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まさにタイムレス。移り変わるトレンドに揺らぐことのない
たしかな熱と芯を持ったポップミュージックアルバム
『TIME』を携え、えんぷていが初の東名阪ワンマンツアーを開催

「えんぷてい」という不思議なバンド名は、メンバー5人のルーツであるゆらゆら帝国の傑作『空洞です』と、はっぴいえんどにちなんで命名。サポートメンバーだったドラムとベースが昨年末に正式加入し、5人体制となって初のアルバムとなる2nd『TIME』がリリースされた。透明感のある歌声とメロディー、心象風景を音にしたような揺らぎのあるサウンド。それらとともに、新作ではより普遍性を追求。80年代、90年代の日本の音楽から国内外のインディーロック、ソウルやAORを滋養とする5人がこれまで以上に持ち味を発揮した今作は、瞬く間にトレンドが移り変わろうとも微動だにしないまさにタイムレスな輝きを放っている。名画や名盤が何年、何十年経ってもさびることなく、触れるたびに発見をくれるように、えんぷていの『TIME』もそこに連なる一枚になるに違いない。ぴあ関西版WEB初登場となる今回は、メインソングライターでありフロントマンの奥中康一郎(vo&g)にバンドが産声を上げてから、新作『TIME』へ辿り着くまでの日々についてじっくりと話を訊いた。初の東名阪ワンマンツアーはまもなく4月18日(木)大阪pangeaよりスタート!

大学卒業までにきっかけがつかめなかったら
音楽を辞めて就職しようと思っていた



――結成の経緯はいろんなインタビューで語られていると思いますが、さかのぼると奥中さんと石嶋さん(key)が高校で出会ったのがえんぷていの始まりですよね。

「1年の時に同じクラスで石嶋一貴が1番、奥中康一郎が6番で同じ列でした(笑)。音楽好きな人を探していたら、"あいつ(石嶋)めっちゃピアノ上手いらしいよ"と聞いて、一緒に軽音楽部の見学に行こうと誘って。そこで1年生でバンドを組むことになり、彼はピアノで僕はギターで。特に大きな理想や野望とかはなく部活動で成り行きで組んだという感じですね」

ーー奥中さんはそれまでどんな音楽が好きでした?

「中学の頃はラウドロックとかメタルとか、ギターがジャキジャキに歪んでいるのが好きでしたね。ONE OK ROCKとかメロコアとか」

ーー意外な気もします。たぎる系ですね。

「そうですね。対照的に石嶋くんはポップスをほとんど聴いてこなくて、クラシックで育ってきて。ピアノもクラシックだけど、ちょっとポップスをやってみたいなという気持ちで軽音楽部に入って、そこでお互いの知らない音楽を共有し合っていきました。僕は洋楽はそこまで詳しくなくて音楽もめちゃめちゃ深掘りするタイプではなかったんですが、高校時代にもう1人部活で出会った音楽好きな友達がいて、彼が僕とか石嶋に"これ聴いてみなよ"って渡してくれたCDがはっぴいえんどの『風街ろまん』で。激シブじゃないですか?当時15歳とかで」

ーーたしかに渋いですね。

「他にもビートルズの青盤のレコードを家でかけてくれたりして。そういう多趣味というか70 年代とか60年代の音楽が好きな友達がいた影響もあって、昔の音楽とか洋楽も深掘りするようになりましたね。その後石嶋とは大学が違ったので会うこともなくなって。僕は大学でバンドのサークルに入ったんですが、自分ではバンドを組まずに先輩バンドのサポートをするようになり、そこで技術を叩き込まれました。石嶋はその頃演劇のサークルに入って主役を張るようになっていたり、声楽とか別路線で音楽のエンターテインメントに走っていってて」

ーーびっくりな展開ですね。奥中さんのその後は?

「僕はそれから卒業した先輩たちのバンドにサポートで加わって、ツアーでいろんな街へ行きライブハウスがどんなところなのかとか、音楽業界のこととかを学びました。そうするうちに自分でバンドを持ってみたい、もっと上を目指したいと思うようになって。ちょうど大学3年からの就活が解禁されて、同期が会社説明会とか行く中で焦ったりしながら、自分はこの先どうやって生きていくかを考えて、"音楽がやりたい"と思ったんですね。ただ、音楽をやっていくためには生活も考えなきゃいけないし、親が大学に行かせてくれたのに好き放題やって大失敗できない。卒業まであと2年ある中で、本気で音楽をやってみて何もきっかけがつかめなかったら辞めよう、辞めて就活してまともな職に就こうとその時に決めました」

