さだまさし自作小説映画化で主題歌を初の書き下ろし
歌手のさだまさしの小説が原作の映画『サクラサク』(来年4月5日(土)公開予定/田中光敏監督)で、映画主題歌『残春』もさだが手掛けたことが発表された。さだの小説が原作の映画はこれまでに『解夏』『眉山』『精霊流し』『アントキノイノチ』などあるが、この『サクラサク』は、自身の父親との思い出を下敷きに綴った作品でとくに思い入れが強いらしく、自作小説の映画主題歌をさだ自らが書き下ろすのは今回が初めてとなる。
映画は、仕事は順風満帆ながら妻や子どもたちとの関係が冷え切ってしまった中年男が、同居している父親が認知症を発症したことを機に、家族と共に父の故郷へと旅に出る姿を描いた、切なくも柔らかい印象の感動作。
さだは「原作を大切にしてくださっていた監督から上がって来た脚本が、自分の作品よりも素晴らしいものだったので、この愛にどう応えようかと、なかなか1行目が書き出せないほどのプレッシャーでした。タイトルの『残春』は名残の春という意味ですが、“残”は自分の目標などへの残り時間や、命の残り時間で、“生きているうちは春という希望に満ちた季節のように生きていかないといけない”という想いを込めました。この歳にならないと、照れずに言葉に出せない言葉がたくさんあります。そういう言葉を口に出せる歳になったのかなと、自分でも奇妙な想いがありますが、後でじっくり沁みてくるような歌にしたいという想いで書きました」とコメントを寄せている。
また、この楽曲を使用した『サクラサク』予告編は、12月7日(土)より全国の劇場で上映される。
(2013年12月 6日更新)
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