インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > ミニアルバム『TWILIGHTS』をリリースし DENIMSとの東名阪ツアーもまもなくスタート! Special Favorite MusicがFM802 DJ板東さえかと スペシャルトークを開催!!


ミニアルバム『TWILIGHTS』をリリースし
DENIMSとの東名阪ツアーもまもなくスタート!
Special Favorite MusicがFM802 DJ板東さえかと
スペシャルトークを開催!!

大阪で活躍中のSpecial Favorite Musicが、10月10日にミニアルバム『TWILIGHTS』をリリース。MBS/TBSドラマ「文学処女」のオープニングテーマとなった『ロングハローグッバイ』を含む全4曲が収録されている。そして11月30日(金)よりDENIMSとの自主企画東名阪ツーマンツアーを開催する。メンバーとも親交のあるFM802 DJ板東さえかとラビンユー(vo)、クメユウスケ(vo&g)、オクダナオヒロ(g&syn)によるスペシャルトークを実施した。

板東さえか(以下、板東)「Special Favorite Musicの4th EP『TWILIGHTS』がリリースされましたね。これが今年のリリース作第2弾?」
 
クメユウスケ(以下、クメ)「第2弾なんですよ」
 

 
板東「(7月にリリースされた)『NOWADAYS』から対になっていると。4曲ずつで。元々こういう構想があったんですか?」
 
クメ「そう、2枚は出そうって言ってたから。2枚をポンポンって出して、それを別々よりも見開き1ページの方がなんかいいかなって思って。じゃあ、対にしようって感じでした」
 
板東「アートワークも明暗っていうか、ちょっとそういう感じになってて」
 
オクダナオヒロ(以下、オクダ)「アートワークはもうずっと僕が指揮をとってます。今回も同じで、2枚出して対になるっていうのも決めてたんで、2枚セットで相乗効果が出るように。同じような構図と世界観で、このジャケットも連作なんだなっていうのがわかるように作りました。僕がジャケットを作る時は、キーワードをメンバーから拾っていって、それをイラストレーターの人に投げて、っていうところから始めるんですけど、今回はそのキーワードが具体的なものじゃなくって概念に近いものだったので…。概念を記号っぽく。網みたいなのとか、街の立体的な壁みたいなところとか、港の波が打ち寄せて当たるところとか、波止場みたいなところとか…。なんかそういうデフォルメしたものとして、1回イラストレーターの方のフィルターを通して作ってください、って言って出てきたのが今回の感じで。そのやり方が結構面白くて、グッズとかにも反映させたりしてますね」
 
板東「そうなんだ」
 
オクダ「何かよく分からない形だけども、一応何かを具現化しているものです」
 
板東「なるほど。聞いたら何かこう分かる、繋がる部分があるような」
 
オクダ「そうですね」
 
板東「キーワードっていつもどんなものを出してるんですか?」
 
オクダ「基本は歌詞からですかね」
 
クメ「そうです、曲が第一なんで、それが主なんですけど。今回は何か、記号みたいなものを書きたいなって思ったんですね。『NOWADAYS』はすごく近しい日常の風景やったんですけど、ちょっと遠くにあるような、物事を横から見た時とか裏側から見た時の、辛い状況でも抜け道がある、みたいなことを歌いたいな、作りたいなって思ったんで。2曲ともそういうテーマに沿ってるんですよ。だから『TWILIGHTS』っていうどっちとも取れない、夜でもなく、昼でもなく」
 
板東「そういう希望を歌いたい、って思ったきっかけは?」
 
クメ「うーん、きっかけは…特にない。基本的にはいつもそんなことを書いて、歌ってるんですよ。今回改めて明確にそういうテーマでいこうかなって」
 
板東「クメさんは家で歌詞を書いてるんですか?」
 
クメ「家で書きますね、あと散歩しながら。それがほとんどですね」
 
板東「散歩しながら?」
 
クメ「喫茶店もあるんですけど」
 
ラビンユー「散歩しながら? 初耳ですけど」
 
板東「クメ散歩、中に?」
 
クメ「クメ散歩中に」
 
板東「クメ散歩なんだ。でも街に連れ出してくれる感はスペシャにはずーっとある。それは歩いてみないと出てこない言葉もたくさんありますよね」
 
クメ「曲できても、絶対イヤホンして街歩きながら聴くんですよ。それで、いつも見てる景色がちょっと違って見えるようになったら、その曲は正解で。そうでなかったらそこで捨てます」
 
