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現在開催中のノンバーバル・パフォーマンス『ギア』
キャストに聞く、『ギア』の過去、未来、現在②!

大阪・住之江の名村造船所跡地で現在トライアウト公演を開催中の『ギア』。@ぴあ関西でのスペシャルインタビュー、第2弾からはキャストの皆さんにご登場いただきます。『ギア』のキャストはみな、世界レベルで活躍している方ばかり。一流のパフォーマンスを至近距離で楽しめるのも、この舞台の魅力のひとつです。このインタビューでは、まずは、ヒロインを演じる女優の兵頭祐香さんと、バトントワリングの佐々木敏道さんにお話をお伺いしました。『ギア』がどのようにして作られているのか、『トライアウト公演』の目的やその真意も伝わってきますよ!

―― @ぴあ関西です。今日はよろしくお願いします。まず、今回の『ギア』長期トライアウト公演の前に、'10年1月と12月に大阪で、そして今年の1月からは長崎・ハウステンボスでの公演がありましたが、それぞれの公演を経て生じた変化などを教えてもらえますか?

兵頭祐香(以下、兵頭)「'10年1月公演(以下、1月公演)から'10年12月公演(以下、12月公演)の間が、私の中ではすごいパワーアップしましたね。キャストも増えたり、セットも変わったりもしたんですが、1月公演の時点ではキャストみんなのいいところがうまく突き詰められなくて。でも12月公演でそういう部分でのチャレンジもできて。そんなこともあって、すごく楽しくなりました。まだまだやるべきことはたくさんあるんですけど、大幅に進歩したと思ってます」

―― そして今年1月には長崎公演がありまして。

兵頭「長崎はとにかく雪がすごくて、寒かったです(笑)。長崎では、公演期間中に前編、中編、後編とキャストの入れ替わりがあったんですが、同じものをやっているはずなのに違う面白さが出てたりして、楽しかったですね。で、私たちは長崎では共演してないんですよね」

佐々木敏道(以下、佐々木)「はい。前半、後半で別れてて」

―― 佐々木さんも1月公演から参加されていますが、『ギア』はどんな印象ですか?

佐々木「良くも悪くもトライアウトだと思っているんですね。大まかな道筋はあるんですけど、お客さんのアンケートや意見をもとにして、公演をしながら方向性を定めてきて。『ギア』のキャストは、『ギア』をしたいから集まったというより、もともと関わったことのないジャンルのパフォーマーが集められているんです。まずバトン自体が他の舞台に出ていくことが少なかったですし、他のジャンルの方もこういう形で関わることはおそらく初めてだと思うんです。なので、1月公演では本当によくわからない状態でしたね(笑)」

―― 1月公演は何日くらいあったんですか?
佐々木「3日ですね。12月公演でキャストが増えたんですけど、そのときに初めて、それぞれの良さが出始めた感じでしたね。1月公演では、みんな戸惑っていた部分があって、いい形になり出したのが12月公演かな。で、今年の1月に長崎に行くことになって、長崎公演では12月公演で作った形からいかに無駄な部分をそぎ落とすかってことに重きが置かれたように思います。公演期間中にキャストが入れ替わることも含めて、いかに意思疎通していくかなど、そういうシステムを構築する上でもすごく大事な公演だったと感じますね」

―― それぞれジャンルの良さが出始めたときの発見も経て、気持ちの上で変わったところはありましたか?

佐々木「それぞれジャンルのキャストが常に面白いものを持ってくるんですけど、それらが少しずつ積み上がっていく感じが自分にはすごく新鮮で、面白かったですね」

兵頭「ぶっちゃけちゃうとですけど、バトンもブレイクダンスもマイムも、マジックもよくわからないんですよ。この技が難しいとかもわかんない。ある意味、私は一般のお客さんと同じ視線で『そのシーンのバトン、こういうふうに回らへんの?』とか思ったりして(笑)。1月公演の時点では、みんな同じようにそういうことを思ってたんだけど、疑問点は個人個人で完結させてて、バラバラの状態だったんですね。とりあえず、いろんなものを集めてみましたよって感じで。でも、12月公演のときには、例えば『ギア』がコーヒーだとして、カップの中にコーヒーの粉とお湯とお砂糖とミルクを入れて、最後にマドラーでかき混ぜて、コーヒーができました!というような…。変な例えですけど、それが完璧にできなくても、みんなで言い合って作り上げていけたっていうのが、1月公演と12月公演の一番の違いかなと思います。だから、単純に、稽古とかしてても、キャスト自身が『わ~すごい、おもしろい!』ってなって、やっとみんなのいいところが見えた感じがしました」