――音楽がやりたい。でも"バンドでやっていこう"と思えるのはまだ先でしたか。

「そうですね。最初にえんぷていというバンドを組んだのは大学3年の時で、その時は学内のメンバーで今とは顔ぶれも音楽のスタイルも違って、ギターロック寄りの爽やかなバンドでした。ちなみにそのバンドのリードギターは現ベースの赤塚くんです(笑)。そのバンドで頑張っていこうと思った矢先にコロナ禍で活動ができなくなって。だったら大学の外でバンド活動をと思い立ったんですが、メンバーとは意見が分かれて僕1人で再度スタートラインに立つ事になり、その時に声をかけたのが石嶋で」

――高校時代のバンド仲間の。

「はい。それと僕の中では5人で活動するイメージがあったのでネットでメンバーを募集して、比志島國和(g)と他にもう辞めちゃったけどドラムとベースが加わりそのメンバーで初のシングル『コンクリートルーム』(2020年9月)を出しました。ただ、リリースした後でやりたい音楽が変わってきちゃったんですね。僕らジメジメしてる暗い人たちなのにネアカなシングルを作っちゃって(笑)。もうちょっと等身大で、気取らない気張らない楽曲をやりたくて次に『Sweet Child / 微睡』(2020年12月)を作ってメンバーに提示したら、ドラムとベースは方向性が違うということで辞めて。ただリリース当時『Sweet Child / 微睡』がHOLIDAY! RECORDSさんにフックアップしていただけて」

――おお!

「僕自身もずっとHOLIDAY!RECORDSはチェックしていたから、ついに自分のバンドが選んでもらえた喜びがあり、上げてもらった動画に多めのいいねがついて、"...もしかしたらバンドやっていけるかも"と思えて」

――何もつかめなかったら辞めようと思っていたけど、ちょっとずつ道が拓けていったという状況だったんでしょうか。

「ターニングポイントになったのはそのもうちょっと後で、2021年9月に心斎橋pangeaであったライブですね。その日にSPACE SHOWER MUSICの今の担当の方が東京からわざわざ僕らを見に来てくれて。実はもう1人、別のプロダクションの方も来ていて2人から名刺を頂いて。自分としては"スペシャから名刺もらえた...!"ってなって」

――ついにレーベルから声がかかったぞと。

「レーベルがつくということは、音楽を広げていける可能性があると見ていただいたということだから、自分たちの音楽を評価してもらえたということか...、と。メンバーでも話し合って、それまで僕はまだ音楽を続けるか辞めるか迷っていたけど、その時に初めて音楽で生きていこうって心が決まりました。ずっと名古屋で活動していましたが上京することも考え始めて」



両親の聴いていた90〜00年代J-POPとR&B、ソウル、
インディーロックetc.から影響を受けている



――その頃のえんぷていは奥中さん、石嶋さん、比志島さんの3人。その後昨年12月に、それまでサポートドラムだった神谷さんとベースの赤塚さんが加入し現在の5人組に。新作『TIME』のお話を聞く前に、少し話を戻して最初の作品『コンクリートルーム』(2020年)について聞かせてください。『コンクリートルーム』は、現在のえんぷていの音とは色合いの違うキャッチーで疾走感のある作品ですが、あの時はそういうモードだったんでしょうか。

「そうですね。当時、Yogee New WavesさんとかNever Young Beachさんのルーズかつシティポップな音楽に憧れがあって。特にYogeeの『Climax Night』(2014年)には心つかまれましたね。その影響を受けた頃に作りためていた音源なので、フレッシュな時の気持ちが現れていたんでしょうね。ヴェイパーウェイヴやシティポップの再来、竹内まりやさんの『プラスティック・ラヴ』や山下達郎さん、大瀧詠一さんが海外にわっと広まった時期ぐらいに僕らもそういったものをやろうとしていたことがあって。ただ、80sの音楽も好きだけど、当時の僕らがそれをやってもただのリバイバルになってしまう気がして、それを僕たちがやる意味をなかなか見出だせなくて」

――そうだったんですか。

「ある時代を象徴する音じゃなく普遍的な良さを追求したかったし、もうちょっとディープな部分に潜っていきたいというふうに変化していって。USインディーやカナダのインディー音楽に影響を受けていたこともあり、80sのポップスの良さを前面に押し出す形ではなくそれはエッセンスとして取り入れつつ、もう少し現代的にアップデートしていこうと。80sの音や手段によらなくても僕たちが本当にやりたいことは表現できる―そういう転換期でしたね」

――中学の頃に好きだったというラウドで歪んだものや、先ほど話に出たUSインディーなどの音数少なめな音楽に共通するオルタナ感みたいなものもお好きですか?

