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「一度、生で相撲を観てください!」
貴乃花親方に聞く平成26年 大相撲三月場所の
見どころと“初めての相撲観戦”の楽しみ方

現在、大阪・BODYMAKERコロシアムにて開幕中の大相撲三月場所。鶴竜の綱取りに、東前頭筆頭まで番付を上げた遠藤の活躍、そして先場所の綱取りから一転、大関昇進以来初のかど番となった稀勢の里など、今場所も多くの注目を集めており、“荒れる春場所”との異名に相応しい好取組が期待されている。そこで、2012年より大阪場所担当部長に就任した貴乃花親方に、今場所の見どころや相撲の魅力を聞いた。

――三月場所が始まっていますが、大阪という土地柄、他の場所との違いはありますか?
貴乃花親方:大阪場所は、入門者数が一番多い時期なんです。中学、高校を卒業して入ってくる子が一番多いので。私ども親方にとっても思い出の地ですね。

――親方も入門してすぐの三月場所のことを覚えていらっしゃいますか?
貴乃花親方:覚えてます、覚えてます。出世披露ということで土俵に上がりました。15歳の春、入りたてで。寒かった記憶がありますね。

――3月というと、相撲に限らず高揚感のある季節ですよね。
貴乃花親方:本当に。世の中が全体的にそういうふうになっていますよね。相撲界ももちろんそうで、入門、初土俵と、そういう人たちが数多くいます。時節柄のサイクルと大阪場所というのは、相まっているかなという感じですね。

――なるほど。では今場所についてお聞きしますが、親方の注目は何ですか?
貴乃花親方:遠藤をはじめとする同世代の力士たちが活躍することですね。彼らの活躍が今後の相撲界の発展にもかかっていると思います。今、上の人たちと対戦するところまで成績を伸ばしてきましたので、大阪に春を呼んでほしいと思います。その年代、世代の力士たちに大阪のお客様を驚かせるくらいの目覚しい活躍を期待したいです。私はプロの目で見ていますが、遠藤と同世代はいい力士がいるんですよ。十両、幕内に控えているので、その子たちが活躍すれば、なかなか近年にない相撲人気の連鎖が始まるような気がしますね。

――2012年から大阪場所担当部長に就任されました。今場所も限定の手ぬぐいとのれんをプロデュースされましたが、このグッズの一番のポイントはどこですか?
貴乃花親方:大阪カラーですね(笑)。

--黄色と黒。
貴乃花親方:私は違う色を選んでいたのですが、大阪出身の方に“関西はやっぱりこの色でしょう”と言われまして。そりゃそうだなと思って。最初はグリーンとかブルーとか考えてたんですよ。

――実際に出来上がったものを手にされてみて、どうでしたか?
貴乃花親方:良かったです。唐草は縁起がいいじゃないですか。“長く連なる。切れない”という意味があるので、いいことがあればなぁと思って。

――大阪場所担当部長も3年目ですね。1年目はなんばグランド花月にご出演といったPR活動もされていましたが、その期間はいかがでしたか?
貴乃花親方:忙しくも楽しく、心を奪われることなく集中できてました。

――大阪のお客様やタレントさんとの触れ合いでは、いかがでしたか?
貴乃花親方:浪花節を感じました。吉本の芸人さんの礼儀正しさも際立っていますね。あの礼儀正しさは、どこの世界でも通用するでしょう。相撲界も似ているんですよ。同じ芸能文化。相撲文化も同じだなと実感しましたし、同じ文化を持ち合わせている大阪の街は、とても素敵な街だとつくづく感じます。

――大阪の街には馴染まれましたか?
貴乃花親方:はい。落ち着いて生活もしています。とにかく大阪の地で働けることがとても嬉しくて、楽しんでやってます。ご飯も美味しいですし。まあ…決まったところしか行きませんでけどね!(笑)。

