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劇団四季『ノートルダムの鐘』が2年ぶりに京都で上演!
主人公カジモド役候補のひとり、飯田達郎が作品の魅力を語る!

2017年に京都で2か月間の期間限定公演として関西初演を果たした劇団四季のミュージカル『ノートルダムの鐘』が、大反響を受けて再び京都劇場に登場する。初演から主人公カジモド役を務めるひとり、飯田達郎に作品の魅力を聞いた。
 
原作は「レ・ミゼラブル」でも知られる世界的文豪ヴィクトル・ユゴーの代表作のひとつで、15世紀末のパリを舞台に繰り広げられる愛の物語。ノートルダム大聖堂の鐘楼に住むカジモド、大聖堂大助祭フロロー、警備隊長フィーバス、そしてこの3人が同時に愛してしまうジプシーの娘エスメラルダを中心に展開し、人間誰しもが抱える“明と暗”を繊細に描き出している。楽曲は『アラジン』『美女と野獣』などのアラン・メンケンが作曲、『ウィキッド』などのスティーヴン・シュワルツが作詞を手がけている。
 
カジモドは醜い容貌からノートルダム大聖堂に閉じ込められ、いつも自由になることを夢見ながら鐘突きとして日々暮らす青年。初演から200回以上カジモドを演じている飯田は自分とカジモドがどんどん重なっていくと語る。「最初に台本を読んだときにカジモドと僕の間にあった曇りガラスみたいなものが、次第にスーッと消えていき、ピタッと重なることがあった。カジモドは身体的にも障害があって、その表現も難しかったのですが、今となっては顎を曲げて歌ったほうが高い声が出たり、普段の生活でもカジモドの気持ちで考えたりと、役が染み付いています(笑)。初演から一緒に作品に携わってきた尊敬する先輩の芝清道さんからは、“一生に一役はピタッとハマる役がくる。それがカジモドなのかもしれないね”と言っていただき、すごくうれしかったですし、それを信じてもっといいものを作っていきたいと思います」。

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(C)Disney 撮影:上原タカシ


現在は名古屋で上演中だが、その開幕前には海外のクリエイティブスタッフが来日し、ブラッシュアップ稽古を行った。特に、フロローとカジモドの関係性がよりリアリティを持ったものになったという。「父親代わりでもあるフロローの暴力性がより際立っています。最初はそんなフロローに従順だったカジモドが、エスメラルダと出会い、自分の意思で愛する人を守ろうと行動する。最初に絶対的な力の差を見せることで、物語が進んだときのカジモドの成長や、フロローの幼稚さがより浮き立つようになったんじゃないかなと思います」。
 

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(C)Disney 撮影:上原タカシ
 
宿命とどう向き合うのか、他者を認めることができるか。美と醜、愛と欲、善と悪など、相反する特徴を持ったキャラクターたちが織りなす人間ドラマに、さまざまなメッセージが込められている。「何をもって“人間”とするか、淘汰される人たちは何をもって“怪物”とされるか。エンディングを迎えるまでは、登場人物それぞれが自分の正義を貫き、歪みを生み出してしまうこともありますが、最後には、他者同士が理解し合って、分かり合える温かい未来がくると願おうという曲があり、救い、希望、祈りなどの思いが込められている。領土、宗教、肌の色など、さまざまなものの違いで争いが起きる世界。そういうものを超越した普遍的なテーマを感じていただけると思います」。
 
公演は7月28日(日)から11月30日(土)まで、京都劇場にて。4月13日(土)一般発売開始。

取材・文:黒石悦子



(2019年4月12日更新)


Check
飯田達郎

劇団四季『ノートルダムの鐘』

【愛知公演】
▼5月19日(日)まで
名古屋四季劇場

Pick Up!!

【京都公演】

4月13日(土)一般発売
Pコード:597-192
※販売期間中は店頭での直接販売およびインターネット販売のみ受付。
▼7月28日(日)~11月30日(土)
京都劇場
S1席-10800円 S2席-10800円
A席-8640円 B席-6480円
C席-3240円 
※3歳以上はチケットが必要。2歳以下は入場不可。
※7/28公演はぴあでの取り扱いなし。
※スケジュールの詳細は公式サイト参照。