インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 「“せーの!”で、理屈を超えるものを鳴らせる」 全力で転がり続ける真性ライブバンドが 結成20周年で執念の10.4(日)東京・日比谷野外音楽堂に立つ! SCOOBIE DOインタビュー&動画コメント


「“せーの!”で、理屈を超えるものを鳴らせる」
全力で転がり続ける真性ライブバンドが
結成20周年で執念の10.4(日)東京・日比谷野外音楽堂に立つ!
SCOOBIE DOインタビュー&動画コメント

 ’07年からは本格的に自主レーベルを立ち上げ、自分たちでマネージメントも担当し、年間80本以上のライブを行なってきたSCOOBIE DO。いつどこで誰とでも戦える屈強なライブバンドな彼らが、今年大きな挑戦をする。10月4日(日)東京・日比谷野外音楽堂にていよいよ開催されるワンマンライブ。敢えて自分たちに負荷をかけ、ずっと応援してきた人々はもちろん、新たな層まで巻き込もうとするSCOOBIE DOは、結成から20年経っても全く止まる気配がない。ボーカルのコヤマシュウに改めて、いろいろな想いを訊いてみた。

 
 
プロとか仕事とか武道館を目指そうというよりは
カッコいいと思われるまでやろうと
 
 
――まずは結成20年を振り返っていかがですか?
 
「あっという間だった。人に言われて、気付くというか。ようやく20年…ここまできたか…みたいな感じはないね。最初からプロとか仕事とか武道館を目指そうというよりは、カッコいいと思われるまでやろうと。辞めるという選択肢はなかったし、メンバーの共通認識としては、“カッコいいバンド”というのだけはあった」
 
――シュウさんの中で、このバンドで何とかやっていけるのではという手応えを感じたことはありましたか?
 
「01年にナガイケ(b)が入ったときかな。それまでも気合入れてやっていたんだけど、ようやく4人が定着した感じだった。それまでにベースは3人もメンバーが変わっていて、もうベースを入れるのを止めようという話も出ていたし、レコーディングバンドでもいいんじゃないかとさえ思っていたので。でも、最初に4人でライブをやったときに、“こいつだったんだな…”と思えた。それにナガイケも参加した『beach party』(01)というインディーズで出した2枚目のアルバムが手応えもあったし、いいアルバムだなと思えたからね。よりよいスタートが切れたし、その後すぐメジャーの話もきたし、ドーっといける流れはあったね。メジャーも変に意識せず、“メジャーであろうとインディーズであろうとSCOOBIE DOとして行くぞ!”と思えたからね。頭を下げてメジャーに入ったわけではないからね。ただ、別の言い方をすれば、何も分かっていない時期でもあった。いろんなことが分かってきた頃には、メジャー契約が終わっていたね。あっという間だった」
 
――’07年から本格的に自主レーベルで動き出されるわけですが、メジャー契約終了の時点でバンドが終わらなかったのがいいなと思います。
 
「4人ともやりたいことが一緒で…“バンドがやりたい”、その気持ちはなくならないから。音楽を鳴らして、生きていきたい。自主レーベル兼事務所をやるにあたって、最初はノウハウをいろいろな人に教えてもらって。フラワーカンパニーズ、曽我部恵一さん、ZAZEN BOYZであったり。でも、みんなそれぞれ違うから。いまだに俺らは挑戦しているし、戦っている。このスタイルで9年やっているけど、そのときそのときで一番いい方法を考えている。悩んでいる暇はないからね。暗くなる暇があるなら、よくなることをやりたい」
 
