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京橋花月でイベントを行うシンクタンク・タンクと、りあるキッズ・長田融季
公私ともに親交の深いふたりが贈る爆笑続出のスペシャル対談!

1月17日(月)は、りあるキッズ・長田融季が“ゆうきの事を愛してやまない”芸人たちを集めて好き放題する単独ライブ『大人なぶり6』を、そして1月19日(水)は、シンクタンク・タンクや吉本新喜劇の烏川耕一などおデブちゃん芸人を集めて、おデブちゃんだからこその悲喜こもごもを語りつくす『デブサミット』が京橋花月で開催!タンクは『大人なぶり』にもゲスト出演することが決まっており、公私にわたって仲がいいふたり。そこで、それぞれイベントを目前に控えた今、改めて、長田融季とは? タンクとは?と紐解くような対談を行ってもらいました。そして露になるエピソードの数々……これを読めばきっと、アナタも二人を好きになる……!

ゆうきの『大人なぶり』とは一体!?
タンクが証言する、その恐るべし真実…!


―― @ぴあ関西です。新春一発目の芸人さんの対談となります。どうぞよろしくお願いいたします! まずは、昨年1年間を振り返ってみて、お互い、どんな1年でしたか?

シンクタンク・タンク(以下、タンク)「そうですね、2010年は現状維持のような状態で、体重だけが上がっていくという…。体重はえげつないほど上がりましたよ。この1年で15キロくらい太ったんちゃいますか? しかもこの、横にいてるゆうき、こいつとずっと遊んでたからね…」

りあるキッズ・長田融季(以下、ゆうき)「そうですねぇ…」

タンク「(ゆうきは)25歳で、年が14歳離れてて。僕もまあまあ、食べる方ですけど、この子もすごい食べるから、彼の食生活に合わせて行ってたら1年でほんまにリバウンド!」

ゆうき「僕に合わせて太っていきやったんですね(笑)」

タンク「りあるキッズは子どもの時から、ふたりでちょくちょく遊びに来てくれて。それはありがたいんですけどねぇ…。今度、彼、1月17日に『大人なぶり』っていうイベントをしますが、この『大人なぶり』っていうタイトルは、僕がゆうきに対して、ほんまに真剣に怒ってるときに使ってた言葉なんですよ。“大人なぶりをするな!”と。この男、すぐ大人をナメよるんですよ。子供のときから」

ゆうき「からかったり(笑)」

タンク「そんとき“大人なぶりをすなーーー!!”ってよく怒ってたことを、この男は反省するどころか自分のイベントのタイトルに使いよったんですよ!」

ゆうき「ワハハハハハ!!」

タンク「前回の『大人なぶり』に出たときも、こんなことが成立するのかと思うような内容ばっかりで(笑)。こいつの落書きを当てさせられるクイズとか。“いやそれ、お前の家でやったらええがな”っていうようなもの(笑)」

ゆうき「今回は京橋花月ですから、規模も大きくなって」

タンク「そうなんですよ。京橋花月っていうね。冒険心というのかチャレンジャー精神というのか、それともただのアホなのか(笑)。僕はただのアホだと思ってるんですけど。よう京橋花月でするって言えたなと。この前も、バッファロー吾郎の木村さんとお会いしたときに、木村さんが、“ゆうきのイベント聞いてる?”って。“あ、聞きました。お兄さんもですよね?”“そうやねん”って、二人で同時に首をかしげたという(笑)。何考えてんねん、あいつ、京橋花月でって」

ゆうき「京橋花月でやってみようと」

タンク「いやほんまにね、この子のアホぶりには参りますよ。僕、去年、足を骨折する怪我をしまして。そのときゆうきは、手術前なんかずっとついてくれてて、病室にも何回も通ってにぎやかしてくれて、元気つけさせてくれて。その辺はすごい優しくていい子なんですけど、退院して足がまだ痛くて痛くて仕方がないときに、“どうしても兄さんを連れていきたいところがある”と。“場所はサプライズです、行きましょう”って言って、兵庫県の山奥の、もうほんまにナビでも出えへんようなところに、僕、足が痛いのに僕の運転で行かされて」

ゆうき「僕、車の免許、持ってないんですよ(笑)」

タンク「途中で助手席で2回ほど寝られて。“どこやねん、場所言えや”とか言いながら連れていかれたところが温泉やったんですよ。それで“やっぱり足の怪我にいいところなんやな”って思ってたら足湯やったんですよ。足首までしか浸かれへん。肝心の膝、いっこも浸かれへん。足湯しかなかったんですよ、そこ!」

