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「8月8日は8ottoの日」
ライブ&トーク&豪華ビンゴでファンをおもてなし!
8ottoのファン感謝パーティー『CLUB 8otto』レポート

大阪のロックバンド・8ottoが、8月8日(火)、心斎橋JANUSにてパーティー『CLUB 8otto』を開催した。2004年の結成から19年、毎年8月8日は「8ottoの日」として、イベントやリリースなどを行ってきた彼ら。今回はファン感謝祭として、メンバーがライブ&トークでファンをおもてなし。「皆でわいわいできたら」との想いで、チケット代は破格の1500円。TORA(Ba.)がX(元Twitter)で「オフ会的な、8otto史上最もゆるいイベント」と呟いていた通り、ファン参加型でゆるく楽しく、距離の近さも相まって、終始アットホームで多幸感に溢れた1日となった。

お好み焼き屋「房房(フサフサ)」とバー「NICOtt bar」が出店

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開演時刻は19時30分。お仕事終わりの人も来やすい時間設定が嬉しい。入場時にはアンケート用紙とビンゴカードが配られ、早速アンケートに答えているファンの姿が見られた。

8otto230824-2.jpg会場となった心斎橋JANUSには、RYO(Gt.&Cho.)が大阪・堺(堺市堺区戎島町5-3)で営むお好み焼き屋「房房(フサフサ)」が出張。自ら腕を振るった「FUSA FUSA焼」やおつまみを販売していた。さらにTORAが蒲生四丁目(大阪市城東区蒲生4丁目20-4)で営業するバー「NICOtt bar」は、メンバーをイメージした4種のオリジナルカクテルを販売。名前は8ottoの曲名がつけられていた(マエノソノマサキ(Vo.&Dr.)は「Generation 888」でスイカ味、TORAは「Mr.David」でパッションフルーツ味、ヨシムラセイエイ(Gt.)は「Ganges-Fox」でグレープフルーツ味、RYOは「VOO DOO バウアー」で青リンゴ味)。お酒が飲めない人のためにノンアルコールもしっかり用意されていて、筆者もノンアルでセットメニューを購入したが、お好み焼きはふわふわで大変美味しく、カクテルはトロピカルでとても飲みやすかった。バーカウンターにできた行列はなかなか途切れず、大盛況の賑わいを見せていた。



新旧織り交ぜた9曲で魅了したライブパート


8otto230824-4.jpg『CLUB 8otto』はライブパートからスタートした。ゆるく楽しく、と言ってもライブはバチバチにカッコ良いのが8ottoだ。SEが流れるとメンバーが登場。TORAは虎の被り物をつけて現れる。マエノソノが「Hello,We are 8otto! 楽しい夜を!」と叫び、1曲目の『赤と黒』を投下した。グルーヴィーかつヘヴィでセクシーなサウンドがステージから放たれると、会場のボルテージがぐんと上昇。思わず歌いたくなるメロディアスなギターリフに、のっけからフロアの手がアップ! RYOとセイエイのツインギターから繰り出される技の妙がカッコ良すぎる。TORAは嬉しそうにニコニコしながらオーディエンスを見つめてベースを弾いていた。曲の中盤では「今日は8ottoの日! トークあり笑いあり涙あり、ライブあり、何でもありだよー!!」とマエノソノが咆哮! 柵を飛び越えてフロアに飛び出し、歌いながらオーディエンスの間を練り歩く。時にオーディエンスに絡みながらフロアを一周し、しまいには外に出て(すぐ戻ってきたが)、その熱を会場全体に伝搬していった。

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1曲目とは思えぬ熱量で会場をすっかりひとつにした後は、軽快なスカのリズムから鋭く突き刺す豪快なロックサウンドへの変化に気持ち良く体を揺らした『It's All Right』、それぞれのパートの細かなフレーズの重なりがカッコ良い『FUZIN⚡︎RAIZIN』を披露した。往年の外タレを思わせる重厚な佇まいはさすがの一言だ。

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MCではTORAが「ど平日にありがとうございます」と感謝を述べ「この後トークしてビンゴゲームもやりますんで。お酒飲んでご飯食べてワイワイできたらと思ってます。だからおまけのライブで3曲くらいと言われたんですけど、普通に40~50分のセット組んでるんで」と言うと歓喜の拍手が湧き起こる。そして「(8ottoは)来年20周年になります。俺らライブの本数少ないから、来年は増やしていこうと思うんやけど、やっぱりワンマンとかツーマンの方がウェーイってなるのん?」と客席にリアルな意見を求める。ファン心理としてはやはり長尺のライブを見たいところだが、「いっぱいバンド出たら色んな友達とキャッキャできるやんか」と、仲間同士の繋がりを大事にする彼ららしい発言で、メンバーが楽しいのならそれも良いなと思わせられてしまう。来年はどんなライブが行われるのだろうか。

