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「今回はtricotという看板を考えていない曲が多過ぎますね(笑)」
一見アウトトラック集、実際エクストリームな実験作!?
マッドで異端な『不出来』引っ提げリリースツアー開催中!
中嶋イッキュウ(vo&g)×吉田雄介(ds)インタビュー&動画コメント

 前作『上出来』(’21)と対を成す『不出来』(’22)という大胆不敵なアルバムタイトルから得た免罪符は、tricotというクリエイティブモンスターに自由と言う名の強烈な劇薬を与えてしまった。それはコロナ禍に生まれたアウトテイク集などではなく、原石のアイデアを自身のパブリックイメージやセオリーにとらわれずに調理した、アヴァンギャルドでエクストリームな意欲作に。MBS/TBSドラマイズム『liar』オープニング主題歌『エンドロールに間に合うように』、ドラマParavi『夫婦円満レシピ~交換しない?一晩だけ~』オープニングテーマ『アクアリウム』といったタイアップ曲を収容しながら、ノイジー&デストロイなサウンドのカオスっぷりに度肝抜かれる『模造紙ヒデキちゃん』を皮切りに、エッジィなポップセンスとイズムが爆発する全12曲に加え、DISC2にはリリースに先駆け歌詞と共に先行公開された全曲のインストバージョンが付属。バンドの高い演奏力と異端のダイナミズムに改めて圧倒されるマッドな2枚組となっている。現在開催中のリリースツアー『Zang-Neng tour 2023』も、残すは2月4日(土)大阪・梅田クラブクアトロ、ファイナルの2月12日(日)東京・LIQUIDROOMのみ。中嶋イッキュウ(vo&g)と吉田雄介(ds)が、ここだけの制作エピソードから久々の海外ツアーで取り戻した思いまでを語ってくれた。




一度はボツになった『不出来』なものをよみがえらせてアルバムを作ろうと



――吉田(ds)さんは'22年は"変"の年だったと言っていて。断捨離もして、何か思い立つことがあったんですか?

吉田「何か...こだわりがめちゃくちゃ強い人に見られているというか、tricot内のキャラ的にもサイコパスみたいな感じにされ(笑)。そんなつもりはないんですけど、他者を寄せ付けないように思われていて」

中嶋(vo&g)「ずっと同じブランドの服ばっかり着てましたもんね。それも割と個性的なブランドだったし、人としてもっと間口を広くしたかったんじゃないかな?」

吉田「僕はバンド以外の場でのお仕事も多くて、それまではドラムが良ければそれでいいと思っていたんですけど、見た目とかも含めて考える機会になったというか。音楽は尖っていても、それ以外はフラットでいよう、みたいな」

――イッキュウさんは'22年は"創"の1年だったと。tricotと並行して動いているプロジェクトも多数ありますしね。

中嶋「'22年の頭ぐらいまでは事務作業も自分たちでやっていて、作る方にあんまりシフトできていなかったので、'22年はいっぱい曲を作りたいなと思って。そういう意味では、目標を達成しまくった感じはありましたね」

――前作『上出来』('21)では、中尾憲太郎さんにプロデュースしてもらったり、シンセベースを導入してみたりといろいろチャレンジしたからこそ、今作では違うプロデューサーを立ててみるとか、4ピースにこだわらない楽器を入れたりするのかなと思いきや、違いましたね。

中嶋「いつもタイトルは本当にギリギリで決めるぐらい後付けなんですけど、今回は"次に何を作る?"という会議のときには、"『上出来』の次は『不出来』というアルバムを作りたい"と決めていて。コロナ禍で曲作りに集中する期間が長くなって、アルバムに入り切らなかった曲の小さな種とかフレーズが大量にあったので、いわゆる一度はボツになった『不出来』なものをよみがえらせてアルバムを作ろうと」



――多忙なスケジュールの都合上のアイデアかと思いきや、純粋にボツにするにはもったいない曲が多過ぎたということですね。リリース記念のYouTubeライブではストックが68曲/フレーズもあったと言っていましたが、どうしても入れたかった曲とかはあったんですか?

