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ホーム > インタビュー&レポート > 奈良在住バンド、Age Factoryが サウンドプロデューサーに五味岳久(LOSTAGE)を迎え作った 初のフルアルバム『LOVE』をリリース! 年明けに初のワンマンツアーを控える今 若い世代ならではのルーツやシーンの捉え方まで語る 清水エイスケ(vo,g)インタビュー!!


奈良在住バンド、Age Factoryが
サウンドプロデューサーに五味岳久(LOSTAGE)を迎え作った
初のフルアルバム『LOVE』をリリース!
年明けに初のワンマンツアーを控える今
若い世代ならではのルーツやシーンの捉え方まで語る
清水エイスケ(vo,g)インタビュー!!

 奈良を拠点に活動中のスリーピースバンドAge Factoryが、前作から約1年ぶりにして初のフルアルバム『LOVE』をリリース。闘うように激しく打ち鳴らされるライブの破壊力をそのままに、骨太ながら儚さや弱さが滲むサウンドをより研ぎ澄まして、バンドの今を凝縮した血の通った1枚が完成した。清水エイスケ(vo&g)が手掛ける楽曲は、思わず口ずさみたくなるメロディーセンスと日常に寄り添った繊細な歌詞を兼ね備えていたり、カナヅチでぶん殴られたかのような衝撃をくらわせる強靭さもある。彼はいかにして音楽と向き合い、そのような楽曲を生み出したのか。今回のインタビューでは、全制作工程を地元奈良で行ったこだわりから、1994年生まれの22歳という若い世代ならではのルーツやシーンの捉え方についてまでたっぷりと語ってくれた。


――前作『NOHARA』をリリースされてから約1年になりますが、振り返ってみて今回のニューアルバム『LOVE』を制作する中で変わった点などありましたか?
 
「この1年は自分なりに何がカッコいいかと考えていて、ライブをしていく上で何が求められているのかといった部分を思考する期間だったとも思います。『NOHARA』をリリースしたことで、僕たちのライブを初めて観てもらえる機会も増えたので、どういうアプローチで聴いてもらえたら僕たちの良さが伝わるのか考えるようになりました。フルアルバムだからこそ入り口として聴いてもらえるような伝わりやすい曲から、僕たちがどういうバンドかより深く知ってもらう曲を入れられたり、バランス感覚で考えて作ることができましたね。そういう柔軟な考え方ができるようになったのも、前のアルバムからライブを経て考える期間があったからなのかなと思います」
 
――フルアルバムを作ることは、いつぐらいから考えていたのですか?
 
「『NOHARA』を出す段階から、次に作るならフルアルバムを作りたいと思っていました。なので、この1年は今回の作品に向けてという部分でもありましたね」
 
――ミニアルバムに比べて曲数も増えますし、アプローチも変わってきたのでは?
 
「そうですね。自分たちのこれまで作ってきたサイズ感ではなかったので、6曲目を超えた時点で未知の領域でした。その時、アルバムの10曲を聴いた人たちにどうすれば良いと思ってもらえるのかを考えたら、僕たちがストーリーを持ってライブをしているように、聴いている人にとってもストーリー性を感じてもらえるような1枚にしようと思ったんです。それこそが、僕たちが作るフルアルバムのサイズ感だなと。逆にいえば、これまではあまりそこまでストーリー性を持たせられなかった面もあったので、今思うと僕たちはフルアルバムの方が適している気はします」
 
――どの楽曲も等身大な歌詞で、日常に寄り添った繊細な描写がリアルに感じてグッときました。
 
「想像で歌詞を描くことが得意ではないし、できるだけ音楽がいろいろな人たちの生活に近いところで鳴っていてほしいので、身近なところで共鳴できる言葉を使いたいなと思って書いています。それ以外はできないので、それこそが自分らしい歌詞なのかなと思いますね。それと曲を作っているのも僕なので、歌詞と曲が共鳴する部分もある。目に見える範囲で現実的に歩いていける距離というか、普段の自分が一番密に過ごしている時間の中で書ける歌詞が、僕らの曲にはいつも共通してあるとは思います」
 
