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のほほんかつ冷静に、やみつきポップソングを生産する驚異の19歳
『卒業制作』『SHISHAMO』の同時リリースに続いて
スペシャ列伝に初ワンマンツアーを控える
期待の3ピースロックバンドSHISHAMOに迫るインタビュー!

 ‘13年春に高校を卒業したばかりの女子3人組のバンド、SHISHAMO。昨年11月にリリースされた1stアルバム『SHISHAMO』の冒頭を飾る『僕に彼女ができたんだ』が、FM802の同月のヘビーローテーションを獲得。そして、この2月22日(土)より、ブレイクの登竜門と呼ばれる『スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2014』に参加するなど、今熱い視線が注がれるニューカマーだ。清々しくも瑞々しい衝動を、まだあどけない歌声で届けるSHISHAMOの世界観は、何でもない日々の実体験を歌っているように一瞬感じるのだが、果たして。冷静に自分を見つめ1つ1つ話してくれた宮崎朝子(vo&g)の、意思の強さを感じることが出来たインタビューとなった。

 
 
ただ褒められたいと思って(笑)
 
 
――元々バンドを始めたきっかけは?
 
「バンドをやろうとは高校まで全然思ってなくて、軽音楽部に入ったもののGO!GO!7188とかのコピーばかりやっていて。そうしたら高2の夏とかに、顧問の先生が“オリジナルをやろう”と言い出して。吉川(ds)だけはガツガツしていて、作る気がない私に“作れよ!”と言ってきて一悶着あったんですけど(笑)。そんなときに、1つ下の女の子のバンドがオリジナルをやって、褒められているのを見たのがきっかけで、その場で歌詞を書いて、家ですぐ曲をつけたんです。ただ褒められたいと思って(笑)。最初は手こずりましたね」
 
――軽音楽部でオリジナルを作り出してから、どういう風に外へと向き出したんですか?
 
「最初、コンテストに出ようとなって5曲くらい作ったんです」
 
――その頃と今を比べて、曲の作り方は変わった?
 
「曲が出来ても3人のアレンジが上手くいかないことが多くて。前は勢いでいけていたんです。ただ、作り方は変わってないですけど、曲は変わってきてますね。丁寧にやらないと、粗が目立ってきちゃうので」
 
――それは在学中に制作したアルバム『卒業制作』で感じたのですか?
 
「やり切れない部分がたくさんあって、後悔が残っていたので。今回の『SHISHAMO』はそういうのをなくそうと」
 
――ちゃんと音楽=職業としての自覚が出てきた感じですか。
 
「まぁ見付けてもらったという感覚で、自分たちの良さが分からなくて。何でいいと思われたんだろうと疑う感じというか、実感がない感じ。当時は特に、自分の作った曲が好きじゃなくて。あっ、好きな曲もあるんですよ。『卒業制作』なら『第3ボタン』(M-8)だけは好き。あとはあんまり好きじゃない(笑)。ガールズバンドを聴いてこなかったので、どういう音にしたらいいか分からないのもあって。でも、あまり考え過ぎないようにしています。『卒業制作』も聴き直すと、今はもうこういう曲を作れないなとも思いますね。今は私がちゃんと好きになれる曲が出来るので。その分難しいですけど、『SHISHAMO』は細かいところまで悩み抜いて作れましたね」
 
――中でも好きな曲はある?
 
「『深夜のラジオ』(M-7)は好みです。自分の曲は基本聴かないですけど、これは聴きます」
 
 
燃え尽き症候群の真っ白な状態から、ちょっとは抜けた感じですかね
 
 
――歌詞についても聞きたいのですが、SHISHAMOは歌詞を先に作るんですよね。
 
「歌詞を後から付けられないんですよ。すごく難しい。歌詞が先にある方が、歌詞と曲がばっちり合うし、作りやすいんです」
 
――すごく実体験っぽく聴こえますが。
 



「あ~でも歌詞自体は実体験じゃないんです。自分の体験は書けなくて。主張したいことや思っていることも歌詞にはないです。曲を作るために、歌詞を書いているので。でも今回だと、『がたんごとん』(M-6)は限りなく私ですかね。スタジオに行くときの電車の話なので。ストーリーに関しても歌詞に必要のないところまで考えるんです。登場人物が何歳とかまで考える。漫画を描いているような感じですかね。ずっと漫画家になりたかったので。だから、曲と曲で繋がっている歌詞とかあって。『SHISHAMO』の『あの子のバラード』(M-3)の主人公が、『卒業制作』の『宿題が終わらない』(M-1)とか『君に告白した理由』(M-3)と繋がってたり。モチベーションを上げるためにも、設定はいろいろと考えますね」
 
