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躍進の1年を遂げ、5/1(水)に最新EP『最高更新』をリリース!
今後の活躍から目が離せない、からあげ弁当インタビュー

素晴らしきロックンロールを届け続ける東京は下北沢のインディーズレーベルUK.PROJECTから、去年12月に1stフルアルバム『I am hungry』をリリースしたからあげ弁当。からあげ弁当というバンド名も、焼きそばというボーカル名もいちいちイジルのが、もうアホらしいほど兎にも角にもグッドメロディーの良い歌を届けているし、音楽シーンでも大きな春フェスに呼ばれるなどすでに充分な認知をされてきている。気が付くと、普通に超大物ミュージシャンとトーク番組で喋っていたりと、一般世間的に売れるのももはや時間の問題だと思っているが、実際本人たちはどう思っているのか、とても気になっていた。

ベースの春貴、ドラムのこーたろーも含め、3人へのインタビューが決まり、最新EP『最高更新』(5月1日リリース)レコーディング最終日に、祝いと労いを込めつつ居酒屋を押さえて待つことに。ところが居酒屋に現れた3人とスタッフの顔は何だか全く晴れない…。焼きそばが歌を録りこぼして、急遽明日もスタジオに入るという。打ち上げのつもりが決起集会へと雰囲気は変わり、食べ物と飲み物が運ばれるまで、焼きそばはひとり真剣に皆へと背を向けて、デモ音源を聴き直している。焼きそばが焼きそばを食べながら『イエ~!』みたいな取材撮影では無くなったし、別に元々そんなバンドでも無い。真面目と書くと何か営業妨害みたいだが、とても誠実で真摯なバンドである。勿論、そんなバンドの中枢を担っているのは焼きそばであるし、リラックスして飲食しながら、バンドの、焼きそばの屈強な根っこに触れられたインタビューへと自然となっていった。是非とも読んで頂きたい。

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――まさか1年で、こんなスケジュールになるなんて思っていなかったですよね?

焼きそば「去年1月からいろいろと動き出しましたけど早いっすね、あっという間。でっかくなれるとは思ってましたけど、このスピード感は考えてなくて。でっかくなるって、こんな感じなんやなと日々実感していますね」

こーたろー「自分が入って1年半なんですけど、それまでもバンドを結構やってましたけど、お客さんが付きにくかったんです。でも、このバンドはお客さんが付くのが早くて有り難いですし、思った以上に全てが早いです」

春貴「早いのは予想していましたけど、2倍早かったです。もうひとつバンドもあって、東京遠征も含めて月7本とかライブしていた時期もあったのでヤバかったですけど、楽しかったです。体がついてこないこともありましたけど。基本、彼(焼きそば)は変わらないけど、新しいものを取り入れる姿勢もずっとあるし、一度これやと思ったら絶対に折れないところもずっと変わらない。何よりも曲作りが早いです」

こーたろー「本当に曲作りは早いし、僕らに聴かせていないボツ曲もあるので、どれくらいのスピードで作っているんですかね!? 頑張っているところは見せないし、男として格好良いので尊敬するところが多いですよ」

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焼きそば「レーベルがついてくれて、ちゃんと曲を仕上げないといけないし、良い意味で責任感が重くなりましたね。今までみたいに気軽では無くて、ちゃんと考えてはいますけど、まだまだ、やりたい曲のジャンルもあるんで悩んでいる暇も無いですね。まぁ、背負うものも大きくなったので、プレッシャーもありますよ。それは出さんようにしているし、人に見せる必要も無いなと。強がるというか、でも楽しいですよ! 最初の頃に感じていた楽しさでは無いし、悩みもあるけど、それも込みで楽しいです!」