――あと、SCOOBIEはどんなバンドとも世代関係なく対バンしている感じがします。誰の挑戦でも受けるし、誰にでも挑戦する姿勢みたいなものを感じます。
 
「若いとか年寄りとか先輩とか後輩とか、あんまり関係ないからね。俺は音楽が好きだし、それを聴きに来るヤツも音楽が好きだし、仲間だし、仲良くなりたいしさ。モヤモヤしたものを、キラキラしたものに変えたいし。音楽性が違うとか言われても、ロックンロールの心を持っていればいいし、現場が何よりも好き。若いバンドマンたちに説教とかもしないし、一緒じゃんと思うし。ライブハウスが好きなんですよ。俺たちは、音楽を鳴らしていると調子がいいんですよ。“せーの!”で、理屈を超えるものを鳴らせる。若いバンドマンともどんどんやりたい。若いから分かり合えないということはないと思うし。四つ打ちだろうと16ビートであろうとパンクであろうと、別に何も変わらないよ。わざわざケンカをしなくてもいい。でも、舞台上では“戦い”だけどね」
 
――ともかくSCOOBIEのライブは、一度観たら巻き込まれてしまう感覚があります。
 
「俺たちを何かで観て、いいなと思ってくれたらまたライブに来て欲しいし、もっとカッコいいものを見せるしね。今日一番楽しいことをやりに来たのは、俺らもお客さんも一緒だから。ただ、“とりあえず流行に乗せてみました”だけのものは全然感動しないけどね。心にフィットするものを鳴らしたいし、そこの精度を高めていきたい。俺ら4人が満足していないと全然ダメだし、満足をしていれば、ちゃんとみんなに伝染するから。20年…特にこの9年は、余分なことをやらなくなった。全力でやらないと意味がないし、全力でやると“今日も生き延びた”となるから」
 
 
今の俺たちにとったら相当なチャレンジだったけど
自分らでハードルを上げて刺激を与えないと意味がない
 
 
――10月4日(日)には9年ぶりに日比谷野外音楽堂でのワンマンライブに挑戦しますね。
 
「’06年の6月25日にやったときに、次も絶対にやるとは思ってた。でも、今の俺たちにとったら相当なチャレンジだったけど、自分らでハードルを上げて刺激を与えないと意味がない。後は、ファンとかイベンターとか俺らが“プラスワンモア”と呼ぶ存在への恩返しの意味もあるし。いいところを見せたいなと思うし、いつもは小さいライブハウスでやっているけど、どデカいところでドカーン!とやって、好きでよかったなと思ってもらいたいから。そんな日が1日くらいあってもいいと思うし、幸せな空間になると思う」
 
――昨年の『OTODAMA’14~音泉魂~』での初日トリも大きかったように感じます。
 
「うん、大きかったね。雨が降っていたから、人はそんなにいないだろうと思っていて。待っている人が1人でもいいやと思っていたら、実際は多くの人が待ってくれていたから。そういう気持ちの伝染がないと成立しない。トリはまた10年後にやりたいね(笑)」
 
――そして、この春にはオールタイムベスト『4×20~20YEARS ALL TIME BEST~』も出ましたが、新曲『新しい夜明け』(DISC2:M-20)が入っていたのも嬉しかったです。
 



「3曲候補があって、その内のAとBが結果混じった感じになって、さらにいい曲が出来た。歌詞は9割9分タイちゃん(=g・マツキ)だけど、歌詞の摺り合わせをしたいと言われて一緒に考えて。野音でプラスワンモアのためにやる曲という意識はあったし、まだまだやるんだぜという気持ちを出したかった。ストレートなメッセージソングというか」
 
――その曲での東京スカパラダイスオーケストラとのコラボも嬉しかったです。
 
「しっかりとルーツのある人たちですから。渋谷系の走りでもあるし、最もフィジカルな人たちでもあるので。はっちゃけてるけど、ビシッと決める人たち。引き受けてくれて嬉しかったですよ。11年ぶりのコラボなんですけど、谷中さんの参加は初めてで。スカパラホーンズ揃い踏みでしたね。彼らもいろいろなバンドともコラボして戦っているし、でもルーツは全くなくしていない。ここぞというときじゃないとヒーローは集結しちゃダメだ、全シリーズの中でも1話だけと思っていたから(笑)、一緒にやれたのはよかった」
 
――SCOOBIEは常に今が最高なバンドでありますけど、特に今そう感じるんです。
 
「去年の4月くらいに1000本目のライブをやったときに、何か切り離された感じがあって。今までよりも新しい感じがしたし、まだまだやるよと思っているし、楽しいチャレンジをしていきたい。今年頭に観たフラカンがすごくカッコよくて、自分ら専用の道を作っている感じがして。フラカンしか通れない道があってさ」
 
