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YUGO.とジェットセイヤによるセッションイベント
『CONTORT SESSION』、ゲストを迎えて今夏開催!
絵描きとドラマー、シンガーソングライターが集う、
未知なるイベント。

大阪在住のイラストレーター・YUGO.と、go!go!vanillasのドラマー・ジェットセイヤによるセッションイベント『CONTORT SESSION』が、8月29日(月)に心斎橋JANUSで行われることが決定した。本イベントは、ジェットセイヤ(以下、セイヤ)の叩くドラムに合わせてYUGO.がライブペイントを行うというもの。2018年の東京と大阪、2019年末の『RADIO CRAZY』で行われ、好評を博してきた。今回は初めてゲストアーティストにシンガーソングライターのReiを迎え、ライブハウスを借り切って行われる。Reiのライブ、セイヤとYUGO.のセッションは予定されているが、ほぼ打ち合わせなし、予測不可能。しかしパッションは確実に溢れる、とても稀有なイベントだ。今回はYUGO.氏に『CONTORT SESSION』の成り立ちからセッション中の気持ち、セイヤとReiとの関係性までたっぷりと話を聞いた。当日まで何が起こるか未知数のイベント。この夏は新鮮な刺激を受けに来てみてはいかがだろう。

始まったらストイック。
どっちの心が折れるかの対決みたい


ーー今回でセイヤさんとの『CONTORT SESSION』は4回目とのことですね。
 
「もっと細かく言うと、去年東京・大阪・福岡で僕の個展『NEW DESTRUCTION』を開催したんですけど、初日の渋谷PARCOのオープニングレセプションの時にショートバージョンでやったのも入れたら、2人でやるのは5回目なんです。ちゃんとライブハウスでやるイベントで言うと、3回目なんですよ」
 
ーーそもそも最初のキッカケは何だったんですか。 
 
「最初のキッカケは、セイヤさんの衝動」
 
ーーやりたいと?
 
「そう。覚えてるのが、一発目にやったの2018年のお正月。当時下北にあったGARAGEというライブハウスで。 三が日は公演がなくて空いてるから、2017年12月半ばぐらいに何かやりませんかと言われて。“2人でセッションみたいなことができたらいいね”という話は何度かしたことあったけど、具体的にいつやろうとは決まっていなくて。急に“場所を押さえられたから正月空いてますか”と言われて、“いいよ”となって、そこから急遽チケットを発売して告知してグッズ作って。言い出してから半月でやるぐらい、急に決まって。で、ほんとにお客さんがパンパンになるぐらい来ていただいたんです。でも過去に例がないイベントだったので、お客さんも何かわからず来てくれてるし、僕らもどういう形になるのかがわからない。ほんとに初めてやるし、打ち合わせもない。ステージ上にドラムセットと絵が描けるボードが置いてあるだけで。セイヤさんに“大体1時間ドラムを叩き続けるから、それに合わせてYUGO.さん絵を描いて”と言われて。いいよと言ったけど、どういう空気になるのか予想がつかなくて。自分としてはゆるいノリでできたらいいなと思ってたら、ドラムの音で全ての空気が持っていかれて。もうしょっぱなから、ほんとにストイックにめちゃめちゃドラムを飛ばしだして。お客さんもどう乗ればいいかわからないから、もうとにかくじっと見てる感じで」

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ーーなるほど。
 
「結局1回もペースが落ちることがなく、1時間ひたすらフルパワーでドラムを叩き続けるパフォーマンスで。自分もそれに合わせて、別に描くことも決めてないけど、とにかくこの1時間はパフォーマンスとして自分も手を止めちゃダメだという空気になって。手を止めたら面白くないと思って、ひたすら手を動かし続けました。だからほんとにどっちの心が折れるかの対決みたいになってきて。でもだんだんその張り詰めた空気が面白くなってきた。1時間もやってたのに自分としては数分の出来事と感じるぐらい、凝縮された緊張感でした。お客さんも初めて見るものだから、“すごく面白かった”とか“実験的で楽しかった”、“また見たい”とか、“東京以外でもやってほしい”と言ってもらえる機会があったので、その年の年末に大阪のpangeaでやらせていただいたのが、イベントとしての過去2回ですね」
 