ゆうき「足湯しかなかったですね(笑)」

タンク「僕、足湯に膝浸けて帰ってきましたよ。余計じんじん痛くなりましたわ! これはまさしく彼の大人なぶり。今度の『大人なぶり6』のゲストの方っていうのは、そうやって彼が大人をなぶっているのを笑って許してくれるような、本当に神様のような方たちばかりです」

ゆうき「本当に、みんな、楽しい人たちしか集めていないんで」

タンク「楽しいってお前の我がままを聞いてくれる人ばっかりやんか~!」

ゆうき「タンクさん筆頭に」

タンク「ほんまに……いい人は天真爛漫と言ってくれますけど…いやほんまに…。この子の暴挙には参りますよ。後輩で彼ぐらいちゃいますかね、僕の家に来て勝手に冷蔵庫開けて、勝手に何か食べてるのんは」

ゆうき「タンクさんの実家にも行きますしね、タンクさんおらへんのに」

タンク「僕の実家ですよ。じいちゃん、ばあちゃんが住んでる実家に行って、じいちゃん、ばあちゃんと1時間、2時間しゃべって、翻弄させて、帰るという。大人どころか老人もなぶるという、ほんまに。恐ろしい子ですよ」

ゆうき「ワハハハハ! 身内なぶりです(笑)」

―― 怖いですね。

タンク「怖いですよ、この男は…!」

―― 気兼ねをしないんですか?

ゆうき「会いたいんで(笑)。タンクさんのお兄ちゃんのうちに遊びに行ったりとかもしますね。よくかわいがっていただくんで」

タンク「僕が1年ぶりに兄のうちに遊びに行ったときに、“これ誰の布団か知ってる?”って兄貴の嫁が言うから、“あ、俺のために用意してくれたんかいな?”って聞いたら“ゆうきの布団”って。何でうちの兄貴の家にゆうきの布団があんねん」

ゆうき「ジャージとかも置いてるんですよ」

タンク「もう、その入り込み方というか、天性なんでしょうね、これは」

―― 人に受け入れてもらいやすい?

タンク「そうです、そうです。人とごっつい喋ってるんですよ。ものっすごいしゃべってるから、ごっつい親友やな~って思ってたら、さっき出会った人やって。子供やったら間違いなくどっか連れていかれますよ、こいつ」

―― それは昔からですか?

ゆうき「そうですね。基本、人見知りしないんですよ。あと、この人の好き嫌いとかもないんですよ。何か感じるものがあったら、自然とそこへは行ってないですね」

タンク「すごいですよ。匂いを嗅ぎ分ける力は。たぶん、前世は麻薬犬か何かちゃうかな。この人はご飯を食べさせてくれる人、この人はお小遣いくれる人、この人は怒らない人、この人は怒る人っていうのをすごい嗅ぎ分けるんですよ。」

―― タンクさんはどんな匂いなんですか?

ゆうき「タンクさんですか? タンクさんは、ようご飯を食べに連れてってくれる。あと迎えに来てくれる(笑)」

タンク「……完全に僕は、街の社長ですね。今でこそなくなりましたけど、よく一緒にいるようになって最初の5年、6年は、僕に“ご飯食べに行きましょう”って言っておきながら、財布を持って来てるところを見たことありませんでしたもん」

ゆうき「なかったですねぇ(笑)」

タンク「奢るのは僕も先輩にやってもらってきたことなんで、いいんですけど、まあ、この子の生き方といいますかね…。あの、ゲームが大好きで、ゲームセンターもよく行くんですけど、僕がUFOキャッチャーやってる時に、台の上にいっぱい100円玉を積んでるんですけど、ほんまに自然と、空気のようにその100円玉を持って別のゲームをしに行く子なんで。あれ? ここにあった100円玉は?って思ってたら、こいつが一生懸命、何かを取ろうとしてるという」

ゆうき「タンクさん、よく小銭をね、車の中に入れてるんですけど(笑)」

タンク「たまにないんですよ、それが。人の500円玉貯金の缶も、缶切りで開けようとした男ですからね(笑)。さすがにその時はうちの嫁にババちびるほど怒られましたけどね。うちの嫁が家族以外にババちびるほど怒ったのは初めて見ましたよ。いい加減にしなさい!!って」

