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“歌い手と聴き手の距離を近づけたい”
眞名子新が作りたかったカントリーミュージック

シンガーソングライターの眞名子新(まなこあらた)が、5月8日にEP『カントリーサイドじゃ普通のこと』をリリースした。2016年から6年間「神戸のあらた」という名前で活動していた彼は、2022年の夏に改名。カントリー&フォークミュージックをルーツに、日常から掬い上げたものを独自のスタイルで昇華する。3枚目のEPとなる今作はタイトルにも見られるように、これまでよりもカントリー要素が強く、自身もやりたいことができたという自信作。今回はぴあ関西版WEB初登場の眞名子に、最新EPについてはもちろん、音楽を始めたキッカケや作詞を手がける実の兄について、制作の良き相棒である“川”について、6月から始まる全国ツアーについても話を聞いた。思わず体を揺らしてしまう軽快なサウンドに伸びやかで情緒的な歌声。カッコ良い音楽がここにある。まだ眞名子の音楽に触れたことのない人は、ぜひ触れてみてほしい。

兄弟二人三脚で作り上げる音楽



――最初にギターを持ったのは高校生の時ですか?

眞名子「そうです。兄がギターを持ってて、"新、ちょっと弾いてみーよ"と弾かせてもらって。その時コードのCGFまで弾けて、"F(コード)弾けるんすごいぞ!"と盛り上がって。でも小学校から高校までずっとサッカー一筋だったので、そのあと全然ギターはやってなかったんです。高校を卒業してから音楽をやりたいなと思って、本格的に始めた感じですね」

――高校を出てから音楽をやろうと思ったのはどうしてですか?

眞名子「元々歌が好きで、小学校〜中学校ぐらいの時に車で流れてた、お父さんとお母さんが好きなサザンをよくお風呂で歌って、"うるさい"と言われてました(笑)。中学校ぐらいからハナレグミやSUPER BUTTER DOGにハマって、中学校の卒業文集には"サザンオールスターズみたいになりたい"と書いていたので、音楽をやりたいという気持ちはずっとあって。サッカーを高校まで続けて、受験期に勉強がすごく嫌いになって(笑)。そこで将来について考えだして、自分のしたいことをしたいなとぼんやり思うようになって、"音楽やりたかったな"と思い出して、大学から始めた感じです」

――オリジナル曲を作り始めたのは大学からですか?

眞名子「大学1回生、19歳の時ですね」

――作詞を手がけておられる、実のお兄さん(motoki manako)とは、どういう形で一緒にやるようになったんですか?

眞名子「ずっと一緒に共作をしていて。兄も今東京に住んでいるんですけど、曲を作ろうとなったら家に行って作る感じですね」

――お兄さんは昔から作詞をされているんですか?

眞名子「いや、元々何もしてなくて、言い方はあれですけど、普通にただの一般人です(笑)」

――ギターは趣味でされていたんですか?

眞名子「兄も高校の時に一瞬ギターにハマったけど、それから全然触ってなくて、本当に何もしてないお兄ちゃんという感じで。僕が音楽を始めて、最初一人で数曲作ったんですけど、それを聴いて兄も僕に期待しだしたところがあって。僕は、曲はバンバン作れるんですけど、歌詞を生み出すのが遅くて。それでお兄ちゃんが痺れを切らして、"俺ちょっと書いてみるわ"とパーっと書いてこられて。最初は僕も"自分で作らないといけない"とか、ちょっとしたプライドもあったんですけど、兄の書く歌詞も結構良くて、そこから徐々に共作が始まりました。今では兄も、"俺が書いた方が絶対良い歌詞や"と言ってます(笑)」

――では基本的に2人で曲作りされていると。

眞名子「今はもう完全にその形になってますね。兄はアイデアマンで、今回のEP"こういう感じにした方がいいんじゃない?"とか、ちょっとした提案やアイデアを出してくれて。相談しながら作ることが多いです」

――言わば、眞名子新というソロプロジェクトの一員のような感じですか?

眞名子「ものすごくそうですね」

――新さんご自身で作詞をされることはもうないですか?

