“転がされるよりも転がりたい” 新生Panorama Panama Townの原点回帰 EP『Rolling』リリース Panorama Panama Townインタビュー
2020年はPanorama Panama Town(以下PPT)にとって転機の年だった。2019年末、ボーカル岩渕想太の喉にポリープが見つかり、手術のため2ヶ月間バンド活動を停止。無事に手術が成功し、再始動を目の前にした2020年2月1日、ドラムの田村夢希が脱退した。リスタートを切るはずだった日比谷野音での主催イベント『パナフェス2020 TOKYO』は新型コロナウイルスの影響で中止に。そんな状況の中でも、彼らは曲作りを進め、YouTubeチャンネルでリスナーに向けての発信を続けた。2020年12月には『Sad Good Night』、2021年2月に『Rodeo』、3月に『SO YOUNG』と、3曲のシングルを配信リリース。4月7日には新曲『氾濫』を加え、新作EP『Rolling』をドロップする。バンド表記をカタカナからPanorama Panama Townに変え、新生PPTとして本格的に再始動した。『Rolling』は全曲石毛輝(the telephones/Yap!!!)のプロデュース。PPTらしさ溢れるロックサウンドに石毛節が混ざり合う、最高の4曲が揃った。喉の手術、メンバー脱退、そしてコロナウイルスの猛威。これらの困難を彼らがどう乗り越えたのか、EP『Rolling』に込めた想いはどんなものだったのか。メンバー全員にリモートで話を聞いた。
作りたいものもあるし、曲もできてるし、ライブしたい気持ちはあるんだけど
なかなかそれを出す場がない
――岩渕さんの喉の手術、そして田村さんの脱退と、2020年はPPTにとって大きな転機がありましたが、振り返ってみていかがですか?
岩渕想太(vo&g) 「メンバーが脱退することも、喉の手術も、当たり前にあるものがなくなった感じがしましたね。手術をして2ヶ月歌えなくなるぞとなって、悪く考えればその間何もできないけど、バンドの中では新しく進んでいく区切りにしようという前向きな感じもありました。マイナスもあればプラスもある。喉の手術だけで考えると、歌うことがどれだけ大事かわかるキッカケになりましたね」
――田村さんが脱退するタイミングは、岩渕さんの復活に合わせられた形ですか?
タノアキヒコ(b) 「夢希がちゃんと抜ける形になったのは手術の直前なんですけど、年末辺りにバンドが再始動した時に何をやっていくかという話を4人で話してた時、夢希以外はこれからのビジョンを話すんですけど、そこがうまく噛み合っていかないタイミングがあって。“復活のタイミングでまた一緒にやっていけるか今は迷ってる”みたいな話は聞いてたので、3人もちょっと心の準備はしてましたね。それに、すでに話し合いの場で今後の方向性はしっかり決まっていたので、めちゃくちゃ驚いたり、うろたえることはなかったですね」
岩渕 「夢希の心情はわからない部分もあるんですけど、抜けたいという話をされたのが手術3日前とかだったので、やっぱり1個の区切りだから、“ここで俺は抜けよう”というところだったんじゃないかな」
――そうだったんですね。ではPPTにとって、2020年は新しい気持ちでスタートしたんですね。
岩渕 「メンバー脱退や喉の手術は再始動のキッカケにしていこう。2〜3月はそういう想定で動いてたんですけど、再出発しようと思っていた日比谷野音でのライブ(4月5日『パナフェス2020 TOKYO』@日比谷野外音楽堂)がコロナで流れちゃって、自分らの中で作りたいものもあるし、曲もできてるし、ライブしたい気持ちはあるんだけど、なかなかそれを出す場がない状況が続いた2020年前半だったなと感じますね」
――ちなみに術後の経過は順調でしたか?
岩渕 「最初は歌いにくさというか、それまで詰まってたものがなくなって、“こんなに声出やすいんだ”みたいな違和感があって、逆に操りにくくて。どうやって歌っていこうという感じはあったんですけど、慣れてからはすごく歌いやすいし、音域も広がったと思います。やっぱり歌えなかった時期があったのがデカくて。“歌うことって、バンドで集まるのって、こんなに楽しいんだ”と気づきました」
――コロナ禍はどういうふうに過ごされていましたか?
