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映像でも活躍する注目の若手クリエイター
松居大悟が主宰するゴジゲンが初の京都公演を開催!
ヨーロッパ企画・上田誠との対談で“劇”への思いを語る

東京を拠点に活動する劇団ゴジゲンの主宰で、全作品の作・演出を務める松居大悟。近年は映像での活躍も目覚ましく、映画『私たちのハァハァ』(2015年)、『アズミ・ハルコは行方不明』(2016年)や、クリープハイプ、銀杏BOYZなどのミュージックビデオを手がけるなど、期待の若手クリエイターとして注目を集める存在だ。そんな彼が率いるゴジゲンが、11月4日(土)・5日(日)、京都・KAIKAにて新作『くれなずめ』を上演する。劇団初の京都公演でもある今作に向けて、松居が「僕の人生を変えた人」と語るほど憧れの存在でもあり、親交が深いヨーロッパ企画主宰・上田誠との対談を敢行! お互いの出会いから作品の作り方、新作についてたっぷりと語ってもらった。

――まずはお二人の関係からお聞きします。元々、松居さんがヨーロッパ企画の『サマータイムマシン・ブルース』をご覧になって衝撃を受けたそうですね。
 
松居「そうです。大学生のときに、“面白い舞台がある”って聞いて観に行って。それまでは作品を書いたことがなくて役者だけやってたんですけど、こういう劇だったらやってみたいし、自分で作ってみたいと思って書き始めたのがきっかけです。で、『サマータイム』のDVDを買って文字起こしして、稽古場でみんなでやってみて。そうやって最初は真似事みたいなところでお芝居を作ってました」
 
上田「2005年くらいですかね? 僕らが初めて出会ったのは2007年とかやったかな?」
 
松居「そうですね。2007年に「第1回シアターグリーン学生芸術祭」というのがあって、僕らは慶應義塾大学代表で参加したんです。そのとき、同志社大学の公演のアフタートークにヨーロッパ企画の上田さんが来られることを知って、最前列の席で見てたんです。その後、打ち上げの席で僕が上田さんに質問攻めをしたのが最初でしたね」
 
上田「その日に松居君の家に泊まらせてもらって。僕が人の家に泊まることなんて、後にも先にもないんですけどね」
 
松居「僕は、どこでも気軽に泊まれる方なんだと思ってました(笑)」
 
上田「酔っ払ってたんです(笑)。その前に、メールもくれてて」
 
松居「上田さんがゲストで来ることを知って、僕が一方的に“僕らの公演もぜひ観てください”ということをヨーロッパ企画さんのサイトからメールを送ったんです。でも返事がないから、3日後くらいにまた“届いていないでしょうか?”って送って(笑)。そしたら“ごめんなさい、都合が悪くて観れないんです”という返事が届いたので、同志社大学のアフタートークに行って。だから軽いストーカーですね(笑)」

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――一緒に飲んで意気投合して、そこからずっと交流が?
 
上田「次の僕らの公演で、仕込みを松居君が手伝ってくれて」
 
松居「『火星の倉庫』(2007年)の、シアターサンモールの仕込みですね」
 
上田「“もしよかったら来てよ!”って松居君を誘って来てくれたけど、僕が行かないっていう(笑)」
 
松居「その当時、僕は上田さんしか面識がないんです。そんな中で、スターたちが続々と集まってくるから“どうしよう、どうしよう”ってオロオロしながら、とりあえず仕込みを手伝って。舞台監督さんに“暗幕取ってきて”って言われて、暗幕がある場所知らないのにバッと動いたら、石田さんと土佐さんがついてきちゃって。立ち止まったらヤバイと思ってとりあえず歩いてたら行き止まりになってしまったんです(笑)。二人に“行き止まりですね”って言ったら“君は誰かな? どこから来たん?”って(笑)」
 
(一同笑)
 
――上田さんが初めてゴジゲンの作品を観たのはいつですか?
 