眞名子「今回のEPは全部兄の作詞なんですけど、最近個人的に作詞をしたいなという時期が来て、自分もその時を待ってたんです(笑)。僕が書いた昔の歌詞も良いと言ってくれるお客さんも多かったんですけど、歌詞は兄の方がスピードも速いので、それに流されていたというか(笑)。でもやっぱり作詞は自分の考えや意見がものすごく出る部分だと思うので、次の作品ぐらいからは自分も少しずつ歌詞を書いていきたいと思ってます」

――それも楽しみですね。具体的な楽曲の作り方は?

眞名子「曲によって作り方は色々ですね。例えば今作の『月の兵士(M-2)』に関しては、僕が友達とキャンプに行った時、朝霧を見てすごいなと思って。それでメロディーをバーッと作ったところから広がっています。『ライリーストーン(M-1)』も僕がデモを作って、"こういう気持ちでこの曲を書いてん"と兄に伝えて、そのイメージに沿って兄が歌詞を書いてくれたり」

――逆にお兄さん渾身の歌詞が来たら、そこに曲を当てはめるんでしょうか。

眞名子「『一駅(M-5)』は完全にそれですね。1年前ぐらいから歌詞の種はあって、全然自分的に納得のいくメロディーができなくて、"ほんまに良い歌詞なんかな?"と思ってたんですけど(笑)。バイト帰りに自転車に乗ってる時に、わーっとメロディーが出てきて、"これヤバいかも"となって。そこで初めてメロディーをつけて、歌詞の意味がわかったみたいな、そういう時もありますね」

――新さんが上京されたのはいつ頃ですか?

眞名子「約3年前かな」

――"神戸のあらた"の時から、お兄さんと曲作りをするスタイルだったんですか?

眞名子「そうです。コロナ禍はほとんど音楽活動してなかったんですけど、神戸時代から僕と兄で作っていました」

――改名後ぐんと頭角を表し始めた印象がありますが、改名された意図はありますか?

眞名子「今まで僕と兄で神戸のあらたをやっていたんですけど、上京したタイミングで、今隣にいる谷(朋彦/ex.プププランド)さんがマネージャーとして加わってくれたことで新体制になったのがまずひとつと、拠点を東京に移して神戸のあらたの"神戸"の意味がわからなくなったので(笑)。この3つの要因がありますね」

――お兄さんはライブで一緒に何かされたりしないんですか?

眞名子「絶対出ないです(笑)。裏方が好きなので。でもよくライブには来てくれて、ああだこうだ言ったりしてますね」



アコースティックギターでカントリーミュージックを作りたい



――最初はどんな音楽をやりたいと思って曲を作り始めたんですか?

眞名子「元々はハナレグミみたいな、アコースティックギターと自分の歌声を活かした曲、いわゆるフォークを作っていました。個人的にフォークが好きだったのもありますし、最初はフォークしか知らなくて、そういう曲を作らざるを得なかったというか。神戸のあらた時代は何も考えず、"こういうメロディーはあまり日本にないな"みたいな気持ちで作っていましたけど、結果的にフォークや弾き語りになっていたんです。上京して眞名子新になってからはカントリーが好きになって。The LumineersMomford & sonsに衝撃を受けて、自分がアコースティックギターでカントリーを作っていきたいと思いました。エレキギターを持つと明るい曲が作れるんですけど、いわゆる弾き語りのジャンルから外れた曲を作りたくて、今それを意識して曲作りをしています」

――サウンド面に関してイニシアチブを持つのは新さんですか?

眞名子「それは僕ですね。ただ、やっぱり兄的にも"良い悪い"みたいなものがあって、初めて聴いた時に"良い曲だな"と思うことが大事らしくて。自分は良いと思ってるけど、他の人から見たらそんなに良くないこともあるので、そこのバランスを兄に取ってもらってます。第三者視点の意見をくれる感じですかね。今は兄と谷さんに聴いてもらって、3人で"これは良い曲だ、これは別にそこまでだ"みたいな分別をつけてますね。でも兄とそのやり取りをしすぎて、ある程度自分の中で"兄はこれ絶対好きやろうな"という境界線が、結構わかるようになってきました」

――前作EP『もしかして世間(2023年リリース)』は初の全国流通盤でしたが、今振り返るとどんな作品でしたか?