――だから『My end』(M-10)の歌詞で“生駒の山裾”が出てきたりするのも、いま奈良に住んでいる清水さんにとっては当然そうなる。そういった奈良に住んでいるからこそ受けたインスピレーションで言えば、今回は奈良でレコード店THROAT RECORDSを経営されているLOSTAGEの五味岳久さんが今作でプロデュースされている点も作品にバンドに影響を与えたと思います。どういった経緯で、プロデュースをお願いすることになったのでしょうか?
 
「元々僕が近所にあるレコ屋のTHROAT RECORDSに通っていたら、レコ屋のおっさん(五味さん)が凄く音楽を知っていて、なにげにアドバイスをしてくれている、というような関係性があったのがきっかけです。それがある日、“お前、なんか曲かいてるのか?”と言われて、“今度、フルアルバムを出すんですよ”という話をしたら、聞かせてと言われて、初めて聴いてもらったのが『My end』でした。そしたら、あんまりらしくないぐらいピュアに気に入ってくれて。その時、僕がデモを持って行って五味さんに聴いてもらっている関係性を改めて考えたら、こっちは自然と意見を求めているし、次のアルバムにエッセンスだったり五味さんという人間が関わってほしいなと思うようになったんです。それはやっぱり、奈良という同じ場所に住んでいないとできなかったので、歩いて行ける現実的な空間がそういう意味でも作品に反映されているのかなと思いますね。そうは言っても、LOSTAGEの五味さんですから自分たちとしてはハードルがありましたけどね」
 
――実際にエッセンスだったり、刺激になった部分はどういったところでしょうか?
 
「五味さんはあまりとやかくは言ってこないスタンスなんですよね。全体的にサウンドの音像とか、質感みたいなところでの話はしましたけど、めちゃくちゃ細かいところまでは特に意見などはなかったです。それでも僕の中で変わったなと思うところでいうと、五味さんが僕たちよりも長く生きていて、いろいろな音楽を知っているからこそ、引き算の仕方が凄くうまいなと。僕たちはどうしても足すことで足りない部分を埋めていこうとするんですけど、実はそれってもうすでに足りている場合が多かったんです。余分なところをどれだけ引き算して、足りているところを足りているか上手くみせるやり方を今回は教えてもらった気がしますね。曲とか歌詞というよりか、レコーディングの面で重要な存在だったので、五味さんの呼び方がサウンドプロデューサーに今回なっています。レコーディングこそ、僕たちが圧倒的にあの人よりも経験が劣っている部分で、そこをアドバイスしてもらえたのはすごく助かりましたね。アルバムを通して音を一貫して作ることだったり、僕たちの中にサウンドの面で芯を持たせてくれた。それは五味さんに出会ってよかったところです」
 
――レコーディングを奈良でされたのも、身近な距離だからこその利点を考えてでしょうか?
 
「最初はそこまで考えていなかったですね。基本的にはなんでも僕がバッと先に決めてしまうことが多いので、五味さんにお願いしたことだってメンバーにもマネージャーにも事後報告なんです。で、伝えたらマネージャーから“今回は東京で録らずに、全部奈良でやるのはどう?”と言われて。その時に、1枚のアルバムを全く同じ場所で作るって自己満足みたいなことでもないと思うんですけど、だけど自分たちの中にきちんと一貫した要素を持ってレコーディングしてみたいと思ったんです。奈良で出会った人と、奈良で音楽を作るって素敵やなと思ったりもして」
 
――具体的に、奈良でのレコーディングはどのような利点があったのでしょうか?
 
