ゆず、flumpool、フレデリック、Saucy Dog、マカロニえんぴつ、
Vaundyら豪華ボーカリストたちが最強コラボで楽曲を披露。
FM802『RADIO CRAZY』2日目
「ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND」ステージレポート

『RADIO CRAZY』ならではのスペシャルステージ


「ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND」は、FM802 DJの落合健太郎が担当する番組『ROCK KIDS 802(毎週月～木曜 21:00～23:48)』ゆかりのアーティストによって、2019年の『RADIO CRAZY』にて結成されたスペシャルバンド。バンドメンバーは小野武正(Gt.／KEYTALK)、阪井一生(Gt.／flumpool)、辻村勇太(Ba.／BLUE ENCOUNT)、高橋武(Dr.／フレデリック)、バンドマスターでもあるトオミヨウ(Key.)の5人。

今年のゲストボーカルには寺中友将&八木優樹(KEYTALK)、三原健司(フレデリック)、田邊駿一(BLUE ENCOUNT)、山村隆太(flumpool)が参加することがアナウンスされた。そしてスペシャルゲストには、『RADIO CRAZY』初出演のゆずが登場することに。話題性たっぷりのライブに注目度は高まるばかり。



EXTRA CRAZY BAND × ゲストボーカルのスペシャルステージ


スペシャルバンドのステージとあって、L-STAGEは言わずもがな超満員。18歳以下と中学生以下の子ども連れが入れる優先観覧エリアも人で埋め尽くされていた。最高潮に高まる期待感の中、SF映画のオープニングのような壮大なムービーと、落合のスタイリッシュなアナウンスをバックに、バンドメンバーが1人ずつ登場する。

落合が高らかに「EXTRA CRAZY BA～ND！」と叫ぶとステージが明るくなり、ものすごい音圧でKEYTALKの『MONSTER DANCE』が投下される。そこに寺中友将と八木優樹が元気に走り込むと、歓喜に湧いたフロアからは一斉にクラップが発生、のっけからお祭り騒ぎ状態に。寺中と八木は大きくステージを動き回りながら交互に歌ったり、2人で熱唱する。小野と阪井が前に出て背中合わせでギターをかき鳴らす場面もあり、ステージは躍動感で温度が上昇した。

途中、寺中が「KEYTALK、普段は私、ギターボーカルの巨匠と、ベースボーカルの首藤(義勝)が歌っております。今日はなぜか八木が歌っております。皆さんの中に"何でやねん"が溜まってると思います。僕も溜まってます。義勝の声が聞きたいな～。いや、今日はそれは無理かもしれない。だったら義勝の顔だけでも見たいな。あれ？まさか来てくれたんですか？」とのフリで、後ろを向いていた八木が、着ていたTシャツを頭に被るように捲り上げてこちらを向くと、Tシャツの裏側に首藤の顔がプリントされており、お腹には「よしかつ」と書いてある。つまり首藤が登場！ 「笛だけ吹いてもらっていいですか？」と寺中に促され、首藤(八木)も参加。再び楽曲に戻り、ラストまで超絶パワフルに駆け抜けた。仕込みありでしっかり楽しませ、曲を終えて拳を突き上げた寺中と八木の表情は眩しく煌めいていた。

続いて辻村のベースラインと高橋のビートが火を吹き、フレデリックの三原健司が呼び込まれる。「めちゃめちゃやりにくい状況です。でも、よろしくお願いします！」と気合いたっぷりに叫び、鋭い眼光と色気を漂わせながら『オドループ』を歌い出すも、「いつも通りのオドループやってちゃ物足りないよな！ EXTRA CRAZY BANDのオドループで盛り上がりたいよな！ いけますか！！」と叫ぶとオーディエンスは大歓喜。一気に巨大なダンスフロアに変化する。「大阪まだまだいけるやろ！」「これはチャンスやなあ、大阪！」とフロアに向けて呼びかけながら、ぐんぐん熱量を引き上げる。間奏ではバンドメンバーのソロが炸裂。それぞれの見せ場をバッチリ決めて、ラストまで激しく駆け抜けた。