こーたろー「頼もしいです。でも、真っ直ぐいきすぎて、(焼きそばに)挫折がきたときに、僕らがどう支えるかは想像がつかないですね...」

焼きそば「挫折する事ある!? (自分への)それは誹謗中傷!?」

春貴「こういう感じとかも頼もしすぎますよ(笑)。どこから、この自信がくるのか! 『絶対に売れるから大丈夫!』とずっと僕らに言っていますから!」

こーたろー「僕と春貴は、これからの行く末の不安とかをリハスタ(リハーサルスタジオ)帰りの朝5時とかに話していますから...」

焼きそば「ふたりの時間は大切やからエエんちゃう!」

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こーたろー春貴「............」

焼きそば「(笑)。こいつらは、そう考えるよなとも思いますけど、ただ共感はしないですね。ポジティブで悪いことは無いし、しっかりと足元は見ていますから」

春貴「僕らはネガティブなんで...」

こーたろー「最悪の想定はしちゃいますから...」

焼きそば「(笑)。実は、こう見えて、めっちゃ橋を叩いて渡るタイプでもあるので心配はしていないんですよ。そういうところは人に見せずに生きていますけど。元々、親父には『大人は疑え!』と言われて生きてきましたし」

――明るい性格ではあるけど、全く浮足立ってはいないですよね。

焼きそば「高校時代の野球部の時に高校1年では試合に出れて、高校2年の冬に試合に出れなくなって、高校3年の夏にはベンチ外やったんですよ。その途中でなぁなぁになってしまった野球の経験があるからでしょうね」

こーたろー「その感覚は会社とも話せていますね。1年目と2年目じゃ、またいろいろと状況も変わってくるでしょうし、この名前のインパクトに負けない活動をしないといけないですから」

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春貴「(焼きそばの事は)元々人生を大事にして、1日1日生きていると思っていたし、バランスを取るのも上手いなと思っていましたから信頼はしています。僕個人的にも笑顔で楽しみたいと思っていますし」

――どんどん周囲の反響も出てきているでしょう?

焼きそば「『VIVA LA ROCK』(5月6日出演)とか?」

こーたろー「あの並びに入っているから、高校の時の友達にもめっちゃ祝福されましたね」

春貴「バイト先の人にもめっちゃ言われましたね」

焼きそば「僕はフェス自体が行ったことがないから、よくわからなくて。好きなバンドは長く観たいタイプなんでワンマンを観たいとか思うんですけど、刺激はあるんやろなと。(自分たちのライブに対して)良い意見だけじゃないやろとは思いますけど、いつも通りやるだけですね。姉ちゃんの友達から姉ちゃんに話がいったりもしていたので、規模感はデカいんやなとは感じています」

春貴「フェスって、どんなジャンルのバンドも出ていますし、いろいろな勉強の場所にもなるんやろなと。あんまりライブを観る方では無かったので楽しみですね」

こーたろー「僕はフェスによく行っていたので、フェスの存在はデカいですね。だから、今回の件は本当にデカいです」

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焼きそば「まぁ、平常心で日々のライブを詰めるしか無いですよね」

春貴「通過点ですから」

焼きそば「今までフェスにそんなに興味が無かったからこそ、フェスに出てどうなるのかですね。出ることがゴールじゃないですから。出なくても売れているバンドもいますしね。もちろん僕らが出れるのは嬉しいし、どう糧にできるかですよ」

春貴「(焼きそばは)策士やから」

焼きそば「真面目過ぎるのは面白くないから!」

こーたろー「(焼きそばは)キャラを作っているわけでも無いので、余計に凄いんですよ...」

春貴「一生、素でいるから...」

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焼きそば「さっきも話した親父の性格もあるんですよ。僕のことを話しても、デメリットを考えてくれて、一旦僕を不安にさせてくれるんですよ。だから、策士のつもりは無いし、ナチュラルでいれますね。作戦的にやったら、下心も出ちゃいますしね。スタッフが付いてくれることも、何にも詳しくなかったから、良い意味でチョケれていましたしね」

