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あいみょん、Age Factory、Reiら
気鋭若手8組がなんばHatchで熱演!
「サンクリ夏休み特別企画」フラッシュバックレポート!!

関西のコンサートプロモーター「サウンドクリエーター」が主催する「サンクリ夏休み特別企画『Rocksteady’17 - HIRABI NO YAON -』」が、8月17日に大阪・なんばHatchで開催された。同イベンターが満を持して、“いま!出会って欲しい”と薦める新進気鋭のアーティスト8組が集結して、夏の終わりを締めくくるにふさわしい熱いライブが繰り広げられた。若手アーティストにとっては、なかなか立つ機会のない広いステージということもあってか、全てのライブが並々ならぬ熱を帯びていた。今回は、8時間以上にも及んだ当日の模様を振り返るレポートをお届けします。

トップバッターは、大阪初3ピース・ガールズバンドのHump Back。のっけから衝動のままに儚くも力強い楽曲を畳みかけ、観客を一気に引き付けていく様は痛快。MCでは、「いつのまにか後輩が増えて、同い年がデカいステージに立っていて。ほんとは友達に、『ロッキンどうだった?』とか聞きたいけど聞けなくて……」と悶々とした想いをさらけ出していた林萌々子(vo&g)。だからこそ「大阪を代表するライブハウスでできて嬉しいです!」と喜びを露わに、「今日、一番いい歌を歌って帰るんでよろしく!」と高らかに勝ちにいくことを宣言。新曲も惜しみなく披露して、夏の終わりのノスタルジックな気分を盛り上げる。遠ざかっていく、いつか無くなってしまう不確かな存在や気持ちへの憂いを帯びたロックが、ストレートに胸に響く。悶々とした不安定な日々の中に、確かにある希望や愛しさの温度感をしっかりと伝えてくる、そんなライブだった。

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2番手で登場したのは、東京からGOODWARP。吉崎拓也(vo&g)の「一発、楽しもうぜ!」の合図で、ダンサブルなナンバー『snob beat』、さらに『bravo!bravo!bravo!』を続けて披露。軽快でポップなメロディに自然とクラップが巻き起こり、ビートの効いた『真夜中のダンス』では、萩原“チャー”尚史(b)が華麗にステップを踏み、場を盛り上げる。「初のなんばHatch、志の高いみんなに観てもらえるの楽しみです!」と告げ、思いの丈を透き通る歌声に乗せていく。「ついてねぇなと思うことがあっても、どしゃぶりの雨にあっても構わずいこうぜという曲です!」と、ラストは吉崎がハンドマイクで歌った『レイニー白書』。鮮やかなサウンドで心躍らせ、フロアは笑顔弾けるダンスホールと化した。

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続いて、兵庫県出身のシンガー・ソングライター/ギタリストのReiが、片山タカズミをドラムに迎えて登場。広いステージで静かに佇む二人が、会場に異様な緊張感を漂わせていた。『Yer Blues』が鳴らされた瞬間、卓越したギタープレイで観客を圧倒。ドラムのビートとセッションするようにして、生き生きとギターをかき鳴らし歌うRei。ポップな『Love Sick』ではホイッスルで観客と呼応し、『my mama』、『COCOA』とキレッキレのギターリフで勢いを加速。さらに『JUMP』で会場のテンションをぶち上げていくも、MCはシンプルな挨拶のみ。彼女が歌う感情も描く情景もすべてギター一本で伝えていく。演奏が鳴りやむたびに拍手が起こっていた。難しいことは考えず目の前で鳴っている音に、圧倒され固唾をのんだり、興奮に身をゆだねて声をあげ拳をあげる観客たちが印象的だった。