ーー大阪も同じような感じでしたか。
 
「大阪は仲良しのFM802 DJのばんちゃん(坂東さえか)とFLAKE RECORDSのDAWAさんにDJしてもらって。ばんちゃんがMCみたいに喋ってくれたので、東京よりはイベントらしくなりました。でも始まったらやっぱり同じ。すごくストイックな空気。だから自分はセイヤさんに“飛ばしすぎないでね”と注意しました。でもやっぱり彼は止まらなかった。レディクレの時はセットチェンジもあるから、出演時間が30分でもっと明確に決まっていたけど彼は叩き続けて。僕が絵を描きながら腕時計を見ているので、タイムキーパーみたいなものなんですけど、彼は時間なんて概念がないので。ボードを大体埋めて、彼のドラムも乗ってきて、そろそろ良い時間やなと思った頃に、僕が彼を羽交い締めするのが終わりの合図だと伝えてたんですけど、羽交い締めしても、また叩き出してもう1回止める、みたいなのがありました。ほんとに衝動的な人なんですよね。ステージで見せるキャラクターは、普段の彼とは全然違うんです。普段はすごく礼儀正しくて真面目。ステージ上に上がると結構とんでもないことをするのが彼なので。ステージに上がると人格が変わるじゃないけど、戦闘モードに入る。だから打ち合わせをしても絶対にその通りにはいかない。それをわかってるので逆に自分は面白がってます。ただどうなっても自分は彼のリズムについていって絵を描く。それを一応のルールにしてる感じです」

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1時間叩き続けて、飽きさせないように見せる
セイヤさんのパフォーマンスは、本当にプロ

 
ーードラムの音に引っ張られて描くというのは、どういう感じで始めるんですか。
 
「毎回テーマも特に決めてないし、これを描いてほしいというリクエストもないので、自分も漠然としたものは考えるけど、あまり何も考えないんです。1時間でリズムに合わせて描くのって、計算してバランス良く描けるわけじゃない。それこそ心斎橋JANUSの屋上に描かせてもらった時じゃないけど、いわゆる公開制作とライブペイント、誰も見てない状態での制作は全部違う。例えば野外で何か制作する時、人が見てくれていても、それはパフォーマンスじゃない。黙々と自分で下書きして計算して、このバランスでいけてるかなと引きで見たり。単純にただの制作。でもライブハウスでやる時は、公開制作というかパフォーマンスで描いている。だから、絵を綺麗に描くとか構図がどうとか、そんなこと一切気にしてる暇がない。そんなこと考えたら手が止まっちゃうので。とにかく始まってしまったら1時間それが終わるまで手は止めない。ペンを持った状態で詰まることはしたくない。自分も音楽が好きで、ドラマーとかギタリスト、ベーシスト、ボーカリスト、やっぱり音楽+パフォーマンスをしてる姿にすごく影響を受けたり憧れたりする部分があるので。ミュージシャンが音楽を作ったり、レコーディングをしている姿がまさに自分でいう制作だと思うんですけど、でも絵描きは普段人に見られる仕事じゃないし、カッコ良く見せられる姿ってミュージシャンより圧倒的に機会はない。だからこういう時は結構意識します。うまく絵を完成させることよりも、ただグワッと描いてる姿を見てもらったり、楽しんでもらえたら嬉しいなというのはありますね」
 
ーーライブペインティングが苦手なタイプの絵描きさんもいると思いますが、YUGO.氏はちょこちょこやってたんですか?
 
「いや全然。これをやるまでは、むしろめちゃめちゃ苦手な方でした。だから最初に誘われた時はぶっちゃけ嫌やなというか、無理やろうなと思って。でもやってみたら、自分がお客さんに背を向けてる状態でパフォーマンスをするから、1回も振り向かなければ意外に緊張しないことが分かって。セイヤさんの方は見るけど横なので。これが無音だったり、DJで誰かが音を鳴らしてくれてる中で描くなら緊張するかもしれないけど、横で鳴ってるセイヤさんのビートに合わせて描いてると、そっちの興奮状態に意識がいく。見られてる緊張感よりも2人の対決、2人のセッションの緊張感に頭がいくので、見られる緊張感は意外にないんだなというのは、やってみてわかりましたね」
 
ーー集中するというか、没入する感覚になるんですかね。
 
「うん、そうですね」
 
ーセイヤさんは、イベントの手応えや感想は何かおっしゃってますか?
 