上田「その直後に観た『エイトビートニート』(2008年)かな。第一回公演の『かけぬけない球児』のDVDもいただきました」
 
松居「まさにその学生芸術祭の後に、大阪公演ができるという権利をいただいて、一心寺シアター倶楽まで上田さんに来ていただいたんです」
 
上田「そこからヨーロッパ企画の公演を手伝ってくれるようになって、『あんなに優しかったゴーレム』(2008年)という芝居は文芸助手として、京都まで来てくれました」
 
松居「誘っていただいたので、これはチャンスだと思って、大学を休学して、ガッツリ京都に滞在して。そこで“劇団やっていきたいので、名前付けてほしいです”って諏訪さんと永野さんにお願いして「ゴジゲン」って付けてもらったんです」
 
上田「付けたら解散したんです(笑)」
 
松居「いやいやいや(笑)。休止です、休止」
 
――付けてもらった直後にですか(笑)?
 
松居「一回グイッといったんですけど、本当に売れたくて仕方がなかったんですよ。それで、ヨーロッパ企画の勢いと比べてしまって、何年でどれくらいの劇場でやって、どれくらい動員して…って考えたら、とにかく急がないと追いつけないぞ! と思って。本来なら動員がこれくらいできるから、これくらいの劇場だねっていう決め方だと思うんですけど、僕らは先に劇場を決めて。お客さんを入れるためにどうするかっていうやり方をしちゃってたんです。最初は良かったんですけど、途中から赤字になりながら無理やりやって息切れして…」
 
上田「そういうことやったんか~」
 
松居「無理やり売れてる感は出たんですけどね。劇場だけどんどん大きくするから、“勢いあるね!”って周りは言ってくれるけど、中では全然噛み合ってなくて。で、2011年に劇団員の目次(立樹)がしんどくなって“辞める”って言うから、一回休止しようということになったんです」
 
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――上田さんには相談されなかったんですね。
 
上田「ネットニュースで知りました(笑)」
 
松居「上田さんにはできないです。そんな弱いところは…(笑)」
 
上田「僕も『あんなに優しかったゴーレム』がめちゃくちゃ大変な公演やったんです。それで、泣きながら脚本を書いているところを松居君が優しく見守ってくれて(笑)。一番見られてはいけないところなんですけど…」
 
松居「そうなんです。ヨーロッパみたいなコメディを作りたいと思ってたけど、その姿を見て僕には無理だと思って、そうじゃないことをしよう、と。自分のやりたいこととか、自分に合ってることって何だろう…、って探りながらやっていました。コメディから離れてみたら演劇界の人はちやほやしてくれたんですけど、それによってまた気持ちがブレたりして。劇を解体することをやってみたりとか。迷走してましたね」
 
上田「コメディをあまりやらなくなったという話は聞いていて。その感覚は僕も分かるんです。最初は好きな劇団の真似ばかりやるけど、段々ズレも出てくるから、そこから自分なりにバランスを取っていくというのはよくあることで。僕自身は、むしろ変わらなくなることのほうが怖いなと思ってますけどね。最初の頃は面白いなと思ってもらってても、ずっと観てると“同じことやってるなぁ”とか思われたりもするだろうから、見切りつけられんように変化していかないと」

松居「最初は純粋に面白い作品だなと思って観ていたんですけど、上田さんと話をしたり、劇団の状況を知りつつ観ていくと、劇を作った文脈がちょっとずつ見えてきて。上田さんが今こういう状態にあるから、こういうテーマにしたのかなとか思うと、その文脈も含めてグッときたりするんです。例えば、ヨーロッパ企画の『ボス・イン・ザ・スカイ』(2009年)で、“向こうはフェスやってて楽しそうだな”っていうシーンがあるんですけど、そこに京都と東京の感じを勝手に重ねたり、『ビルのゲーツ』(2014年)だと、“ビルを上っても上っても終わりがない”ということも勝手に想像して、ふとしたセリフとかに結構グッときたり、考えたりしちゃうんです」
 
――なるほど。松居さんは紆余曲折を経て、今はどういう方向に向かわれているんですか?
 