板東「へー、すごい」
 
オクダ「曲作ってる人の一番楽しいところ。自分の作ったデモを客観的に聴くの、あれ一番楽しいよね!」
 
板東「あーそう、よく言いますよね。例えばドライブした時に聴いてみるとか、何も考えない時に聴いてみて心地良いかとか。そういうところまでこだわって作った感じなんですね。前に私の番組に出てもらったのが2016年の『World's Magic』の時だったんですけど、あの時ぐらいから引き算が際立っているように感じて。今回、特に3曲目とかめっちゃ音数少ないし」
 
クメ「そうですね」
 
板東「挑戦とか、新たな表情も見せてくれている4曲だな、と思ったんですけど」
 
クメ「僕らの曲って、アレンジのそのオーバーダムの感じとか作り込んでる感じが、一番魅力的なところやと思うんですけど。緻密なアレンジがありながらも、今回はどっちかっていうとライブに向けた意識で作りました。今までって上のアレンジを強調してたんです」
 
板東「うわもの?」
 
クメ「そうですね、ギターや鍵盤や管弦の楽器です。そのコード感だったりとか。管と弦の絡みがどうなっているかっていうのに注力してたりしたんですが、今回は、どっちかっていうともっと重心が低いところの、グルーヴの方ですよね。ドラムとベースの方、こっちを聴いてほしいなって思ったんで」
 
板東「うん」
 
クメ「だから必然的にコード数が少なくなって。上のアレンジもちょっとシンプルになってる。音数が少ないとグルーヴが見えるんですよね」
 
板東「うねりはそうですよね」
 
クメ「音数が多ければ多いほど、情報量としてはそっちを聴いちゃうから、グルーヴに耳が行かないなと。だから引き算してグルーヴが見えるようにしたんです」
 
板東「最初作った時はもうちょっといろいろあったってことですか? 音も」
 
クメ「いや、今回のアレンジは最初からそういう感じでやろうかなと思ってたんで」
 
板東「へー、面白い。私、歌詞に使ってるワードもすごく好きなんです」
 
ラビンユー「これは毎回言ってるけど、クメ君の詞は女性的」
 
板東「チャームっぽいから、使ってるワードが。でも3曲目のこの『color's in light』のフレーズが“分からず屋―”て聞こえる」
 
クメ「 (笑)。(歌いながら)“分からず屋―”。それはそれで良い歌詞(笑)」
 
板東「良い歌詞?(笑)」
 
クメ「良くない? 分からず屋って」
 
板東「なんか英語を英語っぽく歌わないから、スペシャの曲はすごい面白く聞こえるな。『Summer Gifted』の時も“サンマーサンマー”って聴こえて」
 
板東「ちょうど夏の終わりで、秋の入口に秋の味覚がこう…(笑)」
 
オクダ「美味しい曲やな」
 
板東「ごめん(笑)。そういう、一例ですよ。なんかこうハッとさせられる歌詞とか、音もすごく煌めいてるし、そういうのがすごいあるなーっていうのを思ったんですけど。今回ユーちゃんは詞を受け取ってみてどんな感触でした?」
 
ラビンユー「今回の歌詞に関しては、クメ君からの解説というか、意図をレコーディング前には何も聞かずにいったんです。はっきり言ってめっちゃ難しいじゃないですか、クメ君の書く詞って。聴く人によっての捉え方の幅が広いというか。今回は完全に自分で受け取ったまま歌ったので、未だにクメ君の書いた本当のところの意味は分かってないです」
 
板東「でも、それはやっていく度に育っていったりとか、生活していく中でこれってこういう事かなみたいな…。多分一番のリスナーってことなんじゃない? そういうものだと思うから、なんか生活してたら分かってくるんじゃない? クメさんの目線で街見てみたら、みたいなこと」
 
ラビンユー「あえてのその、クメ君の目線では行かずに、自分目線で行きたいみたいな感じですね」
 
板東「あーそっかそっか」
 
クメ「最初に説明はせんとこうと思っていて…。というのは、ここはこういう意味であるとか言ったらどうしてもそれが印象に残って、歌い方もそこを強調しないといけなくなるじゃないですか。切ない意味だよって言ったら、切ないのを無理に強調しなきゃいけなくて。そうじゃなくて歌詞のリズムと言葉とメロディーに乗ってる、あくまで自然な流れの上での感情を出してもらえればいいなって思ったし。さっきも言ってたけど、ふんわりしたところ……明確に書いていないところや、ちょっと間接的に書いてるところは、自分の解釈でやってくれたらいいやろなって思うし。ライブでやっていくうちに、同じ歌詞でも、自分で作ったやつでも、半年後に聴いたらこういう意味やったんやなっていう発見があるから。それがどんどん育っていってもらった方が、歌ってても楽しいやろうし」
 