岩渕 「バンドとしては、ほんとひたすら曲を作ってましたね。スタジオも入れないので、YouTubeで『PPT Online Studio』という、曲作りの過程をお客さんに届ける参加型の番組も5月からスタートしました。スタジオの空気感みたいなのはなかなか得られなかったんですけど、自分が作ったデモをデータで送って“こうしてほしい”、“こういうの面白いんじゃないか”ってアイデアもらったりしながら曲を完成させることをずっとやってましたね」
――それはコロナでライブもできなくなり、お客さんとのコミュニケーションを取ろうというところで出てきたアイデアですか?
岩渕 「そうですね。ライブもできないし、お客さんに見てもらえる機会がなかったんで、どうせ曲作りやってるんだから、過程を見てもらった方がいいんじゃないかなと。サポートドラムの大見(勇人)を含めた4人で話して決まっていくことも結構あるんですけど、やっぱり4人だけだと固まりすぎちゃうところもあって、お客さんはどう思うのかなとか、意見がリアルタイムでもらえるのは面白かったですね」
――お客さんの意見が反映されたこともあったんですか?
岩渕 「あんまりなかったです(笑)。意見を見れるだけで良かったですね」
――リモートでの曲作りに、やりにくさはなかったですか?
岩渕 「コロナ禍になる前、メンバー3人で今後のことをすごく話し合えていて、自分たちがワクワクするシンプルなバンドサウンドという方向性はあったので、曲は作りやすかったんですけど、スタジオの空気感がないのはやりにくさでした。やってる時の顔がないというか。スタジオでやってたら、曲が想像しない方向にいったりするじゃないですか。その面白さはやっぱり、リモートだとなかなか出づらいのかなーというのはありましたね」
――5月にはYouTubeチャンネルで『パノラマパナマタウンのこれまでとこれから』や、8月には鹿野淳さんとの『Past Present Times 2014-2020』など、PPTの歴史を振り返る企画が多かったですが、バンドの6年間を振り返ろうという気持ちになっていったんですか?
岩渕 「再始動にあたって原点回帰というか、バンドを組んだ時の衝動が1番大事なものだと気づけたんです。ここから先は大見を含めた4人で音を鳴らして楽しいものを求めていくぞという決意があって、自分たちが今まで辿ってきたものを振り返る時間がすごく多かったし、結構いろんなことをしてるバンドだから、お客さんにもそこを1回わかってほしかった。歩んできた道のりをお客さんと一緒に振り返りたい気持ちはありましたね」
――振り返ってみていかがでしたか?
タノ 「長いこと活動してきたんだなと思いましたね。覚えてることってそんなに多くなく、大きいフェスに出たことや初めてのライブとか、ツアーぐらいなんですけど。でも6〜7年バンドやってるんだなーと改めて思いました」
浪越康平(g) 「僕もおもしろいバンドだなーと思いました(笑)。こんなにいろいろやるんだって」
――日比谷野音で披露するはずだった新曲『On the Road』は、昔の映像を集めてMVを作っておられましたが、昔を思い出しましたか?
岩渕 「それはすごくありましたね。編集しながら“これ忘れてたなあ”みたいなことがいっぱいあって。でもちょっとセンチメンタルになりすぎてたなって、今になって思います」
浪越 ・タノ 「(笑)」
岩渕 「あの時は外でMVも撮れないし、集まれなかったから、やっぱり過去を思い返す時間が多くなってた時期だと思うんですよね」
――コラムで“2020年の夏は、バンドを組んだばかりの俺にとても似ていた”と書いておられましたね。
岩渕 「しばらく休んで再始動という意味合いもそうだけど、歌えなかった中で歌えるようになるとか、サポートドラムで一緒にやれる仲間が見つかって、4人で初めてスタジオに入るだとか、ライブできない期間があってライブをやるとか、そういうことが全部、組んだばかりのバンドみたいで、全部が当たり前じゃなかった時に戻れたというか。“ああ、バンドってこんなに楽しかったんだ”という発見があって、それがデカかったです。あと、バンド組んだばかりの頃は、全然思った通りに曲ができなくて。作曲できる人がいなかったので、セッションで曲を作っていったのがバンドのスタートなんですけど、その頃をすごく思い出したんです。今は曲も作れるようになってきたけど、頭でっかちに色々考えて作った曲よりも、スタジオで合わせて全員が乗っかってる瞬間が1番強くて楽しいなと思って。それが中心にあるバンドだし、これが楽しいんだと改めて実感できた。そういう意味で組んだばかりの頃という感じだったんですよね」
石毛さんは“この曲は何を見せたいのか”をすごく重要視する人
――曲作りも新鮮な気持ちで出来ていた?