「結果的な付加価値で言うと、メンタル的なところですね。これまで大阪や東京といった遠方でしかレコーディングをしたことがなかったので、毎回泊まるところも違うし、どちらかというとメンタル的に強い方ではないメンバー同士のイライラが顕著に出てしまうことがありました。そういうストレスが、やっぱり無くせたんですよ。普段よく行く駅に近いレコーディングスタジオでやったので、レコーディングが終わってから自分の家に帰られるから1回リセットできる。ずっと同じ空間で同じ人間と過ごすより、一度1人になって完全に区切りを打てたからこそ、その日のことをしっかり振り返ることができましたし、毎回スタジオ入りする時にもリフレッシュした気持ちで臨めました。とは言っても、3日目ぐらいで帰るのがめんどくさくなって泊まり込んでいたら、僕は風邪をひいてしまったりしましたけど(笑)。それぐらいみんなもラフに、開始10分前にスタジオに入って、終了時間をそこまで気にせず、今日はこれぐらいにしようかという感じでできたのは良かったです」
 
――自分たちのペースで取り組めたと。
 
「そうですね。リラックスしていたからこそ、短い期間で録り終えることができたと思います」
 
――ちなみに、LOSTAGEの存在は同じ奈良ということで意識していたり、ライブを観たりしてたのですか?
 
「高校を卒業したぐらいから、意識的にライブを観に行くようにしていました。高校生の頃はバンドを始めて2~3年ぐらいだったので、LOSTAGEの活動の凄さやリスペクトできる点がまだ理解できなくて、どうしても“地元にずっと居座ってる人”みたいな勝手な認識を持ってしまっていました。だけど、自分たちで自主制作のCDを出して、ある程度ツアーを廻ったりしているうちに、各地でLOSTAGEの名前を聞くし、どういう活動をされてるのか目の当たりにしていく内に、リスペクトできる先輩が奈良にいるんだなという認識に変わっていきました。ちょうど、僕が高校2年生ぐらいの時には、THROAT RECORDSができていたので、全く関わりのなかった奈良の人でしかなかった五味さんが、僕たちでも関われる空間を作ってくれていたと。卒業後にはちょくちょくライブにも行ってたので、レコ屋に言ったら話をしたりして、だんだん距離感が縮まっていったという感じですね」
 
――LOSTAGEのライブに行ったり聴くようになるまでは、どんな音楽に触れていたのですか?
 
「もともとは兄貴が家で聴いていたASIAN KUNG-FU GENERATIONだったり、家にあったHi-Standardの『MAKING THE ROAD』のタブ譜が元でバンドを始めたんです。中学生の時に初めてギターを弾き始めたんですけど、その時にはすでにYouTubeが普及していたし、今でいうフェスブームも起こっていたんです。だからライブを観る、音源を聴くというよりも、ROCK IN JAPAN FESの2007年ぐらいの動画で、ロックフェスの何万人の前でやってるアジカンを観て“すげぇ!”って衝撃を受けた。音楽に目覚めたきっかけが、音楽というよりも映像なんですよ。昔の人たちが、Oasisのライブ映像を観て衝撃を受けた感覚に近いと思うんですけど、僕たちはもっといい環境で撮影されているライブ動画を簡単に観ることができたので、それを観て“音楽を始めよう。あれになってやろう”とシンプルに思ったんです」
 
―平成生まれならではのきっかけで、非常に面白いですね。では、それから音楽にのめり込んだと。
 
「そうですね。最初はMONGOL800とかHi-Standard、Sum 41、BUSTEDといった、メロコアぽいバンドが好きで聴いてました。高1の時には、アルカラのライブによく行ってましたね。だから今、アルカラと一緒にツアーを廻ったりできることが、自分の中では胸が熱くなる感じですよ。高2~3の頃からは、toeとか、American Football、TTNGみたいに、テクニックあるけどギターの音色だけで聴かせにくる、みたいなバンドが好きになり始めました。音楽に悲しさを植え付ける美しさや儚さを感じられるようになってきた頃、Bloodthirsty butchersの吉村秀樹さんが亡くなったのを覚えています。その時に初めてBloodthirsty butchersを聴きました。それが高校3年ですね。そこからeastern youthとか北海道の音楽シーンを聴くようになって、シーンを掘っていくとLOSTAGEの名前がよく出てくるし、さっき話したみたいにいろんな場面で名前を聞くようになった。それで凄いバンドなんだと聴くようになりました」
 