板東「確かに。そういう試みは結構前からやってるんですか?」
 
クメ「個人的にはいつもそんな感じです」
 
ラビンユー「最初の頃は汲み取ろうと思って、めっちゃくちゃ聞いてたけど、段々聞かなくなって」
 
クメ「俺からはあんまり説明しないんですよ」
 
板東「そうよね、野暮やもんね。歌詞のことを伝えるのは。その辺が今のスペシャはちょっと変わってきてるぞっていうところ?」
 
クメ「そうですね」
 
板東「なるほど。今回はまさかのテレビドラマのタイアップもあって。これが書き下ろしという」
 
オクダ「書き下ろし、頑張りました。初めてです」
 
板東「LINE漫画、“LINE(CMのマネしながら)”のやつですよね。全然私読んだことないんですけど、すごい人気漫画らしいじゃないですか?城田優さんと森川葵さん。今の若い人たちの恋愛の仕方とか発展の仕方って、多分私らの時と全然違うと思うんだけど。でもなんか内側は同じって事をすごく感じるなって。恋愛観はいつの時代も普遍的で変わらんのかなって…」
 
オクダ「この曲に関しては、まさにそのことを突き詰めたよね」
 
クメ「そう」
 
板東「スペシャの曲って普段あんまり恋愛ソングとして聴いてないけど、そう思って意識して聴いたらドキドキ止まらんよね(笑)」
 
(一同笑)
 
板東「ちょっと死にそうなるよね(笑)。ただでさえドキドキするのに恋愛ソングって言われたらさ」
 
クメ「あんま恋愛ソングって書かないです」
 
ラビンユー「こんな直接的なのは初めて」
 
板東「ちょっと、やめてくれよーぐらいの(笑)」
 
(一同笑)
 
クメ「ラブソングを書こうと思って、片想いの曲にしようと思って。主人公になりきってというか主人公の立場で。じゃあ片想いって何なんだろうってことをずっと考えて、ずっとニヤついて(笑)」
 
板東「想像しますよね。片想いって何だろう?」
 
クメ「何だろうかって考えたんですよ、散歩しながら。片想いと付き合ってからの違いって何?って自分なりに考えて。ドラマの原作も読んでて、片想いっていうのは相手のことを全然知らんことなんやなっていう。で、相手がいないっていう事が片想いなんや実は、っていうところまで辿り着いたんですね」
 
板東「なるほど」
 
クメ「片想いの相手はいるけど、実はいないっていう。見てる人はまだ全然知らん人なんじゃないかっていうところまで辿り着いて、だから君っていう言葉を使わずに歌詞を書こうと思って。相手のいないラブソング。1回だけ、サビのどこかに入ってるけど、それ以外は君って言葉は意図的に外して書きたいなと思って」
 
板東「どうですか? 今聞いて。メンバー同士って、こういう時にしか聞かないことってありますよね?」
 
クメ「一応、この話はしてました(笑)」
 
板東「あ、そう?(笑)」
 
(一同笑)
 
ラビンユー「撮り終わってからじゃない?」
 
クメ「ビデオ作る時に話したのかな」
 
板東「そっかそっか。ビデオの世界観はやっぱり共通意識を持って撮らないとだめなんだね。でもこう、ただでさえメンバーが7人もいて多いわけで、音楽のルーツも全然違って、年の差もあって。そういうものの共通意識の持ち方って何を核にしてるんですか?」
 
クメ「うーん、それ一番難しいところで僕らも分かってない」
 
オクダ「僕らも分かってないまま、常に流動的にデカいシャボン玉が浮いてるみたいな感じですかね? フワフワフワフワ形を変えながら、動く方向も少しずつ変わっていくし、なんかそこ決まってないからいろいろチャレンジできる……常にキャパシティとして残してるっていうのはあるかもしれないですね」
 