松居「まさに今回の公演が変わるタイミングなんです。新しい劇団員が4人増えて、男ばかりの6人体制で新しいものを作ろうと、みんなで一緒に作り上げてる感じですね。で、同世代のメンバーで、30歳過ぎて青春の話もできないし何の物語がいいんだろうなって考えてたら、結婚式の披露宴と二次会の間に変な時間があるなぁって。そこから物語を作ろうと思ったんです」
 
上田「舞台装置はあるの?」
 
松居「今までずっと具象でやってきたんですけど、それもあまりない感じにして。時間と空間をすっ飛ばして見せられたらいいなぁと思うんです。活動休止後、2回公演したんですけど、そのときは本人役でやってて、今回は役とかテーマとか、ストーリーがある中でやる。一つテーマがあればブレないなと。映像だと時間がガンガン飛ばせることが武器で、演劇は空間がどんどん変えられたりするのがいいのかなと思ってたんですけど、最近はそうじゃない気もしていて。時間も、演劇だと役者が肉体だけですっ飛ばしたほうが観てる人はいろんなところにいけるのかなって思っているんですけど、どうですかね?」
 
上田「そこは僕と違うところで、ゴジゲンの作品はプロレスのリング感がありますもんね。僕の作品って、役者がプロレスのリングで肉弾戦をしてるみたいな感じって、あんまりないと思うんです。でっかい箱を押してたりとか、そういう場面が多いと思うんですけど、ゴジゲンは人間同士のことやもんね。そこは圧倒的に作風として違うところですね。僕は人と人というよりは、でっかいゴーレムがいて絡むとか、ゲートと人とか、そういうことのほうが好きなので。基本的には仲良くて(笑)、人が何と向き合うかみたいなことが大事になってくる。ドローンとか、文房具とか…」
 
松居「そうですね。僕らは人同士がちょっと気まずくなったりするので。僕は『サマータイム』を観たときに“体験した感”がすごくあったんですよね。それで、自分も体験したいし、観た人が体験してほしいってすごく思ったときに、お客さんが友達の家に来たときの感じで、いつの間にか劇が始まって、かくし芸出し合っているのを一緒に参加してるとか、むちゃくちゃ楽しい飲み会に参加したときの端っこの席みたいな感じとか、“面白いもの観たなぁ”っていうよりも、“あの時間楽しかったな”って思ってもらいたい。僕にとっての演劇はそこにあると思うんです。同世代の6人が1ヵ月間かけて何かをやるなら、体験してもらえたほうがいいなと思っています」
 
――お客さんも、そういうことあったなって思い出したり?

松居「自分の感覚を思い出したり、友達に会いたくなったりしたらいいなぁと思う一方で、そんなことが必要なのかなとも思ったりするんですけどね。とりあえず今は、やりたいからやっている感じです」
 
上田「確かにそうですね。まさに僕らの『ボス・イン・ザ・スカイ』の時期が、今ぐらいなんじゃない」
 
松居「そうかもしれないですね」
 
上田「周りを取り巻く状況は変わっていったりして、焦りも出だし、どこまでやれるのかなっていうのが、僕らでいうと30歳くらいのときにあって。段々そこをあまり気にしなくなるんですけど。僕は、中学・高校と青春を感じたことはあまりなかったというか。大学入って劇団をやり始めてから春が来たみたいな感覚があって、そういう意味で、青春が終わるのかなっていうドキドキが30歳くらいのタイミングでしたね」
 
松居「ちょっと似てる気がします。あいつらに会いたくなるとか、そういう人は別にいなかったし」
 
上田「地元のほうにね(笑)。地元では、力ためてた感じですもんね。」
 
松居「いつか見返してやる!俺をバカにしたやつらを!っていうほうが大きい(笑)」

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――上田さんは、近年“企画性コメディ”を軸にして作品を作られていますが、そこに辿り着くまで大変でした?
 