中嶋「今回はタイトルで『不出来』と言っちゃってるから言い訳できるし、いつもと違う作り方にもどんどんチャレンジしてみよう、みたいな話があって。『#アチョイ』(M-2)は、"チャラい曲を作りたいな"と思ったとき、キダ先輩(=キダ モティフォ・g)の短いフレーズがあったのを思い出して、そこから広げられそうやなと」



吉田「本人は"めっちゃダサい"って言ってましたけどね(笑)」

中嶋「フレーズ自体は'18~'19年のメジャーデビューしたかしてないぐらい、『真っ黒』('20)を作っている頃にはあったかなと。先輩は当時のデモを全然気に入ってなかったらしいけど、納得できるものに仕上がりました」

――そもそも、チャラい曲を作りたくなるときがあるんですね(笑)。

中嶋「全然ありますよ。バンドもモテたくて始めたし、チャラい人になりたい憧れがずっとあるんですけど、なかなかなり切れない。逆行してずっと家にいます」

――この曲を書けたことによって、その欲望は満たせたんですか?

中嶋「いやもう、チャラくなりたいけどなれた経験がないから、陰キャなところがやっぱり歌詞に出ちゃってますよね。本当にチャラい人は、こんなことは書かへんやろうなって」


音楽=舞台芸術みたいな考え方をしている節があるので


――今作は冒頭の『模造紙ヒデキちゃん』(M-1)~『#アチョイ』のインパクトが強烈だなと。『模造紙ヒデキちゃん』のノイジー&デストロイなサウンドのカオスっぷり、四方にびっしり言葉が埋め尽くされた歌詞カードも斬新で。言葉の途中で脈絡もなく不規則にぶつ切りになっているし、このぶっ飛んだアイデアはどこからきたのかなと。

中嶋「"歌詞をきれいに四角に収めたい"と言って、レコード会社の人に"めんどくせ!"と言われて」

(一同爆笑)

中嶋「歌詞の文字数を数えて、きれいに割れるように改行していって..."この行は何文字にすればいいんだ?"とか、一人でぶつぶつ言いながら(笑)。レコーディング最後の日に『模造紙ヒデキちゃん』と『ステンノー』(M-9)を録ったんですけど、その時点で両方とも曲がまだできていなくて。『ステンノー』はふわっとしたネタを一気に詰めて作ったんですけど、翌日が歌録りだったんで、歌詞も考えないといけない。『模造紙ヒデキちゃん』もまだ歌詞がなくて、吉田さんに"明日、ここにポエトリーリーディングみたいな歌詞を入れてほしい"と急に言われて...この歌詞は、ほぼ完成していたのにリリースしなかった昔の曲の歌詞を、順番をバラバラにしてしゃべっているんですけど」

吉田「言い出したのは全部僕で、個人的にこういうノイズミュージックが好きなんですよ。僕は音楽=舞台芸術みたいな考え方をしている節があるので、今まではそんなことをバンドで表現できるわけがないと思っていたけど、今回は『不出来』ということなので挑戦してみました。だから録ったときも、"自分が思う一番意味の分からない音を出してださい"と伝えて。なので、クレームがあれば全部僕にという感じです(笑)」

――何で『模造紙ヒデキちゃん』なんですか?

吉田「僕が"『爆裂パニエさん』('11)のアンサーみたいなタイトルにしよう"って適当に言ったら」

中嶋「先輩が"(タイトルが『不出来』だから)ヒデキちゃんがいい"って(笑)。で、"その前の爆裂にあたるところは何かない?"と聞かれて、とっさに"模造紙"って言ったらそうなっちゃいました」

――よく思いつきましたね(笑)。"模造紙"って口にしたのは学生時代以来かも。それぐらい言ってない。

中嶋「自由研究以来(笑)」

――あと、後半に裏で何かしゃべっている島田珠代姉さんみたいなアレは?(笑)

中嶋「レコーディングの後半のスケジュールがタイト過ぎて記憶がないぐらいで、ようやく全部歌も録り終わって、やっと終わったと思ってフザけていたら、そこを収録されちゃった感じですね(笑)」

吉田「"めっちゃおもろいやん、ええやん入れようや"ってそのまま入れました(笑)。いつもはもうちょっとtricotのパブリックイメージを気にしていろいろ考えるんですけど、今回は全体的に思いつきで動いてるので、そういう配慮が一切なくて。『模造紙ヒデキちゃん』『OOOL(オーオーオーエル)』(M-3)『冗談検定』(M-4)とかは完全に僕の趣味で、『crumb』(M-5)はなかちゃん(=イッキュウ)のデモが割と僕の好きなドラムのままだったんで、ニュアンスとかアレンジも全開でやりました。ある種、tricotという看板を考えていない曲が多過ぎますね(笑)」