春貴「昔のバンド名がゴールデンレトリバーだったので、『何でなん?』と聴いたら、『好きやから!』って言っていたしな(笑)」

――レーベルが本格的に付く段階で、芸名を焼きそばにしたのも個人的には覚悟を感じたんですよね。

焼きそば「あ~、でも僕には、その覚悟すら無くて、どうにでもなれみたいな感じだったんですよ。例えばですけど、雑誌やラジオとかのインタビューも真面目に喋るの嫌なんです。喋り過ぎるのってサムいので。内側を見せんでもいいと思っているし、でも、ある程度は真面目に喋らないといけないし。ずっと野球をしていたら、こんなにインタビューの経験も無かったと思うし、そもそも喋るのは好きなんですよ。だから何なんですかね...、ラジオやったら台本はいらないですね! 途中で詰まるのもインタビューのリアルかなって。ありきたりのことは喋りたくないし、ナチュラルに喋りたいから台本はいらないんです。予定調和が嫌いなんで。だから、今日みたいな活字インタビューは台本が無いから楽なんです。なので、ラジオの打ち合わせは、自分が予定調和にならないように、ほぼ耳を閉じていますよ(笑)」

こーたろー「僕と春貴は楽器の話はできるけど、彼みたいに即興のユーモアで面白いことは言えないですから、ラジオは難しかったですね」

焼きそば「からあげ弁当として爪痕を残さないといけない時は、僕ひとりで行った方が良いんですよ。『あいつ面白かったな!』と思えたら、それで良いし、若い時の多少の粗粗は大人たちが受け止めてくれますから。こういう活字インタビューは、普段3人では絶対に話さないようなことを聴いてもらえるから良いですよね」

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――焼きそば君は、とにかく人懐っこいですよね。

春貴「天性のものですよね」

こーたろー「(交友関係が)深くて広いんですよね」

焼きそば「そんな言葉は初めて聞いたわ! でも別に広げようともしていないし、いつの間にか広くなってるというか」

こーたろー「彼の周りには大人のスタッフも含めて、自然と人が寄って来るんですよ、引き寄せられるというか」

――ここまでの活動が順調なので、この下半期というか、2024年は、ここからどんな風になっていくのか興味深いんですよ。

焼きそば「欲を言うなら、ワンマンでソールドアウトをさせたいですね。300~400は埋めたいんですよ」

――大阪で言うなら心斎橋JANUS規模ですね。

焼きそば「その規模で、まずは今年中にワンマンをソールドアウトさせたいですね。ふたりに対しても、僕が強引に引っ張るだけでは無くて、自分たちの意思も持ってもらって一緒に上に行きたいんですよ。『こっちはいけるとこまでいくけど、ふたりはどうする!? 上に連れて行くけど、ふたりはどうする!?』みたいな感じですね。結局は僕がふたりに『売れるから大丈夫!』と言っても、信憑性は無いから、信じるか信じないかはふたり次第なんですよ。それぞれ生きてきた環境は違うわけですから、別に僕に無理に合わせなくてもいいですしね。あと、個人的にはバンドマン像に捉われたく無いですね! 人生エンターテインメントですから! てか、ダサすぎる(笑)。まぁ、今は、こんな感じです!」

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Text by 鈴木淳史
Photo by ピー山/Takafumi Yamashita




(2024年4月26日更新)


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Release

Digital EP『最高更新』
5月1日(水)リリース

Digital EP『最高更新』
5月1日(水)リリース
1069円(iTunes)
UKCD-1233
UK.PROJECT

《収録曲》
1. 22
2. stay with me
3. OH MY GOD
4. ティーンエイジャー
5. そんな日々を生きていく

Live

からあげ弁当「最高更新」自主企画

チケット発売中 Pコード:264-760
▼6月7日(金) 19:00
心斎橋JANUS
自由-3000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]有
※未就学児童は入場不可。小学生以上は入場可、要チケット。写真撮影、録音・録画禁止。
※販売期間中は1人4枚まで。
[問]JANUS■06-6214-7255

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