上田「元々、SFシチュエーションコメディをやっていて、段々、それにプラス地形と絡むとか、高低差を使うとか、数年おきに新たなミッションを見つけながらやってきて。企画性コメディというのもその新たなフェーズなんですよね。で、今はそれがなんとなくできるようになってきて、お客さんにも浸透してきたので、前回だと新世界とか、今回ならパリとか、ローカル性を接続し始めたんです。だから僕は割といろんなフェーズを重ねてきたんですけど、“今は地形と絡んでます!”って言ってた頃よりは、“企画性コメディ”という言葉を盛んに言いだしてからのほうが、キャッチーになったというか。お会いした人から“今回も企画性コメディですか?”って言ってもらえる程度にはなったので、いい言葉を思いついたなって思ってます(笑)」
 
松居「僕も、自分の中で今回はこうだっていうのがあるんですけど、それを“今回はこれをやります”って言語化したくないというか。周りから“こうなんですよね”って言われたくないっていうのもある。それでちょっと侮られたりもするし。だからそれを一般的なものにするか、“企画性コメディ”みたいに浸透させるか。たぶん最初に言ったときに“え?”みたいな反応されるじゃないですか。それも嫌だし」
 
上田「僕はですけど、例えば最初の頃は思春期みたいに“これコメディですね”って言われたら、“いや、コメディだけじゃなくて”とか、“劇団ですね”って言われたら“劇団というよりは、企画集団でもあって”とか、言ってたんですけど、段々、言い切るようになって。“劇団です。だけどこういうこともやってます”とか、“こういうコメディをやってます”とか。だからコントとかも、前は“コント”って言うのが嫌だったんですけど、“コントですけど文芸性も目指してます”って。“コントじゃなくて~”ってああだこうだ言ってると、“じゃあなんやねん!”って、あまり取り上げてもらえなかったりするんですよね(笑)」
 
松居「そういう意味では、僕は今思春期かもしれない(笑)。劇団のプロフィールでは、いまだに上田さんが付けてくれた“わちゃわちゃしたコメディ”っていうのは使ってますけど…」
 
上田「それは使ってるんや」
 
松居「決められなくて(笑)。コメディだけど、今はコメディやってないしなぁ…って」
 
上田「確かに、あるときからヨーロッパも“京都を拠点にコメディしている劇団です”ってビシッと言うようになったかもしれん(笑)」
 
松居「僕ら、どうなんですかね…。観てる人が笑って、コメディなんだねって言ってくれる分にはいいんですけど」
 
上田「例えば音楽だとロックとか、お笑いだと芸人とか、カッコいい言葉があるじゃないですか。だから自分たちのことを“ロックバンドで~”とか、“芸人やってまして”とか、ハッキリと言えるけど、そういうの演劇にはあんまりないよね」

松居「そう。だから、僕らは“劇”って言葉にしてるんですよね。“劇”はカッコいい。でも“コメディ”を表現するいい言葉がないんです」
 
上田「“コメディ”ってちょっと信じきれない感じがするもんね」
 
松居「喜劇とも違うし…。でも、今まで演劇でコメディやってるって肩身が狭い感じがしていましたけど、上田さんが岸田國士戯曲賞を取ったことで、僕はコメディが演劇的にちゃんと認められたと思うんです。だから僕がヨーロッパ企画が好きで演劇を始めたっていうことも自信を持って言える」
 
