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戦中・戦後の激動の時代における
美術家たちの活動に焦点を当てた展覧会

 1940年から50年までの11年間の美術に焦点を当てた展覧会「1945年±5年 激動と復興の時代 時代を生きぬいた作品」が5月21日(土)より兵庫県立美術館にて開催される。
 
 1940(昭和15)年から1945(昭和20)年までの前半は、日中戦争、アジア・太平洋戦争の時代、1945(昭和 20)年から 1950(昭和 25)年までの後半は連合国によって占領統治された時代。日本の近代史の中で最も激動の時代と言えるこの間、美術家はどのような表現を行い、社会とどのような関係を持ったのか。
 
 戦中、美術の活動は厳しく統制され、戦争遂行などに協力することが求められた。藤田嗣治をはじめとする画家たちは戦争画や銃後の人々を顕彰するための絵などを制作する。ただし、個々の美術家の営みはそれに限らず、1940年代の初めはモダンな絵も描かれ、風景画や静物画においては個人の視点を込めた作品が変わらず作られていた。そして戦後には、戦前から活躍していた作家、たとえば福沢一郎や吉原治良、鶴岡政男らは、再び自分の世界を取り戻すことから活動していった。世相を描いたり、自分の世界を守ったり、戦時中に対する批判を絵に込めたりと、美術の世界は徐々に広がって行く。
 
 こうした時代の大きな渦に巻き込まれながらも、美術家の多様な活動を、洋画を中心に一部日本画、彫刻、資料を加え約70名の作家、約200点の作品によって振り返る。



1945年±5年 激動と復興の時代 時代を生きぬいた作品
▼5月21日(土)~7月3日(日) 
兵庫県立美術館 企画展示室 
前売一般1100円 大学生700円 
当日一般1300円 大学生900円 
※10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)。入場は閉館の30分前まで。月曜休館。中学生以下無料。
※障がい者割引あり。詳細は問合せ先まで。
兵庫県立美術館
078-262-0901

(2016年4月30日更新)


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