眞名子「今回の『カントリーサイドじゃ普通のこと』は、テーマに沿ってどんどん作った感じはあるんですけど、『もしかして世間』に関しては、当時できていた"良いな"と思う曲をまとめたもので、"こういう感じで作ろう"ということもなかったので、結構内容はバラバラですね。カントリーっぽさは少なくて、弾き語り要素がまだちょっと強いかなと思います」



弾き語りの孤独感、カントリーの一体感



――では今作のEP『カントリーサイドじゃ普通のこと』は最初からテーマを決めて、そこに向けて書いていった曲たちなんですね。

眞名子「完全にそうですね。最近僕と兄の中では、弾き語りとカントリーの違いを話してて。例えばライブだと、弾き語りは歌い手と聞き手がしっかり分かれている感覚があるんです。1人孤独感というか、語りかける感じ。カントリーはバンジョーやアコギ、フィドルみたいな弦楽器を入れればそれっぽくなるけど、もっと根本的な弾き語りとの違いは、歌い手と聞き手の距離感がめっちゃ近い。一体感があるのが僕の好きなカントリー。簡単に言うと、一緒に歌えて盛り上がれる。去年アメリカに行った時、僕の好きなThe LumineersMomford & sonsを見て、会場との一体感に感動して。やっぱりカントリー音楽をやっていきたいというので、今回はその気持ちが詰まっているかなと思います」

――実際に弾き語りでライブをしていると、距離を感じますか?

眞名子「欲を言えば一緒に歌ってほしい曲もあったりしますね。文化の違いが大きいので仕方ないところがありますけど、日本人はやっぱり黙って見る人が多いので」

――タイトルにはどんな想いを込めましたか?

眞名子「これは兄的に、なんですけど、やっぱり"カントリー"というワードは入れたくて。さっきも言ったんですけど、アメリカでは当たり前のようにカントリーミュージックがあって、一体になって盛り上がるのが普通で、それがカッコ良いとされている。でも日本ではあまりそういうのがない。だから"アメリカではカッコ良い音楽は普通だよ"というのと、"自分たちの曲もカッコ良いんだよ"というところ、あとは僕たちが田舎出身なので、"カントリー音楽を自分たちの田舎のカントリーっぽく昇華しているんだよ"、ということも言いたくて、このタイトルをつけました」

――1曲目は先行シングル第1弾の『ライリーストーン』です。改めてこの曲はどんなふうに作っていかれましたか?

眞名子「今回の6曲は全て去年できた曲で、その中でも『ライリーストーン』は1番最初にできました。この曲をベースに他の曲も作っていったぐらい大事な曲です。自分たち的には、あまり日本にないなと思っていたテンポの速いアコギの歌を、やっと作れた感がすごくあって。制作中も皆でライブで歌える一体感が想像できたので、1番自分たちがやりたい音楽が作れたと思います」

――実際、ライブでは盛り上がっていますか?


眞名子「バンドセットの時は盛り上がります。でも弾き語りは座りが多いので、やっぱり盛り上がりづらいですね。盛り上がってほしいですね」

――歌詞については、"ライリー"という単語が"イライラする"という意味があるからなのか、感情をぶつけるような歌い方が印象的です。

眞名子"ライリーストーン"という単語は造語なんですけど、デモ段階からあったんです。たまたま口ずさんだら、兄が面白がって。あとは僕が"こういう気持ちでこういうメロディーができた"みたいな話をして、兄が仕上げてくれました。たまたま"ライリー"がイライラしたという意味で、"ストーン"は動詞で投げるという意味で、曲調にも歌詞にもピッタリハマって、"すご!"みたいな。偶然が重なった結果ですね」



天井の高いスタジオで生まれた楽曲たち



――先ほど少しお話いただいた『月の兵士』は、ゆったりとした温度感のあるサウンドですが、歌詞は切ないですね。<赤く燃える宇宙船>というワードが『スターシップ(M-3)』にも入っていて、リンクしています。

眞名子「そこは兄の遊び心で、リンクさせた方がいいなということで物語を作りました」

――『月の兵士』は曲先ということでしたが、『スターシップ』は?