上田「でもゴジゲンの紹介文にコメディとは書いてないよね(笑)。“コメディを上演していたが、近年は…”って書いてる(笑)」
 
松居「そうですね(笑)。上田さんは受賞しても何も変わらないですか?」
 
上田「僕らは同世代に仲間ができなくて。松居君くらいの下の世代の人たちに“実は見てました”っていう人がちょっと出てきてくれた感じなんですよね。だから、今から演劇始める人が何のてらいもなく“コメディですよ”って言って出てくるようになればいいなと思います。僕も三谷幸喜さんが“シチュエーションコメディ”と仰ってるのを聞いて、最初の頃“シチュエーションコメディです”って言ってたんですけど、三谷さんが登場されるまでは、そんなに幅をきかせてたジャンルではなかったと思うんです」
 
松居「でも、今から始める人は、ちょっとやりやすくなると思う」
 
上田「お互いやりやすくなるといいですよね。僕らに限らず、こんな人がこれをやると風向きが変わるっていうのは、お互い影響し合いつつ」
 
松居「僕も自信を持って言いたいです」
 
上田「そう言いながら、次の作品はコメディではなさそう?」

松居「僕らは笑いが一番じゃないから、笑いを軸にしてる人たちに失礼だなって思って、コメディとは言えないんです。僕の中では、まず楽しんでほしい、そのためにどういうアプローチで作るかっていうことでいうと、まずは自分の中の何かをさらして、それが面白いものになるように作っていかなきゃっていうのがあるんです。もちろん笑ってもらいたいし、稽古場では笑いを取れるように作ったりするんですけど。だからあいまいなことを言っちゃうんですよね」
 
――なるほど。上田さんはどんなふうに作っていかれるんですか? 基本的にはエチュードで作り上げていくんですよね。
 
上田「そうですね。でもエチュードではできないこともあって。例えば、友の死をしんみり悼むような場面は深い感情を掘り下げるような作業になるので、エチュードでは作れないんですよね。前回は『来てけつかるべき新世界』で初めてモノローグを書いたんです。今までは自分の言葉に苦手意識があったんですけど、思い切ってやってみたら案外気分がよくて」
 
松居「モノローグはエチュードじゃないんですね」
 
上田「全部自分で書きました。ちゃんと自分で書く作業と、エチュードしながら現場で泡立てていく作業とを両方やったほうがいいかなとは思いますね。それでも、ここまでは作らないでしょっていうところまでエチュードで作ってますね。普通は作家が書かなきゃいけない説明ぜりふまでエチュードで作れますから(笑)。ヒリヒリする怖いシーンは、空気悪くなっても嫌なので、自分で書きますけどね」
 
――今回、そういうシーンがあるんですか?
 
上田「そんなにはないですけど、いなくなった画家の絵をどんどん捨てていく話なので、ちぎられるような痛みみたいなのはあるかも。でも中川(晴樹)さんのせりふで“君ら売れてないから”っていうのが普通にあるから、大丈夫なのかもしれない(笑)」

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――松居さんは本公演で京都に来るのは初めてですよね?
 
松居「劇団公演としては初めてですね。ヨーロッパ企画の「ハイタウン」に出させていただいたとき、お客さんの空気が、純粋に目の前のものを楽しんでくれる雰囲気があったんですよね。その温度が好きだったし、ヨーロッパの人たちもいるしな~と思って」
 
上田「大阪だと、東京とはまた違う緊張感もあるしね」
 
松居「そうですね。2008年に大阪でやったときは学生だったので、怖いものなくやってたんです」
 
――では、次の公演、関西のお客さんにどんなところを楽しんでもらいたいですか?