ゆうき「すみません(笑)」

タンク「そんななんで、本当に、タイトルどおりのイベントになると思います。サブタイトルはすべて間違いですけど。愛してやまない芸人では全くないんでね、みんなは。手を焼かされてる」

ゆうき「楽しみですね、ほんまに」

タンク「僕も続いて『デブサミット』というイベントがあるので、なぶられてる場合じゃないんですよ。ほんまに」

体重100キロオーバーのタンクが
体験した哀しきおデブあるある


―― もし、1年で15キロ太らなかったらここには…。

ゆうき「入ってなかった?」

タンク「いえ、ご心配なく。15キロ太らなくてもデブなんで! 今、125キロありますけど、110キロでも世間は十分デブで通用するんで」

ゆうき「兄さんがこの中で一番大きいですか?」

タンク「いや、違いますね。カバと爆之介くんのカバくんの方が大きい。だから僕、カバと会ったときは、“血糖値気をつけろよ、お前!”とか、“油もんとか控えとけよ~”とか、普段周りから言われることを勝気で言える(笑)。“痛風、大丈夫なんか?”とか」

ゆうき「心配してあげて」

タンク「心配してあげれる立場になりますね。心配してあげられることってないのよ、他人に。普段周りから言われる方やから。“ジュースばっかり飲んでたらあかんよ”って人に言われることをカバに言ってます!(笑)。“ご飯にコーラはあかんで!”とか」

ゆうき「このイベントは何をするんですか?」

タンク「これはね、もっともっとデブの気持ちをみなさんにわかってもらおうという趣旨で、デブってこんな大変な生活をしてるんだよとか、デブのあるあるなんかをね。たとえば、ひとつの失恋話にしたって、デブやからこんな失恋したのよとか。みんなと確度が違うんですよ。まずお風呂の入り方一つにしても違いますし」

―― ちょっとそこ、聞きたいです。

タンク「これ、ラジオでもお話させてもらったんですけど、デブは湯船につかるとき、お湯をいっぱい張ったらお湯があふれるから、もったいないから湯は少なめでええねんって言われるでしょ。あれってデブにとったら致命傷で、いっぱいいっぱい張っといてもらわんとダメなんですよ。お湯がなかったら、デブが浴槽から出ようと思っても浮力を失って出られなくなるんですよ。自分で浴槽から出る力がデブにはもう、ないんです! あの…、豆腐みたいになるんですよ!(笑)」

ゆうき「!!! 容器に入ってる状態の!(笑)」

タンク「ひっくり返しても出ない、ぷっちんプリンのぷっちんしてない状態ですね」

ゆうき「なるほど~」

タンク「出ないです。浮力で上げてもらわないと。せーの、ジャバーーーン!!っていうので出ないと、水がなかったらほんま、出られない」

―― はまったこと、ありますか?

タンク「あります、あります。最後にお風呂に入ったとき、お湯を抜いてすぐ浴槽を洗うんですけど、お湯が浴槽から抜ける時間って長いでしょ。だからもう、浸かってる間に栓を抜いたことがあるんですよ、冬場に。お湯が半分くらいになったら出て、ほんで、体を拭いてる間にお湯がなくなって、拭き終わったくらいに洗えるわっていう算段やったんですけど、……お湯を抜いてる途中で浴槽から出れなくなったんですよ!」

ゆうき「ワハハハハ!!」

タンク「出れなくなって、栓も届かないんで足で必死に穴をふさいで。足の裏で。嫁も寝てるし、いろんなことを考えた! 俺はここで死ぬのかとか、俺の棺桶は浴槽なのか、とか!」

ゆうき「棺桶は変わるでしょ~、あ、そっか、出されへんからか!!(笑)」

タンク「誰が浴槽のまま火葬場に持ってかれんねん!」

ゆうき「エコですよ、エコ」

タンク「何がエコやねん! トイレとかでも、すごく不便な思いをするんですよ。漫才のネタでもあるように、扉ひとつにしても、中に押す扉か手前に引く扉かで、デブは用を足すのも悩むんですよ。手前に引く扉やないと気持ち、嫌なんですよ。中に押す扉やったら、入って扉を閉めるまではいいけど、出ようとしたら次は自分が引っ掛かって出にくくなるという。川でまんまと罠に引っ掛かった鰻みたいになる(笑)」

