夜の本気ダンス、Charisma.comを迎えて熱闘対バン!
結成20年目を迎えたPOLYSICSと清水音泉がタッグを組んだ
関西限定イベント“POLYONSEN”が3年ぶり4回目の開催!!
『POLYONSEN 2017 ~アメ村熱湯風呂! 押すなよ!! 押すなよ!!! 絶対押すなよ!!!!~』と題して、10月21日、心斎橋BIGCATにて3年ぶりに開催された“POLYONSEN”。夜の本気ダンス、Charisma.comという旬の2組を迎え、集まったファンをいい湯加減で魅了したイベントの模様をレポート!
【Charisma.com】
まずは、MCいつかとDJゴンチによるラップユニット、Charisma.comが登場! 「準備はできてるのー!?」とグラサンに赤のキラキラジャケット姿のいつかが煽る。
1曲目『Like it』ではアッパーに華やかに、心地よいグルーヴが会場を揺らしたかと思えば、「大阪ホールドアップ!」とアタック音が激しいビートフルな『999』で早速アゲアゲモードに。そのまま『ジェンガジェンガ』に突入すると、スキルフルないつかのフロウとパフォーマンスに目と耳が釘付けになる。キュートな見せ所も多いゴンチのDJプレイでも大いに盛り上げた。
MCでは「今までは真冬でもシャワー派だったけど、最近はお湯につからないと寝れないの!」と冷え性の悩みを打ち明けるいつか。ゴンチも「季節の変わり目は腰が痛い…」と嘆く。すると客席からは、「おばあちゃーん!」コールが(笑)。「どっちのおばあちゃんがお小遣いくれそう?」と親近感のあるMCで距離を縮めながら、「老眼鏡の歌を歌います!」と3月に発売されたメジャー初となるフルアルバム『not not me』から『classic glasses』を。OKAMOTO'Sのハマ・オカモトのベース音をバックに展開するラップはもう痺れるカッコよさ。「一緒に歌える?」と「カリスマはおばーちゃん!冷え性のおばーちゃん」と即興リリックを挟み、一筋縄では終わらないパフォーマンスで魅了した。
続いて、青の照明の中、新鮮なギターサウンドでグルーヴィに躍らせる『#hashdark』も新作から。「日頃のもやもやした気持ちをここでぶつけてほしい! いつかおばあちゃんが聞いてあげるから!」という頼もしい言葉から始まった『もや燃やして』では、待ってましたのコール&レスポンス!! メロディアスなサビでは手が左右に振られ、超攻撃的なリリックが爽快な『お局ロック』では、ゴンチが脚立を持って中央へ。「もっとこいよーー!」とまさにカリスマなパフォーマンスで真骨頂を見せた。
「いいバトンをつなげたいから、この曲でみんなジャンプしてください! 膝の準備して! 前奏で屈伸!」とラスト2曲の『HATE』、『100%ブービー』で、まだまだ踊り足りないオーディエンスは、ジャンプ&ジャンプ! 一時も目が離せない圧巻のステージングで、幅広い層のオーディエンスを魅了した。
【夜の本気ダンス】
続いて鳴り響くハンドクラップの中、迎えられたのは、夜の本気ダンスの4人。「熱いお風呂って聞いてるけど、ほんまに熱いんか!? 踊れる準備できてますかー!」と鈴鹿秋斗(ds)が叫ぶとライブがスタート。
「1曲目から新曲やっちゃうけど!」と10月に発売されたばかりのメジャー2ndアルバム『INTELLIGENCE』から『Call out』をフルスロットルでぶちかます! 激しくキレのあるギターリフが脳天を直撃! そのままアンセム的なギターロックナンバー『WHERE?』へなだれ込み、前方はモッシュで激しくひしめき合い、いきなり熱湯状態に。「ちゃんと肩までどっぷりつかって帰ってくれ!」と鈴鹿のMCは今日も絶好調!