続けざまにBLUE ENCOUNTの『大丈夫』が演奏される。歌い出し、田邊駿一の歌声が袖から聞こえ、＜ウォーオオー＞でステージに登場。よく伸びる歌声とスピード感のある演奏で会場をダイナミックに揺らしていく。間奏で田邊は辻村と向き合い「来いよ来いよ辻村、やれてんのか！」と笑顔で煽り、そこに加わった小野と3人で楽しそうにジャンプ！ ラストは大合唱で、フロアの一番後ろまで手が挙がり、壮大な景色を描き出して気持ち良くフィニッシュを迎えた。

このパートの最後はflumpoolの『君に届け』。山村隆太は「俺も仲間に入れてくださーい！」と声を張り上げて笑顔で登場。「前にあんな熱いライブされたら......この後ゆずさんやからな！ もっとアゲてくよ！」と気合いを滲ませ、伸びやかな歌声に勢いをつけながら爽やかに歌い上げる。初日もこのステージで『RADIO CRAZY』初ライブを行ったflumpool。山村は出演できたことが本当に嬉しそうで、2回目の登場となったこのステージでも＜君が好きだよ＞を＜レディクレが好きだー！！＞と変えて叫び、素晴らしいサウンドで会場を幸福感に導いた。キラキラに輝いた表情で何度も「ありがとうー！」と感謝を口にする様子が印象的だった。



ゆずが『RADIO CRAZY』初登場！


ここで、ずっと袖からアナウンスをしていたFM802 DJの落合がステージに姿を現す。「皆楽しんでますかー！ ヤバいよね(笑)。L-STAGE、まさしくロック大忘年会が行われていると思います。でもさ、まだちょっと何か足りないよね。EXTRA CRAZY BANDにレディクレ初登場のあの2人をお呼びしたいと思うんですが、皆の準備はできているんですか！ あの平仮名2文字の2人ですよ！ そのリズムで手拍子いきましょうか！」と、全体に響き渡る大きな手拍子でゆずの北川悠仁(Vo.&Gt.)と岩沢厚治(Vo.&Gt.)を迎え入れた。

大歓声に包まれた会場に笑顔で登場した北川と岩沢は、とても嬉しそうな表情を浮かべ、アコギを手にしてコツンと2人で拳をぶつける。そして「ゆずだよ～！(北川)」「平仮名2文字です！(岩沢)」と挨拶。北川は「この素晴らしいバンドの皆さんと演奏できて本当に幸せです。2022年、皆色んなことが沢山あったと思うけど、僕たちの1曲目は今年1年の色んなことを思い出しながら、そして皆のそれぞれの1年を讃えながら聞いてもらいたいと思います。そして、良かったらマスクの下でね、ほんのり歌っちゃおっか」と語り、『栄光の架け橋』を演奏。

トオミのピアノが美しく流れ、北川が歌い始める。さっきまでキラースマイルを見せていた北川だが、楽曲に入ると一気に真剣な表情に。岩沢も柔らかさの中に芯のある歌声を響かせる。サビは2人のハーモニーが圧倒的な存在感とオーラを放つ。あまりの迫力に会場は釘付けになり、全身で音の波を享受した。「皆今年もよく頑張ったよ！」と笑顔で讃える北川の言葉には思わずグッときてしまった。分厚いサウンドが荘厳な雰囲気を醸し出した極上の演奏に、これ以上ないほどの大きな拍手が贈られた。

MCでは「年の瀬に生で『栄光の架け橋』聞けて良かったね！(北川)」「自分で言う(岩沢)」というやり取りも入りつつ、「どうなの？今日ゆず初めて見る人結構いるんじゃない？手、挙げてみよっか！ あらららら、ほとんど～！」と、フレンドリーにオーディエンスとコミュニケーションを取り距離を縮める。そして北川が「季節はすっかり冬、年の瀬ですが！ 本当は紅白まで歌う予定じゃなかったんですが、一足先に大阪で歌っちゃいたいと思います！ 飛べ～！」と『夏色』を演奏！ のっけからクラップが咲き乱れ、「ソレソレソレソレ！ レディクレ レディクレ！」とバンドメンバーも一緒に盛り上げていく。あっという間に会場全体がハッピーオーラに包まれて、ゆず色一色に！ クラップもコールアンドレスポンスもバッチリ揃い、最高の一体感を作り上げた。

