大阪☆春夏秋冬連載『未確認戦隊FIVE STAR』
第6回 YUNA【ワタシカメラ】
MAINA(まいな)、MANA(まな)、EON(えおん)、YUNA(ゆうな)、RUNA(るな)から成る5人組ダンス&ヴォーカルユニット、大阪☆春夏秋冬。メンバーひとりずつが、個性豊かな各コンテンツを週変わりで語りお届けする連載がスタート!
第6回は、ひと回りしてYUNAの『ワタシカメラ』。カメラマン・渡邉一生さんのもと、フォトグラファーを目指します!
雨撮影
どうも、YUNAです。先月スタートした新連載ですがあっという間に一周しまして、私に戻ってきました。
なんか月日が経つの早いですね。思っていたより短いスパンでナベさんへの質問を解消していけそうで、ありがたい限りです〜。
さて、前回は『アー写撮影』をテーマにコンセプト紹介やライティングについてお届けしましたが、今回は『雨撮影』をテーマに選んでみました。そして私は完全にカメラマン側に回るため、メンバーのRUNAをモデルに進めていきたいと思います! 本当に良い写真が沢山撮れたので是非最後までお付き合いください~。
経緯と体験談
まずは雨撮影をテーマに選んだ経緯と、ナベさんが実際に経験した雨撮影について話してみました。
ナベ:今回はなんで雨撮影を?
YUNA:今まで上手く雨の写真を撮れたことがなくて。そもそも雨の日にはあまりカメラを持ち出してないので撮影する機会が少なかったってのもあるんですけど、雨の撮影が自分の中で1番難しいイメージがあったんです。電灯があるところで写真を撮ったりしてみたけど、イマイチ雨が降ってる感じが写真に出ないんですよねー。だから、今回挑戦してみたくて。後は個人的に、人がザーザー降りの雨に打たれていたり雨の中で走ってるっていうMVや写真が好きなので(笑)
ナベ:わかります(笑)。カッコいいよね。
YUNA:雨に打たれてる作品の中で、大変な状況でも目に力がある人はすごいなあと思います。今回RUNAをモデルに選んだのもそれが理由です。
ナベ:なるほど。確かにはまりそう。
YUNA:雨の中での目力とか儚さとか…。
ナベ:髪の毛の濡れた感じとかね。濡れた髪から見える目とかもかっこいいかもね。
YUNA :そう! 理想を実現してくれそうだったのがRUNAだったのでモデルに起用して雨撮影をしたいっていう希望を出しました。
ナベ:メンバーをビシャビシャにしてやろうっていうね(笑)。雨ねえ~。雨の撮影は確かに大変やね。雨が降ってるMVとかジャケ写の撮影とかは、演者だけじゃなくてカメラマンも雨の中で撮らなきゃいけないから。雨を部分だけ降らすっていう方法もあるけど…。
YUNA: 昔しゅかしゅんでしたことあります! もう消えちゃってるMVなんですけど1st シングルに『もしも逢えたなら』っていう曲があって、そのMVで部分的に雨を降らす撮影しました!
ナベ:それは雨降りマシーンみたいなので? すごい興味あるわ。
YUNA:あれ、どうやってやったかな…? 予算なかったので多分シャワーやったと思います。
ナベ:ふ〜ん、すごいなあ。じゃあ濡れるのは慣れてるんや(笑)
YUNA:でもその時は傘があったんで濡れてないです(笑)。実際の雨の中での撮影ってやっぱり難しいですか?
ナベ:丁度昨日、雨の中でMVの撮影をした。カメラマン自身もそうやけどカメラを濡れないようにしないといけないから…。カメラ用のレインカバーってのがあってそれをつけてやってます。
YUNA:防げるもんですか?
ナベ:意外といける。でもライブとかやったら必死でズームを伸ばしたり縮めたりするから気づいたらズームがレインカバーからちょっとはみ出てて(笑)。ビショビショになってるズームをまた仕舞うから、中がちょっと濡れたりとかはめっちゃある。
YUNA:うわ~!大変! 機材壊れたことはないんですか?