「そうですね。ニルヴァーナとかグランジもシーンとしては好きですけど、ジャパニーズオルタナティブロックを好きになるよりも前に、両親の影響で90年代、00年代のJ-POPが大好きだったんですね。竹内まりやさんはもっと前ですけど、aikoさんとか古内東子さん。男性だと槇原敬之さんとかスピッツがちょうど両親の世代の音楽で、僕もそれを聴いて育っていて。aikoさんの音楽に特に強いと思うんですが、ジャパニーズ歌謡メロディみたいな部分+R&Bの要素。竹内まりやさんもそうかな。R&B、ジャズ、ソウル、槇原敬之さんはそれにエレクトロも。そのあたりの影響を受けていてその先にオルタナティブロックがあって、もう一度それが原点回帰してきたっていう感じですね」

――そのお話を聞くと、今作『TIME』はこれまで聴かれてきたものが見事に作品全体に散りばめられているように受け取れます。先行リリースされていた『あなたの全て』(M-4)でいえば、イントロのジャジャジャジャジャジャってギターはグランジだなって。

「たしかにサウンド的にはそうですね」

――でも歌が聞こえてくるとメロディーに歌謡曲っぽさや90年代ポップスのエッセンスが溶け込んでいて、奥中さんの歌声はメロウで心地よさがあって。

「そうですね。『あなたの全て』は特に鍵盤だけで聴いたらaikoさんっぽかったりするんじゃないかな。コード進行はすごくR&B的な部分もあるし、グランジーなパワーコード感というかシンプルな音で構成するイメージですね。イントロはメジャーコードとマイナーコードしか使っていなくて、メロが始まった瞬間にジャズ感というとちょっと大雑把ですけど、セブンスコードだったり少し爽やかな、不安定な、解決しきらない音がどんどん増えていく。メロディはR&Bとかジャズの要素にJ-POPが乗って歌謡的な部分もありますし、サビが始まるとまたロックに戻るみたいなアプローチをしていますね」

――紐解いてみるとそういう構成だったということなのでしょうね。曲を作っている時はそういう仕掛けみたいなものを曲に忍ばせようとか考えているわけではなく。

「そうですね。理論で曲を作るとどうしても整然としすぎちゃうし、感覚で考えてやる部分ももちろんあるんですけど、1番は直感で"いい"と思えるかどうかをすごく大事にしています。パッと聴きでいいかどうかっていう判断基準が大事で、僕がパッと聴きで"いい"と思うのは、R&Bとか日本の往年のメロディーだったのかなって思います。その部分が『あなたの全て』はよく出ていますね」

――その感覚はメンバー全員に共通しているものですか?

「そうですね。リファレンス曲というか、"たぶんこの曲からこういう部分の影響を受けています"みたいなのをメンバーに共有するんですけど、それぞれ聴いてきた音楽がバラバラで。石嶋くんは高校以降はエレクトロ寄りなものが好きになったし、赤塚くんはフォーキーな音楽が好きでクラシックギターも大好きで。比志島くんはパンク、ロックを聴いて育ったトゲトゲの少年だったのが、ポストパンクとかヴェルヴェット・アンダーグラウンド周辺からインディーにたどりついた人。ドラムの神谷は完全に異質でR&Bやジャズ、ゴスペルetc.ブラックの人ですね。彼は以前にオルタナティブロック系のテクニカルなバンドをやっていたので、フレーズはそういうところから出てくるんですけど、もっと辿っていくとブラックの裏のノリがある。そこがキモだと思っていて、えんぷていの曲がインディーに振り切らなく聴こえるのは、彼がR&Bとかジャズの出身だからだと思います」

――そうなんですね。

「僕はメンバーを想定して曲を作っています。彼に弾いてほしい、彼に叩いてほしいっていうふうにフレージングして、この人がやりそうだなということを僕が考えて、本人のやりたいことに当てはめていってもらう。そこに泥臭さを足したり引いたりっていうのをそれぞれがやって、僕が初めにデモを作ったところから曲の雰囲気がどんどん変化してバンドらしくなっていく。そういう作り方ですね」





アルバムのエンジンになる曲が欲しくて
『あなたの全て』を作った



――今回のアルバム『TIME』を作る上で"こういう作品にしたい"というものはありましたか?