―― それはわかります。個室でムダにくるくるまわったりしますよね。

タンク「あと、便座をすぐ割ってしまったりとか。新しいマンションに移った時に嫁が“トイレに虫がおるから怖い”って言うから、目を皿にして探したんですけどいないんですよ。それでも“虫がおる、何かおる、噛まれる”と。何ぼ見てもおらんし、トイレの中で殺虫剤を焚いてもまだ、虫がおると。それで徹底的に調べたら、便座が割れてて、その割れ目にずっと太ももを挟まれてたっていう(笑)」

ゆうき「ジェットコースターも何か言ってはりましたよね?」

タンク「ジェットコースターなんかもっと最悪ですよ。忘れもしません、中学校1年のとき、大好きな女の子にお願いしてお願いして、やっと初めてデートに行ったのが遊園地やって。当時、大阪に初めて1回転するジェットコースターが出てきて、どうしてもそれに連れて行ってあげたくて。乗ったはいいけど、あのバーがはまらんくって。前代未聞ですよ! カタカタカタ~って昇って行って、僕が“わーーーー!!! 止めてくれーーーーーー!!”って言ったら止まって。……バックしたんですよ(笑)。バックして、降ろされたんですよ。あの時の彼女の顔、僕、死ぬまで忘れません」

ゆうき「ハハハハハ!!!!」

タンク「“来るんじゃなかった”って言われて、そのあと、ご飯食べに行ったら、全部“要らん、要らん”言われて、帰ってきましたね~」

ゆうき「辛いな~(笑)」

タンク「そういう辛さを言っても、普通の人は“ほ~”って言うだけなんですけど、デブだけは、“そやねん!!!”って言ってくれる。この『デブサミット』では、その分かち合いをお客さんに見ていただけたらと。あと、チラシの最後にも書いてるんですけど、当日はおデブちゃんばっかりなんで、場内に冷房が効いている可能性がありますので、くれぐれも厚着で着ていただければと」

ゆうき「1月ですよ!」

タンク「1月でも厚着で着ていただかないと、京橋花月には毛布貸出のサービスはないんで」

ゆうき「これ、“長谷兄”も出るんですね」

タンク「はい。ティーアップの長谷川さん。このお兄さんは基本、デブをすっごい小馬鹿にしよるんですよ。今でも女性サイズのジーンズを履くぐらい細い人で、すっごいオシャレですし、男の美学みたいなものを持ってる人なんですけど……、それを今回は叩き壊したろ思って!!」

ゆうき「叩き壊す(笑)」

タンク「ほんとに。ブタが手足縛られて丸焼きにされてるのを逆にする感じ! ただ、長谷川兄さんはデブの気持ちが全く分からないけど、細い人の代表で僕らをまとめてもらおうと思って。それでお願いしたら“ええよ”って二つ返事ぐらいな感じで、鼻で笑いながらOKしてくれたので、当日むちゃくちゃにしたろ思って(笑)。あと、今度のイベントが好評だったら、それを機にいろんなことを考えていこうと思ってて。デブばっかりの芝居とか。デブばっかり48人集めて肉チラみたいな感じでちょっと踊ったりして。あと、デブでもオシャレしてもええやんかっていう、おデブちゃんのファッションショー、デブコレみたいなんをやってみたいなとか」

―― 詳細は決まってるんですか?

タンク「最初やからお客さんには、デブはこんなに辛いとか、デブの生討論を観ていただいて。あと僕個人でやりたいなと思ってるのは、『おいしそう1グランプリ』。たとえば、ここにあるチョコレートを誰が一番おいしそうに食べるかを競うっていう。それを判定してもらって暫定チャンピオンを決めていきたいなと。で、毎回チャンピオンには防衛戦をしてもらって。それを繰り返すうちにたとえば、グルメロケの番組とかに出てもらったりして。『デブサミット』を通じて、もっともっとおデブちゃんが脚光を浴びてくるっていう、そういう計画です」

--これは1回目になるんですか?