「言ってたかな(笑)。いやでもね、特に褒め合うこともなく、反省することもないんですよ。たとえばバニラズの楽屋にライブ終わりに遊びに行ったら、メンバーやスタッフさんがディスカッションしてるのを見るんですけど、このイベントは本当に正解がないものをやり続けてるから、その時鳴ったものが正解。だから手応えもよくわからない。でもお客さんが楽しんで見てくれていたり、感想を聞いたらそれで良かったんやと思う。どうなるかわからないものをやっているので事前の打ち合わせもしないし、反省しない。やってる時にパッと燃え尽きて、終わってからはただ楽しくお酒を飲んでる感じですね」
 
ーーセイヤさんはずっと叩き続けるとのことですが、その中でも抑揚をつけたり、最後に向けて高まっていくような感覚はあるんですか。
 
「ありますね。彼も回を重ねるごとにそういうのを入れるようになりました。1発目は抑揚ゼロで、ずっとハイで、お互い死にかけてたという。ほんとに酸欠になるぐらいすごかったんですけど、やっぱり抑揚があった方が最後にかけてちゃんと盛り上がる。彼も僕の描いてる姿を見ながら叩いているので、だんだんパネルが埋まってきたらそろそろ終わりなのかなとか。時間ではなくて僕の絵の進み具合でバランスを取ってくれるようになってきました。見せ場じゃないけど、何となく盛り上がりがある方が、自分もそれに合わせて、絵の速度や描くものに強弱をつけやすくなりましたね」
 
ーーお客さんが沸き立つ瞬間はあるんですか?
 
「お客さんは最初しーんと見てるけど、コロナ前は途中から声援や拍手が入ったり。1時間ドラムソロを聞くライブと考えると貴重だし、しかも全然飽きない。1時間叩き続けることもすごいし、飽きさせないように見せられるセイヤさんのパフォーマンスは本当にプロだなと思いましたね。過去の公演を観た他のドラマー達も、“ノープランで1時間フリースタイルで叩きつける。腕も限界くるし、1時間をそこまで遊べるテクニックがすごい”と言ってました。同業者もそう言うくらい、やっぱり彼はすごいドラマーです」

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Reiちゃんもセイヤさんも読めない子なので、
何が起こるか単純に楽しみ
 
 
ーー今回はReiさんをゲストに招いておられます。
 
「アーティストのゲストは初めてです。元々僕もセイヤさんもReiちゃんの音楽が好きで、Reiちゃんも僕の個展に来てくれたりと仲が良くて。久々に『CONTORT SESSION』をやるなら、どういう形式でやるかは置いといて、誰か呼びたいなと思った時に真っ先に頭に浮かんだのがReiちゃんで。セイヤさんに言ったら、“自分もゲストを呼べるならReiちゃんがいいと思ってた”と言ってくれたんで、オファーしてみようと。本人にも何となく相談した時に、ぜひ一緒に何かやりたいと言ってくれていてスケジュールが合ったので、一緒にやりましょうということでお誘いしました」
 
ーー告知画像を見ると、“ジェットセイヤ+YUGO. VS Rei”となっていますね。
 
「どういう形式でやるかはまだ明確に決めてなくて。バニラズが好きで来てくれる人、Reiちゃんが好きで来てくれる人、自分の絵が好きで来てくれる人。それが全部合致してる人もいれば、今言ったどれかだけがお目当ての人もいるだろうし。Reiちゃんはソロアーティストでもあるので、ちゃんとReiちゃんの音楽も楽しんでもらえる形にしたい。セッションイベントなので、彼女を1番面白い形で巻き込めたらいいなと思ってます」
ーセッションにReiさんが入ったら、描くものも変わったりするんでしょうか。
 
「3人とも手に持つものが全然違うので。でも自分はセイヤさんのドラマのパフォーマンスも尊敬してるし、Reiちゃんが作る曲や音楽も好きだし。とにかく僕はReiちゃんのギターを弾いてる姿がめちゃくちゃ好きで。あんなにカッコ良くギターを弾く女の子がいるんだと、最初にライブを見た時の衝撃を未だに覚えてるし。だからその3人がステージで集った時に何が起きるんだろうというのは、単純に自分が1番楽しみですね」
 