「前作『QUIET FRIENDS』(2022年)は1曲目から10曲目まで通して聴いてもらいたいアルバムだったんですが、今作はシングルをいっぱい作るぞという気持ちでした。バンドとしてもっとオープンになりたかったというか、前作ではガチガチに枷をつけて縛りを与えた中でえんぷていらしさを表現するというチャレンジだったんですが、今作はプレイヤーとして表現者としての僕らの個々の味というか良さをにじませていこうという感覚で。ちなみに『あなたの全て』は一番最後にできた曲ですね」

――そうなんですか!

「アルバムの外郭ができるとコアが欲しくなるというか、作品の芯になるもの、エンジンになるようなものが欲しいなって。青い絵に赤い絵の具をぽっと入れるみたいな気持ちで、『あなたの全て』を作りました」

ーーエンジンになる曲。たしかにエモい曲ですよね。

「そうなんですよね。僕たちはあまり感情表現はしないんですけど、『あなたの全て』はわりと素直にストレートに心情を歌うことを意識しました。伝わりやすい手段を今まで選んでこなかったんですけど、選ぶこともできるという表明でもありますね」

――伝わりやすい手段をとることを避けてきた?

「避けてきましたね。日本語の美しい部分って暗喩とか比喩にあるように思っていて。逆に英語の表現って、端的に伝わるのが美しいんだと思うんですね。英語って一番最初に結論を置いてから理由を述べていくけど、日本語だと"これこれこうだから、こうです"みたいに最後に結論がきますよね。和歌でも一見するとこれは何を言いたいんだろう?と思う表現にも意味が込められていて、それが日本語の美しいところだなと。奥ゆかしさをすごく大事にしてきたんですけど、この曲では伝わりやすさを考えましたね。独りよがりにならないように」

――表現者としてのこだわりですね。『ハイウェイ』(M−5)もリリックビデオが公開されていますが無声映画のようで印象に残ります。そういえば歌詞は曲ができてから書くんですか?

「音楽家としては、楽曲が先にあった方が歌詞がつけやすいというのが僕の個人的な見解です。僕も曲から作って歌詞を入れる方がスムーズなタイプなんですけど、今作はそこにあらがって何曲かは歌詞から作ることにチャレンジしました。『あなたの全て』と『ハイウェイ』は歌詞が先だったと思います」

――『ハイウェイ』は特に染み入ります。冒頭、「誰かになれない/僕のままで/許していけるのだろうか」という歌詞が聞こえた時はちょっとした衝撃というか。叶えたいのに叶えられない、掴みたいのにどうしても手が届かないやるせなさみたいなものを感じて。でも歌う声はとても柔らかくて人肌の温かさがあって、だからこそいつまでも消えない痕を残すというか。後ろ向きな薄暗い気持ちを、美しい音楽に昇華されているなって。

「この曲に関しては悩んだ部分もあったんですね。リアルの話なんですけど、僕が通っていた大学の就職率は99.7パーセントで、僕はそこに入らない0.3パーセントです。就職してないんで(笑)」

――進路について考えに考えて音楽の道を選んだという話をさっきお聞きしました。

「ほとんどの人間がスムーズに就職できる大学にいて、同期は大企業に就職したり、人生安定していそうに見えたりする中で、僕は音楽というずっと不安定な道を選ぶわけで。自分のアイデンティティも完成していない時期でもあり、どうしても他者と比較してしまったり、自分が何かにならなきゃいけないのか?みたいなテーマはずっとあったんですね。結果的には別に何かになる必要はないし、自分はまっすぐ自分であればいいと思うんですけど、"自分は何者かにならなきゃいけない"と焦燥している人はたくさんいると思うんです。そういう人たちに、"自分はこうだと決めるだけでいいんだ"と気づくヒントになればいいなって」

――『ハイウェイ』にはそういうメッセージがあると。

「でも基本的なスタンスとして、僕は楽曲で大きくは人は変われないと思っているんですね。なのでさっき言ったことも独りよがりなのかもしれないけど、僕はそれを記録しておきたいと思って曲にしています。自分の体験を曲にすることってそんなに多くないんですけど、この曲を作っていた時のモードはそうでしたね」

――曲が先にあって音やメロディーに言葉が導かれて出てくるのとはまた違って、歌詞を先に書くとなると自分自身が表出する瞬間は多そうな気がします。

「そうですね。詞を書くことって内省的な作業というか、自分がマイナスの方向に行っている時にやっぱり生まれやすいですね。そういえば『ハイウェイ』のミュージックビデオは僕が編集したんですよ」