もっと確固たる意思をもって、自分たちがなぜこの曲を
やっているのかを明確に打ち出したいなと思っていた



――たしかにBloodthirsty butchersを彷彿とさせる、骨太なんだけど儚さだったり弱さが滲みでているAge Factoryのカッコよさが、本作には炸裂していて、本当に聴けば聴くほど引きづりこまれていく魅力がありました。最初にストーリーを持たせたいと仰っていましたが、アルバムを通してのテーマが先にあったのですか?
 
「まず、歌詞は僕がいま書きたい曲のテーマをずらっと書き出して、その中からインスパイアされて書くことが多いです。例えば、聴いてても分かりやすいと思う『Tours』(M-7)という曲は、書き出したテーマの中に、僕たちが車に乗って各地にライブにいく行動を歌にしたいと思ったことがあったので曲にしました」
 
――ということは、象徴的なアルバムタイトルの“LOVE”が、テーマとして先にあったのかと思ったのですが、そういうわけではないんですね。
 
「ストーリー性は持たせたいと思っていましたが、タイトルにしばられて流されたくないという気持ちもあって。人に聴いてほしいアルバムを作りたいけど、流されたくない。矛盾しているけど、それこそが一貫した大きなテーマだったというか。いま流行っている音楽に寄せるわけではなく、聴いている人たちにとって聴きやすいだけの音楽に寄せるとかでもなく、もっと確固たる意思をもって、自分たちがなぜこの曲をやっているのかを明確に打ち出したいなと思っていたんです」
 

――では、タイトルはどの段階で決まっていったのでしょうか?

「『Puke』(M-6)と『Veranda』(M-8)、『Mother』(M-9)という曲だけ、メロディとリフがある程度できていたんですけど歌詞がまだできていなくて、他の7曲が形はできているという段階で先にメンバーとタイトルを決めようとなったんです。タイトルに関しては、僕が独断で決めるというよりもメンバーと話し合って決めているんですけど、いつもバシッと決まらなくてけっこうみんなで悩んでます。今回は特に悩んで、その時にベースの西口がひとこと"LOVE"という案を出してきました。すごく漠然とした言葉だし、こっぱずかしいくて初めは却下して、タイトルは後にして残り3曲の歌詞を考えていく内に、自分でも自然に“愛”みたいな漠然としたものを、いま僕たちの曲とか歌詞で歌うことって未完成でいいなと思うようになったんですよね」
 
――その3曲に関してはタイトルからできてきたと。
 
「はい。これまでタイトルからインスパイアを受けて、考え方が変わるような言葉が出たことなかったので、だんだん良いなと思うようになって、そういう話をメンバーにしたら反対していたドラムの増子も同じことを言っていたのでこれに決めました。タイトルが明確に決まった瞬間、残り3曲の歌詞も一気にできましたね。正直、“愛”なんて僕らみたいなガキには絶対分からないもんですけど、だからこそ自分たちの想像する意味を歌詞にしてみたいなと思ったんです」
 
――徐々にしっくりときたんですね。
 
「“LOVE”って、大き過ぎるし全部につながる意味じゃないですか。だけど、僕たちがバンドとしてゴール地点にまだ到達していない、経過地点にいる今だからこそ、このタイトルでアルバムを出すことに意味がある気がしたんですよね。きちんと形づいていない言葉のタイトルを、今後の僕たちの活動でどれだけ形づけていけるのかと。“あの時に出した『LOVE』って、やっぱりすごいな!”と言われるようなアルバムになっていてほしいなと思っています。そういう1枚になりうるタイトルやなと。誰でも知ってる言葉やからこそハードルがあるけれど、そのハードルを越えていくぐらい良い曲を書いて、いいライブを重ねていけば凄く意味合いの出てくるアルバムになるように思います」
 
――まだまだ“愛”を語るには、年齢が釣り合っていない。五味さんとの生きてきた年月や経験の違いについてのお話もそうですが、歌詞を書いたり、バンドを続けていくうえで自分の今の年齢について意識はされますか?
 
