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ホーム > NEWS > 菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹ら若手注目俳優と 前田哲監督が登壇!大人になることへの不安や迷いを 描いた青春映画『王様とボク』初日舞台挨拶レポート

菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹ら若手注目俳優と
前田哲監督が登壇!大人になることへの不安や迷いを
描いた青春映画『王様とボク』初日舞台挨拶レポート

 1992年に発刊され、今もなお多くの支持を集めるやまだないとの傑作コミック「王様とボク」を、『ブタがいた教室』(’08)の前田哲監督が同名実写映画化。6歳児の心のまま大人になったモリオ役は菅田将暉、モリオの幼なじみミキヒコ役を松坂桃李が演じるほか、相葉裕樹、二階堂ふみなど若手注目俳優が集結していることでも注目されている。不慮の事故で12年間眠り続けていたモリオが目覚め、かつての幼なじみミキヒコと再会する。純粋な心を持ったまま大人になったモリオと接することで生じる、大人になることへの不安や迷いを描いた青春映画だ。公開初日の9月22日(土)にシネマート心斎橋にて行われた菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹、前田哲監督らによる舞台挨拶のチケットは発売日に即日完売し、急遽、舞台挨拶が追加されたが、その追加分のチケットも即日完売となるプレミアチケットとなった。

 

 公開初日に東京で2館、大阪でも2館の舞台挨拶を行った彼ら。中でも一番ステージと客席が近いシネマート心斎橋には立見を含めて約160人のファンが詰め寄せた。

 

前田哲監督(以下、前田):これくらいの距離が喋りやすくていいですね。ちょっと、圧迫感はありますけど(笑)。

 

松坂桃李(以下、松坂):これくらいの広さっていいですね。僕、結構好きです。距離も近いせいか、大阪の方々はすごく温かいですね。

 

 松坂のコメントに対して相葉裕樹(以下、相葉)から「それって、物理的に熱いだけじゃ?」とツッコミが入り、会場は大爆笑。小さな劇場ながら超満員の客席とファンからの熱い視線で、彼らには文字通り“熱気”が伝わったよう。

 

菅田将暉(以下、菅田):僕はこの辺(心斎橋・アメリカ村)は、普通に遊びに来ていたところなので、本当に嬉しいです。

 

 と言えば、客席からすかさず大きな声で「おかえり!」と声がかかり、菅田も関西弁のイントネーションで「ただいまぁ!」と即答する微笑ましい一場面も。大阪出身の菅田の気さくなノリに「僕は、大阪生まれのロンドン育ちで関西弁なんて出ない」とボケを挟む前田監督。会場内は終始笑いが絶えなかった。そんな登壇者のノリとは少し違って作品の内容は大人への階段を登る上で感じる不安やせつなさを描いたもの。

 

前田:10年以上前にこの原作に出会って、生きていく上で誰しもがぶつかる“大人になるってどういうことだろう”という問題にトライしてみたかったんです。色々なことを失うことや、悲しみを知っていくことなど多分にある“負の要素”と、主人公の年齢である18歳のその時にしか感じ得ない感情や思いを映し出しました。

 

 そんな監督の思いに俳優たちはどう臨んでいったのかというと―

 

菅田:6歳児の心を持ったモリオという役には正解がなく、試行錯誤しました。手先から足先まで計算して演じても無意識に演じてもダメという役で…。監督が試しにイメージを演じて見せてくださって、それを見て僕も演じてみるという感じでしたが、その監督の演技がすごく良くてそれを超えられない葛藤の日々が続きました。

 

 褒められた照れからか「だって僕も(心は)6歳で止まっているもん」とボケる前田監督に会場は大爆笑。松坂、相葉も監督の丁寧な演技のヒントで居心地よく演技が出来たと監督の演出を絶賛した。そんな監督に演出のコツを聞いてみると、「コツとかではなくて同じ目線にどうやって立つかということだと思うので、僕はそこを意識しました」とのこと。

 

 ファンならずとも、本作の中で輝いているキャストらの姿を観れば、前田監督の演出の素晴らしさは伝わるはず。今回来阪しなかったキャストも含め、これから注目すべき俳優たちがフレッシュな魅力を披露している注目するべき青春映画だ。




(2012年9月25日更新)


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Movie Data

(C)2012「王様とボク」製作委員会

『王様とボク』

●シネマート心斎橋ほかにて上映中

【公式サイト】
http://www.o-boku.com/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/158575/