眞名子「『スターシップ』は元々ある程度の言葉はあって、それに沿ってメロディーを作っていきました」

――『スターシップ』のサウンドは展開が多くメリハリがきいていますが、『月の兵士』は温度感が一定です。サウンドはどのように作っていかれましたか?

眞名子「サウンドに関しては意識はしましたね。『月の兵士』は基本同じコードで、ぼんやりじゃないですけど、同じテンションで続いていくものを作りました。『スターシップ』に関してはもっと激しく展開が変わった方が対比して面白いかなと考えていましたね」

――レコーディングは、ベースがHelsinki Lambda Clubの稲葉航大さん、ドラムが元プププランドで現マネージャーの谷さん、エンジニアが池田洋さんという布陣で挑まれました。

眞名子「これまで池田さんのhmc studioで録っていたんですけど、今回は全曲、初めて群馬のTAGO STUDIOで録らせていただいて。広いスタジオで明らかにサウンドが変わったなと思います」

――スタジオによって音も変わるんですね。

眞名子「音の広がり方が全然違いましたね。『月の兵士』はTAGO STUDIOだから化けた曲だと思います。コードがずっと同じなので、ドラムの11音が結構大事なキーになっていて。聴き飽きないようにしたかったんですけど、それがTAGO STUDIOによってできたと思います」

――谷さんは、プレイヤー目線で見た音色の作り方はいかがでしたか?

TAGO STUDIOhmc studio1番違いが天井の高さ。TAGO STUDIOはめちゃめちゃ高いんです。普通の日本のスタジオは小さいところが多いので、大体ドラムのリバーブはコンピューターで機械的に付け足すと思うんですけど、今回はスタジオの中のリバーブをしっかり入れてるから、本当にデジタル的なものは使ってないと思うんですよ」

――自然の反響なんですね。

「そうです。エンジニアの池田さんがちゃんと録って、曲に合った規模感で処理してくれました。それに合わせてドラムキットも変えていきましたね」

眞名子「生々しくてライブに近い音だと思います。谷さんは色んなバンドで録られてると思いますけど、僕はスタジオ経験が少ないのですごく良い経験になりましたし、こんなに音が変わるんやと思いました」

――TAGO STUDIOを使うのは谷さんの推薦だったんですか?

「池田さんよくTAGO STUDIOを使っていて、僕もプレイヤーとしては行ったことがなかったので、やってみたいなという気持ちもあって。あとは近くに良い飲み屋があるんですよ(笑)」

眞名子「美味い飯がいっぱいあるから皆のモチベーションが上がる。それは音にすごく入ってると思います。良い思い出です(笑)」



日本語の音とメロディーへのこだわり



――『ニューアイズ(M-4)』は軽やかなアコギのフレーズから始まるので、『スターシップ』とのサウンドの違いも相まって、"アコギってこんなに表現の幅があるんだ"と思わされました。この曲はタイトルにも意味がありそうですね。

眞名子「はい。シンプルに眞名子新から取りました」

――曲が生まれるキッカケは何でしたか?

眞名子「『ニューアイズ』のキッカケは、去年僕と谷さんで行ったライブハウスでした。その日がすごく変な日だったんです」

――変だった?

