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ホーム > インタビュー&レポート > 「等身大の女性を演じるのは初めて。全力で頑張りたい」 宝塚歌劇団を退団後、初のストレートプレイに挑む ヒロイン瀬奈じゅんに本作への意気込みをインタビュー!

「等身大の女性を演じるのは初めて。全力で頑張りたい」
宝塚歌劇団を退団後、初のストレートプレイに挑む
ヒロイン瀬奈じゅんに本作への意気込みをインタビュー!

2000年、作家の中谷まゆみと演出の板垣恭一により作られた『ビューティフル・サンデイ』。黄金コンビと言われた二人が三部作『ペーパーマリッジ』『今度は愛妻家』の第一作として手がけ、その後は2003年に再演され、韓国でも上演されるなど、人気を博した作品だ。そして約10年たった今、瀬奈じゅん、葛山信吾、桐山照史(関西ジャニーズJr.)という新しいキャストでの上演が決定した。楽しくて温かく、優しい気持ちになれるハートフルな物語。本作で宝塚歌劇団退団後初のストレートプレイに挑戦するヒロインの瀬奈じゅんに、舞台への意気込みを聞いた。

瀬奈じゅん(以下、瀬奈)「今回演じる役はかなり天然ボケの女性です(笑)。私自身、現代の日本という設定のお芝居は初めてですし、自然体、等身大で演じる役も初めてなので、どういうふうになるのか楽しみです。全力投球で頑張りたいと思います」

台本を読んでの感想はというと…。

瀬奈「(舞台上での)日常会話や自然な会話のやり取りは私にとって初めてのことですが、とにかく楽しそうだなと思いました。(読み終わって)最後に優しい気持ちになれましたね。激しい感情の起伏があるわけではありませんが、穏やかな空気の中に流れる切なさとか、心の痛みとか、そういったものを表現できればいいなと思います。出演者も3人だけですし、今まで出演したミュージカルとは当然、違いますので、稽古からすごく楽しみです」

“天然ボケ”と分析するヒロインのことをどのように見ているのだろうか。

瀬奈「台本を読む限り、まったく共通点がないんです。私は自分を天然ボケではないと思っているので…。人から見たらそういう部分もあるのかもしれないですけど(笑)。だからこそ、演じることがすごく楽しみですね。こういう女性には何だか憧れます。とても奔放に見えるけれど、心の底には深い信念がありそうで。その信念は表からまったく見えなくて。どこに本心があるのかわからない女性なんです。だからといって嫌な感じでもなくて、不思議なんです。……(演じることも)難しいですよね。そんな女性、めったにいないですもんね(笑)」

続いて、共演者の印象について聞いた。

瀬奈「葛山信吾さんは『アンナ・カレーニナ』で共演させていただいたのですが、そのときは舞台上での絡みがほとんどなくて、客観的に見ていました。お芝居も歌もとてもまっすぐで。それは舞台だけなのかなと思いきや、普段でも本当にまっすぐで、誠実で、すごく素敵な方です。理想の男性像ですね。『アンナ・カレーニナ』のときも、共演者の女性たちから“結婚したい男性ナンバー1”に選ばれてました(笑)。残念ながらご結婚されていますけどね(笑)。桐山照史くんは本当に礼儀正しくて。私と葛山さんより一回り以上も年下なんですが、3人の中で一番、しっかりしていますね」

ちなみに、“最高の日曜日”の過ごし方を聞いてみると…。

瀬奈「愛犬(フレンチブルドック)と一緒に過ごすのがいいですね。散歩に行って、お買い物に行って、食材買って、家でお料理して…という過ごし方が最高の日曜日です」

また、子どもの頃の日曜日はというと。

瀬奈「小さい頃はバレエ三昧だったので、日曜日は午前中から夜まで3レッスン受けていました。バレエシューズでのレッスンを午前中からお昼過ぎまで受けて、お昼休憩の後はトゥシューズのレッスン。最後にまたバレエシューズのレッスンを受けるという感じだったんですが、それが楽しかったですね」

本作は、男性二人の生活に見知らぬ女性が入り込んだことから始まる、とある日曜日の物語。一日を通してやがて3人の間に芽生える信頼関係は、どのように作り込むのだろう。

瀬奈「自分一人で考えても埒が明かないこともあって。この舞台でも、みんなでセッションをして、時間をかけてゆっくり絆を深めていきたいと思います。そして、そういうところが舞台上で表現できたらいいなと思っています」

“現代の、自然体の女性”という瀬奈じゅんにとって新境地に挑むこととなる本作。これまで見たことのない彼女に出会えること必至の、注目の舞台だ。また、関西では発売早々、追加公演が決定。3月10日(土)、11日(日)にシアターBRAVA!で、そして3月16日(金)、17日(土)、18日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演。どうぞご期待を。




【プロローグ】

あるマンションの一室。そこに住むのはファミレス店長・戸川秋彦。
ある日曜日の朝、目覚めると秋彦の隣には見知らぬ女がいる。
女の名は、三枝ちひろ。その部屋の以前の住人だったらしい。
何故、前の住人のちひろがそこへ…?

男は怒り、女はとぼけ、ゲイは笑う。様々な事情を抱えた三人の日曜日。

(2012年1月30日更新)


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瀬奈じゅん

●公演情報

『ビューティフル・サンデイ』

発売中
Pコード:416-463

▼3月10日(土)18:00
▼3月11日(日)13:00/17:00
シアターBRAVA!
S席-7350円
A席-5250円

▼3月17日(土)13:00/17:00
▼3月18日(日)13:00
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
全席指定-7350円

〈追加公演〉
発売中
Pコード:417-856

▼3月10日(土)14:00
シアターBRAVA!
S席-7350円
A席-5250円

▼3月16日(金)14:00
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
全席指定-7350円

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[作]中谷まゆみ

[演出]板垣恭一

[出演]瀬奈じゅん/葛山信吾/桐山照史(関西ジャニーズJr.)

※未就学児童は入場不可。

[問]キョードーインフォメーション[TEL]06-7732-8888

『ビューティフル・サンデイ』公式サイト
http://beautiful-sunday.jp/

前売り券好評発売中です! ぜひお早めに。
チケット情報はこちら


●プロフィール

瀬奈じゅん

せなじゅん/宝塚歌劇団に入団後、1992年『この恋は雲の涯まで』で初舞台。2005年、『JAZZYな妖精たち/REVUE OF DREAMS』で月組トップスターとなり、宝塚版『エリザベート』では、ルキーニ、エリザベート、トートの三役を演じるなど、多彩な魅力で絶大な人気を集める。2009年12月の『ラスト プレイ/Heat on Beat!』で退団。2010年は『エリザベート』、『アンナ・カレーニナ』に出演。また、2010年、2011年と2年続けてコンサートも開催した。昨年11月、『ニューヨークに行きたい!!』に主演し、12月には東京、大阪、神戸で退団後初のディナーショーを行った。