―― その間、1年くらいですね。

兵頭「そうですね。その間に何があったのかって感じですけど(笑)、やっぱり経験なんかな?」

佐々木「だと思いますね。この期間に、役割がはっきりして、自分がどこを担当するのかわかった上で、お互い足りないものを補い合えるように目が向けられたんだと思います」

―― では、普段のご自身のパフォーマンスと『ギア』でのパフォーマンス、違いはありますか?

兵頭「どうだろう。私は、普段からオリジナルテンポという集団でノンバーバルなものを作っていて、慣れている部分があるんですね。多分、普段から台詞のあるお芝居をしていたら戸惑うと思うんです。やっぱりノンバーバルと普通のお芝居の違いは大きいと思うんですよ。ただ、私は普段からやっていることと、元々クラシックバレエだったりとか、言葉を使わないものに触れて育ってきたので、そこに対しての戸惑いは少なかったですね。むしろノンバーバルの面白さにもうちょっと深まっていけたらなって思うところはあります」

佐々木「バトントワリングという競技はスキルでいかに見せるかってことなんですけど、『ギア』をずっとやっていくうちに結局は、目指しているところは一緒なんじゃないかなって思いましたね。自分がやってきたことは、審査員やお客さんに対してどういう反応をしてもらいたいかってことで、それが『ギア』の場合は、それをお客さんがお金を払って見てもらうっていう状況に変わっただけ。最終的にはやってることは一緒なんじゃないのかなって今は思います」

―― なるほど。先ほど兵頭さんは「ノンバーバルの面白さ」とおっしゃいましたが、演者さんとしてその面白さをどう受け止められますか?

兵頭「これがね、難しいんですよね(笑)。やってる側のおもしろさは、しゃべらないことで違う感覚がすごく研ぎ澄まされることなんです。たとえば舞台上で後ろに人がいることを察知するために、いろんなところにアンテナを張って、すごい集中して、いろんなものをキャッチしてるんですよね。ときにぱっと振り返った瞬間に目が合ったり、何も喋ってないのに一緒にふっと見たり、一緒にしゃがんだりとか、そのときの『わ!』っていう感覚って、私は台詞のあるお芝居ではあんまり味わわなくて。突き詰めれば根本は一緒なんですけど、そういう感覚が研ぎ澄まされてる感じがしますね。ひとつ物を渡すのでも、お客さんにはそれをやろうとしている気持ちが喋らなくても見えなきゃいけない。渡す側も、受け取る側も一生懸命、この人は何を思ってるんだろうって想像してやってるんで、そこが一番面白いですし、ふとした瞬間でが息が合っているのを感じたときは、台詞があるお芝居の時よりも『おおおお!』ってなるときがあります。あと、演じる側だけの話になりますが、舞台上で事件が起きたとき、台詞があれば何となくアドリブで返していけるんだけど、喋らないとなると相手の意思確認もしつつ、この物事をどっちに進めようみたいな、心理戦みたいなことにすごくドキドキしますね(笑)。役者をしている私が言うのも何なんですけど、舞台上での役者間のやりとりが本当に大事だと気付かせてもらいました」

―― では、佐々木さんは、ギアでは役者的なことも求められていると思うんですけど、そこはどうですか? 