岩渕 「ミニアルバム『GINGAKEI』(2019年11月発売)を作り終わったタイミングぐらいに、メンバーが“1回岩渕がやりたいことをやってほしい”という話をしてくれて。で、自分のやりたいことは何だろうと考えてデモを作って。自分がピュアに“これ、やりたい”とメンバーに言えるものと、バンドとしてやりたいことがイコールで、それを素直に世に出せるようになったなと改めて感じてます」
――今作『Rolling』にはそのピュアな気持ちで作った曲たちが収録されているんですか。
岩渕 「その頃生まれた曲が中心になってるEPですね。本当に自分がワクワクできるものを作ったし、メンバーがワクワクできるものが形になりました。作っていく過程で、コンセプトとかいろんなことを考えて、頭でっかちになったこともあったんですけど、自分たちが良いと思える4曲を出せばいいんじゃないかという話をメンバーでして、形になりました」
――今作は石毛輝(the telephones/Yap!!!)さんがプロデュースを担当されていますが、そうなった経緯は?
岩渕 「高校の時からthe telephonesがすごく好きで、ライブを見に行ってたんですけど、2016年に石毛さんがやってるlovefilmと対バンをさせてもらって、そこで初めて会って、ご挨拶して、それから始まりました。で、ことあるごとに音源を送ったり、ライブを見に来てもらったり、やり取りをしてて。『Rodeo』(M-2)を作った時、石毛さんに聴いてもらったんですけど、会話の中で“こういうアレンジどう?”といろんなアレンジを話してくれたんですよ。それが自分にとってすごく新鮮で。“じゃあ一緒にやりませんか?”と進んでいった感じですね」
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――『Rodeo』はBPMが215だとか。
岩渕 「もっと遅かったんですけど、石毛さんに速くされました」
――(笑)。石毛さんのプロデュースはいかがでした?
岩渕 「すごく楽しかったです。やりたいことをやらせてもらえたし、“この曲は何を見せたいのか”をすごく重要視する人で、自分もぼんやりしてた曲のテーマを言語化してくれて。そこに“このアレンジは合ってると思う”とか、“この歌詞は合ってると思う”という話をしてくださって。自分自身、“結局これは何がしたかったんだっけ?”となることもあったんですけど、石毛さんがそこを言葉にしてくれました。自分にとってプラスだったし、すごく勉強になりましたね」
タノ 「石毛さんはプロデューサーの立場で入ってくれてたんですけど、あの方はバンドマンなので、自分たちとより近い距離感で曲を一緒に作れたなと思っています。“よくわかんないけどやってみよう”みたいなノリもあったので、色々試せました。アレンジを見極めたり音の選定をしっかりされる方で、その両方を持った人とやるのは初めてだったので、すごく良い化学反応が起きました」
――具体的に試したことは?
タノ 「『Rodeo』はもともとBPMが200だったんですけど、限界のヒリヒリした感じを出したいという石毛さんの意図があって、BPM215になったんです。ヒリヒリ感を出す要因の1つとして、ベースをピック弾きで録ったんですけど、全部ダウンピッキング(ピックを使って上から下へ弾くこと)でやってみようって。これBPM215でやり続けるのが死ぬほどしんどいんですよ(笑)。いざやると、“ずっとローだとちょっと弱いね”となって、結局オルタネイトピッキング(ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返す弾き方)に戻して録ったんですけど、結果それでもヒリヒリ感は全然出ました。自分ならダウンピッキングでやるという選択すら取らなかったけど、それをやるように言ってくれたのが良かったですね」
岩渕 「なんかリフ弾きロボみたいでした(笑)」
――(笑)。
タノ 「おかげでめちゃくちゃ弾くの速くなったんですよね。ダウンにしようと言ったのは多分ノリ(笑)。でもそういうところも人間ぽくていいなと。技術を進化させてもらいましたね」
――浪越さんは石毛さんとのプロデュースで新たな自分が開かれたなどありますか?