板東「なるほどね」
 
オクダ「あんまり決めつけないようにしてるよね、最初から」
 
ラビンユー「その時その時で変わりすぎてて」
 
板東「今バンドシーンも形態はいろいろ自由だし、フレキシブルに形を変えながら、寄り道しながら、自由にマイペースに活動していくバンドも増えてるので。なんかスペシャもそういう道を歩むのかなっていうのは感じてるんですけどね」
 
クメ「何かに回収されたくない。枠みたいなのに回収されてしまうのが僕は好きじゃないから。それはされたくないなっていうのがありつつ、自分達の魅力をもっと分かり易く伝えたいし。そこはいつも試行錯誤してるところですよね」
 
板東「片想いされ続けたい」
 
クメ「され続けたいです(笑)」
 
(一同笑)
 
板東「掴まれたくない、追いかけられたい」
 
クメ「追いかけられたい」
 
板東「そりゃそうだよね(笑)。4曲目の『Goodies』(M-4)、音の質感がめっちゃ最高ですね」
 
クメ「この曲だけミックスも統一感を意識せず、マスタリングの方法もちょっと変えてるんですよ」
 
板東「これはもう、スペシャの世界観とすごい質感が合ってて。レコードもスペシャはリリースされてるので、そういうのを聴いてもサブスクで聴いても心地良いし。こういうのはやっぱね、さすがやなって思いますね。今回ギターソロがすごいですよね」
 
オクダ「ギター弾きまくってますよ」
 
板東「弾きまくってるよね、間奏だったりとか。『ロングハローグッバイ』(M-2)とかもそうだし。『まばたき』(M-1)もすごいうなってますよね!」
 


 

 
オクダ「ギターの音がポップミュージックになってるのっていいなと思う瞬間があって。前から、昔の70年代のアイドルとかも好きで聴いてるんですけど、その時のバックバンドの荒々しい感じとかが、ポップなのに後ろはガチャガチャやりまくってて何だこりゃって。そういうのがポップミュージックとしてあるっていうのが面白いなって今聴いても思うんで」
 
板東「そうかも。ギターソロって結構減ってますよね。そういうことやってるバンドはね」
 
クメ「今ギターの音だとレックスオレンジカウンティとスティーヴ・レイシーが好きだなあ。スティーヴはThe Internetのギタリストです」
 
オクダ「その感じをちょっと入れつつ」
 
板東「なるほど。現行音楽やりながら、ちょっと逆行しつつみたいな」

オクダ「まぁ、そうですね。いろいろリバイバルとかもあるし。なんやかんやでoasisいいじゃんみたいなのもまた来たりもするし」
 
クメ「来るんだろうな」
 
オクダ「なんかそういう“ロック最高!”的な波もまた来たりしてるんで、ギターをガーって弾くのも気分的にはマッチしてましたね」
 
板東「めっちゃいいですよ、めっちゃ際立ってました本当に。覚えてないかもしれないけど、私がちょっと前にユーちゃんと飲んだ時に、“クメさんの作る歌詞を私が絶対歌いたい”って言ってたのが印象に残ってる」
 
クメ「そんなこと言ってた?」
 
ラビンユー「覚えてない(笑)」
 
板東「何か良いマインドっていうか……バンドがずっと一緒に居ると、なかなか素直に思えなかったりとかいろいろあると思うんですけど。それを聞いた時にハッとさせられて」
 
クメ「めっちゃ熱い話してる」
 
ラビンユー「なんかめっちゃこう、熱い話した」
 
板東「熱い話したよね (笑)。そういうマインドめっちゃいいなーと思って。だから今回はそういう気持ちでユーちゃんの歌を聴いてます」
 
ラビンユー「ありがとうございます」
 
(一同笑)
 
板東「それについてコメント下さい(笑)。ありがとうございますじゃなくって(笑)」
 
クメ「照れてしまう、ありがとうございますしか語れへん」
 
ラビンユー「私、どういう流れでそんな話したんやろ」
 
板東「なんでかな。私が多分、人が書いたものを歌うってどういうことなのか話を聞いた時に、“クメさんの歌詞は絶対私が歌いたくて”って話をその流れでしてくれたと思う。その飲み会それしか覚えてない」
 
(一同笑)
 
板東「それぐらい、強烈な良い話やなーってすごいドキドキした。その気持ちにね」
 
オクダ「マジで覚えてない?」
 
ラビンユー「覚えてない」
 
板東「でも、本当にライブバンドとしてもメキメキと育ってると思う。今回の4曲もやっぱりそういうライブを想定してというかワイドなところを想定してるものだと思うので、今後どういう風にパフォーマンスが変わっていくのかすごく楽しみになったEPです。で、ライブも決まっているんですよね?」
 