「音楽は年齢が関係ないといえば、そうなんですけど、僕よりも長く生きている人が書く歌詞と22年しか生きていない僕が書く歌詞は絶対に違うと思います。優劣があるわけではなく、確実に違いがある。だけど、年齢というのはそれだけのもんかなと思いますね」
 
――『Seventeen』(M-1)とか特にそうだと思うのですが、年齢だったり今を切り取るということを強く意識していないと、今その瞬間にしか書けない言葉や音、衝動をああも繊細に切り取られないんじゃないかなと思いました。
 
「今しか書けないこととか、今の年齢でこの世代にしか書けないこととかではなく、歌詞を書く人ってきっとその時の自分のことしか書かないと思うんですよ。22歳の僕が、その時に良いと思う歌詞を書くだけで、もしかすると今後はまた違うニュアンスに変わっているかもしれないですから。赤裸々に、ストレートに、頑張って書くつもりなんてなくて、気にしているのは聴いている人にとって身近に感じてもらえる言葉遣いだったり、一番分かりやすい言葉を選ぶというところですね。難しいことばを無理に使ったりするのは、僕はうまくできないというだけです」
 
――歌詞を書くにあたってそこまで世代を意識していないけれど、やっぱり世代というかシーンに流されないようには意識されていますよね?
 
「意識していますね。僕たちがまだ売れていない中で、全国各地でワンマンツアーができるような売れてるバンドと同じステージでライブをできる環境でもありますから。そうなると明らかに音楽性の違いだったり、今のニーズを感じる面は多いです。そこで自分たちがどうみせるか、工夫しないといけない。最近、THE ORAL CIGARETTESとキュウソネコカミとツアーの対バンをしたことがあって、僕たちと比べたら知名度の差は歴然なので初日はどうしても僕たちのライブで盛り上がりがよくなかったんです。その上、2日目には初日よりもキャパが大きくなると。そこで、セットリストを変えようかとも考えたんですが、僕らが良いと思ってやった初日と全く同じセットリストでやろうということがありました。あの日より全力でやってやろうという気持ちで、変えなかったんです。だけど、セットリストを変えようかと考えた時点で、僕たちはより大きな存在や流れだったりに、自分たちのスタイルを変えられそうになっていたということじゃないですか。そうじゃなくて、大きな時代と大衆の流れの中で、Age Factoryをどれだけ表現できるかということに重点をおけるかが必要だなと」
 

自分たちがやりたい曲をどれだけ高められるか、
突き詰めていくというスタイルで、どこまでいけるかをやっていきたい



――本作を通していかに自分たちの良さを伝えるかを考えてきた、この1年の系譜にも繋がってきますね。
 
「どんな音楽をすれば売れるのかなんて分からないですけど、あきらかに僕たちと売れてるバンドの違いを感じることは多々あります。その中で、出来ないことをできるようにやるんじゃなくて、今、僕たちができることをどれだけもっと深く極めていけるかが大事で、今回のアルバムにはそういう気持ちが詰まっていると思いますね。流行りとかを気にして曲を変えるんじゃなくて、自分たちがやりたい曲をどれだけ高められるか、突き詰めていくというスタイルで、どこまでいけるかをやっていきたいんです。そういう考えが今の音楽シーンに感じなかったり、考えなくても済む感じがあるのはあるかなと思いますね」
 
