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忘れ去られた天才画家・横山華山
江戸後期から活躍した画業を回顧する。

 江戸時代後期に京都で活躍した絵師、横山華山の回顧展「横山華山展」が、7月2日(火)より京都文化博物館にて開催される。
 
 幼少の頃から曾我蕭白の絵に触れて独学し、岸駒に入門した後、呉春に私淑するなど多くの流派の画法を身につけ絵の幅を広げていった横山華山。伝統や形式を重んじる諸画派には属さず、自由な画風と筆使いで人気を博し、その名声は当時日本中のみならず海外からも早くから評価され、欧米の美術館に優品が多数所蔵されている。著名な画家を記した番付や、夏目漱石の作品に名前が登場するなど、明治から大正の頃までは世間に知られた存在だったが、次第に忘れられた存在となった。
 狩野派など当時主流派だった伝統的な画派に属さず、幅広い画域を持つ巧みな面や自由さが、かえって美術史の中では分類しづらかったこと、さらに優品の多くが海外に渡り、国内で見る機会が減ったことが、横山華山が忘れられていった理由であると推測されている。
 
 そんな華山の多彩な画業を系統立てて紹介する初めての回顧展。上下巻あわせて30mにおよぶ晩年の大作《祇園祭礼図巻》を一挙に公開するほか、ボストン美術館や大英博物館に渡った海外の作品も里帰りする。かつて有名であったにも関わらず、忘れ去られてしまった画家の全貌を掘り起こし、その魅力に光を当てる。



横山華山展
発売中 Pコード:769-687
▼7月2日(火)~8月17日(土)  
京都文化博物館 
前売一般1200円 大高生900円 小中生300円 
ペアチケット(前売/一般)2200円(2名分) 
当日一般1400円 大高生1100円 小中生500円 
※開室時間:10:00~18:00(金曜~19:30)。入場は30分前まで。7/8(月)、7/22(月)、7/29(月)休館。未就学児童は保護者同伴に限り無料。障がい者手帳をご提示の方と付き添い1名までは無料。
京都文化博物館
075-222-0888

(2019年5月20日更新)


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