タンク「そうですね。15年前に一度、中川家の礼二もまだすっごい太ってるときやって。その時も結構、太ったお客さんが結構来てくれて、みんな笑うよりうなずいてくれてました(笑)。涙流してくれてる人もいたりして。“こんだけおデブちゃんを絶賛してくれてありがとう”って。今回も、あなたたちが思ってるようなおデブちゃんばっかりじゃないのよ、というこを世の中に知らせたいですね」

ゆうき「夢を与えてね」

タンク「そう。たとえば今、いろんなおデブキャラのタレント、デブタレの方がいらっしゃいますけど、よしもとにもこれだけのデブタレがいるんだよと各局のみなさんにも見ていただきたい」

ゆうき「『アメトーーク!』とかも決まったらいいですね!」

タンク「デブ芸人特集とかね、ぜひぜひやっていただきたいですね。そういうわけで、2日違いで、アホとデブのイベントがあります!」

ゆうき「そうですね!」

―― 15年前に1度されて、その時からタンクさんはどのくらい肥えはったんですか。

タンク「15年前は僕まだ、95キロくらいだったんですよ。それから30キロ。これ、株やったら買っとくべきでしたよ!」

ゆうき「どえらい儲けじゃないですか!!」

タンク「株やったら買うとかな損ですよ!」

ゆうき「鰻昇りじゃないですか~!」

タンク「ほんまに!」 

まだある、ゆうきの天然伝説
彼は“本当に”に“こども”だった!?

―― では、ゆうきさんの2010年のニュース、何かありましたか?

ゆうき「あのね、25歳になって。気持ち的には全然、25歳になった感じはないんですよ。ただ、ちょっと体がしんどくなってくるみたいな。ずっと18歳くらいの感覚やったんですけどけどね、疲れが残ったりして……」

タンク「朝まで遊ぶからじゃないの?」

ゆうき「うっ、え、あ…遊んでてても、次の日全然いけたんですけど、疲れが抜けへんくなったですよね」

タンク「お前の2010年、どんな一年やったかな」

ゆうき「いつもどおり楽しませてもらった年ではあるんですけど……」

タンク「彼ね、レゲエ大好きなんですよ。自分でDJとかもやったりしてるんですけど、ある日ね、うちに来て、“兄さん、ジャマイカに行きたいんですけど、ジャマイカへ行く格安チケットがどうしてもYAHOOの検索で引っかからないんです。僕のところのパソコンがおかしいかもわからないんで、兄さんのパソコン、使わせてもらっていいですか?”って言うから、“ああ、ええよ~”って。で、検索してるところを後ろで見てたんです。そしたら、『ジャマイカへ 行きたいですが 安いチケットないですか? 長田融季』って書いて検索してたんですよ。当然、結果はありませんって出てくるじゃないですか。そしたら“ほら、見てください、兄さん。兄さんのところもやっぱり出ませんね”って。ようよう聞いたら、彼はYAHOOさんって言う人がずっとパソコンの前で待っててくれて、直で検索内容のやり取りができると思ってたんですよ」

ゆうき「104みたいな感じで調べてくれる人がおるんかなと思って(笑)。全然、ちゃいました」

―― それは出てこないですね。

タンク「出てこないですよね。なぶるわりにはその辺の知識が全くないですね」

―― そこもまあかわいいところじゃないですか。

タンク「かわいいところもあるんですけど。……今年、彼にとってほんまにすごく大事な、大切な方が亡くなったんです。すごく悲しんでて、いつもずっと笑顔の子やのにね、初めてちゃいますかね、僕の前で泣いたのも。すっごい泣いて、僕もすっごいショックやって。彼にどう声をかけてあげたらええかわからん状態で、そっとしといてあげようと。まあ、彼が立ち直るまで。こいつのことやからすぐ立ち直るやろうと。で、ある時にそろそろ落ち着いたかな、どうかな、電話もしてあげてへんしと思ってツイッター見たら、ツイッターにこいつは“四十九日なう”って書いてたんですよ! どついたろうかなって思いましたよ! “ボケー!! 俺の四十九日返せー!!!”って」

ゆうき「ワハハハハハ!!!」

タンク「ほんまに弟みたいな子が悲しみのどん底で、涙、涙で明け暮れてんねやって思ってたら、何食わぬ顔で“四十九日なう”って書いて自分のピースサインの写真と一緒に…。すぐ電話しました」

ゆうき「うーん……(笑)」

タンク「そんな彼がするイベントですからね。僕も前回、出していただいたとおりで、予測できないですね。何が飛び出すのか。だから、このイベントはこのイベントで、楽しみにして来ていただけたらいいんじゃないかと思います」

―― ゆうきさんも25歳になって、そろそろ本当に大人になっていきますよね。

ゆうき「そうなんですよ。ほんまはもっと早くから『大人なぶり』をやっときたかった。15、6歳くらいからやりたかったなって思ったんですけど、まあ、でも、まだまだやり続けたいなって。みんなが50歳、60歳になっても出てくれたら…」