――え! 歌詞の字幕も凝っているし、映像の時間帯が移り変わっていくあたりもとてもいいですよね。

「大晦日に1人でずーっと編集してました(笑)。ミュージックビデオの制作って時間もお金もかかるんですけど、自分たちでできるならやれちゃった方がいいし、僕も映画は好きなので自分で撮影とかもしてみたいなと思いまして。編集自体も初めてだったんですけど、『ハイウェイ』に関しては表現したいことは決まっていたので好きなように作らせてもらいました」



――もう何十回も観ていますが、また観ます。さて、アルバム『TIME』を携えた初の東名阪ワンマンツアーが目前です。大阪は初日の4月18日(木)Pangea。セットリストは1ヶ月以上前から決めていたそうですね。

「はい。前もってゴールを決めて、みんなで頑張っていくって感じですね。僕は夏休みの宿題は最終日にやるタイプで先生にすごい怒られてばかりでしたが、音楽だけは真面目に堅実にやりますので(笑)」

――最後にこれからアルバム『TIME』に出会う読者、ライブに足を運ぶ読者にメッセージをお願いします。

「1曲目の『Turn Over』はアンビエントの楽曲で、よーく聴いていただくとわかるんですが曲中に『宇宙飛行士の恋人』(M-10)の一部をサンプリングして使っています。そうやって10曲目と1曲目が繋がっていて、1曲目のタイトル『Turn Over』=ターンオーバーはひっくり返すという意味なんですね。砂時計をひっくり返すように繰り返し何度も聴いて欲しい。聴きながら何度も追体験したくなるアルバムになればというのが今作の願いですし、ライブではライブでしか味わえたい音、ライブでしか味わえない体験を楽しみに来てください。ライブハウスでお待ちしています!」

Text by 梶原有紀子




(2024年4月 9日更新)


Check

Release

2nd ALBUM『TIME』発売中!

[収録曲]
01.Turn Over
02.whim
03.秘密
04.あなたの全て
05.ハイウェイ
06.TAPIR
07.琥珀
08.斜陽
09.Pale Talk
10.宇宙飛行士の恋人

Profile

奥中康一郎(vo&g)、比志島國和(g)、石嶋一貴(key)、神谷幸宏(ds)、赤塚舜(b)。奥中、比志島、石嶋を中心に2020年に名古屋で結成。独特の揺らぎを持ったドリーミーでサイケデリックなサウンドと日本語表現へのこだわりを持つ歌詞を武器に活動中。2020年9月に1st自主制作シングル『コンクリートルーム』をリリースし、同年12月に『sweet Child / 微睡』リリース。その後もライブ音源『IZU SESSIONS』、『HIRA SESSIONS』ほか精力的にリリースし、2022年11月に1stアルバム『QUIET FRIENDS』をリリース。東京、名古屋での初ワンマン公演を完売させる。2023年12月のワンマンライブで、サポートメンバーだった神谷、赤塚が正式メンバーとして加入し5人体制に。これまでSWEET LOVE SHOWERやSHIN-ONSAI、りんご音楽祭、MINAMI WHEELなど各地の大型フェスやサーキットイベントに出演。Apple MusicやSpotifyをはじめ数々のプレイリストに選出され、ラジオ局でもパワープレイに選出。吉井和哉がSpotifyのプレイリスト『吉井和哉2023 SELECTION』にえんぷていの『針葉樹』を選出したり、川谷絵音が自身のラジオ番組で彼らの楽曲を紹介するなど、同業者からも熱い注目を集めている。3月13日に2ndアルバム『TIME』発売。同作を携え、4月18日(木)心斎橋Pangeaを皮切りに4月19日(金)名古屋UPSET、5月10日(金)渋谷WWWと初の東名阪ワンマンツアーを開催する。

Live

えんぷてい 2nd ALBUM『TIME』ONEMAN TOUR

PICK UP!!

【大阪公演】

▼4月18日(木) 19:00
LIVE HOUSE Pangea
オールスタンディング-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
学割-2500円(当日要学生証、整理番号付、ドリンク代別途要)
※3歳以上は有料。
※学割チケットの方は、入場時、学生証をご提示頂きます。
[問]GREENS■06-6882-1224

【愛知公演】
▼4月19日(金) 池下CLUB UPSET
【東京公演】
▼5月10日(金) Shibuya WWW

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