佐々木「バトンはそれこそ、練習で作り上げてきた最高なものを競技で出すことが一番の理想なんですね。そんな中で初めて『ギア』に関わったときは、すごく違和感がありましたね。『何で(見せ方が)刻々と変わっていくねん!』って(笑)」

―― それは大きな違いですね。

佐々木「バトンはいかにミスを減らすかということにすごい時間をかけるんです。それこそ2分半ぐらいのパフォーマンスを1年かけて作り上げて、競技に出るんです。でも、『ギア』で1時間以上の舞台に出るとなったとき、まず、舞台での居方がわからない。『自分の演技が終わった後は何するん!?』みたいな、そういう違和感があって。でもシーンは続いてるじゃないですか。そんな中で何していいか、わからなかったんです。ただ、生の舞台のよさですごく思ったのは、ウソをつかなくていい。息を合わせることや瞬間的に合うものが、自分にはしっくりと来ている感じはしてますね」

―― 1年かけて2分半のものを作り上げるという作業からしたら、1時間半のステージに立ったときの違和感ってすごいあったんじゃないかなって思います。

佐々木「バトンの場合、競技の直前まで体を温めてならしてっていう体の調整があって、競技のときにバーンとお客さんの前に出て終わりなんですけど、『ギア』の舞台では、体を動かせない時間、好き勝手にできない時間も存在しているんですね。今はそれをどうやって解決していくかを考えてますね。やっぱり自分のスキルが“山”にならなきゃいけないと思うんです。パフォーマンスとしてきちんと成立しなくちゃいけない部分と、全体を通して軸がなきゃいけない部分との整合性が…。まだ自分は“舞台1年生”なので(笑)、そこはこれから解決できればなと思いますね」

兵頭「役者でも言われるんですよ。たとえば台詞のあるお芝居でも台詞の発生していない時間ってもちろんあるじゃないですか。そのときの有り様っていうのは、役者でもやっぱり難しいですね」

佐々木「でも、長崎公演でみんな、そういうことが見つかりかけたよね。たぶん、自分の性格的なものを『ギア』の中で見せられるようになってて。ブレイクパートの部分ではちょっと遊び出してるんだ」

兵頭「そうそう、そこにちゃんと存在してればいいというか。私が思っていたのは、変な言い方ですけど、台詞のないときって自分が(舞台に)いちゃいけない、台詞を喋ってる人だけがそのシーンではクロースアップされてるって思ってたこともあったんですが、実は逆で。ちゃんと存在することによってその人たちが際立つことに気づいて。そこからずいぶんと楽なりましたね。なので今、みんなのこの“1年生の状態”を見てると、ちゃんといてていいのになって思います。たぶん、そういうことに気付くと、一気に楽になると思いますね」

 

―― では、『ギア』に出ることになってご自身の表現の仕方とか、新たな発見などあれば教えてください。

佐々木「バトンの作品って抽象的なものが多くて、怒りとか悲しみなどの表現を1曲で出していたんですけど、それがもう少し具体的なものになってきてる。バトンというものを違うものに見立てて、『自分の中ではこういうもので、この意味を表現するためにどういう動きが必要で、どういう展開があって』とか思ったりし、そんなときに『ああ、なんか『ギア』っぽい!』って思うことがありますね(笑)。僕はバトンの指導もしているんですけど、そういうところでやりすぎると、競技をやってる子はポカーンとなるんですよ。『この人、何をしたいんだろう』って。ちょっと抑えなきゃなって思いつつ(笑)、すごい楽しくなってる部分もあるので、バトンでもこんなストーリーが表現できるよっていう武器を渡されたような気がしますね。ただ、今は、その使い方をちょっと誤まってるような気がします(笑)」

兵頭「いやいや、誤まってないよ(笑)」

佐々木「将来的には今のバトンの競技から先に進みたいと思ってて、そういう思いが大きな変化ですね。1月公演のときにはそんなになかったんです。12月公演の前後でかなり浸食してきました(笑)」

―― なるほど。兵頭さんも同じようにおっしゃってましたけど、1月公演から12月公演の間にはすごいステップアップがあったんですね。

佐々木「長崎公演でも舞台のことで話す内容が変わってきたんですよ。12月公演の時点では次に何の手順で動くかでいっぱいいっぱいの状態だったのが、長崎公演ではみんなが自分の動きとか、立ち位置を確認して道筋を立てていって。『僕はバトントワラーやんな?』って思いながらやってました(笑)。マジシャンもダンサーもみんな、きちんと自分の筋道を立てようとしていて、そこはみんなが成長した部分だと思います」