――個人的には『バンドマン』(M-8)の歌詞に驚いたんですね。それまでは実体験を書いていると思っていたけど、この歌詞で何かちょっと違うなと感じて。好きなバンドマンを追いかける資金が足りないから、パパとママに借金をしようとする設定がすご過ぎて…(笑)。
 
「こういうことが多いなと思ったから、書いただけで(笑)」
 
――(笑)。今、バンドはどういう状態ですか。
 
「燃え尽き症候群の真っ白な状態から、ちょっとは抜けた感じですかね。ひと仕事終えたというか」
 
――褒められたい欲は満たされてきたでしょ!?
 
「褒められたい欲は大満足ですね! でも、もっともっと褒められてもいいですね(笑)。褒めてもらうのが一番ですから、褒められるために頑張ります!」
 
――うん、いい〆ですね(笑)。
 
 
Text by 鈴木淳史
 




(2014年2月 5日更新)


Check

Release

日々にフィットする描写が冴える
瑞々しくも中毒性高きポップソング集

Album
『SHISHAMO』
発売中 2300円
GOOD CREATORS RECORDS
XQFQ-1401

<収録曲>
01. 僕に彼女ができたんだ
02. 行きたくない
03. あの子のバラード
04. こんな僕そんな君
05. 休日
06. がたんごとん
07. 深夜のラジオ
08. バンドマン
09. サブギターの歌
10. 君との事
11. 恋する

Profile

シシャモ…写真左より、松本彩(b)、宮崎朝子(vo&g)、吉川美冴貴(ds)。’10年春、神奈川県の川崎総合科学高等学校デザイン科に入学。入学と同時に軽音楽部に入部し、幼馴染の宮崎と松本、高校からクラスメイトになった吉川で“柳葉魚”を結成。’12年春、『TEENS ROCK IN HITACHINAKA 2012』にて優秀賞&ベストボーカル賞を受賞、表記を“SHISHAMO”に改名。同年10月にお試し版CD『宿題が終わらない』を発表。オリコンインディーズチャート7位という快挙を達成する。’13年11月13日に、1stアルバム『SHISHAMO』のリリースと共に、高校生活のまとめ版CD『卒業制作』を再発。2月から開催される『スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2014』への出演も決定している期待のニューカマーだ。

SHISHAMO オフィシャルサイト
http://shishamo.biz/


Live

注目バンドとの対バンにワンマン
関西圏でのライブが続々決定!

 
『スペースシャワー列伝
 JAPAN TOUR 2014』
Thank you, Sold Out!!
▼2月28日(金)18:30
BIGCAT
オールスタンディング2800円
[出演]KANA-BOON/キュウソネコカミ/SHISHAMO/go!go!vanillas
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。


『今日全員o(^▽^)oこの顔必至!
~BAND A「テレパC」リリースツアー
 “即売会”~』
一般発売2月8日(土)
Pコード223-131
▼3月18日(火)18:30
神戸 太陽と虎
オールスタンディング2500円
[共演]BAND A/BLUE ENCOUNT/黒木渚
[オープニングアクト]HOWL BE QUIET
神戸 太陽と虎■078(231)5540

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『ニューロック計画!2014』
一般発売2月9日(日)
Pコード221-331
▼3月28日(金)19:00
umeda AKASO
オールスタンディング2990円
[出演]BLUE ENCOUNT/Czecho No Republic/SHISHAMO/他
GREENS■06(6882)1224
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

Pick Up!!

『SHISHAMO
 ワンマンツアー2014
「彼女ができたバンドマンに
 恋する休日」』

一般発売4月12日(土)
Pコード216-074
▼6月14日(土)18:00
Shangri-La
オールスタンディング2500円
GREENS■06(6882)1224
※3歳以上は有料。

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