台挨拶レポート
125年前に和歌山県串本町樫野崎沖で座礁したトルコ軍艦の乗組員を現地の人々が救助し、命を救った「エルトゥールル号海難事故」と、その95年後に戦禍のテヘランで取り残された日本人をトルコ機が救出した「イラン・テヘラン在留邦人救出劇」というふたつの史実を題材とした日本・トルコ合作映画『海難1890』が、12月5日(土)より梅田ブルク7ほか全国にて公開される。それに先立ち、11月23日(月・祝)、映画の舞台である和歌山県の串本町にある串本町文化センターで特別先行上映会が行われ、田中光敏監督と田嶋勝正串本町長が出席した。
田中監督と田嶋町長は、実は大学時代の同級生。田嶋町長から田中監督に向けて花束を渡すときには「同級生に花束を渡すのは照れる」と田嶋町長が少し恥ずかしそうにする場面もあったが、「串本町より感謝を込めて」としっかり花束を贈呈し、熱く握手を交わしていた。
その後、田中監督から「町長、やっとできたね!」と語りかけられた田嶋町長は、本作の映画化に関する提案を書いた手紙をちょうど10年前に田中監督宛てに出したことについて触れ、「あれから10年が経ち、今日、串本町のみなさんと一緒に出来上がった映画を観るということはもちろん、こうやって監督とふたりで喋らせていただいてることも本当にうれしい」と感無量な様子だった。
また、田中監督はその日集まった串本町の方々に向けて「みなさんの先人たちが残してくださった素晴らしい話のおかげで今回映画を撮ることが出来ました。そして、みなさんと一緒に樫野の現場でエキストラに出ていただいたり、美味しい炊き出しをしていただいたりして、本当にお世話になりました。串本のみなさん、大島・樫野崎のみなさん、本当にありがとうございました!」と溢れんばかりの感謝の思いを述べた。
そして、「125年前に生まれた両国の絆は今でも続いていて、こんなにもみなさんが大切にしている話を映画に出来るんだと思えたことが、僕たちの映画を作る力にもなりました」と、改めて両国の絆の素晴らしさを述べた。
(2015年11月27日更新)
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