――中学生時代ですでにフェス文化があって、良し悪しいうことではなく、今ではより楽しくて踊れる音楽が流行している時代ではありますよね。
 
「僕がバンドを始めたきっかけが音楽じゃなくて動画やったのと同じで、ファッション的な感覚で音楽が流れていて無料で動画が流れる時代やからこそ、それって当たり前やと思うんです。だから別にフェスブームがダメやと思う考え方ではないですから。ただ、僕が好きな音楽が踊れたらいいってだけのものじゃなくて、ライブを観ていて手に汗を握るような、漠然としたカッコいいもんが好きというだけです。僕は、今後そういう考え方のバンドが増えてくんじゃないかなと思っています。僕が知っている中でも、ここ2~3年で考え方をシフトチェンジしているバンドも多いですから。これからは、どういう活動のスタンスがベストなのか全く分からないような時代がくるんじゃないかなと。だから僕らの世代が一番ガツガツ活動できる20代後半になった時、どんなシーンになっているのかなんて正直ぜんぜん分からないですね」
 
――これからAge Factoryがどんな楽曲を世に送り出し、どうなっていくか分からないシーンの最前で、どのように戦っていくのかがとても楽しみです。その先の未来で今を振り返ってみた時、本作は間違いなく重要な一枚になっているはずだとお話を聞いて改めて痛感しました。今後も活動を展開していく上でも、先ずは初のワンマンが要ですね。
 
「ワンマンはこれまでのツアーに比べて、僕たちのことを聴きに来ている人がばかりだという初めての状況なのですごく楽しみです。そういう人たちがライブを観た時、絶対にガッカリさせないよう予想を超えるライブをしたいですね。アルバムを出したばかりでライブもいい状態なので、このままキープしながらワンマンでは更にライブ感を上げて、僕たちと曲自体が成長した一番いい状態でワンマンを迎えたいと思います」
 
text by 大西健斗
 



(2016年12月22日更新)


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清水エイスケ(vo&g)からの
動画コメントはコチラ!

Release

Album
『LOVE』
発売中 2037円(税別)
SPACE SHOWER MUSIC
PECF-3171

〈収録曲〉
1. Seventeen
2. 疾走
3. Yellow
4. 金木犀
5. Night Bloomer
6. Puke
7. Tours
8. Veranda
9. Mother
10.My end

Profile

エイジ・ファクトリー…清水エイスケ(vo&g)、西口直人(b)、増子央人(dr&cho)からなるオルタナティヴ・ロックバンド。2010年の結成以来、奈良を拠点に活動中。破壊的とも称されるライブパフォーマンス、清水エイスケのハスキーな声で伝えられる強烈なメッセージ、変則的かつキャッチーで何処か寂しげな楽曲群を武器に、全国で年間100本以上のライブを遂行する。2014年、Mini Album『手を振る』でメジャーデビュー。MINAMI WHEEL、スペースシャワー列伝100、SANUKIROCK FES等、若手の登竜門とも言える名だたるイベントにも多数出演を果たし、2015年に2nd Mini Album『NOHARA』をリリース。そして、2016年10月5日に1st Full Album『LOVE』をリリースした。

Age Factory オフィシャルサイト
http://www.agefactory.biz/

Live

【東京公演】
『O-Crest YEAR END PARTY 2016
Special 4DAYS!』
チケット発売中 Pコード317-138
▼12月30日(金)12:30
TSUTAYA O-Crest
スタンディング2000円
[出演]Brian the Sun/バックドロップシンデレラ/ココロオークション/HERE/Age Factory/ビレッジマンズストア/folca/アバランチ/BARICANG/ミソッカス/THE MUSMUS/他
TSUTAYA O-Crest■03(3770)1095

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東名阪ワンマンライブツアーが
1/15(日)大阪公演~スタート!!

Pick Up!!

【大阪公演】

Age Factory ONE MAN TOUR
『MY WAR』
チケット発売中 Pコード314-771
▼1月15日(日) 18:00
LIVE HOUSE Pangea
オールスタンディング2500円
LIVE HOUSE Pangea■06(4708)0061

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【愛知公演】
▼1月20日(金)19:00
CLUB ROCK'N'ROLL
前売2500円
club ROCK'N'ROLL■052(262)5150

【東京公演】
チケット発売中 Pコード315-022
▼2017年1月29日(日)18:30
TSUTAYA O-Crest
スタンディング-2500円
TSUTAYA O-Crest■03(3770)1095

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