オクダ「はい。ツアーの話?」
 
板東「そうそう、DENIMSとの「TWILIGHTSツアー」。ずっと仲いいじゃないですか。それこそ私がスペシャと出会ったのはDENIMSがきっかけやったし、本当に私が802入ってすぐにイベント出てもらったのもそういう経緯だったし。まぁユーちゃんは大学が同じっていうのもあったけど。お互いがずっと、それぞれ仲間意識を持ちながら、ライバルでもありながら、ずーっとやってきてね。今一緒になって、東名阪でしょ? 何で今DENIMSでいこうかってなったんですか?」
 
クメ「あんまり友達がいないっていうね(笑)」
 
板東「ははは!そこかよ(笑)。いるでしょ、スペシャとやりたい人いっぱいいるでしょ」
 
クメ「嘘です(笑)。でもDENIMSとならその3つとも一緒に回れたら最高だなってなったんです」
 
板東「どこかの会場1ヶ所じゃなくって」
 
ラビンユー「同じ会場を一緒に全部回ったことがなくって」
 
クメ「それはしたいなって」
 
ラビンユー「同じ関西でっていうのも」
 
オクダ「そうですね。みんなプライベートで普通に会ってるし。お互い関西で音楽やっていくこととは…みたいな、問題意識じゃないですけど感覚ってのはシェアしてたりしてて。やっぱりそれはそれで難しさももちろんみんな抱えてたりする中で、新しい方法を試したり、ダメだったらまた別の方法を試したりっていうのを繰り返して。僕らもそうだし、DENIMSも本当にそうだと思うんで。共通に一緒に戦ってきた感はあると思ってて。そんな感じで暗中模索してきた2つのバンドが一緒にこの“TWILIGHTS”というね、光を」
 
クメ「光を」
 
オクダ「深夜特急っていう裏テーマもあって。暗闇の中サーって走っていく特急みたいな、それに乗せて2つのこのバンドが動いていくっていうのが、ツアータイトルにも表れてるのかなっていう」
 
クメ「アレンジもグルーヴがテーマやったし、ツアーでもそういうのが出ればいいなって。距離の近いバンドと一緒に回って、それでまた何かが生まれたらいいなと」
 
オクダ「そう、一緒に回るからにはそこで何か勉強したいなって思ってて。DENIMSってやっぱりスーパーライブバンドなんで。一緒にガツンとやることによって、僕らも良いとこ引き出してもらえると思うし、何かそういうのを期待してます」
 
板東「かなり濃厚な1週間で、いろいろ悔しい思いも刺激ももらいながらっていうことになるんでしょうね。そして、上海もあるんだもんね。これ行きたいんですよ」
 
クメ「来てくださいよ、一緒に」
 
オクダ「ばんちゃんは海外へライブ観に行ったりしますか?」
 
板東「留学してる時にライブ観たりとかはあったけど、今年初めて、台湾にGLIM SPANKYを観に行った。今アジア面白いし。スペシャはもう既に行ってますよね、台湾公演。なんか違うよね、なんか」
 
クメ「ほんとに、なんかね。別のジャンルの人も言ってたけど、影響の取り入れ方が上手すぎるように俺は思えて。なんかそんな感じせん?」
 
オクダ「音の取り方とか」
 
クメ「アジアの音楽の歴史までは全然知らんねんけど、バンドの、ネットSNS以降の向こうとのリンクの仕方が明らかに成長曲線じゃないですけど、スピード感がめちゃくちゃ速いし。それは曲もそうやし、録音の質も全然違う。なんか音楽に携わってる全体が違うような気がする。この尖った音でもいけるっていう空気感ができ上がってて、面白いもんがどんどん掛け算的に生まれてくる、そんな感じがする」
 
オクダ「広め方が違うなっていう感じなんかな?」
 
板東「街で鳴ってるものがいろいろ、ごった煮になってる感じがする。台湾、実際歩いてみてそうやったし。触れ方とかが違うのかもしれないですね。向こうからすると全部が新鮮なのかも」
 
オクダ 「みんな日本の音楽好きやもんね。なんか聞くところによると、そういう教科書とかがなかったって言ってて。その人たちがちっちゃい頃とかバンド始めた頃には、お手本になる日本の音楽が多かったっていうことで、結構日本のバンドが元々好きな人多いですね」
 
