大阪☆春夏秋冬連載『未確認戦隊FIVE STAR』
第16回 YUNA【ワタシカメラ】
MAINA(まいな)、MANA(まな)、EON(えおん)、YUNA(ゆうな)、RUNA(るな)から成る5人組ダンス&ヴォーカルユニット、大阪☆春夏秋冬。メンバーひとりずつが、個性豊かな各コンテンツを週変わりで語りお届けする連載がスタート!
第16回は、YUNAの『ワタシカメラ』。カメラマン・渡邉一生さんのもと、フォトグラファーを目指します!
テーマがある写真
どうも、YUNAです。
ワタシカメラ 第4回目になりました。
前回は【カメラの基礎】をテーマにお届けしました。最近カメラに興味を持ったという方や、難しそうで中々手が付けられなかったという方に、何かきっかけが生まれたら嬉しいなあと思っております~
一度沼にハマってしまうど怖いくらいに抜け出せないですが・・・(笑)
特に私みたいにまだ足を突っ込んだばかりの人間は、写真を撮る楽しさを知ったり、もっとあんな写真を撮っていきたいっていう意欲が湧いてきたり、いろんなカメラマンさんの仕事姿や写真を見るたびに機材の物欲が湧いてきて大変かと思います(笑)
今後もワタシカメラを通して、一緒にいろんなきっかけを作っていけたらです!
さて!
今回のテーマは【テーマがある写真】でございます。
テーマが与えられたときや自らテーマを決めて撮る時に、どんなイメージを思い浮かべてどんな機材を使うのか。
もちろん言葉の捉え方や発想も十人十色です。
技術的な面を詳しく書くというよりも、私とナベさんの表現方法にどんな個性が出るのかという事と、この機材を使えばこんな写真が撮れるのかという感覚的なものを感じていただけたらと思います!
そして今回は事前にSNSで募集した中から選ばれたものがテーマになっています。テーマをくださった皆様ありがとうございました!
皆さんなら何を連想させて何を写したいのか、是非一緒に考えながらお楽しみください~!
ナベ
4回目もご覧いただいてありがとうございます!!
今回はちょっと趣を変えて皆さんから頂いたテーマをもとにYUNAと俺がそれぞれ作品を撮るって回にしてみました。テーマ案沢山ありがとうございましたー!!!!!
カメラマンにテクニカルなことは勿論必要なのですが、1つのテーマからいろんな発想を広げて写真にする事もとても大事かなと思っています。
とはいえ難しく考えず、YUNAも書いてた様に自分ならこのテーマどう撮るだろなーとか自分ならもっとこうだなーとか考えながら気楽にご覧ください!
(同じ様なテーマで撮った写真 #ワタシカメラ つけてSNSアップしてもらっても良いかも!)
ではどうぞー! ※今回全部写真ベタ貼りなんで縦スクロールめっちゃ長いです笑
テーマ【夏(YUNA &ナベ撮影)】
◆YUNA
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
お盆休みに実家へ帰り、ゆったりとした時間を過ごしている日常を切り取った1枚を意識しました。
人が少なく、無機質の中にある夏らしい暖簾や、差し込む西日、会話する親子にスポ ットを当てて、暖かみがでるような仕上げにしました。
人との距離感や無人の駅。
誰かにとって、あの日見た夏の光景は当たり前になるかもしれないと考えると、少し切なさも。
OLYMPUS PEN FT
F.Zuiko Auto-S 38mm F1.8
海にも行けず夏らしさ感じられずにいた去年、なんとか夏らしい写真を残したくて撮影した写真。
フィルムカメラで撮影したからこそ表現される感情が色味に出ているかなあと思います。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
商店街を歩いているときに見つけた、おそらく冷たい物が食べれるであろう機械。
蜜と駄菓子とおもちゃの彩りがまさに夏を演出していて、色んな世代が入り混じったおもちゃ屋さんに夢を感じました。
それにしても、シャーピットってなんだろうか。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
なんとか柵にレンズをはめ込んで、隙間から花を狙いました。
空と雲は目の前にあるものではなく、ビルのガラスに反射していたもの。さらにそれが歪んで見えるのは、ガラスが丸みを帯びているからたと思います。何か1つの対象物を加えるだけで本来見えないものが見えたり、形が変形するっていうのは面白いですよね。
過ぎてしまった背後にあるはずの夏だって、まだまだ追いかけていたいです。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
夏を思い出し、夏が恋しくなる花火。
背後にはこの光を置いて、玉を作りました。そして花火が反射するようにミラーを使って違和感を。
花火にもいろんな表情があるように、誰と過ごすかによって夏には色んな表情が見られると感じています。消えてしまう花火でも写真に残すと、ずっとその時間が続いているようで良いですよね。
◆ナベ
いきなり「夏の終わり」みたいな写真達です笑。
ジリジリ焼かれる様な暑さを感じる写真も勿論夏なんですが暑さの隙間に感じる涼しさや切なさみたいなのも夏だなーと思うのでこの3枚をとりあえず。あと海行きたい!!っていう今の気持ちも含めて笑。
全て
Canon EOS R5
SIGMA art 40mm F1.4 GD HSM
KENKO BLACK MIST NO.05
そして、夏の夜って他の季節とは明らかに違う
熱気とか湿気とか昼の強烈な明るさから来る夜の闇の深さ
なんかが好きなのでこれ以降はそんな写真を。。。(少し前の写真です)
Canon EOS 5D Mark III
Canon 50mm F1.8 STM
個人的な話ですが盆踊りって結構好きなんです。
小さな子供の頃、夜に出かけるって事が許される数少ない機会で、家の扉を出た瞬間の夏の夜の匂いがなんとも言えず好きだったし、夜の闇の中に照らし出されたいつもと違う学校の校庭とか踊る人影とか昼間とは違う大人達の熱狂とか見るとなんか気持ちが上がるものがありました。
湿りけとじんわりした熱を帯びた夏の夜の闇に繰り出せる日がまた来て欲しいですね。
テーマ【光と影(YUNA撮影)】