――場所の前後で、大体どのくらい滞在されるんですか?
貴乃花親方:大体3ヶ月ですね。今回はちょっと遅れて入ったので私は約2ヶ月弱ですが、親方たちは大体3ヶ月弱、いますね。

――割と長いですね。その間、お弟子さんの稽古は?
貴乃花親方:我々担当は、この期間は弟子の稽古はできないので、各部屋の指導者や親方たちが見てます。それも楽しみですね。普段うるさく言う者がいない場所で、どんな結果を出してくれるのか(笑)。

――過去2年間はどうでしたか?
貴乃花親方:普通です(笑)。師匠が大阪場所の担当をやってたらねぇ? いない分、何とか活躍しなきゃいけませんね、師匠の願いとしては(笑)。とにかく現役時分はどれだけお客様に喜んでもらえる結果を出すか、相撲が取れるかということが重要ですから。それは力士の稼業ですよ。

――では、今回初めて相撲に行ってみようという方に、観戦の楽しみ方を教えてください。
貴乃花親方:相撲は生を観ると、はまってしまう方が多いと思うんです。朝8時から午後6時まで、一枚のチケットで館内にいていただけます。そして一歩中に入れば、相撲にしかない文化的要素がたくさんあります。ふれ太鼓とか、土俵の所作、行司さんの装束…。五穀豊穣の名のもとで「陰陽相分けて勝ち負けとなす」と、神事の興行というのは相撲にしかないものですから、そういうところも観ていただけたらなと思いますね。

――力士の所作一つ一つにも、意味があるんですよね。
貴乃花親方:そうです、そうです。来ていただければ、神事であることを感じ取ると思いますよ。場所前に土俵祭りがあるのですが、これは神様に舞い降りていただくお祭りです。場所中の土俵には神様が来ていらっしゃるので、そういう神聖な日本の美も観ていただきたいですね。土俵祭りの前と後では、土俵上も違いますよ。厳粛な雰囲気になっています。目には映らないものも伝統文化ですから、それを感じ取るためにも観に来てほしいですね。

--観戦ももちろん、館内の雰囲気も十分に楽しめますね。
貴乃花親方:八百万の神っていますよね。いたるところに神様がいらっしゃる。「トイレの神様」という歌がはやりましたが、トイレにも神様がいてっていうのが、八百万の神様のことです。土俵には土俵の神様が舞い降りていらっしゃる。相撲って強い当たり合いするじゃないですか。普通であれば首の骨を折るぐらいの衝撃です。それでもなぜ、そこまでならないかというと、常日頃、稽古場から見守ってくださっている相撲の神様がいらっしゃるからです。だから面白いんです。スポーツでもないし、格闘技でもないし、やっぱり相撲は文化なんですよね。伝統文化。

--では最後に、メッセージをお願いします!

貴乃花親方:大阪場所でも“着物を着てきてください”というキャンペーンもしてますので、そちらの方もぜひ参加してください。あと、相撲は始まったらすぐ終わっちゃいますからね。急いでください! チケットも、もう残りわずかです!




(2014年3月12日更新)


Check
   

平成26年 大相撲三月場所

開催中~3月23日(日)各日8:30

BODYMAKERコロシアム

Pコード:597-990
桝席
ペアシート-18400円(2名分)
4人桝A席-45200円(4名分)
4人桝B席-41200円(4名分)
4人桝C席-36800円(4名分)
ペアシートは4人桝C席を2名でご利用頂けるお席となります。

Pコード:597-991
椅子席SS-9500円
椅子席S-8500円
椅子席A-6700円
椅子席B-5400円
椅子席C-3600円
椅子席D-3000円
※4歳以上は有料。時間は開場時間。

[問]チケットぴあ
[TEL]0570-02-9111

日本相撲協会公式サイト
http://www.sumo.or.jp/


Movie Comment

場所前の先発事務所にて撮影したこちらの
動画。普段あまりお目にかかれない
貴乃花親方をはじめとする、
関係者の皆様の素顔をお楽しみください!


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