クメ「それをバンって言っちゃう。それに俺らも影響受けてるはずやんな。なんかスピードが速い。それは向こうの人の空気が新鮮なものを良しとするとか、外れた感性を良しとするとか、っていうことに根付いてるんやろなって思ってて。やっぱそこが違うよなって思ったりする」
 
板東「わかるかも」
 
クメ「それは面白いもんできるし、世界から注目されるし、って」
 
板東「なんでもありってわけじゃないんですけど、そういうのはそうかもしれないですね。今アジアはやっぱりすごい注目されてるんで」
 
オクダ「中国とかの人たちって、僕らの音楽って何で聴いてるか分かんないんですけど、ちょっとグレーのとこで基本は違法アプリで聴いてると思うんです。それの再生回数とか実際見れるんですけど、僕らのPVのYouTubeにのってる再生回数以上に、SNS上に勝手にアップされた動画の方が見られている回数が多いんじゃないかっていう。それはYouTubeに反映されないんですけど。それを見てると、なんか日本だけを見て曲を発表するのとかってアホらしいなって僕は思っちゃってて。だから、そういうマインドでアジアの中の1つ、日本から出た音楽の1つとして、大きく見て曲を出していけたらいいな、とは考えていますけど。どうやっていけばいいのか、みんな模索しているところかな、と」
 
板東「でも面白くなりそうな気がしてならんし、っていう感じよねみんな。絶対ここは面白くなるっていうような、何かを見つけにいってる感じやもんね」
 
オクダ「そうですね」
 
クメ「ここ数年で多分、ガラッと変わりそうな気がする」
 
板東「うんうん」
 
オクダ「ここ5年で大分、変わったんで」
 
板東「そうか。年内でそういう動きもあって、そういうのがまた今後の活動にどうなっていくのかも、すごい期待してます。言っておきたいこと、ございますか?」
 
ラビンユー「思い出した。なんでさっきの話になったか」
 
(一同笑)
 
ラビンユー「7人いるから揉め事が絶えないって話をしていて、それでも何でバンド続けられるの?って多分なって。それを考えてたら最終的に、クメ君の歌が歌いたいから、ってなったんやっていう話でした」
 
板東「ええ話やわ、しらふで聞いても」
 
(一同笑)
 
板東「褒め合うの大事だと思うよ、7人もおったら」
 
ラビンユー「そこが繋ぎとめてるんやろうなっていう」
 
板東「そうやんな、何が繋ぎとめてるか。全然バックボーンの違う人たちが一緒に音を鳴らしてるっていうのが何よりも証拠っていうかさ、一緒にいる、そういうところなんじゃないですか? それが、なんか幹が太くなっていったらもっと強くなっていくんやろうなって、なんかそこに気付いた段階?」
 
クメ「バンドのメンバーそれぞれが、自分の持ち場みたいなものをもっともっと明確に鋭くしていったら更に良くなる」
 
板東「そうね、そう思いますよ。そう思ってたけどね!」
 
(一同笑)
 
板東「私、4年前に初めて出会ったとき、もっと長いバンドやと思ってたから」
 
オクダ「うん、そうですね」
 
板東「すごく特殊なバンドなので、みんな注目してると思う。気負わず自分のたちのペースでどんどん幹を太くしていってください」
 
オクダ「はい。ライブに来てほしいなってめっちゃ思いますね」
 
クメ「そこを1番にバンドは試行錯誤してるので」
 
オクダ「とにかくライブを良くするためのことを考えて」
 
板東「できるかどうかは別として、こういう演出したいみたいなことはあるの?」
 
オクダ「いっぱいありますよ」
 
ラビンユー「いろいろあがってはいます」
 
クメ「めちゃめちゃあります。例えば、弦楽いれてみたいとか。ドラムのシンちゃんはマリンバができて、オクダ君はドラム叩けるし。オクダ君ドラムで、マリンバで…」
 
オクダ「2~3曲、スイッチスイッチで」
 
板東「いいですね」
 
クメ「なんやったらドラムレスで、ちょっと交響曲みたいなものも面白いなって思うし」
 
板東「うんうん。ユーちゃんは何かある? 女子的な目線で」
 
ラビンユー「女子的な目線で…。今言ったやつ、ほとんど(笑)」
 
板東「そうなんや(笑)」
 
ラビンユー「最近インストアとかで、ピアノを弾いたりしていて。それも今後加えていけたら」
 
板東「いいですね。楽しみよ」
 
クメ「野音とかでやりたいな」
 
板東「でもフロアライブとか、360°とかもいいと思います。映像ぶつけたりとかそういうのもいいと思うし、お客さんも参加できるような感じとかスペシャはいいと思う」
 
オクダ「そうですね、そういう時間帯があっていいですよね」
 
板東「前にミナホで観た時も、お客さんがクラップだったりリズムで音の一部になれるのがスペシャはすごくいいなって思った。ライブはみんなで作っていけるもんやと思うんで。なんかそういうのもあったらすごい楽しみですね」
 