ーー本当に何が起こるのか。
 
「ほんとに良い意味でReiちゃんってノリが外国人なんですよ。普段のやり取りでも割と突拍子のないタイミングで面白いこと言ったり、提案してくれたり。結構読めない子だなと思う。セイヤさんも読めない子なので、読めない子たちとやるので。あの2人なら事前に決めてても多分当日違うことをしようと言い出しそうな気もするし。それも込みで自分が楽しみですね」

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ーー時間は大体セッション1時間ぐらいですか。
 
「多分。短く終わることはないし、お客さんが見て疲れるぐらいの時間にはならないです。自分らがやってても、1番気持ち良く終わる時間が1時間。最初は1時間って結構長いなと思ったけど、単独イベントで1時間だと短く感じるし。捉え方が自分らの中でも2つあったんですけど。普通のライブじゃないから、多分1時間を超えるとお客さんもしんどいやろうし、それより短いと物足りないやろうから。今回はゲストもいるので、全体の時間としては多めにとって、今までとは違うことをやろうという感じなので、ちょっとわからないですけど」
 
ーー会場にJANUSを選んだ理由は?
 
「それはもう、JANUSがやってと(笑)」
 
ーーシンプルに。
 
「JANUSとの繋がりの話を遡って話すと、2年前にコロナでライブハウスの運営も大変という時に、JANUSの吉田浩二さんからクラウドファンディングでTシャツやグッズを作って出したいというので、デザインを依頼してもらったのが最初の繋がり。それまで自分はJANUSに遊びに行ったことはあったけど、特に繋がりがあるわけでもなく。FLAKE RECORDSのDAWAさん経由で“JANUSの浩二がこんなん言ってるねんけど”と繋いでもらって。当時音楽業界が止まった中で、自分の仕事にも影響が出て。周りの音楽を仕事にしてる人たちが大変な状況になっていることも見てて。その中で今は仕事というよりも、自分の絵で周りの近しい人たちや音楽の仕事をしてる人たちの力になれたらいいなという想いが強かったので依頼を受けました。で、去年自分が大阪で個展をする時にインスタレーションでライブハウスを使わせてほしいと自分からお願いをした時に、今度は快くJANUSが力を貸してくれて。そうやって会う機会がどんどん増えていく中で、JANUSの屋上のロールカーテンに絵を描いてもらえないかと言われて。シンプルな白のロールカーテンが8面というか8分割されたものが屋上に並んでて。結構多いなと思ったんですけど(笑)。描くなら8面描かないと自分は気持ち悪いなと思ったので、全面描きました」
 
ーーカッコ良い。すごい。これ高さも結構ありますもんね。
 
「これが去年の11月。大体1週間ぐらいかな。ほぼ毎日お邪魔して、日中暗くなるまで黙々と描かせてもらって。これがまさにさっき言ったライブペイントとは違う、ただの野外制作。これはライブペイントと違って残すものなので、そこまでガチガチじゃないですけど、ある程度の構図を決めて。何となくこの面にはこういうモチーフを描きたいとか、真ん中で皆が写真撮るならここに大きくJANUSの文字を入れたらいいかなとか。ちゃんと8面の見え方を考えて描きました。これだけ大きいものを時間かけて描いたのは初めてだったので、勉強にも、貴重な経験にもなりました。そういうのでJANUSとの関係性も深くなったので、自分が軸でJANUSを使って何かやりたいねという話をしてたんですよ。自分としてはやっぱり過去にやってきたセイヤさんとのイベントをJANUSで、しかもゲストを呼んで、ちょっとグレードアップさせて数年ぶりに復活させられたら理想だというのでやらせてもらうことになりました」

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こんなに珍しいイベントは他にない
 
 
ーータイトルの由来は?
 