タンク「出ないよ! 出ない!」

ゆうき「いや、来てください」

タンク「誰が50、60になってお前の大人なぶりを……。なぶられてる場合ちゃうやろ」

ゆうき「師匠ぐらいになって…(笑)」

タンク「出ないよ。俺は」

ゆうき「師匠になってもね! 来ていただいてね。そう考えたら一生できるイベントで」

タンク「こいつくらいですよ、先輩の名前を出演者の中に入れておきながら、自分から一切オファーしないのは!」

ゆうき「ワハハハハハ!!!」

タンク「スケジュール表見て、何やこれ?って思って自分で会社に問い合わせて知りましたからね」

―― それはすごいですね。ご挨拶がないというのは。

タンク「ないですないです。こいつが頭下げるのは自分の財布の中に金がなくなったときくらいですね」

ゆうき「むちゃくちゃ下げます!」

タンク「こいつ、こんだけ体柔らかかったんやっていうくら下げてますよ」

ゆうき「へばりついてますから」

タンク「や、でも、楽しみですね。彼の大人なぶりも。まあ、僕も17日から19日までが年明け第一弾、自分の中でも楽しみというか、ピリッとする期間で。スタートするにはもってこいのイベントなんで、ぜひぜひ見にきていただければと思いますね」

―― お子さんが見ても大丈夫ですかね(笑)。真似するな、危険みたいなことには…?

ゆうき「それは大丈夫です!」

タンク「子供はね……人見知りする子でもゆうきにはすっごいなつく。こいつが子供に拒絶されてるのは見たことないですね。誰でも必ず抱っこ。合うんでしょうね、波長が。赤ちゃんも、あ、こいつやったら大丈夫やって思うんやろうね(笑)」

―― それはすごい才能ですね。

タンク「本人も子供みたいな気持ちなんでしょうね」

ゆうき「永遠の子供ですから」

タンク「永遠の子供ですね、本当に。怒られないという。怒る気力もない」

ゆうき「ふふふふふ(笑)」

―― ちなみに一番怒られたことはなんですか? 

ゆうき「タンクさんと待ち合わせしてた時についたウソですね。怒られたっていうかそれも…」

タンク「もう、ホント、バカですよ!」

ゆうき「タンクさんと待ち合わせしてて、夕方5時に家に来てなって言われてて。で、起きたら夕方5時過ぎやって。携帯みたらいっぱい着信あって。わ~これあかん!と思って、正直に言おうかどうしようか迷って…。タンクさんは怒らないですよ。怒らないですけど…。ああ、あかん!と思ってバイクエンジンすぐかけて、バイク乗りながら電話かけて…。タンクさんに“今、向かってたんですけど、携帯忘れたんで取りに帰ってます!!”って言って…」

タンク「絶対、朝まで遊んでたんわかってたし、時間通り来えへんってわかってたんですけど、5時に電話をかけても出ないんで、ああ、寝てんねやろうなって思ってたら、慌てて電話がかかってきたんです。“今、どこや?”って聞いたら、“兄さんのマンションまで行ったんですけど、僕、電話がないことに気づいて今、取りに戻ってるところなんですよ”“今、取って向かってんのか?”“はい!! 今、取りに向かってるところなんですー!!!”。………。漫画やったら完全に吹き出しが“………”ですよ。それで“あいよー、わかったー!”って言って、そのあと合流して。で、後から、“お前、携帯を取りに言ってる最中、どうやってオレのところに電話したんかいな? 公衆電話持って歩いとったんかいな!”って言ったら、“はぁぁああああ!! すみません!!!!!”“しょーもないウソをつくなー! ボケーーーーー!!!!”ってその時にババちびるほど怒りました」

―― 漫画みたいですね。

ゆうき「一つのことを考えて、どうウソをつこうかと考えていったら、何かが抜けてるんですよ。結局、完璧にはウソはつけないんですよ」

―― その、携帯を忘れたと言おうと思いついた時は、これは完璧だと。

ゆうき「はい、そうです」

タンク「勝ち誇った声でしたよ」

ゆうき「バイクも乗ってるし、まあ、エンジンの音も聞こえてるし。寝てた感じはないやろうなって」

―― 急いで向かっている演出はバッチリだと。

ゆうき「ばっちりでしたよ。で、携帯忘れてるって言ったら、それやったら取りに帰っておいでってなるやろうと思って。よし!!!って思って…」

タンク「あとね、僕、岸和田出身で、毎年地元の祭りに参加してて。彼は大阪市の出身で、お祭りが大好きなんで、毎年、だんじり祭りに来るんですよ。で、毎年その2日間だけ、なんでかこいつ、オレにタメ口利きよるんですよ(笑)」

―― なぜですか!?