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今度は、今年6月にメジャーデビューを果たした神戸発のFIVE NEW OLDが登場。『Ghost In My Place』で軽快にライブをスタート。流暢な英詞とスタイリッシュなステージングで一気に引きつけ、観客は手を振って応える。「頭を空っぽにして、嫌なことを忘れて音楽で良い時間を」とHIROSHI(vo&g)が誘い、メジャーデビューEPの表題曲『By Your Side』を披露。洗練されたアンサンブルを練り上げていき、美しいハーモニーを届ける。観客のクラップがビートを増幅させていくと、フロアが波のように揺れ、笑顔があちらこちらで弾けるフリーダムな一体感で包まれた。「いつか自分たちの力で、なんばHatchに立てるように、皆で一緒にグルーヴを!」(HIROSHI)と叫び、ラストは『Undercover』でもみくちゃになって踊る観客とスペクタクルな景色を作り出す。シンガロングも巻き起こり、多幸感溢れるステージで締めくくった。

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颯爽と登場して、アグレッシブにライブを展開したのはPELICAN FANCLUB。『深呼吸』、『Night Diver』、『Luna Lunatic』と立て続けに披露。衝動を解き放つようにして打ち鳴らされるギターロックが繊細かつ強靭に鳴り響き迫ってくる。「たくさんのバンドがいる選択肢をぶっ壊しにきました。今日はみなさんの一番になりにきました」とエンドウ アンリ(vo&g)。言葉通り並々ならぬ気迫が、分厚いサウンドに乗って観客の胸を打つ。「言いたいことは曲だけにあるっていつも言ってるんだけど、夏休みに免じて…今日は最後まで楽しんでいこう!」とエンドウが素直に笑顔を見せる一幕も。そのまま“大事なことは全て叫んだ”と歌う『記憶について』では、思いの丈を突き抜ける歌声でしっかりと聴かせ届ける。鋭さで圧倒したかと思えば、温もりあるメロディで包み込む緩急あるライブで、存在感を見せつけた。

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兵庫県西宮市出身のシンガー・ソングライター、あいみょんは、ステージに登場するや否や『憧れてきたんだ』の弾き語りでライブをスタート。続く『貴方解剖純愛歌~死ね~』は、“死ね。私を好きじゃないのならば”、“どこに行くの/行かせないよ/私だけが隣にいたいの/いいから部屋においで”とドキッとさせる強烈なリリックが並び、のっけから激情をぶつけた歌に聴く側もグッと力が入る。MCでは、大阪で路上ライブをしていた頃から関わりがある「サンクリ夏休み特別企画」主催イベンターとのエピソードを感慨深そうに語り、「ロックへの愛を歌った曲です」と8月にリリースされたばかりのシングル『君はロックを聴かない』を披露。さらに、独白のような語り口調からドラマチックな展開をみせる『生きていたんだよな』で、伸びやかで力強い歌声をまっすぐに届け、ラストは『愛を伝えたいだとか』で刺激的で鮮烈なステージを終えた。

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真正面からストレートな日本語ロックをぶつけたのは、大分発の3ピースロックバンドSIX LOUNGE。『10号線』、『ふたりでこのまま』、『プラマイゼロ』、『トラッシュ』に新曲まで、フルスロットルで矢継ぎ早に仕掛け、しきりにヤマグチユウモリ(vo&g)が「目覚ませよ!」、「ロックンロールは足りてるか!? ロックンロールは好きですか!?」、「爆発しよう!」とシャウト。観客も拳を突き上げて応え、共に会場の熱気をグングン押し上げていく。「夢が夢のままで終わりたくないので、自分たちの時間、しっかり歌って帰ります!」(ヤマグチ)と『メリールー』をじっくりと丁寧に届け、ラストの『僕を撃て』まで一気に駆け抜けた。汗が飛び交い感情むき出しのステージング、ロックンロールの無敵感に胸が熱くなるライブだった。