眞名子「ライブハウス全体が何かすごく変な空間で。僕が歌ってる時にお客さんが寝てたり、まあそれは僕が悪いと言えば悪いんですけど、その空間自体がすごく印象に残ったんです。そのことを兄に連絡したら、"めっちゃおもろいな。箇条書きで思ったことを書いてみて"と言われて、バーっと書いた言葉にメロディーをつけたのが始まりです。その日を凝縮したような歌詞で、当てたメロディーが良くて。でも兄的に歌詞がEPのテーマに合っていなかったので、制作の途中でメロディーに合うように少し歌詞を変えたのと、僕も当時ハマってたボブ・ディランのオープンEを使う弾き方がメロディーに合ったのでそれを採用しました。それでさっきおっしゃったように、よりメロディーとアコギの音色が活きる曲になったと思います」

――<そんなに俺の歌は面白くないかい?>の歌い方は特に感情がこもっていますね。

眞名子「そこは元々あった歌詞を残している箇所です。ライブで『灯り』を歌っていた時にお客さんが寝ていたんですけど、『灯り』が社会人に向けて作った曲だったので、"お前のために歌ってるのになあ"と思いながら歌っていた気持ちがそこに出ています。ただ、本来はそういう意味なんですけど、兄が書き換えた歌詞の中ではちょっと意味が変わっていますね」

――なるほど。

眞名子「日本語の音はメロディーと密接な関係があって。自分の作るメロディーはJ-POPにほぼないので、そこに歌詞を合わせるのはだいぶ難しいと思います。特に『スターシップ』は兄も苦労してましたね。早口になったり、音の響きやどの音で伸ばすかというのは、曲の印象がガラッと変わるぐらい大事なので。そこは兄と相談しながらめっちゃ考えてます。例えば自分は母音のどの音が得意だから伸ばす音に使った方がいいとか、結構細かく意識してますね」



川という存在に助けられている



――続く『一駅(M-5)』には、歯笛が入っていますね。

眞名子「僕の一芸で、音源に入ったのは初めてです(笑)。最初はトランペットやサックス、トロンボーンの音を想像していたけど、プレイヤーを探して合わせる時間もないし、色々考えていたら谷さんが"歯笛、いいんじゃない?"と言ってくれて歯笛を入れました。眞名子新として歯笛を録音したことはなかったですし、ライブではずっと歯笛を吹いていたし、楽器を使うよりも距離感は近いので、それはそれで良いかなと。皆音源を聴いた時に、何か吹こうとしてくれるかなと思って、期待しています(笑)」

――EPを締め括るのは、日常を歌った『川沿い(M-6)』です。

眞名子「これは6曲の中でも1番最後にできた曲です。1曲弾き語りを入れたいよねという話は3人でしていて、『川沿い』ができて"良いね"となって。エンディング感が強い曲なので、レコーディングする前から"この曲が最後かな"と思っていて、レコーディングしたら"やっぱり最後やな"となって。1曲目からバーッと5曲聴いてもらって、最後はゆったり締めるのが良かったので。曲順はレコーディングしてからちゃんと決まりました」

――川は、新さんの生活において身近な存在なんですか?

眞名子「ほんとその通りです。何なら毎日行ってます。ずっと家で声出しをしてたんですけど、マンションの向かいの住人からも下の住人からも怒られて(笑)。だからもう家では歌わないようにしていて。歌ったとしても、インスタライブで小さい声で歌うぐらい」

――気を遣いますね。

眞名子「そんなわけで歌う環境がなかったので、川で声出しをしています。ひとつ前に住んでた場所から、既に川にお世話になってて、今の家に決めた理由も川が近くにあったから。絶対に川が助けてくれるやろうというので決めました(笑)。基本川に行って、歌って曲作りしてます。ランニングコースでも使ってますし、どれだけ寒くても行くぐらい、日常に川がある。曲作りしに行って歌いに行ってバイトして、また川行って、飯食って風呂入ってもう1回川行こかみたいな。13回は行きますね」

――『BLUE GIANT』の主人公も川で練習していましたね。

眞名子「宮本大ですよね。僕、『BLUE GIANT』が結構バイブルで。"宮本大はいつでも川でサックスを練習しています"みたいなセリフがあるんですよ。"大が練習してるんやったら俺も練習するか!"みたいな(笑)。そういう気持ちでやってたりします」

――川に行くと自然に曲が浮かぶようになってきましたか?

眞名子「本当にそうですね。ほとんど全曲、川で完成させたかもしれないです。これからも川で曲を作ります」

――改めて、今作のEPはどんな1枚になったと思いますか?