「これはセイヤさんがつけました。“CONTORT”は、直訳すると“ねじれる”とかの意味。“SESSION”は映画の『セッション』から。彼も僕もあの映画が大好きでヤバいよねって話をしてて。内容はドラマーと誰かのセッションではないけど、2人ともこのイベントをやる時にあの画が出てきて。絵描きとドラマー、全然異なるものがねじれたり入り組んだり、混じり合って、セッションしたらどうなるんだというので、このタイトルにしたいとなってついたのがユニット名でもあり、イベント名にもなった感じですね」
 
ーーユニット名でもあるんですね。セイヤさん、YUGO.氏のこと大好きですよね。今年のMTWBの時、YUGO.氏が担当していたビジュアルのTシャツ着て、“俺の大好きな先輩YUGO.さんが描きました!”と叫んでおられて。
 
「やっぱり自分の絵をめちゃめちゃ買ってくれてるというか。バニラズは4人全員と仲良いけど、イベントも含め一緒にグッズを作る機会はセイヤさんが1番多いし、会ったり話す機会も彼が1番多いので。彼自身も絵を描くのが好きだったり、他のイラストレーターやクリエイターとも仲が良かったり。彼は4人の中でもダントツにDIYで、自分でものを作ったり、クリティブなことが好きで。ドラム以外の表現をよくしてます。そういうので絵描きに対してのリスペクトも強いんだなということを、普段喋っていてもすごく感じますね」
 
ーー『CONTORT SESSION』の経験が普段の作品作りに影響を与えていたりしますか。
 
「絵描きって本来は誰にも会わずに黙々と部屋で絵を描くのが仕事の中で、こういうイベントの時だけお客さんの前でミュージシャンが立つステージに立たせてもらって絵を描く。これは他の絵描きでも経験できることじゃない。そういう機会をたまにもらえる時に思うんですけど、自分の職業って何なのかなって。イラストレーターなのかアーティストなのか。どうしてもイラストレーションというと、クライアントがいてそこに合わせて絵を描く、自己表現よりも相手のオーダーに応えて絵を提供するというニュアンスが近い中で、ステージ上で自分が描きたいものを、お客さんがいる状態で描くって、イラストレーターを飛び越えてる。こういう経験をさせてもらうことで、自己表現やイラストレーションにこだわるのはやめようとなってきました。最近だと、自分の仕事に付随してちょっと映像をつけてみたり。自分で音を作って乗せてみたり。絵描きが映像や音楽を作るって、もう全然違う仕事になってきてるけど、でもそれはやっぱり、“自分の職業がこうだからこういうことはしない”という概念を覆させてくれたから。自分の表現したいことを業種関係なくやっていこうという感覚になれたキッカケは、やっぱりこのイベントです」
 
ーー最後に意気込みとメッセージをお願いします。
 
「さっきも言ったみたいに、どうなるかわからないイベントって、多分このイベントだけだと思うんですよ。このイベントに関しては、お客さんが若干不安で来てくれるのが僕はすごく面白い。過去に見て来てくれた人も今回どうなるんだろうと来てくれるし、初めての人は何となく聞いた情報だけを頼りに何が起きるんだろうという不安を抱えて来てくれるのも面白い。予定調和じゃなくて、自分たち自身もどうなるかわからない、何が起きるかわからない中で、ただ即興で面白い形に持っていくイベント。こんな珍しいイベントないと思うので。だから音楽好きの人やバニラズファンの人、Reiちゃんのファンの人、普段自分の絵を見てくれてる人、どれかが好きであれば、絶対に面白いイベントになることは間違いないので。迷ってたり、少しでも興味があれば来てほしいです。それが全てです」
 
ーー同じイベントをやろうと思ってもできないですもんね。
 
「だし、このイベントのやり方は他の人には絶対真似できない。イラストレーターとバンドマンがここまで密に関係性があるのも珍しいと思うし、その中でドラマーと絵描き、ギターを弾くシンガーソングライターがやってくる。こんな不思議なことはないです。もしかしたら当日の秘密もあるかも。何が起きるかほんとにわからないので、楽しみに来ていただけたらなと思います」

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Text by ERI KUBOTA
Photo by 渡邉一生

 

 



(2022年8月12日更新)


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『CONTORT SESSION』

チケット発売中 Pコード:223-156
▼8月29日(月) 19:00
心斎橋JANUS
自由-3000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]ジェットセイヤ/YUGO.
[ゲスト]Rei
※販売期間中は1人4枚まで。
[問]JANUS■06-6214-7255

チケット情報はこちら


YUGO. オフィシャルサイト