浪越 「皆とはちょっと違うんですけど、レコーディングの時に石毛さんがいっぱい機材を持ってきてくれて。僕はその時ストラトキャスター1本くらいしか使ってなかったんですけど、石毛さんが持ってきてくれた中に、ジャズマスターというギターがあって。正直あまり良いイメージを持ってないギターだったんですけど、めちゃくちゃ弾きやすくて。ジャズマスターがめちゃくちゃ欲しくなって、ネットで買おうと思ったんですけど、売り切れちゃいました」
――えー!(笑) なぜ良い印象を持ってなかったんですか?
浪越 「音が結構飛び散るから、使いにくそうだなと思って。でもすごく使いやすくてびっくりしました」
タノ 「機材面で言うと、『氾濫』(M-3)のベースに“プラズマペダル”というエフェクターを使っています。本来はギターに使うものなんですけど、弾くと、雷みたいにババババーッてなって、それによって音が潰れるんですよ。当初は自分のベース用のエフェクターで歪んだ音を作ってたんですけど、石毛さんが“それもいいけど1回こっちも試してくれ”って、プラズマエフェクターを使わせてくれたんです。なかなかベースで出せない音を出せて、しかもより曲の雰囲気にあったベースが弾けました。ギタリストとしての石毛さんの視点も入って、良かったなと思いました」
――『氾濫』のイントロはすごくカッコ良いです。
岩渕 「ありがとうございます。浪越が考えてくれてんな」
浪越 「最初岩渕がフレーズを持ってきたんですけど、ちょうど僕らがイギリスのパンクムーブメントを聴くのにハマってる時期で。Bass Drum Of Deathというバンドの影響を受けて、自分のカッコ良いと思うものを意識して取り入れたアレンジをしました」
――歌詞に関してはいかがですか。
岩渕 「『氾濫』の歌詞は結構手こずりましたね。コロナ禍で痛感したんですけど、情報が溢れすぎていて、気を抜くとすぐ怒りや何かに飲まれそうになる感覚があって。何かに対して怒るのはいいと思うんですけど、軽薄なものというか、表面的な情報に惑わされやすい世の中だなと。自分もバンドやってく上でいろんなものに飲まれそうになる瞬間が結構あるんだけど、それでも自分の中にあるものは大事だよ、ということを歌ってます」
――4曲を通して、もどかしさの中にある希望やもがいた経験を歌われていて、想いは共通しているのかなと思いました。
岩渕 「コンセプトを決めずに作り始めたし、当時思ってることをそのまま歌詞にしていったんですけど、今回はどんなに言いたいことや想いがあっても、曲に合わなかったらやめようという判断をしていたんです。だけどやっぱり、2020年でしか書けなかったものというか、この状況のもどかしさが形になったなと、完成した4曲を並べた時に自分でも思いましたね」
いろんな夜があったけど、それでも進んでいこう
――『Sad Good Night』(M-1)はBメロのリズム隊が痺れます。
タノ 「嬉しいです。エイトビートのシンプルな曲なので、シンプルなアレンジが合うんですけど、Bメロで変化をつけたいなと思ったらああいうフレーズが出てきて。曲にハマって良かったです」
――この曲はどういう気持ちで作られたんですか?