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トリを飾ったのは、奈良発3ピースバンドのAge Factory。1曲目は、清水エイスケ(vo&g)の弾き語りから始まった『真空から』。会場に漂う、ヒリヒリとした緊張感に火をつけるように激しく打ち鳴らされる増子央人(ds)、うねりを上げる西口直人(b)のベースラインが重なっていき、興奮の沸点を急上昇させる。そして再び、清水の弾き語りからバンドサウンドを重ねていく形で今度は『Yellow』へ。闘うように繰り広げられるステージングから、「俺は俺であって。君は君であればいいだけの話で。別に何もいらないわけです。孤独であれ」(清水)と最新アルバムの表題曲『RIVER』を投下。「しょうもないぞ! 聴こえてんのか!?」と清水がさらに煽り、負けじと拳を振り上げて観客が応える熱気がまた凄まじい。追い打ちをかけるように、『siren』、『CLEAN UP』、『Puke』を連投。ストイックなリズムと骨太なサウンドにのせ、怒りや憂いといった激情を解き放つように歌われた。ここでようやく一拍置きMCが挟まれると、清水は「普段からライブハウスで、全力でやってたら届くと思っています。住んでる奈良から、知らない人のところまで。あの人の心まで。どこまでもいけるんじゃないかと思っています」と語り、一転して今度は温もりのあるサウンドで、情景の浮かぶ歌詞世界をしっかりと届ける『SUNDAY』、そして『ロードショー』へ。鬼気迫る演奏の破壊力と強靭さをガツンと食らわされたかと思えば、最後は美しいメロディと日常に寄り添った繊細な歌詞がじんわりと心に残る、Age Factoryの真骨頂をみた。音楽シーンを本気で変えようと、ぶち壊そうと、真正面からぶつかり、切り開きぶち抜いていく熱い血の通ったライブで、堂々とイベントを締めくくった。

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こうして、全8組の気鋭アーティストが凌ぎを削った「サンクリ夏休み特別企画『RockSteady'17 -HIRABI NO HATCH-』」は幕を閉じた。これだけの面々が一堂に会す日はもう無いかもしれないと思うほど、これからの音楽シーンを牽引していく勢いあるアーティストばかりで、闘志と気迫に満ちたライブだった。ロックとの出会いを与えてくれる「サンクリ特別企画」が、また開催される日を心待ちにしたい。

text by 大西健斗
photo by 日吉”JP”純平



(2017年10月18日更新)


Check

Live

●Hump Back

FUNKIST
チケット発売中 Pコード:339-175
▼10月30日(月) 18:30
神戸 太陽と虎
オールスタンディング-3200円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]HORIZIC/Hump Back/花男/アカシアオルケスタ
※3歳以上は有料。
[問]GREENS■06-6882-1224

ORANGE POST REASON/RIDGE
チケット発売中 Pコード:344-293
▼11月5日(日) 17:30
神戸 太陽と虎
前売-2300円
(オールスタンディング、整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]突然少年/raciku/Hump Back/他
[問]神戸 太陽と虎■078-231-5540

チケット情報はこちら

Hump Back オフィシャルサイト
http://www.humpbackofficial.com/

●GOODWARP

『NEXT BATTER’S CIRCLE』
11月11日(土)一般発売 Pコード:348-518
▼12月9日(土) 17:30
Shangri-La
オールスタンディング-1000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]GOODWARP/Layne/林青空/他
※未就学児童は入場不可。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

チケット情報はこちら

GOODWARP オフィシャルサイト
http://goodwarp.jp/

●Rei

チケット発売中 Pコード:344-463
▼12月17日(日) 18:00
神戸煉瓦倉庫K-wave
全自由-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。一部立見となる場合がございます。
※販売期間中は1人2枚まで。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

『FUDGE HOLIDAY CIRCUS with MIDNIGHT GARAGE』
チケット発売中 Pコード:344-937
〈大阪文化芸術フェス2017プログラム
▼10月29日(日) 18:30
大阪市中央公会堂 大集会室
1F指定席-4320円 2F自由席-4104円(整理番号付)
[出演]ハナレグミ/フジファブリック/Homecomings/Rei & NakamuraEmi
[司会]土井コマキ
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
※販売期間中は1人4枚まで。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら

Rei オフィシャルサイト
http://guitarei.com/

●FIVE NEW OLD

チケット発売中 Pコード:342-543
▼11月11日(土) 18:30
神戸 太陽と虎
オールスタンディング-3000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]PAELLAS
※6歳以上は有料。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

DATS
チケット発売中 Pコード:339-404
▼11月5日(日) 18:30
Shangri-La
オールスタンディング-3000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]FIVE NEW OLD
※小学生以下は入場不可。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら

FIVE NEW OLD オフィシャルサイト
https://www.fivenewold.info/

●PELICAN FANCLUB

Exhibition Match
チケット発売中 Pコード:344-106
▼11月7日(火) 19:00
LIVE HOUSE Pangea
オールスタンディング-2800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]パノラマパナマタウン/PELICAN FANCLUB/mol-74
[問]LIVE HOUSE Pangea■06-4708-0061
[問]VINTAGE ROCK■03-3770-6900

アンテナ
チケット発売中 Pコード:340-705
▼12月10日(日) 18:00
LIVE HOUSE Pangea
オールスタンディング-2800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]PELICAN FANCLUB/他
※未就学児童は入場不可。
[問]清水音泉■06-6357-3666

パナフェス2017
11月4日(土)一般発売 Pコード:346-254
▼12月17日(日) 13:00
Kobe SLOPE/神戸 太陽と虎/ART HOUSE
自由-3800円(オールスタンディング、ドリンク代別途要)
[出演]パノラマパナマタウン/LILI LIMIT/PELICAN FANCLUB/mol-74/ナードマグネット/Saucy Dog/他
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。3会場を自由に行き来するサーキット形式です。会場、出演時間の変更、また出演者の変更・キャンセルに伴う払戻しは行いません。客席を含む会場内の映像、写真が公開される場合がありますので予めご了承の上、ご購入下さい。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら

PELICAN FANCLUB オフィシャルサイト
http://pelicanfanclub.com/

●あいみょん

チケット発売中 Pコード:337-488
▼10月14日(土) 17:30
心斎橋JANUS
オールスタンディング-3300円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※3歳以上は有料。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

チケット情報はこちら

あいみょん オフィシャルサイト
http://www.aimyong.net/

●SIX LOUNGE

『ボロフェスタ2017 1日券(21日or22日)』
チケット発売中 Pコード:339-857
▼10月22日(日) 11:55
KBSホール
前売-4800円(オールスタンディング、整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]大森靖子/スチャダラパー/BiSH/OGRE YOU ASSHOLE/SIX LOUNGE/虹のコンキスタドール/DAOKO/Age Factory/パノラマパナマタウン/jizue/バレーボウイズ/MONO NO AWARE/DEATHRO/Sundayカミデ/SEVENTEEN AGAiN/東狂アルゴリズム/私の思い出/uri gagarn/odd eyes/Amia Calva/ゆーきゃん/unizzz.../ストロベリーパンティース/Summer Rocket/他
[問]Live House nano■075-254-1930

チケット発売中 Pコード:340-574
▼11月17日(金) 19:00
OSAKA MUSE
オールスタンディング-2800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

チケット情報はこちら

SIX LOUNGE オフィシャルサイト
http://six-lounge.com/

●Age Factory

『ボロフェスタ2017 1日券(21日or22日)』
チケット発売中 Pコード:339-857
▼10月22日(日) 11:55
KBSホール
前売-4800円(オールスタンディング、整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]大森靖子/スチャダラパー/BiSH/OGRE YOU ASSHOLE/SIX LOUNGE/虹のコンキスタドール/DAOKO/Age Factory/パノラマパナマタウン/jizue/バレーボウイズ/MONO NO AWARE/DEATHRO/Sundayカミデ/SEVENTEEN AGAiN/東狂アルゴリズム/私の思い出/uri gagarn/odd eyes/Amia Calva/ゆーきゃん/unizzz.../ストロベリーパンティース/Summer Rocket/他
[問]Live House nano■075-254-1930

チケット情報はこちら

Age Factory オフィシャルサイト
http://www.agefactory.biz/