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100年に1度の「聖徳太子御遠忌大法会」
特別拝観を実施

今年は聖徳太子の薨去(こうきょ/皇族、または三位以上の貴人の死去)から1400年に当たり、4月10日(土)から5月11日(火)まで、大阪府南河内郡太子町にある磯長山 叡福寺(しながさん えいふくじ)で「聖徳太子1400年御遠忌大法会」が行われる。叡福寺は、四天王寺、法隆寺と並び太子信仰の中核となった寺院で、七堂伽藍と寺宝を多数有する。聖徳太子が622年(推古30年)に薨去後、母・穴穂部間人(あなほべのはしひと)と妃・膳部大郎女(かしわべのおおいらつめ)と共に埋葬された霊廟を現在まで守り続け、日本の仏教の聖地とも言われている。期間中は、さまざまな宗派による大法要をはじめ、雅楽演奏、献茶式、献華式などの奉納行事が行われる大法会。前回は1921年(大正10年)4月、「聖徳太子1300年御遠忌大法会」。まさに100年に1度の大事業である。
 
叡福寺では奉納行事の一環として、4月10日(土)に東儀秀樹による雅楽奉納、5月9日(日)には野村萬斎らの狂言『太子手鉾』と、人間国宝のシテ方観世流・大槻文藏らによる新作能『聖徳太子』が奉納される。新作能は、作家・竹田真砂子が医師を志す青年と聖徳太子と母・妃との対話を軸に描き、大槻文藏の監修・演出・節附で2年がかりで制作。作品は、日本書紀を基本に太子の功績を盛り込みながら、コロナ禍を生きる現代人にも通じる物語となっている。これらは寄進者招待で締め切られ、一般の参加はできない。が、観劇を希望する声も多く、後日に動画配信などでの観劇に期待を。ほかの奉納行事は、期間中誰でも拝観することができる。
 
また一般向けに、貴重な建造物と宝物の特別拝観を実施。金堂(府指定文化財)、聖霊殿(重要文化財)、宝蔵、絵伝の4か所を拝観できる特典付きだ。太子堂とも呼ばれる聖霊殿は、桃山時代末期の建築様式を持ち、聖徳太子16歳植髪等身像と南無仏太子2歳像が祀られている。金堂に祀られているのは、如意輪観音座像に弘法大師作と伝わる不動明王と愛染明王など。聖霊殿も金堂も通常は入ることができないが、今回は特別に拝観可能。さらに、南北朝から室町時代に製作された秘蔵の「聖徳太子絵伝」全8幅も公開される。太子生涯の伝記が大画面で色鮮やかに描かれた名品で、1か月間もの長期展示は貴重だ。1054年(天喜2年)に出現した太子の予言書「聖徳太子御記文瑪瑙(めのう)石」など、所蔵の寺宝が展示される宝蔵は通常も有料で拝観できるが、この機会にぜひ。
 
特別拝観券の引換券は発売中。

取材・文:高橋晴代



チケット購入はコチラ! チケット情報はこちら
「聖徳太子1400年御遠忌大法会 叡福寺 特別拝観」
 
3月20日(土・祝)一般発売 Pコード:993-153
 
▼4月10日(土)~5月11日(火)
 
聖徳太子御廟所 上之太子 叡福寺
 
特別拝観券 引換券/中学生以上-1500円
特別拝観券 引換券/小学生-700円
 
※開催時間9:00~17:00。最終受付は16:00まで。本券は引換券です。ご来山当日、案内所にて特別拝観券(金堂、聖霊殿、宝蔵、絵伝)とお引き換えください。開白式等各本山法要がとり行われる日は、使用されるお堂の拝観を約1時間30分間中断いたします。4/12 聖霊殿での献茶式・献華式は外側からの拝観となり、終日内拝できません。期間中1回有効。<ご来山時のお願い>必ずマスク着用し、人との距離をとるなど感染予防をお願いいたします。発熱や咳・喉痛等体調不良の方はご来山をお控えください。入口各所にて検温・手指消毒をし、係員の指示に従っていただきますようお願いいたします。注意事項等詳細は叡福寺ホームページをご参照ください。
 
[問]叡福寺 社務所■0721-98-0019

(2021年3月22日更新)


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