オクダ「そうですね」
 
板東「大阪ホームなんでね」
 
オクダ「フェスもやりたいですね」
 
板東「あ、主催で?」
 
クメ「そう」
 
オクダ「まさに野音とかでできたらいいなーって思ってて、そのための階段を今上ってます。いろんな準備をして、そこでできるようにいろんなスキルを磨いているところ。呼びたい人もいっぱいいるしね」
 
クメ「映像と一緒ってのもやりたいね。結構曲によっては映像が合う曲も多いと思うんで、そういう曲でやりたいなって。『TWILIGHTS』に入ってる『CORNERSTONE』とか」
 
板東「一番好き。期待してます。またラジオでもぜひ」
 
オクダ「もちろん、はい」
 
板東「ありがとうございました」
 
Special Favorite Music「ありがとうございました(笑)」



(2018年11月22日更新)


Check

Release

4th EP『TWILIGHTS』
発売中 1500円(税込)
JGM-1015
神宮前レコード

《収録曲》
01. まばたき
02. ロングハローグッバイ ※MBS/TBSドラマイズム「文学処女」オープニングテーマ
03. CORNERSTONE
04. Goodies

3rd EP『NOWADAYS』
発売中 1500円(税込)
PROE1014
神宮前レコード

《収録曲》
01. ゆびさき
02. 今日の日はさようなら
03. Summer Gifted
04. SURELY

Profile

スペシャルフェイヴァリットミュージック…2014年夏結成とともに自主製作盤1st EP『Explorers』をリリース、限定店舗での展開ながらも評判を呼び初回プレス500枚を完売させる(現在廃盤)。2015年3月、KONCOSとのスプリット7インチ『KITSUNE NO KUNI feat.PANPRAMA FAMILY / Summer Serve』をリリース。同年5月、2nd EP『ROMANTICS』を立て続けにリリース。自主製作盤にも関わらず、タワーレコードのルーキーキャンペーンに選ばれるなど新世代の担い手として一際注目を集め、 同年12月にはP-VINEから7インチ&配信シングル『Dribble / Future』をリリース。2016年5月4日、待望のデビューアルバム『World's Magic』をP-VINEよりリリース。iTunes/Apple Music/Tower Recordsのチャートで軒並み上位に入る。同年8月に大阪で開催した初ワンマンライブ(@Club Noon)はソールドアウトし、サーキット・フェスへの出演や初となる台湾公演も行った。2017年3月29日には1stシングル『Ceremony』、8月2日にはセカンドアルバム『Royal Blue』をリリース。アルバムのリードトラック『Ceremony』、『Royal Memories』は全国20局以上のパワープレイを獲得するなど、メンバーそれぞれの音楽的バックボーンから構築された音楽性は業界内外から高い評価を得ている。アルバムリリースを経て行われた初のツアーでは、、ワンマンで行われた東名阪3公演、海外公演(3公演)を含む全10公演を成功させるなど、そのライブパフォーマンスも注目されている。

Special Favorite Music
オフィシャルサイト

https://specialfavoritemusic.com/


Live

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード:128-062
▼11月30日(金) 19:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[ゲスト]DENIMS
[問]GREENS■06-6882-1224

【愛知公演】
チケット発売中 Pコード:130-175
▼12月1日(土) 18:00
CLUB 3STAR IMAIKE
オールスタンディング-2500円(ドリンク代別途必要)
※公演内容に関する詳細はhttps://specialfavoritemusic.com/pages/contactまで。

【東京公演】
チケット発売中 Pコード:130-175
▼12月8日(土) 19:00
TSUTAYA O-nest
オールスタンディング-2500円(ドリンク代別途必要)
※公演内容に関する詳細はhttps://specialfavoritemusic.com/pages/contactまで。

チケット情報はこちら