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吉原光夫、「光と影がうねる」ジャン・バルジャン役に意欲!

日本初演から30余年を迎えたミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』が全国5都市で上演される。動乱期の19世紀フランスを舞台に、19年間投獄されていたジャン・バルジャンが仮出獄となり、真っ当な人間になろうと再生する姿を軸に描かれる。歴代最年少の32歳で演じて以来、今回が5度目のジャン・バルジャン役となる吉原光夫。「またあの世界を見たくなる」と心底惚れ込む作品の魅力について取材会で語った。
 
2年ぶり5度目のバルジャン役に吉原は「不器用なので、本当にたくさんの時間を得ないと成長できない」と、これまでの足跡を振り返る。初挑戦した2011年は「レジェンドと呼ばれる方々と同じ楽屋で過ごし、毎日を生きることに必死過ぎて記憶にない」と笑う。続く2013年はジャベールとの二役を演じたが、休演者が出たため、プレビュー公演から約1ヵ月半の間、大半の公演にバルジャン役で出演。「自分が倒れたら公演がクローズするという状況で、ただ役を務めることに集中した」。次こそそれぞれの役を深めたいと挑んだ2015年。「二兎を追う者は一兎をも得ず状態になるぞ、どうすんだ光夫!と自問自答の末、追い詰められている間に終わっていました(笑)」。そして前回の2017年公演で「やっと地に足付き始めた気がします」。

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それまで聖人的な印象で描かれてきたバルジャンは2013年から「泥にまみれた“犬”が正しい人になろうとする」新演出に。「当時演出のジョン・ケアードに言われた、常に第六感で神を感じているという点と、(彼を追う警部)ジャベールに銃口を向ける時は『本気で殺そうと思ってください』と言われたことは今も心に残っている」と言う。人間は常にやるかやらないかの選択に迫られ、生きている。「自分は真っ当に生きようとしてきたけど、これまでの選択に間違いはなかったのか。神よ!と、彼は最後まで苦悩し迷っている」。完成形を見せたくないとの思いもあり、「何度演じてもバルジャンはこうだと定まらない。常に光と影がうねっているイメージです」。
 
大きな物語のうねりの中でさまざまな表情を求められる役者たち。「音程ひとつにも役の光と影の心情が完璧に表現されている」シェーンベルクの音楽など魅力は尽きないが、最大の見どころはバルジャンの不完全さにあると見る。「誰もがバルジャンの人生を疑似体験しているんじゃないかな。彼の人生に自分の人生を照らし合わせることで、自分自身も正しくあろうとか、変わろうとする。自分もそこに惹かれるし、この作品が長く愛される理由だと思います」。
 
公演は4月15日(月)よりプレビュー公演の後、4月19日(金)に東京・帝国劇場で開幕。6月に愛知・御園座、7月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、7月末から8月に福岡・博多座、9月に北海道・札幌文化芸術劇場hitaruで上演される。大阪公演のチケットは3月23日(土)一般発売開始。2月24日(日)から3月4日(月)までプレリザーブ受付。

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取材・文:石橋法子
撮影:森好弘



(2019年2月22日更新)


Check

ミュージカル『レ・ミゼラブル』

【東京公演】
▼4月15日(月)~18日(木) ※プレビュー公演
▼4月19日(金)~5月28日(火)
帝国劇場

【愛知公演】
▼6月7日(金)~25日(火)
御園座

Pick Up!!

【大阪公演】

3月23日(土)一般発売
Pコード:490-163
※発売初日は店頭での直接販売および特別電話■0570(02)9510(10:00~18:00)、通常電話■0570(02)9999にて予約受付。7/9(火)13:00公演のA席・B席は取り扱いなし。

▼7月3日(水) 18:00
▼7月4日(木) 13:00/18:00
▼7月5日(金) 13:00
▼7月6日(土) 12:00/17:00
▼7月7日(日) 12:00/17:00
▼7月9日(火) 13:00/18:00
▼7月10日(水) 13:00/18:00
▼7月11日(木) 12:00
▼7月12日(金) 18:00
▼7月13日(土) 12:00/17:00
▼7月14日(日) 12:00
▼7月15日(月・祝) 12:00/17:00
▼7月17日(水) 13:00/18:00
▼7月18日(木) 13:00/18:00
▼7月19日(金) 13:00
▼7月20日(土) 12:00

梅田芸術劇場メインホール

S席-14000円 A席-9500円 B席-5500円

[作]アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
[原案・原作]ヴィクトル・ユゴー
[作詞]ハーバート・クレッツマー
[演出]ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル
[出演]福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀(トリプルキャスト)/川口竜也、上原理生、伊礼彼方(トリプルキャスト)/知念里奈、濱田めぐみ、二宮愛(トリプルキャスト)/昆夏美、唯月ふうか、屋比久知奈(トリプルキャスト)/海宝直人、内藤大希、三浦宏規(トリプルキャスト)/生田絵梨花、小南満佑子、熊谷彩春(トリプルキャスト)/駒田一、橋本じゅん、KENTARO、斎藤司(クワトロキャスト)/森公美子、鈴木ほのか、朴路美(トリプルキャスト)/相葉裕樹、上山竜治、小野田龍之介(トリプルキャスト)/他

※未就学児童は入場不可。一部トリプルキャスト・クワトロキャストあり。

[問]梅田芸術劇場■06-6377-3800

【福岡公演】
▼7月29日(月)~8月26日(月)
博多座

【北海道公演】
▼9月10日(火)~9月17日(火)
札幌文化芸術劇場hitaru

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