兵頭「12月公演の時点は、稽古場で私がそういうことを言ってもみんなポカーンやったと思うんです(笑)。私とかいいむろ(なおき)さん、演出家が『こっちでこうしたら、こうなるから、すっきりするんじゃないの?』とか言っても、みんなポカーンとしてて、『まあ、そうなるんやったらそうする』みたいな感じで(笑)」

佐々木「言われたとおりにしますっていう感じでしたね(笑)」

兵頭「そんな感じだったのが、長崎公演を経たことによって、『あ、そういうことか』ってみんな気づいたと思います」

―― 兵頭さんはオリジナルテンポの舞台も出られていますが、そのステージと『ギア』は変わらないですか?

兵頭「それがまた違っていて。オリジナルテンポは本職が役者じゃない人が出てたりするんですね。なので、これはマイナスとして捉えてほしくはないのですが、『役者って誰でもできる』って思うんです、私は。逆に、みんな役者ができるとすれば、じゃあ自分に何が必要なのかと思っちゃったんですね。『ギア』では、みんな『演技をする』という一定のラインはできていて。そういうラインがあって、そこからバトンができる、マイムができる、マジックができるという、ポイント制ではないんですけど、いわば“バトンポイント”というようなものがあるわけです。方や自分は何でそのポイントを得るのかとすごく迷ったんですよね。まだ明確なものは見つかっていないんですけど、でも、ずっとやっていて、自分がいることで、みんながそれぞれのポイントをゲットできるんだということに気づいたんですね。その発見は大きかったですね。12月公演の時点では、まだそこまで全然たどり着いてなくて、一緒に楽しんで『わ~終わった~』みたいな感覚だけでした(笑)」

佐々木「12月の時点で出てたよ。スキルを持ってる人の中でひとり、役者さんがいるっていうことの意味が、僕ら自身もよくわかんなかった。でも、12月公演の段階でみんなをきちんとつなぐ役割が見えたんですね。このときに初めて、舞台上での5人の意味が生まれたような気がします」

兵頭「それは多分、無意識だったと思います。役者を本職としてる人間がこんなことを言うのは情けないんですけど『あ……どうしよう』って。12月公演の時点では未熟だったかもしれないけど、みんなお芝居できるし、これ、別に(自分が)いなくても成立するんじゃないかって稽古中にいろんなことを考えて、だけどきっと何か意味があるって思い始めたときに『よし、みんなが気持ちよくパフォーマンスをできるようにしよう』って、それのみにスライドしていったんですよね。肩書きはヒロインって書いてるし、お客さんも主役っていうイメージで見てくださるとは思うんですけど、出ている自分としては『お芝居にちょっと悩んでるところは私が引っ張っていく。あとはみんなが気持ちよく、楽しくパフォーマンスできるようにやろう』って自分の中ではそう思って立っていて。それが、長崎公演を経たことによって、『そうか、それが必要なことだったんだ』ってちゃんと頭が理解しました。12月公演で出てたかもしれないけど、自分の中ではわからずにやってましたね」

―― わかってからの舞台は違いますか?

兵頭「やっぱり全然違いますね。ストーリー的にも、どんどん紡いでいけるようになりました。何となく5人で1つになれた感じもしました。順番にソロでパフォーマンスをするシーンでも、ソロだけど5人で動いている感じというか。ソロのシーンだけど周りも楽しんでるみたいな感じはすごく出たんじゃないかと思います。そして、今後の課題としては、自分自身、何かプラスできたら面白いなって思ってます。オリジナルテンポでは、ピアノでセッションしたりとか、そういう部分がプラスになっているのと、女の子ひとりがオッサンの中に混じってやってるので『女の子だし』っていうのがあったんですけど(笑)、『ギア』の場合はそうは言ってられないので。その部分がこのトライアウト公演で見えてくるかなって思ってますね」

―― ストーリーテラーというかMCのような役割でもあるんですね。

兵頭「お客さんに楽しんでいただくには、ノンバーバルでは特に、ある程度こっちから提示してあげないといけないと思いますね。どこ見ていいのかわからないということだけにはならないように、ちゃんと、しっかり、『今からこういうシーンです』って、話せないけど、何となくでもお客さんが見ていく道筋をこのポジションで紡いでいけたらなと思ってますね」