岩渕 「『Sad Good Night』は去年の秋頃にできた曲で、ジャーンと鳴らした時にカッコ良い曲を作りたいという、バカみたいな動機があって(笑)。後ろから光がパンッと当たってて、暗がりに立ってるだけでサマになってる感じを曲で出したいなと思って、デヴィッド・ボウイのライブ映像を見ながらイメージを浪越と共有して、僕が作ったデモを浪越と2人でアレンジして作った曲ですね」
――この曲が1曲目なのもいいなと思ったんですよ。
岩渕 「外にも出れずライブもできず、もどかしい夜が続いて落ち込む経験をしたり、2020年は個人的に悲しいこともすごくあった年だったんですけど、その辛さを超えていく曲や歌詞が書きたいなと素直に思えて。そこから歌詞をはめていったら“Sad Good Night”という言葉が出てきて、曲が前に進んだ感じがありました。再始動して1枚目に出すEPで、いろんな夜があったけど、それでも進んでいこうという意味も込めて、1曲目にしましたね」
――EPの最後を締める『SO YOUNG』(M-4)に関しては?
岩渕 「『SO YOUNG』は去年の夏にできた曲で、デモを作った時に“これちょっと面白い感じになりそうだな”という感じが自分の中にあって、YouTubeの企画内でアレンジして作っていきました。歌詞に“デタラメも信じ抜いたらそれが答えだろう”と書いたんですけど、本当にそうで。皆で一緒にワクワクする感じはバンドをやってなかったら味わえない感情だし、それを大事にしたい、曲にしたいと思ってできた曲です」
タノ 「『SO YOUNG』は他の3曲と比べてすごく青さがある曲で、これから表現したい世界観と外れてくるんじゃないかなと思ってた時もあったんですけど、石毛さんも含めてアレンジをして、自分らは青い部分もあってのPPTなのかなと思うようになりました。だから、衝動感をフレーズやプレイ、MVにも込めました」
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――浪越さんはいかがですか?
浪越 「僕、“ノイズ混じりのギター チェリーサンバースト”の歌詞が好きすぎて、この間チェリーサンバーストのギターを買いました」
全員 「(笑)」
――そうなんですか! ジャズマスターではなく。
浪越 「ジャスマスターを買えなかった腹いせに買いました(笑)」
――チェリーサンバーストは岩渕さんが初めて買ったギターなんですよね。浪越さんはチェリーサンバーストを買って、どんな気持ちになりました?
浪越 「買ったんですけど、結構ノイズが混じってます(笑)」
――レコーディングで使ってるんですか?
浪越 「その時はまだ持ってなかったんですよ。ほんとに(このインタビューの)3日前ぐらいに買いました。今はノイズを消してるとこです。ノイズ混じりと言いながら、実際はノイズ混じってたらダメなんで」
岩渕 「そういえば初めて買ったチェリーサンバーストのレスポールで最初PPTやってたなー」
――改めて『Rolling』、どういう作品になったと思われますか?
岩渕 「リスナーとして聴いててワクワクできる作品になったと思うし、本当にやりたいことを詰め込んでるEPです。新しい名刺がわりじゃないけど、本当に心からおすすめできる、聴いてくれと言える作品になりましたね」
――これからは新生PPTとして、どういう活動をしようと?
岩渕 「自分らがワクワクするものを作り続けたいです。そこから始まったバンドだし、その瞬間が1番やってて気持ちいいし楽しいし、1番伝わるものだと思うんですよ。3人とサポートの大見4人で生まれるワクワク感や衝動を追い求めて、次の作品を作っていきたいです」
――そして、4月10日に梅田シャングリラ、25日に新宿ロフトでライブがあります。
岩渕 「東阪ワンマンで廻るのが手術前の『GINGAKEI』ツアー以来なんで、めちゃ楽しみですね。シャングリラはすごくお世話になってたハコで思い入れがあるので、すごく嬉しいです。新曲はライブ映えする曲なので、来れる方は来てほしい。今の自分らの状態を見てほしいですね」
――タノさんの高速ピッキングが見れるでしょうか。
タノ 「だいぶ余裕になりましたよ。4月までにもうちょい速くなってるかもしれない。大見とよく2人でスタジオに入ってるんですけど、この前BPM250までは余裕でいきました」
浪越 「必要ないやんそれ」
タノ 「上をやることでさらに楽になる(笑)」
――PPTはますます走り続けていくと。
岩渕 「転がり続けていきます。一周回っていろいろやって、すごくピュアなところに戻れた感じがします」
Text by ERI KUBOTA
(2021年4月 6日更新)
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