――『不出来』という免罪符を一つもらっただけでめちゃくちゃするやん(笑)。そうは言いながら、今作にはタイアップ曲もあって、『エンドロールに間に合うように』(M-6)と『アクアリウム』(M-10)が入っても浮かないバランスじゃないといけないという。



中嶋「『アクアリウム』を録ったときにはもうすでに『不出来』というコンセプトは決まっていたので、いつもと違うポップに突き抜けた感じ、特にギターソロとかはチャレンジしてみましたね」


"いったいどんなメロディに乗るのかな?"って
より楽しみにしてもらえたような気がします


――タイトル曲の『不出来』(M-11)に関して何かエピソードはありますか?

中嶋「これはタイアップ以外で唯一新しく書き下ろした曲で。去年の9月にイギリス・ヨーロッパツアー『WALKING × WALKING TOUR 2022』から帰ってきたときに、キダ先輩からポンッとフレーズが送られてきて。今までの先輩のギターは鋭いカッティングとかリフが多かったんですけど、気だるい感じで」

――このオルタナ/グランジな轟音は気持ちいいですね。

中嶋「『不出来』というタイトルなので、"カス"とかネガティブな言葉もいっぱい入れたら、この歌詞と曲の雰囲気だから、こういう取材を受けていく中でよく"Nirvanaのことを歌っているんですか?"と聞かれましたけど、『Smells Like Teen Spirit』('91)ぐらいしか聴いたことがないんで(笑)」

――とは言え、この曲の歌詞の一節にある、"君を生かすことができなかった世界なんて本当カスみたいだ"の、"カス"の使い方は最高じゃないですか。

中嶋「前作の『上出来』に続いて、アルバムのインストバージョンと歌詞を先に公開するという試みをしたんですけど、今回の歌詞はそういう言葉も多めなので、いざリリースされたときに"いったいどんなメロディに乗るのかな?"って、より楽しみにしてもらえたような気がしますね」

吉田「『不出来』の長いアウトロ、絶対に歌があると思ったら"ないんや!"って(笑)」

中嶋「結果、インストと変わらへん(笑)。みんなどう思ったんでしょうね? その答え合わせ」

――アルバムの最後には、in the blue shirtの手による『上出来 ~不出来Remix~』(M-12)が収録されています。

中嶋「最初は私が一方的にin the blue shirtのファンだったんですけど、SNSに反応してくださって、そこからちょこちょこやりとりをするようになって。以前『真っ黒』を出したとき、アルバムの曲をごちゃ混ぜにしたリミックスを送ってくださったんです。それをリリースツアーのSEにさせてもらって、そこでtricotの曲とin the blue shirtのリミックスがめちゃくちゃ相性がいいのを感じて。でも、それはプレゼントだったのでちゃんとお仕事として、いつか一緒にやりたいなとずっと思っていたので、最後に入れさせてもらいました」

吉田「ミュージカルが終わって幕を閉じるときとか、ちょっと悲しい話の後にこういう曲が流れるというか、『世にも奇妙な物語』じゃないけど、最後に流れる曲で本編がより不気味に見えてくるイメージで」

――そしてまた、リピートして1曲目から聴いたとき...。

中嶋「『模造紙ヒデキちゃん』から始まるという」

吉田「最高やん!」


実演することが大事なんだなと改めて思う


――現状のtricotのライブについても聞いておきたいんですが、昨年の久々の海外ツアーはどうでした? 日本みたいにライブハウスっぽい会場だけじゃないのは面白いですよね。



中嶋「バーっぽいところもあれば、スロバキアは文化会館みたいなところに機材を持ち込んでライブをしたり。楽屋が図書館やったもんな? ただ、4年ぶりだったんで、お客さんも減っちゃってるかなと思ったんですけど、むしろ倍ぐらいに増えて...コロナ禍の間に知ってくださった方もいたし、待っていてくださった方がいたんやなと思って。ハプニングも、ヒロミ(・ヒロヒロ)(b)さんがいきなりロストバゲージしたぐらいで」

