CKB横山剣、クレモンティーヌ、鈴木雅之ら粋なオトナたちも参加! 
 ‘13年から毎年ビルボードライブ東京・大阪にて渋谷系の歴史を掘り下げるような選曲によるライブを行い、フレンチをテーマとした最新アルバム『男と女~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う~』をこの夏に発表した野宮真貴。クレイジーケンバンドの横山剣、クレモンティーヌ、鈴木雅之といったゲスト陣も迎え、フレンチの大定番である名作映画の主題歌からトワ・エ・モアのゲンズブール・バージョンetcまで。DISC-2には昨年のライブ音源を収録し、渋谷系とフレンチの深いつながりを大人っぽく表現し切っている。“渋谷系スタンダード化計画”を着々と進行させ、11月4日(金)にはビルボードライブ大阪にてその4年目となる公演を行う彼女に話を聞いた。
	 
	 
	最近のビルボードライブでは“渋谷系を歌う”という大きな前提があって 
	 
	 
	――2枚組の最新アルバム『男と女~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。~』は、タイトル通りに渋谷系の根幹とも言えるフレンチにスポットを当てた作品となっていますが。 
	 
	「最近のビルボードライブでは“渋谷系を歌う”という大きな前提があって、毎年テーマを決めてライブをやっているんですけど、バート・バカラックと村井邦彦(‘13年)、ロジャー・ニコルズ&はっぴいえんど人脈(‘14年)と続けてきて、去年のテーマが“フレンチ渋谷系”だったんですよ。そのライブの模様がまずDISC-2に入っていて、スタジオ録音盤(DISC-1)も同じテーマでライブで歌っていなかった名曲を選曲して、ゲストを迎えて録音したという感じですね」
	 
	――最も広く知られた“フレンチ”の代名詞的名曲と言える映画『男と女』(‘66)の主題歌をはじめ、まさに渋谷系におけるフレンチの王道を踏まえつつも、今ならではの遊び心や意外な人選も楽しい作品になっていますね。 
	 
	「今年の2月にクレモンティーヌが来日して、彼女も90年代に渋谷系のアーティストのプロデュースでアルバムを出したり、“パリの渋谷系”と呼ばれたりもしていて。ただ、90年代に何度もお会いしていたし、ピチカート・ファイヴの『ウィークエンド』(‘98)を彼女のアルバムでフランス語でカバーしてもらったりもしていたんですけど、実際に一緒にお仕事したことはなくて。それがなぜか、今年のライブでゲストに呼ばれて、そこで初めて一緒に歌ったんですね。で、一緒に歌ってみたらすごく相性がよくて、年齢も割と近いですし、歌に対するスタンスもちょっと似てたりして、意気投合したんです。その流れで今回はこちらに参加していただいて」
	 
	――クレモンティーヌは今作で4曲参加していますが、実は初共演というのは意外ですね。 
	 
	「そうなんですよ。渋谷系って当時も意外とつながりがあるようでなかったんですよね。今みたいにフェスがあって、みんなが集まって交流するとかもなかったし。だから、20年経ってようやく仲良くなってるみたいな(笑)」
	 
	――しかも、去年から“フレンチ”に呼ばれているような流れがあっての今作、という感じもありますね。
	 
	「去年のテーマをフレンチにしたのも、ここ数年またフランスに行く機会が増えたりして、去年の4月にパリにいたときに思い付いたんですよね。それと、『男と女』(M-2)は去年の時点でカバーしてタイトルにすることも決めていたんですけど、今年になって映画『男と女』が製作50周年でデジタル・リマスター版の上映などがあるという話を聞いて。それなら一緒に何かやった方がいいなということで、オフィシャル・サポーターソングという形で偶然につながったんですよ」
	 
	――そのオリジナル・バージョンを歌ったピエール・バルーが設立したフレンチの名門レーベル、サラヴァも今年は50周年で様々な動きがありましたし。 
	 
	「そう。先日、恵比寿ガーデンシネマでの最初の上映のときにピエール・バルーさんが来日して。私はそこで花束を贈呈した後にトークショーもやったんですけど、お会いして感激しましたね」
	 
	 
	お墨付きという形で歌えてよかったです 
	 
	 
	――どこか必然的なタイミングで“フレンチ”に改めて取り組むことになったわけですが、野宮さんとしてはどういった点にポイントを置いた作品にしたいと考えていましたか? 
	