ナベ:俺はないけど…。あ、いやあるわ(笑)。ボディに水が入って、一回シャッター切ったらデジカメって液晶に写真が出てくるやんか? それが一切出なくなって。今自分が撮ってるやつが、ほんまに正しい明るさなんかがわからんくて…。
YUNA:フィルムカメラみたい(笑)
ナベ:そうそうそう! ほとんど勘で撮りました(笑)
YUNA:雨撮影の中ではライブ撮影がやっぱり大変ですか?
ナベ:ライブは大変やね。必死になるから。
YUNA:足元悪いですしね。
ナベ:ステージの前ツラは泥な事も多いから(笑)
YUNA:あれなんなんですかね(笑)
ナベ:某フェスのステージ前ツラは雨降ると田んぼ状態で一回スニーカーでそこ突っ込んでいって、そのスニーカーはもうそれっきりで捨てた。だから最近は長靴を履いたりしてる。昔はストラップ付きのサンダルとか履いててんけど、あれも結局泥だらけになったら玄関臭くなったりとかするから(笑)
YUNA:ナベさんの雨撮影の服装はトータルどんな感じですか?
ナベ:ライブで言うと、長靴・GORE-TEXのレインパンツ・ポンチョ。ジップのレインジャケットよりもカメラを下に入れれるポンチョを羽織るっていうのが一番ベストな事に気づいた。カメラにはレインカバーをつけてね。
YUNA:ほう~。首から下が傘みたいな!
ナベ:そうそう、まさに。それやったら使ってないカメラを完全にポンチョの中に隠せるから使うときだけ出せば良い。ポンチョも袖ありじゃなくて自分の手もポンチョの中に入れれるようなやつ。それが俺の完成形です。
YUNA:カメラマン皆さんそんな感じですか?
ナベ:それぞれバラバラやけど結構そのスタイル多い気がする。足元とかはサンダルとかマーチンとかブーツの人もいるかな。
YUNA:みんなきっと辿り着いたのがそこなんですね。
ナベ:俺は濡れないって言うのが大事ってことに最近気づいてん。今までは足ぐらいなら拭けばいいと思ってたけど、ガードできる方がいい。家帰ったら足ふっにゃふにゃなってるもんな(笑)
YUNA:ステージ側の私たちより大変ですね。ステージ上は屋根があるし…。
ナベ:楽器とか機材濡らしたあかんからアーティスト側は屋根あるけどカメラマンはない(笑)。お客さんと一緒か下手したらお客さんよりもひどい状況かも。後、雨のライブで困る事のひとつは野外フェスってちょっとステージが高いやんか? 大体カメラマンはステージの下から撮るから上にレンズを向けるわけ。だからレンズの前には水滴がつきまくり…。でもこれは仕方ない。
YUNA:なるほど。泥とかもありそうですけどね。しゅかしゅんの撮影だと足蹴りあげたりして踊るんで多分靴の裏についた泥が飛んできますよ(笑)
ナベ:嘘やん(笑)。その時は考えよ~(笑)。レンズの前にフィルターをつけてるから大丈夫っちゃ大丈夫やねんけど、水滴が付くとそこだけぼやけたりする。
YUNA:テレビとか見ててもありますよね。
ナベ:そうそう。台風中継中みたいな感じになるから、そこが大変かな。拭いたら拭いたで拭き跡がつくし。それが照明に反射して結構な滲みになったりする。逆にそれがめっちゃエモかったりもするねんけど(笑)。なんやかんや言ってるけど、雨の日のライブ写真は絶対かっこよくなる。
YUNA:ほ~。雨も一個の演出ですもんね。
ナベ:そう。ただ…できれば晴れて欲しい…(笑)
じゃあ実際にYUNAには俺的な雨の日オススメの格好をしてもらおうと思います。
雨撮影の装備と服装
ナベ:という訳で実際に雨の中でのロケに行ってみましょう! 雨を期待してたけどほんとにドシャ降りになるとは…。
YUNA:いざ雨の撮影に行くとなるとやっぱり覚悟がいりますね(笑)
ナベ:移動中にYUNAが撮影した水滴のついた車の窓なんかも雨の日ならではの写真ですね。
ナベ:現地に着いたのでカメラにレインカバーを装着してます。
カメラをしっかり包むとこんな感じ。今回はCanon純正レインカバーのサイズSで5DmarkIIIとEF100-400 IIを包んでます。
完全に包んじゃうので操作感は悪くなりますが、これが有ると無いとではカメラへの負担が大違い、なんせデジカメは精密機器なんで。普段は人間濡れてもカメラは濡らさないことを意識してます(笑)
ナベ:今回はカメラマンYUNAにも雨具をしっかり装着してもらいました!