松居「シンプルに、自分の友達だったり仲がいい人に会いたくなるような舞台になると思うので、“体験”しに来てもらいたいですね。僕らみんな地方出身の者ばかりで作っているので、そういう匂いはきっと共感していただけると思います」
 
上田「ゴジゲンはいつも、ライブでやってる感じがありますよね」
 
松居「その空気が近いかもしれませんね」
 
上田「演劇って、作品を作って見せるものですけど、ゴジゲンはライブをやっている感じ。それはあまり他にないですよね。“東京の劇、どんなもんか観てやるぜ”っていう気持ちで観に来てもらったらいいと思います(笑)」
 
松居「京都はそれがないからいいのに…(笑)」
 
上田「でも、京都では絶対観られない感じの集団です。とてもポップなので、ぜひ京都のお客さんに観ていただきたいですね」



(2017年10月30日更新)


Check
左から、ゴジゲン・松居大悟、ヨーロッパ企画・上田誠

ゴジゲン

<プロフィール>

ゴジゲン●2008年、慶應義塾大学演劇サークル“創像工房 in front of.”内で結成。主宰の松居大悟が全ての作・演出を手がける。ヨーロッパ企画主宰の上田誠氏が「意気の上がらない人たちがワチャワチャするコメディ 」と称するように、不器用にしか生きられない人間達が紡ぎだす軟弱なシチュエーションコメディを上演していたが、近年は「作るってなんだよ、生きるだけだろ」と主張。2007年に参加したシアターグリーン学生芸術祭では8団体の中で関東代表に選ばれ、2008年春に大阪公演を敢行。2009年春には福岡進出など、全国を視野に入れた活動を展開。2011年「極めてやわらかい道」では2000人以上を動員。その後、3年の活動休止を経て、2014年「ごきげんさマイポレンド」より活動を再開。年に一度の本公演を実施している。

ゴジゲン 公式サイト
http://www.5-jigen.com/


<公演情報>

ゴジゲン第14回公演『くれなずめ』
チケット発売中 Pコード:480-229

▼11月4日(土) 14:00/18:00(☆)
▼11月5日(日) 14:00
☆の回はアフターイベントあり

KAIKA

全席自由-3000円

[作][演出]松居大悟
[出演]奥村徹也/東迎昂史郎/松居大悟/目次立樹/本折最強さとし/善雄善雄

※未就学児童は入場不可。車椅子での来場はチケット購入後問合せ先まで要連絡。
※他、各地で公演あり。

[問]ゴーチ・ブラザーズ■03-6809-7125

チケット情報はこちら


ヨーロッパ企画

<プロフィール>

ヨーロッパ企画●テレビゲームを思わせるトリッキーな地形や、SF・ファンタジーめいた世界観の中で、登場人物たちがモソモソと日常会話をつむぐ、といったスタイルの群像コメディを得意としており、年1回ほどの本公演ツアーを行っている。近年では「企画性コメディ」の名のもとに、特殊な劇構造や大がかりな仕掛け、誰もやらなさそうな思いつきといった「企画性」に根ざした、珍しいコメディを模索している。イベントや映画祭、DVDやテレビ番組制作、ラジオ、WEB企画、携帯アプリ、雑誌連載など、多方面にわたってコンテンツ制作を展開。演劇の枠にとらわれないユニークな活動ぶりで、独自のフィールドを開拓しつづけている。

ヨーロッパ企画 公式サイト
http://www.europe-kikaku.com/


<公演情報>

ヨーロッパ企画
『出てこようとしているトロンプルイユ』
Thank you, sold out!!
▼11月1日(水) 19:00(☆)
▼11月2日(木) 19:00(★)
▼11月3日(金・祝) 13:00/18:00(★)
▼11月4日(土) 13:00
▼11月5日(日) 13:00/18:00(★)
▼11月6日(月) 19:00
▼11月7日(火) 19:00
▼11月8日(水) 14:00
☆の回は終演後スペシャルイベントあり
★の回は出演者によるおまけトークショーあり

ABCホール

全席指定-4500円

[作][演出]上田誠 [音楽]滝本晃司
[出演]石田剛太/酒井善史/角田貴志/諏訪雅/土佐和成/中川晴樹/永野宗典/西村直子/本多力/金丸慎太郎/川面千晶/木下出/菅原永二

※未就学児童は入場不可。
※他、各地で公演あり。

[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

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