では、最後に、@ぴあ関西の読者の方へメッセージをお願いします。

佐々木「『ギア』はまだ完成はしてなくて、今の公演もトライアウトで作り上げていくんですけど、それぞれジャンルの、各シーンでのパフォーマンスに少しずつ意味があるんです。単にすごいものだけじゃなくて、このすごいものにも意味があって、ストーリーの中でこういう位置づけなんだということが最終的にきちんと成立すると思うんです。それが、ただ単に技術を見るだけではない楽しさになるのではと思ってます。もちろん舞台装置とか、ほかにもいろんなこだわりがあるんですけど、スキル部分でいうと、周りを取り囲んでいるものに目を向けてもらえるとまた新たな楽しさがあると思うし、そうなってほしいなって思ってます」

兵頭「『ギア』の舞台美術とか見ると、アングラっぽい、アート的なもののように見えがちで。もちろん、そういう部分もあるんですけど、でも単純に、『ああ、楽しかった』って観てほしくて。単純にワッハッハ!って笑えるんですけど、実はすごいことをやってるという。『むっちゃおもしろい、ていうかあれ、すごくない?』っていう見方になればと思ってます。ノンバーバルは言葉が通じなくても楽しめるところがすごい大きいなって思ってるので、外国の方も、小さい子も楽しめます。客席の全然知らない人とも、笑いながら『あれ、すごいですね!』って盛り上がれる要素があると思うんで、みんなで盛り上がれたらなって思います」

―― お客さん同士も、“壁”を取っ払って。

兵頭「そうやって盛り上がれるところまで、こっち側としても持っていけたらなって思います。ひとりで観に来ても楽しめるし、誰かと一緒でも楽しめる。アトラクションっぽい感覚で楽しんでいただけたらなって思いますね。私もこのトライアウト公演で、そういうふうに楽しんでもらえるように導けるポジションでいけたらって、今の課題として思ってます 」




 

スペシャルインタビュー① スペシャルインタビュー③
プロデューサー小原啓渡 いいむろなおき×NARUMI
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スペシャルインタビュー④  
新子景視  
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(2011年2月21日更新)


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プロフィール

兵頭祐香(ひょうどう ゆか)

2003年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作『沙羅双樹』(監督:河瀬直美)主演にてデビュー。2004年、同作品で第18回高崎映画祭最優秀新人賞受賞。近年は、ノンバーバルパフォーマンス集団THE ORIGINAL TEMPOのメンバーとして、国内外問わず活動中。2009年エジンバラフリンジフェスティバルでは最高評価の5つ星を獲得した。彼女がノンバーバルに取り組む理由は「世界に行けるから」。その目的は「関西育ちっていうのもあるかもしれないですけど…『笑いは平和を呼ぶ』ぐらいに思ってるので(笑)」

佐々木敏道(ささき としみち)

京都工芸繊維大学を卒業後、大学院に進学し『バトントワラーの平衡』論文で修士号を取得。2004年の卒業と同時にフリーのバトントワラー、B.E.A.T.として活動をはじめる。身体とバトンの調和をテーマに作品を作り、各種イベント等で幅広く活動中。競技で培った理論に基づいた指導で後進の育成にも取り組んでいる。2008年、全日本選手権2バトン部門で三年連続四回目のグランドチャンピオンを獲得。世界選手権では前人未到の21回連続出場を果たし、2008年には集大成【観音経】で三連覇を達成。獲得したメダルの数は 金9個・銀9個・銅3個。

『ノンバーバルパフォーマンス「ギア」』

▼2月10日(木)~3月22日(火)
Creative Center Osaka内、BLACK CHAMBER
前売3000円
当日3500円
大学生2000円高校生以下1000円(要学生証)
[出演] ブレイクダンス(*):kaku/NARUMI/HIDE
マイム:いいむろなおき/岡村渉
バトントワリング(※):佐々木敏道/出口訓子
マジック:新子景視
ヒロイン(*):兵頭祐香/平本茜子/成山あづさ

(※)ダブルキャスト
(*)トリプルキャスト

※この公演は終了しました。