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アラサー女子のリアルな気持ちが共感と笑いを呼ぶ
女性漫才師アルミカンの単独ライブ
『今年こそは2017』が大阪、東京で開催!

2014年と2016年の「上方漫才大賞」では新人賞にノミネートされ、最近では舞台のみならず、テレビやラジオの露出も増えてきた松竹芸能の女性コンビ、アルミカン。ゆるキャラのような可愛さを持つ赤阪侑子(写真左)のボケと、女の武器を出し惜しみせずにさらけ出す才色兼備の高橋沙織(写真右)のツッコミで魅せる漫才は、二人の対極の恋愛観、女性観が見どころだ。

結成は2009年。出会いは松竹芸能の養成所だった。いわく「高学歴で見た目もかわいいから、絶対売れるやろうと思って(笑)」入学した、当時神戸大学在学中の高橋と、「就職するために性格変えようと思って」入った赤阪。動機も異なれば、キャラクターもまったく異なる二人がコンビを組んだ。お互いの第一印象も「仲良くはならないタイプ」だったが、声をかけたのは高橋の方だった。「消去法で選んだんです(笑)。女の子と組みたくて。あんまりかわいすぎず、ブサイクすぎない人で、キャラクターのある人と組みたいなと思っていて、不思議な雰囲気をもった赤阪さんがいいんじゃないかなと思って」(高橋)。

高橋からはお試しで組もうと誘われ、赤阪自身も「絶対続かない」と思っていた。だが、気がつけば8年以上の月日が流れていた。性格も生活もまったく異なる二人だが、意外とネタ作りに関してはうまが合った。面白いと思うポイントが同じで、周囲からまったく面白くないと言われても、二人は面白いと信じて疑わず、コントを作り続けてきた。

今は女流漫才師のイメージが強いアルミカンだが、始めた当初はコント志向だった。「3年くらいシュールなコントをしていたのですが、あるときマネージャーさんに“全然面白くない”ってすごく怒られたことがあって。二人ともキャラクターが立ってるし、漫才の方が絶対需要があるから、漫才しなさいと言われました」(高橋)。そこから試行錯誤で漫才を作り始めた。だが、漫才はできないと思っていた。赤阪のせりふ覚えも悪い。「コントだったら間でごまかせたりするけど、漫才は次々しゃべらないといけない。それが苦痛で苦痛で仕方なかった」と赤阪。そんな赤阪にせりふを覚えさせることが苦痛で苦痛で仕方なかったと高橋も振り返る。だが、「初めて漫才でウケたときはめっちゃうれしかったです」(高橋)。

苦手だった漫才も、等身大の女性を意識したネタ作りが突破口となり、楽しいと思えるようになった。しかし等身大だけではウケないのも現実だ。「“ネタが普通”と言われることが多くて。キャラクターもあるし、ネタもそこそこいいんだけど、そこそこ止まりの感じがします。普通って何だろうとは思うんですが、斬新な目線とかが要るのかなとか。2016年の『M-1グランプリ』でも、表現力とかもそうだし、練習ももっともっと必要なんだなと痛感しました」(高橋)。とはいえ、今、舞台上のアルミカンの姿を思い浮かべるとき、必ずセンターマイクも見える。それほど彼女たちにとって漫才は定着している。「今は漫才が楽しいですね。コントよりも楽しいです」(高橋)。

このごろはランキング形式のイベントでも1位、2位を取るようになってきた。新人賞にノミネートされることも増えた。だが、いまひとつ結果を出せない。そんなくすぶった思いが2017年一発目の単独ライブのタイトルとなった。「今年こそは」。

「私も28歳で、女性としても、若手芸人としてもぎりぎりだなと思うんです。今年1年で売れなかったらいろいろ考えないといけないなという意味もありますね。この単独ライブは、そういった覚悟です。2017年に何かを残すためのものです」(高橋)。

2月26日(日)には東京でも開催する。東京で単独ライブをするのは初めてだが、挑戦したいと高橋は意欲的だ。「もう何でもやりたいです。この単独ライブも東京への足がかりというか、全国区のお仕事を何か掴むきっかけになればと思っています。やっぱり芸人をやっているからには全国区で売れたいです。そのためには東京に行かないといけないのかなって思うんですけど、まずは大阪で足場を固めて、大阪から売れていきたいです」(高橋)。

日々、ネガティブな発言が目立つ赤阪だが、東京での単独ライブについては「東京の方がウケるんじゃないかと思うんです」と楽観的だ。その理由を尋ねると「東京の方がいろんな笑いを受け入れてくれる印象があるので、私たちも受け入れてもらえやすいのではないかと…。東京のライブにたまに出させていただくんですけど、結構ウケるんですよ!」と目を輝かせる。「確かにめちゃウケたこともありました。でも目新しいからじゃないかな」と冷静に分析する高橋。赤阪は突如として根拠なく自信を持つことがあるという。しかも、時にその自信が的中する。8年隣にいる高橋もいまだに謎多き存在と明かす。

そんな赤阪に、2017年の野望を聞いてみた。「野望はまずは彼氏を作って…。彼氏を作ったら自信が持てるんじゃないかと思うので、合コンに行きまくりたいですね」。好きなタイプはイ・ジュンギだそう。ちなみに恋愛大好き女子の高橋は「男の人は顔じゃないです」ときっぱり。「あまりタイプを絞らないのも恋愛のコツだと思う」とのこと。

『今年こそは2017』ではすべて新ネタで、上演時間も90分とたっぷり楽しめる。最後に、意気込みを尋ねると、女性にもぜひ来てほしいと呼びかける。「売れるか売れないか瀬戸際の芸人を観にきてください(笑)。私が28歳で、赤阪さんが33歳なんですけど、30前後のアラサー女性がどんなことを考えているか、どんなことを面白いと思っているか観てもらえる舞台だと思います。若くもなく、かといっておばさんでもない、微妙なラインの女性のことがわかると思います!」(高橋)。

『アルミカン単独ライブ 今年こそは2017』は、2月18日(土)に大阪・道頓堀角座で、2月26日(日)に東京・新宿角座で開催する。




(2017年2月16日更新)


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アルミカン単独ライブ
「今年こそは2017」

【大阪公演】

▼2月18日(土) 19:00
DAIHATSU MOVE 道頓堀角座
当日券-2000円
※未就学児童は入場不可。

[問]DAIHATSU MOVE 道頓堀角座
[TEL]06-7898-9011

道頓堀角座
http://www.kadoza.jp/dotonbori/


【東京公演】

発売中
Pコード:597-690
▼2月26日(日) 18:00
松竹芸能 新宿角座
前売-1500円
※未就学児童は入場不可。

[問]松竹芸能 新宿角座
[TEL]03-3226-8081

新宿角座
http://www.kadoza.jp/shinjuku/

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