POLYONSENの第一回目に参戦したというマイケル(b)は、その時、来場者全員に配られたという手ぬぐいを持参。「6年間も部屋に飾ってたんです!」とPOLYONSEN愛を熱く語る場面も。「まさか出られると思ってなかった!」と感動を露わにした。そして、イベントタイトルにかけて「踊るなよ? 踊るなよ?」と爆笑のフリをきかせ、『Japanese Style』へ。サビへの高揚感をたっぷりと煽っていく。『fuckin' so tired』ではブルージーなイントロでセクシーにネクタイを外した米田貴紀(vo&g)が、ハンドマイクでダンシング! タイトなリズムが容赦なく降り注ぎ、それに屈することなく手をあげて応戦するオーディエンス。『B!tch』でハンドクラップ&ジャンプで最高潮に。
MCでは、高校時代リコーダーで『I My Me Mine』のフレーズをドヤ顔で吹いていたという鈴鹿もPOLYSICS愛を語り、マイケルとどちらがよりPOLYSICSファンかを言い合う小競り合いも(笑)。「リスペクトしている憧れのバンドと一緒にステージに立てるのがうれしい」という想いを爆発させた。「気持ちいいことは好きですか? ロックで気持ちよくダンスしたい人!?」と最後はシングル『TAKE MY HAND』を投下。色気たっぷりのヴォーカルが映えるエッジのきいたダンサブルなナンバーにフロアのステップは止まらない。雨模様だったこの日の憂鬱な気分も吹っ飛ばす、最高の快感ダンスロックを届けてくれた。
【POLYSICS】
十分にいい湯加減に温められた会場。トリのPOLYSICSが黄色いツナギで登場すると、SEに合わせオイオイコールが巻き起こり、またもやアツアツの熱湯状態! 「いくぜPOLYONSEN!」とハヤシ(g&vo&syn&pro)が高音の雄叫びで気合を注入すると、初期からのインスト曲『Buggie Technica』で着火したフロア前方はモッシュピットに。『Hot Stuff』、『シーラカンス イズ アンドロイド』とスタートダッシュ激しく、熱量たっぷりに盛り上げていく。
『Digital Coffee』では、キャッチーな裏打ちのリズムに合わせてコミカルなダンスを披露するなど4人体制になったおかげで、ハンドマイクパフォーマンスも存分に楽しむハヤシ。「やってきたぞ大阪! やってきたぞPOLYONSEN! ありがトーイス!」と会場のトイスコールに応え、MCでは、10月14日にO-EASTにて開催された『POLYMPIC 2017 FINAL!!!!』から加入した、ギター&シンセサイザーを担当する新メンバー、ナカムラリョウを紹介。会場が歓声に包まれた。「20周年、さらに突っ走って行くんでよろしくお願いします!この曲で踊り狂え!」と早くも中盤戦へ。アフリカンビートを導入した新境地とも呼べるダンスチューン『Tune Up!』を披露。さらにリコーダー演奏部分では歓声と笑いが起きた『I My Me Mine』など新メンバーナカムラを迎えた新しいアプローチと共に、求心力のあるナンバーで一気に会場を掌握していく。
続くMCではこの夏、初日のヘッドライナーを務めた清水音泉主催の『OTODAMA'17~音泉魂~』の思い出も語られた。「スタッフの人がみんなバイザーをつけてくれてたんです。セキュリティの人もつけてくれてたけど、仕事しにくいだろ!と(笑)。ありがたい限りです」というエピソードも。「まだまだ暴れたりないんじゃないかい?」と後半戦では、ハヤシがショルダーシンセでピコピコと爆音を放つ『MEGA OVER DRIVE』から始まり、『URGE ON!!』では、客にかつがれギターをかき鳴らす。最後までノンストップで駆け抜け、安定の演奏力とすさまじい情報量のライブで一体感を生み出した。
アンコールは「ピーオーエルワイエスアイシーエス!」とPOLYSICSコールの中、メンバー登場! 「どうもありがトーイス! いい湯だったぜ! まじ気持ちよかった! 今日出演してくれたCharisma.com、夜の本気ダンスありがとう!」と感謝の意を述べ、11月29日(水)にリリースされる新作『That's Fantastic!』からタイトル曲の『That's Fantastic!』を披露。しかし曲がスタートするも機材トラブルで一時中断、「オーコワ!」と(大好きな人の)ギャグを披露するハヤシに笑いがおこる一幕も。最後は、「まだまだいけるかー!」と『Let‘s ダバダバ』などのライブアンセムでめまぐるしく怒濤のライブを締めくくった。年明けには、全国22箇所を回るツアーを予定しているPOLYSICS。4人体制で走り出した彼らの新章の幕開けを感じさせるライブとなった。
text by 岡田あさみ
photo by 日吉"JP"純平
(2017年11月29日更新)
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