吉田「5日間ぐらいは服とかも何もなくてね」

中嶋「買いに行ってましたね。化粧品とかはみんなで貸して。でもそれぐらいで、初めて順調に回れた感じがしました。あと、海外に興味を持つ日本のバンドも増えてきたというか、"どうやったら海外に行けるの?"と聞かれるようになって。でも、私たちも本当に分からないんですよ。イキッてるわけじゃないんですけど、向こうから声を掛けてもらって行っていたので。だから今までは海外ツアーも、日本の延長として"どこにでも行きますよ"という意識だったんですけど、久しぶりの海外ツアーで、国を越えて文化の違うところに行くことに、ライブをして、同じ音楽で盛り上がれることに、すごく意味を感じたので。もっと海外に行きたいなと思いました」

吉田「初めてのところにもたくさんお客さんに来ていただいたんですけど、やっぱり重ねて行っているところがソールドアウトになる傾向があって。かつ、今ってサブスクの再生回数も国別に分かるじゃないですか? ライブの後に曲を聴いてもらっているのを、数字としても如実に感じて。それだけ喜んでもらえてる証でもあるし、日本も含めて、しっかり実演することが大事なんだなと改めて思うので」

――『不出来』のリリースツアー『Zang-Neng tour 2023』も開催中で、残すは2月4日(土)大阪・梅田クラブクアトロ、ファイナルの2月12日(日)東京・LIQUIDROOMです。

中嶋「tricotがtricotである意味というか、喜んでくださってる方を見て、ちゃんと実にして帰る。ただ行くだけじゃなくて、結果を残していきたいなと思ってます!」

Text by 奥"ボウイ"昌史




(2023年2月 3日更新)


Check

Movie

新譜にライブに大阪の思い出を語る
中嶋(vo&g)×吉田(ds)の動画コメント

Release

いびつでポップなtricot節炸裂!
インスト盤を含む2枚組アルバム

 
Album
『不出来』
【2CD+Blu-ray】
発売中 5000円(税別)
cutting edge/8902 RECORDS
CTCR-96068~9/B

<DISC1収録曲>
01. 模造紙ヒデキちゃん
02. #アチョイ
03. OOOL
04. 冗談検定
05. crumb
06. エンドロールに間に合うように
07. アンドロイド
08. 鯨
09. ステンノー
10. アクアリウム
11. 不出来
12. 上出来 ~不出来Remix~

<DISC2収録曲 - Instrumental>
01. 模造紙ヒデキちゃん
02. #アチョイ
03. OOOL
04. 冗談検定
05. crumb
06. エンドロールに間に合うように
07. アンドロイド
08. 鯨
09. ステンノー
10. アクアリウム
11. 不出来
12. 上出来 ~不出来Remix~

<Blu-ray収録内容>
・『祝とりこちゃん小学六年生』
  2022.9.1 at LIQUIDROOM
01. Break
02. おもてなし
03. 右脳左脳
04. 秘蜜
05. アナメイン
06. 餌にもなれない
07. #アチョイ
08. スーパーサマー
09. 庭
10. 夜の魔物
11. よそいき
12. 爆裂パニエさん
・エンドロールに間に合うように
 Music Video
・アクアリウム Music Video
・アクアリウム Behind the scenes