YUNA:そしてなんと今回はレイングッズブランド『KiU』さんに衣装協力をしていただきました! 個人的にずっと欲しいと思っていたブランドとアイテムだったので念願です…。ありがとうございます!
と言うわけで、『KiU』さんのカタログからナベさんに選んでいただいた商品(帽子・ポンチョ・パンツ・長靴)を着用しています。(RUNAが着ているポンチョと帽子も同ブランド)
ボタンがついてるので、袖有りにも無しにもできる多様性。
実際に雨の中で着用して驚いたのが、撥水性! これ本当にすごいです。この日は1日中、結構な雨が降っていましたけど全て弾いてくれました。
長靴も歩きやすくて、これならどんな足場の悪い現場でもしっかり対応できそう。3~4台のカメラを肩からかけていてもしっかり守ってくれるポンチョのゆとり感も最高でした。
ナベ:まずは日中の雨撮影です。雨は透明か白っぽく見えるので白っぽい衣装や空ではなかなか目立ちにくいと思いますが YUNAに雨の中で撮影するって事を体験してもらいました。普段の撮影と違う部分も多いと思いますがどうだった?
YUNA:まずなんと言っても動きにくいです(笑)。カメラを構えるのも一苦労だし、ズームを動かすだけでも手際が悪くなってしまう…。雨具を着ていると雨に濡れるのはしんどくないのですが、レンズや液晶に水滴がついて見えにくかったりカメラを握る力がいつも以上に必要になる気がしました。天気がいい時に比べて、顔に影ができない点では綺麗に撮影しやすかったです。だけど、カメラ上ではなかなか雨の写りが確認できなかったので、現像するまで雰囲気が掴みにくいという点は難しかったですね。それにやっぱり、白い背景の部分はどうしても雨がわかりにくい…。黒い帽子の部分を見てもらうと水滴がハッキリ見えるので、わかりやすく演出したいときは服装の色味も大事になってきそうです。でも晴れの時とは明らかに雰囲気が全然違って、少しぼやけていたり、良い意味で周りの草木の温かみを消してくれている感じがします。帽子かぶっていても全然顔に光が入ってくれるので昼間の撮影は◎。
ナベ:続いて雨撮影の定番、窓についた水滴越しのモデル撮影です。オートフォーカスで撮影してたらピントを水滴に持っていかれたりもするので、どうしてもな場合はマニュアルフォーカスにしてしまうのもアリですね。
YUNA:これもすごくてこずりました…。というのも、車の外からRUNAを撮影する時の明るさが中々調整できなくて。肌の色だとか、水滴に反射している色味を上手く引き出すのって意外と難しいんですよね…。結果的に暗くしすぎていたので、思っているよりも明るめにすることで色味が綺麗にまとまってくれました。後、ナベさん言うようにピントの合わせ方も難しかったですね。ただ水滴の付着場所や大きさが均等じゃないので、その絶妙なバランスのなかでどの角度を選んで撮影するのかってのはすごく楽しかったです。
ナベ:別の場所での撮影も。木や葉っぱがある場所での撮影です。濡れた葉っぱなんかが雨の雰囲気出してますねー。
YUNA:雨の光沢感やツヤ感っていうのがすごくわかりやすいですね。背景全体が深い緑で包まれていてこれまたいい撮影場所(笑)。雨自体が写っていなくてもコンクリートや葉っぱが濡れていることで、人の存在感が増した気がします。
ナベ:思ったより雨粒が目立たなかったのでストロボを当ててみました。光の反射で雨粒が見やすくなっていると思います。この時使ったストロボはカメラの上に着けるクリップオンタイプのものです。ちなみに、雪が降ってる中でストロボ光らせたりしても普通に撮るより雪の粒が目立ってきます。
YUNA:日中のストロボも一気に写りがパキッとしていいですね~。ストロボを当てることで今までの雨の写り方とは全然違う瞬間を抑えることができて、これまた楽しい。丸くなってたり縦線だったり不規則に見えるのが不思議ですよね~。
夜編
ナベ:では続いて夜編!! 昼間とは打って変わって雨粒が目立ちまくってますね(笑)。RUNAの横からLEDのライトを当てています。街灯の光も雨粒を目立たせてくれる良い照明になってます。