タンク「わかんないです。“なぁ?”とか」

―― 毎年、2日間だけですか?

タンク「2日間だけです。“ああ?”とか言うんですよ。あれ?って思うんですけどね。え? なんでこいつ、タメ口やねんって。祭りになったらタメ口になってええっていう、こいつのルールが分かりません」

―― その2日を過ぎたら戻るんですか?

タンク「“兄さん、楽しかったです! ありがとうございました!!”って戻ります。その5分くらい前までめっちゃタメ口ですよ。え?とか、おう!とか」

―― それはなぜなんですか?

ゆうき「僕もわからないです(笑)。たまに、タンクさんにタメ口になってまう時があるんですよ」

タンク「ある日、パチンコですっごい負けたみたいで。パチンコに負けすぎてバカになったんか知らんけど、“ちょっとお金貸して!!”って言われましたもん(笑)。“はよ! はよ!”って。何のことかぜんっぜん分かりませんでしたわ。金貸さなあかんわ、タメ口利かれるわ、せかされるわで」

―― 唖然としますね(笑)。

タンク「唖然としますよ、ほんま」

―― 周りが見えなくなるタイプですか。

ゆうき「そうなんです」

―― それで周りの状況とかもわからなくなって、今、この時のこれ!みたいな感じになるんですかね。

ゆうき「楽しかったらそれだけになります」

―― じゃあ、岸和田のだんじり祭りもめちゃめちゃ楽しいという顕れなんでしょうね。

タンク「すっごい楽しいみたいです。目の色が違う。あんな生き生きした顔は舞台でも見たことがない! まあ、ずっとタメ口ですけどね」

―― そしてお祭りが終わったら、すっと…。

タンク「切り替わる。時々、この子はアホじゃない、天才なんじゃないかって思うときがありますね」

―― 計算してなくても働く感じなんですか? さっきの嗅覚もそうですけど。意図的にかぎわけると言うよりも、自然とわけてしまう。

タンク「そうです、そうです。もう、天性のもんやと思いますよ。自然と口うるさい先輩とか、怒られる先輩のところには行かない」

―― 危機回避能力が働く。

タンク「そういうチップが埋め込まれているんじゃないですかね。たぶん、何か音が鳴るんでしょう。警戒音が」

ゆうき「近づいたらあかんって(笑)」

―― 地雷は絶対踏まないタイプですね。

タンク「ほんまに相方(安田善紀)と足して2で割ったらいい。相方はほんまに忠実で、真面目に働くし…。ゆうきはほんまに働きませんし、バイトもしませんし、どうやって生きていってるのか不思議な感じです。言わないですからね、どうやって生きているのかは」

―― はぁ…なにかちょっと…おとぎの国の人みたいですね。

タンク「いや、ほんまにおとぎの国から来たみたいですよ。何を食べてるのかわからんし。すごく気になるんです。やっぱり。お兄ちゃん分としてはね。ちゃんとご飯食べてんのかな、家賃払えてんのかなって思って、こいつのツイッターとか、ブログとか見たら、“すしなう”とか。……めっちゃ、オレらでも1年に1回くらいしか食べられんようなええすしをガッツリ食べてるんですよ。あれ?って思うようなことが多々ありますからね」

ゆうき「うん、うん」

タンク「うんうんじゃないよ。どうやって生活してるのかまったくわからないですからね」

ゆうき「僕もちょっと、ようわかんないです。どうやって生きてるのか……(笑)。あんまりお金があるないでテンション変わらないんですよ。1000円持ってようが10万持ってようが、毎日楽しいから」

―― ゼロになったら頭を下げるけど、ゼロになるまでは何も変わらない?