眞名子「まとめるのは難しいですけど、今できることとやりたいことが詰まった作品になったと思います」

――6月からはツアーが始まります。関西は621日(金)の京都nano712日(金)の大阪NOON+CAFEです。どんなツアーになりそうですか?

眞名子「全編ワンマンツアーでして、前半は弾き語りで、後半の東名阪はバンドセットです。結構攻めてると思います(笑)」

――お客さんが踊る『ライリーストーン』を見たいですね。

眞名子「ちょっとずつできたらいいですね」

――気合は入ってますか。

眞名子「もちろん入りまくりです! 準備しなきゃ(笑)」

Text by ERI KUBOTA




(2024年5月 8日更新)


Check

Release

「今できることとやりたいことが詰まった」最新EP『カントリーサイドじゃ普通のこと』発売!

2310円(税込)
PECF-3289

【収録曲】
01. ライリーストーン
02. 月の兵士
03. スターシップ
04. ニューアイズ
05. 一駅
06. 川沿い

Profile

眞名子新(マナコアラタ)…1997年神戸生まれ、神戸育ち。ルーツであるフォークやカントリーをベースに、ギターと声というシンプルなスタイルでのフォーキーな楽曲が魅力。癒されるような清廉さのある一方で、感情に訴えかけるような情感溢れる歌声と心に寄り添った歌が特徴的である。2022年に開催されたJ-WAVE TOKYO GUITER JAMBOREE 2022「SONAR MUSIC Road to RYOGOKU suported by REALLIVE360」にてグランプリを受賞。2023年4月26日に初の全国流通盤となるE.P.作品「もしかして世間」をリリースし、収録楽曲はSpotify「Best of Japanese SSW 2023」「Best of Edge! 2023」にも選出された。2024年5月8日、1年ぶりとなるE.P.「カントリーサイドじゃ普通のこと」をリリース。6月~7月には全国9都市を廻るツアーを行う。

公式サイト
https://linktr.ee/manakoarata

Live

『カントリーサイドじゃ普通のこと』リリースワンマンツアー

【東京公演】
▼6月8日(土) 吉祥寺・キチム
【福岡公演】
▼6月15日(土) LIV LABO
【京都公演】
▼6月21日(金) Live House nano
【岡山公演】
▼6月23日(日) 岡山MO:GLA
【北海道公演】
▼6月29日(土) brew it
【宮城公演】
▼6月30日(日) retro Back Page
【愛知公演】
▼7月5日(金) K・D Japon

PICK UP!!

【大阪公演】

▼7月12日(金) 19:30
NOON+CAFE
全自由(一般)-3300円
全自由(学割)-2300円(大学生(在学生)までの方対象/要学生証)
※バンドver ワンマン
※ドリンク代別途必要。小学生以上(6歳以上)の方はチケットが必要となります。未就学児童のご入場は同行の保護者の方の座席の範囲内で、周りのお客様のご迷惑にならないように、ご覧いただくことを前提とさせていただきます。身障者様、及び車椅子で御来場のお客様は、各公演問い合わせ先までご連絡、ご相談ください。
[問]GREENS■06-6882-1224

【東京公演】
▼7月19日(金) LIVE HOUSE FEVER

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『méli mélo osaka』

PICK UP!!

【大阪公演】

▼7月15日(月・祝) 13:00
Creative Center OSAKA

一般チケット-6600円(整理番号付、ドリンク代別途要)

[出演]小山田壮平/kiki vivi lily/奇妙礼太郎BAND/柴田聡子/ゆうらん船/Subway Daydream(Acoustic set)/Neibiss/眞名子新/他

[marché]Rum Chai/lovecycle/nico+isT/honopottery/CHIY◎/hoop/NULA candle/samui./LES CHATS

※小学生以上は有料。未就学児童は保護者同伴のもと、保護者1名につき未就学児童1名入場無料。小学生および未就学児童の入場は保護者同伴に限ります。野外エリアを含みますので、お子様の熱中症にお気をつけください。
※雨天決行・荒天中止。
[問]GREENS■06-6882-1224

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