――同時に、SCOOBIEにしか通れない道がありますし、よりそんな道が出来ていくような気がします。そういう意味では、オールタイムベストは入門編というか、野音に向け新しくSCOOBIEを知る人にも繋がる1枚だと思います。
 
「マスタリングは改めてしているんだけど、ライブでの定番曲を中心にした2枚にしているし、DISC3はコレクターズアイテムにしたからね。いろんな曲があっておもしろいと思うし、どこを切ってもSCOOBIEの入口としては申し分ない。いわゆる再録も考えたんだけど、そのときそのときの念やマジ度には叶わないしね。常にマジだったから」
 
――そして10月4日(日)には日比谷野外音楽堂、見届けさせてもらいたいです!
 
「もちろん!」
 
 
Text by 鈴木淳史



(2015年10月 2日更新)


Check

Movie Comment

動画のみMOBY(ds)も登場!
SCOOBIE DOからのコメントはコチラ

Release

デモにカップリングにライブ音源も
超濃厚3枚組+DVDの最強ベスト!

Best Album
『4×20
~20 YEARS ALL TIME BEST』
【3CD+DVD】
発売中 4444円(税別)
CHAMP RECORDS
HICC-4008~10/HIBH-4108

<収録曲>
※詳細はコチラ

洋邦のカバー15曲ほかを含む
20年分のレアトラック集!

Cover Album
『Extra Funk-a-lismo!
 –Covers & Rarities-』
発売中 2700円(税込)
ビクターエンタテインメント
VICL-64412

<収録曲>
※詳細はコチラ

Profile

スクービー・ドゥー…写真左より、ナガイケジョー(b)、コヤマシュウ(vo)、オカモト“MOBY”タクヤ(ds)、マツキタイジロウ(g)。’95年、幼稚園からの幼馴染であるリーダーのマツキとコヤマにより結成。ソウルフルなライブが持ち味で、“LIVE CHAMP”の異名を持つ。同年11月、MOBYが加入。’99年には1stシングル『夕焼けのメロディー』、1stアルバム『DOIN' OUR SCOOBIE』をリリース。’01年にはナガイケが加入し、現在のメンバーに。’02年、メジャーデビュー。シングル4枚、ミニアルバム1枚、オリジナルアルバム5枚、ライブアルバム1枚をリリースし、’06年に自主レーベル、CHAMP RECORDSを立ち上げ。自分たちでマネージメントも手掛け、年間80本近くのライブを全国各地で行なう。現在までに13枚のオリジナルアルバムをリリースしている。

SCOOBIE DO オフィシャルサイト
http://www.scoobie-do.com/

Live

売切続出! 20周年記念の野外ライブ
残すはSTEPPIN'LOUDチケットのみ

 
『結成20周年記念ライヴ
「ダンスホール野音」』
チケット発売中
▼10月4日(日)16:00
日比谷野外大音楽堂
FUNKY4チケット4444円
PLUS ONE MOREチケット17776円
(5名まで入場可/当日引換券)
PA前席チケット4444円

STEPPIN'LOUDチケット4400円(立見)
※当日券は4900円、15:00〜入場口付近にて若干数販売予定
ソーゴー東京■03(3405)9999
※小学生以上はチケット必要。雨天決行、荒天中止。詳細は問合せ先まで。客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがあります。

Pick Up!!

その他、関西公演も決定!

Thank you, Sold Out!!
▼12月6日(日)18:00
Fandango

一般発売12月19日(土)
Pコード278-410
▼2016年3月5日(土)18:30
磔磔
▼2016年3月18日(金)19:30
神戸 太陽と虎

オールスタンディング3300円
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。
清水音泉■06(6357)3666

チケット情報はこちら


Pick Up!!

真性ライブバンドにして
重度のバンドアディクトが贈る
原点回帰の“ありのままの
スクービードゥー”!
バンドの快感と中毒性が生み出した
『かんぺきな未完成品』を語る