		 
	
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		――加えて、『男と女』ではご存じ小西康陽さんが日本語詞を手がけていて、こちらも見事です。 
	
		 
	
		「原曲の有名な“ダバダバ”を一度も使わずに、彼のホントに独特な美しい日本語で曲の世界を表現していただいて、すごくいい作品になったと思います。原曲はピエール・バルーさんが詞を書いているんですけど、この曲の訳詞や替え歌に関しては、原曲のイメージを大切にするためにほとんど許可を出さなかったことで有名だったんです。なので、今回も時間がかかるかなと思っていたんだけど、一週間後くらいにすぐにOKの返事が来て、さらに“いいレコーディングを”というメッセージまでいただいて。お墨付きという形で歌えてよかったです」
	
		 
	
		――さらに、ボーナストラックとして、先のリオ五輪のパラリンピック閉会式でも使用されて話題となったピチカートの代表曲『東京は夜の七時』(M-8)と『スウィート・ソウル・レビュー』(M-9)の盆踊りヴァージョンも収録され、こちらもフレンチとは違う意味でやはりタイムリーかなと。 
	
		 
	
		「これは去年の夏にファッションデザイナーのKEITA MARUYAMAさんが浴衣のデザインをしていて、彼が新宿伊勢丹の屋上で企画した『おしゃれ盆踊り』で『東京は夜の七時』を音頭で歌ってと言われたことから、音頭にアレンジしてもらって歌ったものなんですけど。振り付けも友達のドラァグクイーンに考えてもらって(笑)。その評判がすごくよくて今年も出たんですけど、せっかくだからレコーディングもしちゃおうということで『スウィート・ソウル・レビュー』も音頭にして、全然フレンチじゃないんですけどボーナストラックに入れてみました」
	
		 
	
		 
	
		今回は“シネマ”というキーワードで選曲を進めていて 
	
		皆さんがご存知の曲もいろいろと 
	
		 
	
		 
	
		――そして、11月4日(金)にはビルボードライブ大阪にて’13年から始まった“渋谷系スタンダード化計画”なるライブが行われます(※翌5日(土)名古屋ブルーノート、11日(金)・12日(土)ビルボードライブ東京にて公演あり)。 
	
		 
	
		「もちろん新しいアルバムの曲を中心にやるんですけども、今回は“シネマ”というキーワードで選曲を進めていて、また楽しんでいただけそうな曲がたくさんあります。フレンチだけではなくイタリア、イギリス、日本も含めて、多分皆さんがご存知の曲もいろいろと」
	
		 
	
		――また、9月23日には書き下ろしのエッセイとしては10年ぶりとなる『赤い口紅があればいい~いつでもいちばん美人に見えるテクニック』(幻冬舎)も刊行されていて、女性は特に気になる内容になっています。 
	
		 
	
		「今回は割と具体的に、どうやったら簡単に美人に見えるかといった見せ方のちょっとしたテクニックや、日本の女性って年齢を重ねるとマイナスに捉えがちですけど、そんなこともなくて歳を取っていいこともいろいろあるし、希望もありますよということを書いたりしています。あとは、実際に去年の夏に赤い口紅をプロデュースしていて、MiMCというオーガニック・コスメブランドから出ているミネラル・ルージュという口紅で、去年の大阪公演の会場でも売っていたんですけど、すごく人気があって。男の人でプレゼント用に6本くらい買っていく人もいました(笑)。なかなか化粧品売り場には男性は行きにくいですけれど、ライブ会場で売っていると買いやすいですからね。女性でも赤い口紅は勇気がいるのでつけたことがないという人もいるんですけど、この口紅はオーガニックで大げさにはならないので、最初に使うのにもいいと思います」
	
		 
	
		 
	
 
	ビルボードライブ大阪・庄山路子さんからのオススメ! 
	 
	「’13年、“渋谷系スタンダード化計画”をコンセプトにスタートしたビルボードライブの恒例公演。今回はアルバム収録の『男と女』など、シネマミュージックを中心に披露される予定とか。最高にエレガントな“渋谷系”を、ビルボードライブでお楽しみください!」
 
(2016年11月 2日更新)
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      語り口も心地よくエレガント 
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      スタジオ録音盤+ビルボードでの 
      Album
         
    
    
    
    
        
        
        
    
    
    
    
        
        
        
    
    
    
    
      
        Profile
           
        
        
        
        
    
      
          
      
      のみや・まき…ピチカート・ファイヴの3代目ボーカリストを務め、90年代に“元祖・渋谷系の女王”として渋谷系カルチャーの音楽、ファッションを含めたアイコン的存在となる。’01年のピチカート解散後からソロ活動を開始し、今年にはデビュー35周年を迎えた。’13年からはビルボードライブ東京・大阪にて、毎年テーマを設けて新旧の渋谷系の名曲を取り上げる『野宮真貴、渋谷系を歌う。』をスタートさせ、今年で4回目を迎える。8月31日には最新アルバム『男と女 ~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。~』をリリースした。野宮真貴 オフィシャルサイト http://www.missmakinomiya.com/ 
         
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
      
      
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          “シネマ”をテーマに東名阪を旅する 
          
        
        
        
           
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
        
           
      
      
      
        
          
          
          
            Pick Up!! 
            
          
          
          
            【大阪公演】 
            
          
          
          
            チケット発売中
            
           
        
      
      
        
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
      
      
      
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
          【愛知公演】 【東京公演】 Thank you, Sold Out!! 
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
          
          
          
        
        
        
        
           
      
      
      
        
          
      
      
        
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
      
      
      
      
      
      
        
          
          
          
            
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            ぼくらが旅に出る理由 
            
          
          
          
          
        
      
      
        
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
      
      
      
      
      
      
        
          
          
          
            
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            デビュー30周年イヤーを彩る