すると、ゲストボーカルの5人が登場し「もう1回！」とうちわ(ゆず太郎 もう1回！うちわ)を振ってリクエスト。KEYTALKの寺中はお腹に「ゆずっこ」と書き、「大好きです(涙)」と北川に告白。北川はそんな寺中を抱きついて「しっとりしてました(笑)」と笑いを誘う。その後、リクエストに応えて『夏色』のサビをもう一度披露。ワンマンライブさながらに盛り上げた。最後は思い切り加速し、北川が手持ちのキャノン砲でカラーテープを客席に打ち込み、大歓声の中楽曲を終了。ゲストボーカルたちはひとまず掃けていった。



石原慎也(Saucy Dog)、はっとり(マカロニえんぴつ)、
林萌々子(Hump Back)、 花村想太(Da-iCE)、Vaundyが登場！


しかし、スペシャルステージはこれだけでは終わらない。「今年僕たちはFM802さんと春のACCESS!キャンペーンソングで『AOZORA』という曲を作らせていただきました。今年はそんなご縁もあったので、ぜひ僕らからも出させていただきたいとこの場に来させていただきました。参加できて本当に嬉しいです」と北川。そして、「キャンペーンソングには色んなアーティストの方が参加してくれたんです。実はそのアーティストの方がこのステージの上に来てくれるということで」と、まさかのサプライズ！ Saucy Dogの石原慎也、マカロニえんぴつのはっとり、Hump Backの林萌々子、 Da-iCEの花村想太、Vaundyが登場、THE HAJIMALSが勢揃いした。この胸熱な展開にフロアはどよめきと喜びを大爆発させる。『RADIO CRAZY』の出演も兼ねているアーティストが多かった中で、花村だけはこのために来阪したとのことで、北川は「よく来てくれた。ありがとう」と賞賛。そして「俺も感無量ですが、この素晴らしいメンバーと最後にこの曲をお届けしたいと思います。THE HAJIMALSで『AOZORA』」と、最強に贅沢な布陣で2022年春のACCESS!キャンペーンソングを生披露した。

EXTRA CRAZY BANDの素晴らしい演奏に支えられ、1人ずつ全力で歌声を紡いでゆくTHE HAJIMALSの面々。その度に会場は湧き、最高潮の盛り上がりを見せた。林の歌唱前に北川は「おめでと♡」と結婚を祝う場面も見られ(林は12月24日に愛はズボーンの儀間健太と結婚したことを発表)、ほっこりした。最後のボーカル全員が合唱するターンは大迫力で思わず鳥肌が立った。ラストは盛大に銀テープが舞い、凄まじい歓声に包まれたL-STAGE。

落合は「まさしくステージ上にはアベンジャーズとアベンジャーズのコラボレーション！」と絶賛し、「最高の演奏を披露してくれました！」と改めて全メンバーを紹介。バンドメンバー5人は前に出てきて手を繋ぎ、「やり切った！」と言わんばかりに充実した表情で両手を挙げ、落合とハイタッチしてステージを後にした。まさに『RADIO CRAZY』でしか見ることのできない、最強に最高で贅沢なスペシャルステージ。本当にステージ上の全員がヒーローだった。

なお、2023年1月9日(月・祝)には、FM802で14:00から夜中3:00までの13時間にわたり、『FM802 RADIO CRAZY RADIO de LIVE CRAZY』として『RADIO CRAZY』のライブ音源をオンエア。このスペシャルステージの模様も聞けるのか？！ ぜひチェックしてほしい。

Text by ERI KUBOTA

（2023年1月 6日更新）