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2016年初演の劇団壱劇屋の好評作
『独鬼~hitorioni~』が東名阪ツアー開催!大阪公演が開幕!

セリフを一切使わずに殺陣だけで物語を紡いでいく劇団壱劇屋のWordless×殺陣芝居シリーズ『独鬼~hitorioni~』が6月15日(金)、大阪・ABCホールにて開幕。それに先駆け、前日に公開稽古が行われた。
 
本作は2016年に初演され、好評を博した作品で、死なない鬼と人間の物語。舞台奥に、1本の大木が立っている。年月が繰り返される中で、年を重ねて老人になり、死んでいく人間たち。しかし鬼は何千年も、何万年も変わらずにそこにいる。人間から気味悪がられた鬼は大木の祠に閉じ込められ、感情を無くしてしまう。ある日、野盗に追いかけられている女が祠の扉を開き、女の子の赤ん坊を鬼に託す。そして鬼は親をなくした赤ん坊と一緒に月日を重ねていくことに。途方もなく続く年月のうち、たったの50年。50年が終わるとき、鬼は何を思うのか…。

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鬼に扮するのは作・演出を手がける竹村晋太朗。舞台では常に野盗と村人とのアクションシーンが展開され、村人を助けるべくほぼ出ずっぱりで殺陣を繰り広げる。時には1人で大勢と向き合うこともあるが、その圧倒的な迫力と疾走感にグイグイと引き込まれていく。いつしか感情をなくしてしまった鬼が、娘と過ごすことで次第に感情を取り戻し、それを爆発させる瞬間が胸を締め付けるほどに切ない。

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成長していく娘は、10代から40代まで4人の女優が入れ替わり演じていく。10代は無邪気に、20代は幼さも残しながらも女性らしく、30代は落ちついた大人の女性を…と、それぞれが年代に応じた表現で魅せる。中でも40代を演じる村木よし子(劇団☆新感線)の、鬼を優しく、大きく包み込むような存在感に目を奪われる。一方、娘と共に成長する男も、4人の俳優が入れ替わりで演じる。10代、20代は身のこなしの軽さで、30代、40代はずっしりと重みのある殺陣まわりで魅せる。

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季節の移り変わりを照明や音で緻密に表現したり、役の心情や状況を音楽の変化によっても表現。アンサンブルのパフォーマンスも息ぴったりで、壱劇屋の劇団力を見せつけられた。言葉はなくても心を激しく揺さぶる劇団壱劇屋のWordless×殺陣芝居。その感覚をぜひ劇場で体感してほしい。

取材・文:黒石悦子



(2018年6月15日更新)


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劇団壱劇屋『独鬼-hitorioni-』

チケット発売中 Pコード:485-994

【大阪公演】
▼6月15日(金)~17日(日)
(金)(土)15:00/19:30 (日)13:00/17:00
ABCホール
一般-4000円(指定席)
学生-2000円(指定席、要学生証提示)

【東京公演】
▼7月12日(木)・13日(金)
(木)19:30 (金)15:00/19:30
一般-3500円(指定席)
学生-1500円(指定席、要学生証提示)
▼7月14日(土)~17日(火)
(土)(月)15:00/19:30 (日)(火)13:00/17:00
一般-4000円(指定席)
学生-2000円(指定席、要学生証提示)
シアターグリーン BOX in BOX THEATER

【愛知公演】
▼7月28日(土)・29日(日)
(土)19:00 (日)13:00/17:00
名古屋市東文化小劇場
一般-2800円(指定席)
学生-1800円(指定席、要学生証提示)

[作][演出][出演]竹村晋太朗
[出演]村木よし子/石原正一/竜崎だいち/山本一樹/他

※未就学児童は入場不可。高校生以下は無料(問合せ先まで要事前予約)。リピート割あり。7/14(土)~7/17(火)公演が対象。当日会場にて同作品の半券提示で500円返金。

[問]劇団壱劇屋■080-6188-2546

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