YUNA:いやあ…雨撮影めちゃくちゃ楽しくないですか(笑)? きっとナベさんのライトの当て方がベストなんですけど、「こんな写真が撮れてしまうのか!!」と自分で感心してしまいました(笑)。楽しくて仕方ない(笑)。そして文章に(笑)使いすぎて非常に読みにくい。すみません(笑)。個人的には夜と雨の相性がたまらなく好きです。暗い部分と明るい部分のメリハリが幻想的に写し出されている魅力と、街の明かりがなんとも言えないストーリーを生み出しているバランス。必然であろうと偶然であろうと、撮りたい1枚が撮れた時の感動って最高ですよね。
ナベ:そして濡れた地面に照明の色が写り込んで普通の道なのに良いロケ場所に変わる雨マジック! 引きはもちろん寄りの写真でも背景に良い効果が出ます。
YUNA:これまた雨の日にはいつか撮ってみたいと思っていた写真。この日は一日中雨が降ったせいで、大分深い水たまりができていたので条件はすごくよかったですね。信号機の光だけでなく、公衆電話のボックスの光が縦に入っているのも個人的には好きなポイントです。見下ろす感じで撮影するのとモデルと同じ目線で撮影するという事だけでも、水たまりに反射する範囲が全然違うので実際に色々動きながらやってみるのが一番いいかと思います。そして、シチュエーションによって表情を変えてくれるRUNAの表現力が最高すぎるなあ…。
ナベ:長くなってきたけど…(笑)濡れた壁とストロボの組み合わせです。雨撮影の時にレンズ絞りを開放にすると雨粒が丸くボケてくれます。レンズの絞りとかシャッタスピードの話は近々やりましょう!
YUNA:日中のストロボとは全然変わってきますね~。壁が濡れていることでより一層色に深みが出ますし、雨の白さも目立っていて◎。この時間帯は大分雨が弱くなっていたので、雨が強い時だともっと雨粒が写り込むかと思います。
YUNA:いや~、RUNAの美しさよ…。雨が写っていたり、髪の毛や服が濡れていることで瞳の奥の感情がダイレクトに伝わってくるというか。雨×人の魅力を表現できたんじゃないかと思います。そして、ここまで近くに寄ると壁の濡れがよくわかりますね。コツを掴むまでは時間がかかりましたけど、いろんな角度を向いてもらって、いろんな角度から撮影することで度々発見があ理ました。時間を忘れてしまうくらい、どんどん引き込まれていくそんな撮影でした。
ナベ:最後にYUNA撮影のRUNA雨ポートレートをたっぷりお楽しみください!
(ちょっとだけ僕撮影分もはいってますが笑)
雨撮影を終えて
YUNA:今回はすごい枚数の記事になりましたね(笑)。何か学べることはありましたでしょうか? 楽しんでいただけましたでしょうか? いろんなシュチュエーションで撮影してみて、雨撮影の印象がガラッと変わりました。晴れの日と比べるとやはり大変な撮影ではありましたけど、雨の日にしか撮れない特別感ってのはそれを超えてくるくらい楽しいものでした。ライブの撮影となるとまた苦労する量が違うと思うのですが、雨の日のライブ撮影も挑戦してみたいですね。(雨が降らないと無理ですけどね笑)。梅雨の時期後少し続くかと思いますので、皆さんも是非雨の日には外に出て撮影してみてください!
今回も読んでいただきありがとうございました。【ワタシカメラ】でやって欲しい企画や、私もしくはナベさんにカメラの質問があればSNS等で是非聞いて来てください~。
ではまた。
着用アイテム
YUNA
・レインポンチョ -マイティー(品番 K104-900)
・ウォータープルーフ ショーツ(品番 K206-900)
・パッカブルレインブーツセカンド(品番 K185-900)
・UV&RAIN パッカブルサファリハット(品番 K85-135)
RUNA
・ニュースタンダード レインポンチョ(品番 K163-222)
・UV&RAIN パッカブルサファリハット(品番 K85-900)
(2021年6月16日更新)
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