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
Task have Funの熊澤風花ちゃんと撮影をしていた時の1枚。
正方形のブロックと粗く塗られたコンクリートや、葉っぱの影が映っている壁は、街中ならではの遊び心かと思います。 顔や服の一部分に影がかかっていると、人物自体に光があるように見えるのでより一層美しさが。
Canon EOS Kiss X9i
Canon EF- S18-55mmF4-5.6 IS STM
建物の設計を生かしつ つ、顔に光が当たらない位置に座ってもらいました。そして全てが明かされないような空気感を出すためモノクロに。アレコレは知りすぎないくらいが丁度いいんです、きっと。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
正しい=○ 誤り=×
ではなく、×を選択してもいつかは光が当たる時が来るいう意味を込めて。
×が光ってる写真も撮りたかったなあ~。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
光が当たっていも影になっていて中が見えないという、"光と影"が対極にない場合の1枚。
影になっている方が、ガラスの模様が綺麗に浮かび上がっているのも意外な発見。
中が見えそうで見えない絶対領域(笑)
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
鋭角な光。
影の色を少し濃くして、瓦に差し込んだ光との境界線をはっきりとさせてみました。光は柔らかい印象を持たれがちですが、鋭利的な光も魅力的だと感じます。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
足元が暗くても、先を行けば道になっているという1枚。
陰になって周りの状況はわからずとも光が差し込む場所にたどり着くはずです。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
近づかないと気づかないような光と影。意識して探してみると、案外至る所に影が見つかるかも。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
写真の一角を残して、 わざと黒く塗りつぶしてあるような。
光よりも影の面積が多いとまた印象が変わりますよね。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
入り口すぐに積み上げられた達磨と、ビリケンの下に詰め込まれた小人達。
“光が当たる場所”と“影になる場所”の両極を意識して撮影しました。
居心地の良さなんて人それぞれ。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
GODOX Thinklite TT600
テザー撮影で自らを写し たセルフポートレート。
ピンクのクリアキーホルダーがレンズの前に垂るように固定して、絵の具で色をつけて上部中心だけを切り取ったクリアファイルを自作。それをレンズの前に差し出して、クリップオンストロボを焚いてシャッターを押すとこんな感じに。
ストロボで光を当てて、カラフルな影をつくりました。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
GODOX Thinklite TT600
水を浴びながらのセルフポートレート。
光と影を顔で表現しました。(できているのかはわかりません笑)
どちらの表情が光で、どちらが影なのかはそれぞれのご想像にお任せします。
Canon EOS Kiss X9i
Canon EF- S18-55mmF4-5.6 IS STM
木で作られた家形のオブジェクトの中に座ってもらい、影になるように明るさを調節して撮影しました。
リアルに目の前にあるものですが、光と影の関係が不思議に見えると嘘のような空間ができる気がします。
OLYMPUS PEN FT
F.Zuiko Auto-S 38mm F1.8
フィルムが焼けてしまった感光写真。
影である状態を保たなければいけないフィルムに光が当たってしまい起こる現象です。
赤く染まったススキが何を訴えているような。
Canon EOS 5D MarkIII
SIGMA Art 85mm F1.4 DG HSM
影がある事で光が輝き、光がある事で影が存在するという関係を示した写真たち。
花火ってやっぱり綺麗だなあ。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
GODOX Thinklite TT600
ストロボを焚いて煙を撮りました。花火の煙は、線が細いまま長時間残っている印象。
光と影が作り出す”危険さ”が、面白い演出をしてくれます。
三角の滑り台に光が当たって、黄色い光も三角に。
Canon EOS 5D MarkIII
Canon EF 24-70mm F2.8L II USM
目で見てわかる光と影だけではなく、感情で表す光と影みたいなものを表現しました。
対角線に交わる人間の2面性を感じてもらえたらです。
テーマ【夜の入り口(ナベ撮影)】
全て
Canon EOS R5
SIGMA art 40mm F1.4 GD HSM
KENKO BLACK MIST NO.05
一気に載せましたが「夜の入り口」という頂いたテーマで撮影した写真です。
夜の入り口、それは夜の手前の夕暮れの時間と感じて今回はその時間の撮影を。
夕暮れ時のまたの名は黄昏時、黄昏の元は誰ぞ彼らしいですね。
夕方の光で向こうにいる人が誰なのかわからないあやふやに見える時間、それを表現する為にわざとピントをぼかしてそんなあやふやな時間を表現してみました。
そして夜に至る。
まとめ
どうでしたでしょうか?今までのワタシカメラ とは違う楽しみ方をしていただけたんじゃないかな?と思っています。
皆さんもテーマがある写真を撮影してみてください。
よかったら「#ワタシカメラ」をつけて写真の投稿もしてみてくださいね~
では最後に、今回の撮影を通してのまとめをナベさんとの対談形式でお届けします!
