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横山だいすけの語りで“おばけのアッチ”が舞台に

NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の11代目歌のお兄さんで、現在は子供向け番組のほか、テレビドラマやミュージカルの出演、そして今年7月にはファーストアルバム「歌袋」をリリースした横山だいすけ。そんな横山が主演を務める舞台、『おばけのアッチ リーディングミュージカル~本の世界に飛び込んでアッチと遊ぼう!アッチと歌おう!~』が、11月9日、東京・町田市民ホールで上演された。

“アッチ”とは、作を『魔女の宅急便』で知られる角野栄子が、絵を佐々木洋子が手がける人気童話“アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけシリーズ”(ポプラ社刊)の主人公。第1作『スパゲッティがたべたいよう』以来、40年続くロングセラー作品で、親から子へとファン層を広げてきた。そんな童話の世界を、舞台で楽しんでもらおうと40周年を記念して企画されたのが、この“リーディングミュージカル”。今回は前出した『スパゲッティ~』のほか、『フルーツポンチ はいできあがり』と『おばけのアッチとドララちゃん』の3作を取り上げる。

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横山のライフワークでもある『世界迷作劇場』は、歌あり、ダンスあり、アクションありのパワフルなステージだが、今回はリーディングミュージカルということで雰囲気が一転する。スタッフ陣は脚本・演出に岸本功喜、音楽に小島良太と、迷作シリーズでもおなじみの面々ながら、キャスト陣は語りを担当する横山のほか、各登場人物を演じる4人のみ。しかもそれぞれタキシードやドレスなど、スマートで華やかな衣裳で登場する。さらにピアノ、ヴァイオリン、ギターによる生演奏で、このリーディングミュージカルのために書き下ろされたオリジナル曲以外にもクラシック曲を楽しむことも出来る。

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オープニングナンバーのあとは、さっそく絵本の世界へ。モニターに原作の各ページがそのまま投影されるのだが、そこに横山の語りが加わった途端、一気に物語が立体感を帯びる。さらにモニターに映されたアッチたちが動き、生演奏による伴奏、物語に合わせたSE、照明など、舞台ならではの効果によって、場内はどんどんアッチ色に。そして何より作品に厚みを与えているのが、横山の表現力豊かな声。優しく、あたたかみがありながら、アッチたちのワクワクやドキドキまでをも感じさせてくれる。
 
もちろんミュージカルと謳うだけに、各ナンバーも非常に魅力的。劇中には食いしん坊のアッチらしく、“いもむしグラタン”や“のらねこスープ”など、不思議で個性的なメニューが登場するのだが、歌の力でその味、匂い、色合いまでもイメージさせてくれる。歌を聴いてお腹が空いてきたのは、子どもだけではないはずだ。

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公演自体はすでに終了しているが、さまざまな可能性を感じさせてくれた舞台。この良作が日本全国の観客のもとに届けられる日を、楽しみに待ちたい。

取材・文:野上瑠美子



(2019年11月18日更新)


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『だいすけお兄さんの世界迷作劇場パート3 2019-20』

チケット発売中 Pコード:643-249
【千葉公演】
▼12月14日(土)千葉県文化会館 大ホール
【埼玉公演】
▼12月15日(日)
さいたま市文化センター 大ホール
【神奈川公演】
▼12月21日(土)厚木市文化会館 大ホール
【東京公演】
▼12月24日(火)新宿文化センター 大ホール
▼2020年1月4日(土)
オリンパスホール八王子
▼2020年1月5日(日)
大田区民ホール・アプリコ 大ホール


チケット発売中 Pコード:643-338
【愛知公演】
▼12月22日(日)アイプラザ豊橋 講堂
【北海道公演】
▼2020年1月10日(金)
旭川市民文化会館 大ホール
▼2020年1月11日(土)カナモトホール
▼2020年1月13日(月)
帯広市民文化ホール 大ホール
【京都公演】
▼2020年1月19日(日)
ロームシアター京都 メインホール


チケット発売中 Pコード:644-224
【静岡公演】《追加公演》
▼2020年2月8日(土) 12:30/15:30
静岡市民文化会館 大ホール


全席指定-3300円
[脚本・演出・振付]岸本功喜
[音楽]小島良太
[出演]横山だいすけ/他
※1歳以上は有料。車椅子の方はチケット購入後に、主催■0798(34)5377(平日13時~18時)まで要問合せ。
[問]アークスインターナショナル
■0798-34-5377

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