【2CD】
発売中 3600円(税別)
cutting edge/8902 RECORDS
CTCR-96070~1

<DISC1収録曲>
同上

<DISC2収録曲 - Instrumental>
同上

Profile

トリコ…写真左より、吉田雄介(ds)、ヒロミ・ヒロヒロ(b)、中嶋イッキュウ(vo&g)、キダ モティフォ(g)。「このメンバーならすごいことができる(絶対)!」と確信し、’10年9月1日に中嶋、キダ、ヒロミ・ヒロヒロの3人で結成、BAKURETSU RECORDSを立ち上げる。展開の予測できない独特でスリリングな楽曲と、エモーショナルな力強さと心の琴線に触れる繊細さを併せ持つボーカルが絶妙にマッチし、唯一無二の世界観を生み出している。ぶっちぎりの演奏力と圧倒的なライブパフォーマンスには定評があり、結成2~3年目から各地の大型フェスに出演し注目を集める。’14年以降は欧米、アジアに活動の幅を広げ、’17年11月に吉田雄介が加入。’19年、メジャーデビューと同レーベル内に8902 RECORDSを設立することを発表。同年9月のデビューシングル『あふれる』を皮切りに、多くの配信に加え’20年に『真っ黒』『10』、 ’21年に『上出来』と、アルバムもコンスタントにリリースするなど精力的に活動。’22年12月14日には、MBS/TBSドラマイズム『liar』オープニング主題歌『エンドロールに間に合うように』、ドラマParavi『夫婦円満レシピ~交換しない?一晩だけ~』オープニングテーマ『アクアリウム』を含む、最新アルバム『不出来』をリリース。国内のみならず海外でも注目度が急上昇中のロックバンド。

tricot オフィシャルサイト
https://tricot-official.jp/

Live

リリースツアー大阪公演が間もなく!
2月にはGORILLA HALLにも登場

 
『Zang-Neng tour 2023』

【福岡公演】
▼1月8日(日)Fukuoka BEAT STATION
【宮城公演】
▼1月15日(日)仙台CLUB JUNK BOX
【愛知公演】
▼1月28日(土)名古屋クラブクアトロ
【石川公演】
▼1月29日(日)金沢AZ

 

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中
※販売期間中はインターネット販売のみ。
▼2月4日(土)17:30
梅田クラブクアトロ
スタンディング5500円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※3歳未満は入場不可。3歳以上は有料。

チケット情報はこちら


【東京公演】
チケット発売中
※チケットは、インターネットでのみ販売。
店頭での販売はなし。チケットの発券は、2/5(日)10:00以降となります。
▼2月12日(土)17:30
LIQUIDROOM
スタンディング5500円
ホットスタッフ・プロモーション■050(5211)6077
※3歳以上はチケット必要。3歳未満は入場不可。新型コロナウイルス感染拡大防止に関する注意事項がございます。詳しくはHOT STUFF HPにてご確認ください。

チケット情報はこちら

 

Pick Up!!

【大阪公演】

『GORILLA HALL OSAKA
 KOKERAOTOSHI SERIES』
チケット発売中 Pコード230-228
▼2月25日(土)17:00
GORILLA HALL OSAKA
一般4300円
学割3300円
(中学生~大学生、要身分証明書)
小学生2000円(要身分証明書)
[出演]the band apart/ドミコ/
tricot/illiomote
GORILLA HALL OSAKA■06(6690)7721
/GREENS■06(6882)1224
※3歳から小学生未満の方は保護者同伴につき入場無料。

チケット情報はこちら


Recommend!!

ライター奥“ボウイ”昌史さんの
オススメコメントはコチラ!

「コロナ禍の3年間に何と4枚のアルバムを出してきたtricot。これって世界的に見てもかなり多作。そんな絶え間なきクリエイティブからこぼれ落ちた、いわゆるボツ曲を再構築した最新作が『不出来』で。僕にとっては今回が初インタビューでしたが、いや~1曲目からぶっ飛びました。“タガが外れる”のお手本とも言うべき(笑)『模造紙ヒデキちゃん』。その歌詞というか歌詞カードにしたときの見栄えについても話しましたが、それがどれだけ大変なことだと、なぜ分かったのか。と言うのも実は、僕も名刺の裏に載せた自己紹介で同じことをして、むちゃくちゃ苦労したんですよ(笑)。歌詞の内容はもちろん、そんなこだわりからも伝わるイズム、個人的には『OOOL』とか『鯨』(M-8)も好きなんですけど、ポップさと歪みが絶妙なバランスで共存しているのが、改めて他のバンドにない魅力だなと。ある意味、コンセプト先行で振り切って遊べた『不出来』だからこそ、それが余計に伝わってきました。すでに何をやってもtricotになる次元に到達していると思いますし、全曲のインストがDISC2には付属していますが、声の有無でこんなにも聴くポイントが変わるのかという発見も。ただ、インストで演奏力がないと聴いていられないから、バンドによっては時に“もろ刃の剣”なアイテムですよね? それがtricotにかかれば何なんでしょう、このすごみは。一見、アウトトラック集かと思いきや、充実の実験作。これがライブでどう表現されるのか!?」