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そしてこの日のために作ったという新曲『Song 8(仮)』を初披露するとのアナウンスに、フロアは大歓喜! するとマエノソノが「ネタバレ言うていい?」とカットイン。「いつもMCで"Everybody、ドーンとやってバーンとやってガーンとやってバーンとやっていくぞ!"って言ってるでしょ?そのフレーズを歌詞に入れました」と告白。そうして奏でられた新曲は短めながら、イントロから思い切り拳を突き上げてしまうほど衝動的でカッコ良く、新たな8ottoのテーマソングのようだった。

続いてベースをフューチャーした『CHINA』、「お前ら集まってくれてありがとう! そしてぶった切ってやる!」と勢いよくドロップした『KATANA』、マエノソノのアカペラとコーラスから始まる『Mr.David』を披露。じわじわ広がるサウンドスケープが心地良く、構成の緻密さに思わずため息が出る。キャリアに裏打ちされた楽曲のバリエーションの豊かさと表現力の幅広さには圧倒されるばかりだった。

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ラスト2曲は8ottoのダイナミックなサウンドが存分に伝わる楽曲で勢いを加速! イントロからセイエイとリョウのギターが炸裂した『SRKEEN』では、言わずもがなフロアの手が上がり、大きく体を揺らしてダンス! 途中、TORAが叩いていたカウベルをマネージャーが袖で引き継いで叩き、TORAは最高のベースソロで魅了する場面も。ラストチューンはアンセム『Generation 888』。音が鳴り響くと同時に、高揚したオーディエンスが一気に前に詰めかける。マエノソノのシャウト、フロントに出て弾くTORAとセイエイの身体的なプレイ、RYOの寡黙でクールなギタープレイ。最後は雷のようにものすごい勢いで爆音を叩き込み、新旧織り交ぜたセットリストで最高のショーを終えた。



豪華景品が当たるビンゴ大会!


ライブ後はトークセッション。フロアの上手側に並べられたテーブルと椅子にメンバーが登場するまで、マネージャーが司会進行役として話をつなぐ。オーディエンスはフロアに座って和やかに待機。「8ottoのライブ初めて来た人〜」と聞くと、ちらほらと手が挙がり、「皆優しくしてあげてください。後で物販来てくれたらロンTあげます」と、ファン感謝デーだからこその太っ腹ぶり!

やがてメンバー全員がジャケット姿で登場。『CLUB 8otto』ということで、最初はホストクラブのようなイベントを想定していたらしい。ビシッとキメたメンバーが、まずはアンケート用紙に書かれたファンからの質問に答えてゆく。

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「8otto、最近どうなの?」という質問にマエノソノは「皆日々一生懸命生きてると思うけど、この4人で音を出すと全てが吹っ飛んでいって、何とも言えない高揚感で気持ち良くなる。バンドを20年近くやってると停滞する人もいるかもしれないけど、自分たちはどんどん上がっている。ハジム(マネージャー)に助けられて、このメンバーで出す音が、この空間が、宇宙で1番気持ち良いと思ってます」と絶好調のコメント。また、セイエイは「皆と会える時間は減ってるんですけど、最近昔より楽しいです。密度が濃くなってる」と話し、RYOは「一回りして良い感じになったかな。切羽詰まってやってる時もあったけど、今は集まれる時に集まってる」と現在のバンドの状態の良さを口にした。

今も週に一度のペースでリハを続けているという8ottoは、来年結成20周年を迎える。前身バンドのSugar for a dimeから数えると、25年もの時を共にしているメンバー。TORAも「昔は週2回集まってたし、ライブの本数ももっとあったけど、今は4人が揃って会うのはライブの日以外なくて。"ライブの日=4人集まってキャッキャする日"というので、それだけでも十分楽しいですね」と、メンバーの仲の良さもうかがわせた。