ゆうき「そうなんですよ。はい」

―― 先ほど『アメトーーク!』でデブ芸人をって話が出ましたが、これだけ話があれば“ゆうき芸人”もできそうですね。

タンク「できます、できます。本当にこいつの周りで支えてくれてはる皆さんによるエピソードはいっぱいありますよ」

―― 他の芸人さんとのエピソードも全然違うでしょうしね。

ゆうき「このイベントでは、そういうこともいっぱい言ってくれたりするので。後輩やったら後輩で、ノブとか功太とか。先輩やったらタンクさんとか、バッファロー(吾郎)さんとか。みんな話を持ってるので。そういうことを演じてるわけじゃないんで、自分でも気づいてないことがあるんですよ。“あ、そうやったんや”みたいな。だからそれを聞けるのがものすごく楽しみでもありますね」

タンク「ほんま、アホですからね…。12月を英語で何て言うかって聞いたってもらえますか?」

―― 12月は英語で何と言いますか?

ゆうき「12月ですか? ファイナルです!」

―― !!!!

タンク「兄さん、ファイナルにね…って。で、1月は『スタート』やったんです」

ゆうき「道中どうすんねんっていう話ですよね(笑)」

タンク「こいつの思考回路がもう、分からないですよ。YAHOOの検索もそうですしね。物をよく知ってる割には、知らないことも多いですからね」

―― そんなエピソードがイベントでは…。

タンク「そうですね。彼らはコンビでよく、うちの家にも来るんですよ。でもいっつもケンカしよるんですよ。子供の頃から。1回、この子らが14歳の時に海に連れて言ったんですよ、二人をね。で、僕がカキ氷を買いに行ってる間にケンカを始めたみたいで、隣に座ってた家族の、お父さんらしき人がパーっと走って来て、“お父さん! お父さん! ケンカしてはりますよ、子供さんが!!”て言うんですよね。だから、両手にカキ氷持ったまま止めに行ったら、もう、一目瞭然。安田の海パンの中からワカメがワッサワッサ出てくるんですよ。それで安田はワンワン泣いて。ゆうきは顔を引っ掻かれた言うてふてくされて。“お前が安田の海パンにワカメ入れたんやろうが”って言ったらこいつ、“違いますよ! 僕がやったのは悪いって認めますけど、引っ掻いたことに対して僕は怒ってるんですよ! 僕、芸人ですよ!! テレビに出る仕事しとんねん! どうすんねん、こんな、顔に引っ掻き傷つけられて。お前これ、テレビ出られへんやんけ!!!!”って捲し立てたんですよ。そしたら安田がバーーっと走って行って、自分のカバンの中からスケジュール帳を出してきて、“ぜんぜん仕事ないやんけ!!!”って真っ白のスケジュール帳をね、ゆうきに突きつけて……。そしたらゆうきも“ワーーーーー!!!!って泣き出して。二人の後ろから波が、ザパーーーン! ザパーーン! オレはカキ氷持ったまま、“まあまあ、ええやんけ……”。二人は“ワーーーー!!!(泣)”。あれから二人とは海に行ってないですねぇ。でも毎年、海の家でカキ氷を食べたら思い出しますわ…。“お父さん、お父さん”とも言われてね…」

―― 何がなんだか…(笑)。

タンク「何がなんだか、わけがわからんまま。あれから10年、25歳ですから。大人をなぶり続けて10年」

ゆうき「そうですね」

―― ということで、1月17日、19日と。

タンク「そうですね。ぜひぜひ、是が非でも…!」

ゆうき「来ていただいて!」

タンク「大人なぶりをする、この何が飛び出すかわからないイベントと、デブの嘆きを『デブサミット』でね。こっちはちょっと厚着で来ていただけたらと思いますね!」

―― わかりました! 今日はありがとうございました!

 


 




(2011年1月11日更新)


Check

公演情報

『京橋ナイト・ステージ 〈大人なぶり6~ゆうきの事を愛してやまない芸人集めちゃいましたSP~〉』

1月17日(月) 19:30
京橋花月
全席指定2000円
[出演]りあるキッズ・長田/シンクタンク・タンク/バッファロー吾郎/鈴木つかさ/清水けんじ/中山功太/FUJIWARA・藤本/他

『京橋ナイト・ステージ 〈デブサミット~2011 冬~〉』

1月19日(水) 19:30
京橋花月
全席指定2000円
[司会]ティーアップ・長谷川
[出演]シンクタンク・タンク/烏川耕一/中川家・礼二/へびいちご・島川/海原やすよともこ・ともこ/ダイノジ・大地/ミサイルマン・西代/ガリガリガリクソン/酒井藍/カバと爆ノ介・カバ/D-ハツラツ/他

※公演は終了しました。