ナベ:今回はテーマを募集してそれに沿って写真を撮りましたが、そういう経験って今までにあった?
YUNA:大まかな季節的テーマならありましたね。
ナベ:“夏”っていうテーマもそれぞれが選んだテーマも抽象的なテーマやったからそれに近いものあったとは思うけど、“光と影”テーマの写真はどうでした?
YUNA:テーマを1つに絞るんじゃなくて、なんとなく3つぐらいのテーマに決めつつ、これならこのテーマにも当てはまるかなあっていうのを探りながら撮影してたんですけど、最終的にはまとまったのかなあって思います。
ナベ:影を黒くする潰し方が大胆なのがかっこいいなあと思った。光と影って写真には大事な要素で、結構みんな光の方を重視したりするけどYUNAは影の割合がでかいなあって。
YUNA:確かにそうかもしれないです。
ナベ:道に落ちてる影とかでもおもいっきり黒く潰してたり。
YUNA:うんうん。今回は影がメインになってるかもしれないです。
ナベ:光よりも影の方を見ながら撮ってるんやろうね。全体的にYUNAのダークな部分が出てるなあと。
YUNA:ナベさんは“夜の入り口”っていうテーマで撮ってみてどうでしたか?
ナベ:今回夏っていうのを考えた時に単純にひまわりとかアイスもいいなあと思ったけど、ちょっと違う感じにしたかったのと、今年はやっぱりそんなに夏っぽさもなかったから自分のそういう気持ちものせて、ちょっと切なめな感じを海の写真とかで出した。夏の夜の熱狂みたいなのが好きやったりするから、何年か前の盆踊り写真を引っ張り出して、改めてモノクロにしてみた。
YUNA:ナベさんの写真今回は40mmと50mmで撮ってるじゃないですか? 引きの絵の中で躍動感とか感動を魅せれるのが凄いなあと思いました。私はついつい寄ってしまう。
ナベ:普段の仕事もあれやけど、ちょっと俯瞰めに写真を撮る癖があるからそういうのが出てるのかも。そういう意味で言うと、YUNAのセルフポートレートとかはがっつり自分に寄ってたね。
YUNA:レリーズを持っていなくてどうしてもあの距離感になってしまうって言うのもあります(笑)
ナベ:でもその距離感が、自分に一歩踏み込んでえる感じがして、テーマとは関係なしに良いなあと思いました。後、花火の光の写真もいいよね。小さい光のボケを使ってるのも良いし、でもやっぱり闇の部分がかっこいいなあって。
YUNA:闇が出ちゃってますね(笑)
ナベ:俺のもう1つのテーマの方やけど、“夜の入り口”って良いテーマやなあと思ってて。俺の好きな時間帯でもあるし、何かが移り変わっていく時間みたいな表現が良いなあと思って今回は落とし込んでみましたが。
YUNA:いやあ、めちゃくちゃ良いです。さっきの話じゃないけど、ナベさんのは黒が真っ黒じゃないですもんね。
ナベ:そうそう。YUNAが黒を締めたのと逆に、あやふやなものをいっぱい作った。いつの時間かわからんぐらいの感じ。
YUNA:青空も見えます。
ナベ:昼っぽいような夕方っぽいような、でも夜っぽいような。そんな感じで今回は【テーマがある写真】を。こうやってテーマに沿って自由に発想して撮るっていう機会は、写真家としてあっていいと思う。仕事って結構、「こう撮って」みたいなことを言われて撮ることも多いけど、それに自分なりの発想を加えて更に良くしてあげることって大事やと思うから、練習になる。
YUNA:アー写とかもそうですもんね。「大体こんな感じもイメージでお願いします」って投げかけることが多い気がします(笑)
ナベ:例えば「柔らかい感じでアー写を撮りたい」って言われた時に、柔らかさを自分なりにこういう表現しようっていうのをカメラマン的に考えれるのは大事やと思う。そんな感じのテーマ撮影でした。募集して集まったテーマ、他にも良いのがいっぱいあったもんなあ。どっかでまた使わなかったテーマでも写真撮りたいね。
YUNA:そうですね、やりましょう!
(2021年8月25日更新)
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