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そして多く寄せられたのが「次のアルバムはいつ出るのか?」という質問。前作の『Dawn On』が出たのは6年前の2017年。メンバーそれぞれが別に仕事を持つ社会人バンドのため、新曲を出すペースは遅いものの、曲作りへの想いはポジティブだと話し、客席からの意見も受け止めながら譲歩できる点を探っているようだった。逆にファンに向けても「再録で聴きたい曲ある?」「ライブでどこ行きたい?」と積極的に尋ねるなど、今後のバンド活動に関係する話もたくさん飛び出していた。これは彼らの人柄と、距離の近さだからできることだろう(8ottoの活動や曲作りについては、以前ぴあ関西版WEBで掲載した、FBY TGMX x TORAの対談でも言及しているため、そちらもぜひご覧いただきたい)。

続いてはお待ちかね! マネージャー、イチオシのビンゴ大会! バイト先の居酒屋で社長にビンゴの司会を褒められたというマエノソノによる「ビンゴー!」「シュートー!」のコールアンドレスポンスからスタート。景品にはメンバー賞と8otto賞がそれぞれ2つずつ用意され、幸運にもビンゴになった人は前に出てクジを引くというスタイル。

メンバー賞は超豪華で、マエノソノは普段使っているドラムスティック(サイン入り)や、普段内装の仕事をしていることから「材料費のみで施工する権利」、RYOはお好み焼き屋・房房のTシャツや鉄板(サイン入り)、TORAは当日着用していた8ottoの過去のレアグッズのネックレスや、2017年に行われた写真展のアルバムと、ファン垂涎のラインナップ。

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何と言っても目玉はセイエイ賞のひとつ。この日のライブの新曲で実際に使用した、真っ赤なファイヤーバード! これにはフロアも大興奮で、当選者は嬉し涙を流していた。セイエイは他にも、現在廃盤になっている2ndアルバム『Running PoP' 』や
1stアルバム『we do viberation』のボーナス特典のNYでのライブ音源、初期の頃に行った下北沢SHELTERライブの告知ポスター(TORAデザイン。対バン相手はlostage)といったレアアイテムを用意していた。なお、8otto賞は物販でグッズが進呈された。

最後はセイエイが「以上をもちまして8月8日8ottoの日、皆様共々楽しい1日を過ごさせていただくことができました。これもひとえに皆様のおかげです。ようこそお参りでした」と神主らしい挨拶で締め括った。この後メンバーは、時間の許す限りファンと写真を撮ったりサインをしたりと、心ゆくまで交流を楽しんだ。

こうして今年の8ottoの日は幕を閉じたが、ビンゴに当選せずとも大満足の表情を浮かべていたファンの様子を見るに、大成功だったと言えるのではないだろうか。「またこのような形でやりたい」と話していたため、来年の8ottoの日も楽しみにしていよう。

今後8ottoは、10月1日(日)に堺ファンダンゴの4周年記念『#1001』でおとぎ話、SuiseiNoboAz、LOSTAGEとの対バンイベントに出演。また10月4日(水)には東京・下北沢BASEMENTBARで愛はズボーン、Panorama Panama Townとのライブ『GIFT OF LOVE』に、10月22日(日)には心斎橋・火影で、FLAKE RECORDSの周年イベント『FLAKE RECORDS 17th Anniversary! TONE FLAKES Vol.156』でTENDOUJIとのツーマンライブに出演する。この秋はたくさん8ottoのライブを見ることができそうだ。

Text by ERI KUBOTA
Photo by ナガタコウ




(2023年8月28日更新)


Check

Set List

『CLUB 8otto』
2023.8.8 Tue at 心斎橋JANUS

01. 赤と黒
02. It's All Right
03. FUZIN⚡︎RAIZIN
04. Song 8(新曲)
05. CHINA
06. KATANA
07. Mr.David
08. SRKEEN
09. Generation 888

Live

堺ファンダンゴ4周年記念 #1001

チケット発売中 Pコード:250-212
▼10月1日(日) 17:30
FANDANGO
前売-3800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]8otto/おとぎ話/SuiseiNoboAz/LOSTAGE
[問]FANDANGO■072-256-4326


FLAKE RECORDS & 火影
17th Anniversary!
TONE FLAKES Vol.156

チケット発売中 Pコード:250-949
▼10月22日(日) 18:00
HOKAGE-火影-
前売-4500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]8otto/TENDOUJI
※10歳未満無料(要保護者同伴)。10歳以上はチケット必要。
[問]FLAKE RECORDS■06-6534-7411

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8otto オフィシャルサイト